扶桑(1914)

Last-modified: 2021-06-11 (金) 20:05:43

1914年 大日本帝国 戦艦 扶桑型

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日本ツリーの中ティア戦艦。
日本が建造した初の超弩級戦艦であり、14インチ砲12門の高火力を誇る。
あ、あれ? 艦橋は? こんなの扶桑じゃない!
時代が違うだけで扶桑(1935)とは同じ艦である。
それにしても改装後の艦橋のデザイン何とかならなかったのか……

他画像

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艦橋の変遷。劇的ビフォーアフターである。どうしてこうなった……
まるで五重の塔

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Ver.2.00.032までの母港画像。

基本性能

※括弧がある欄は【改修後の数値(初期値)】

年代1914国家大日本帝国
艦種戦艦対潜×
耐久値28050(25500)戦闘成績(BR)355
無装甲排水量(t)15860無装甲速力(kt/h)27.96(23.5)
基準排水量(t)30600最大速力(kt/h)21.8(18.4)
最大排水量(t)35900最大舵角39.5(35.0)
可視距離(km)8.28(7.6)絶対視認距離(km)-
アンロック費776000S購入費用7760S
1350G

装甲防御

※単位はインチ(in)表示
※史実/技術ツリースペック準拠の場合。購入時は無装甲状態

防御区画前部中部後部装甲重量(t/0.1in)
甲板部2.02.02.030
舷側部12.012.012.030

搭載武装

購入時は非武装状態

主砲(1~6)名称火力射程
距離
(km)
装填
速度(s)
旋回
速度(°/s)
重量(t)貫通力基本弾数(HE/AP)
45口径 四一年式 35.6cm 連装砲140026.829385455200/200
50口径 1892年型 20.3cm アームストロング 連装速射砲80018.01362075080/80
45口径 四一式 20.3cm 連装砲80018.01162515080/80
40口径 1898年型 25.4cm 単装砲100018.01162515080/80
40口径 四一式 30.5cm 連装砲120015.73152515080/80
45口径 四一年式 30.5cm 連装砲120021.1229528348100/100
50口径 四一年式 30.5cm 連装砲120025.229533050100/100
副砲(1~16)名称火力射程
距離
(km)
装填
速度(s)
旋回
速度(°/s)
重量(t)貫通力基本弾数(HE/AP)
40口径 四一年式 15.2cm 単装砲(ケースメイト)60014.81274860150/150
40口径 15.2cm 単装速射砲(ケースメイト)6008.58.573950150/150
50口径 四一年式 15.2cm 単装砲6009.149.575055150/150
45口径 15.2cm アームストロング社製 単装砲60014.8874858150/150
50口径 三年式 14cm 単装砲(ケースメイト)55015.81094560150/150
50口径 三年式 14cm 単装砲55017.889276890/90
魚雷名称火力射程
距離
(km)
装填
速度(s)
旋回
速度(°/s)
重量(t)雷速(kt)基本弾数
45.7cm(18inch) 水中魚雷30006.460108353

部品改修

改修段階火力索敵速度装甲
副砲装填装置(副砲装填時間-15%)新型望遠レンズ(望遠鏡拡大倍率+20%)副舵輪(横滑り防止+13%)消火器(自艦火災継続時間-20%)
砲塔旋回装置(主砲旋回速度+13%)特殊塗装(隠蔽性+5%)新型艦首(旋回抵抗-11%)傾斜装甲(装甲HP+13%)
照準システム(主砲射撃精度+10%)電波探信儀(理想発見距離+4%)変速機(加速性能+10%)船体強化(HP+10%)
主砲装填装置(主砲装填時間-15%)電波探信儀(理想発見距離+5%)舵輪(最大舵角+13%)×
射撃管制装置(主砲射程距離+9%)精密探信儀(強制発見距離+5%)ボイラー(巡航速度+19%)×

