キャラシート
【名前】スノウドロップ・デシアリディ
【容姿】白雪の如き白髪を揺らす嫋やかな女性。
【願い事】省略
【バッドエンド】省略
【グッドエンド】省略
【令呪】 1 / 1
【HP】15 / 15
【筋力】EX:8(10)
【耐久】C :3
【敏捷】A :5
【魔力】E :1
【幸運】E :1
【合計】20点
【