立ち回り

本艦の強みは何と言っても最大6つの砲塔(砲門数は同格トップクラスの12門!)から撃ち出される斉射火力にある。この制圧力は圧倒的で、戦艦、重巡洋艦相手でもたやすく削り切るほど。しかし射程の割に視界は7.6キロとかなり狭く、視界アウトレンジを受けがち。データが見えなくとも相手の喫水線を目安に砲撃する技術は身に付けておこう。
金剛と比較すると遥かに頑強ではあるが、本艦の防御性能は同格と比べて決して高いとは言えない上、速度も遅く、旋回性能も低い。孤立したり突っ込み過ぎると即座に蜂の巣にされるのみならず、ダメコンが無いので魚雷を浴びると致命傷になりかねない。
慎重な運用を心掛けよう。

主砲

史実砲は四一年式35.6cm連装砲。これを6基12門搭載している。貫通力もそこそこあり、精度も高く、装填速度も速めと非常に頼りにできる装備なので、基本的にこの砲を搭載しておけば間違いはない。
防御を徹底して固めたい場合は、威力と貫通力は低下するものの重量が軽い30.5cm砲搭載も視野に入れることが出来る。かつては速射能力の高さも相まって無双できた時もあったが、今では史実砲同様の装填時間にナーフされているので過信は禁物。

副砲

それなりの量を搭載しているが、精度が悪いせいで牽制になるかどうかも微妙なところ。また、この時代の戦艦によくあるケースメイト配置なため、射角も狭い。小型艦艇への対処は基本的に主砲で行うようにしよう。
とは言え、主砲弾装填中に副砲で榴弾を敵戦艦にばら撒き火災を狙う運用は出来ないわけではないので、積んでおいて損はない。
外見に拘りが無ければ、球磨型軽巡の主砲で重量が軽い『50口径 三年式 14cm 単装砲』が取り回しやすいだろう。

魚雷

固定発射管式の水中魚雷を搭載しているが、射程は短く雷速も今ひとつであり、ほとんど役には立たない。というよりも発射する機会がほぼ無いと言った方が良いかもしれない。
ありがたいことに重量は軽いので、まかり間違って敵艦と超接近戦になってしまった時のための御守りとして持っておくぶんには邪魔にはならないだろう。

装甲

購入時は無装甲状態であり、史実・性能表準拠では甲板2インチ、側面12インチ。この数値は戦艦としては平均的かやや薄い部類に入り、PvPでは心許ない。
幸い装甲重量は比較的軽めなので、弾数を減らし装甲を徹底強化した場合はかなり硬くすることが可能。
敵戦艦との真っ向勝負に耐えられるよう、配分を考えて積み増ししておこう。
なお、巡洋戦艦のネタ運用としてしばしば使われるような無装甲状態ではどんなに頑張っても30ノット弱が関の山。転舵能力に特段優れているわけでもない扶桑では良い的になって終わりなのでおすすめはできない。

機動性

デフォルト状態でボイラーを搭載すると、この時期の戦艦としてはやや高速な22ノット弱を発揮可能。ただし、より低速な艦と言っても大抵は誤差レベルの話であり、巡洋戦艦と比較すれば当然ではあるが本艦の速度はかなり遅い。旋回性能なども含めて機動力全体で見た場合、可もなく不可もないところである。近距離で魚雷を撒かれた場合は対処が困難。
ちなみに扶桑はボイラーの性能が極めて高い(速力+19%!)のだが、逆に言うとそれを搭載しない状態では慨嘆すべき鈍足っぷりを見せる。初期値はなんと18ノット台で、装甲を積めば更に速力が低下してしまう。
これでは近距離どころか中距離で発射された魚雷回避も至難の業なので、購入したら早急にボイラーの開発を済ませよう。

総評

視界にやや難を抱えるものの防御面は平均的な部類であり、さらに砲門数が多く火力が高い。対戦艦のみならず対巡洋艦・駆逐艦と相手を問わずその攻撃力を発揮可能なので、基本的に扱いやすい部類の優秀な戦艦。
挙動も重めとは言え鈍重というわけでもなく、初心者が戦艦の扱いに慣れるにも適した艦であると言えよう。
史実における酷評とはゲームでは無縁である。良かったね


歴史背景

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竣工前後の扶桑

扶桑型戦艦(ふそうがたせんかん)は、大日本帝国海軍の戦艦。金剛型巡洋戦艦と同時期に計画され、建造された日本初の純国産の超弩級戦艦である。同型艦は扶桑、山城の2隻。
当初同型艦として予定された伊勢、日向は、予算の都合上起工が遅れたため設計を変更、改良された伊勢型となっている。

詳細

扶桑型戦艦の建造費が成立するまでは複雑な紆余曲折を経ている。 元々扶桑型戦艦は1911年(明治44年)に成立した新充実計画によって建造が決定しており、1912年(明治45年)3月11日に「第三号戦艦」として扶桑が起工された。しかし山城については未だ建造に着工する事が決定されておらず、1912年(大正元年)12月21日に大正2年度の軍備補充既定年度割に600万円を追加して戦艦3隻(山城及び伊勢、日向に該当)の建造に着手する事が決定され、建造が一部開始された。更に1914年(大正3年)には既に前年度に建造の一部に着手した戦艦3隻の工事を続行させるために大正3年度軍艦製造費所要額として650余万円の予算が成立、これにより山城、伊勢、日向の3隻の戦艦の建造が本格的に開始される事となった。
「扶桑」型戦艦の設計にあたりさまざまな案が検討されたが、最終的には排水量30,600トン、速力22.5ノットとしてまとめられた。35種に上ったとされる扶桑型の設計案の内計画番号A47~A57、最終案であるA64が平賀文書に残っており、この中では扶桑型は概ね速力22~23kt、排水量30,000t前後、防御は水線主甲帯305mm、バーベット部228mmの艦として設計されていた。
主砲についてはかなりの変遷が見られ、A47では主砲は45口径14インチ砲連装6基12門とはなっていたものの、その砲塔配置は中心線上の艦首側に2基、船尾側に2基とされ、残りの2基は艦中央部付近に梯形配置にするとされており、弩級戦艦と然程変わらない砲塔配置となっていた。この砲塔配置は砲サイズが異なるA48~A49にも共通する砲塔配置であったが、A50より主砲塔を全て中心線上に配置する型式が採用され、以降の案では中心線上に主砲を配置する形式が採用される事となった。また、A47でも見られた主砲を12インチ砲とする案はA50以降にも見られ、A51では12インチ三連装2基・連装3基計12門を搭載するとされており、艦首・船尾最前部砲塔が三連装とされ残りの連装砲は中央部に1基三連装後方にそれぞれ1基ずつ搭載するとされていた。A54では三連装砲を中心線上の艦首・船尾側にそれぞれ背負い式で2基、艦中央部にも三連装を1基搭載し合計15門の艦とする事が計画されていた。しかし、最終案であるA64では扶桑型の主砲は各国の弩級戦艦の多くが採用していた12インチ砲では無く金剛型同様に14インチ砲が採用されており、これを連装砲として6基12門を搭載する超弩級戦艦として竣工する事となった。
また、防御に関しても152mm~178mmとされた水線上部は203mmへと変更され、228mmとなっていたバーベット部も山城起工前の1913年(大正2年)6月の時点では241mmに変更され、最終的には305mmへと強化されており水平防御に関してもHT鋼のみを使用する予定となっていた点が改められ中甲板にはNi鋼が使用される事となった。最終案であったA64から実際に扶桑型が竣工するまでの間にも幾つかの変更が加えられた結果扶桑型は初期の設計案と比べるとその防御は強化される事となり、主砲にも12インチ砲では無く14インチ砲が採用された事で火力も従来の弩級戦艦と比べると大幅に向上する事となった。



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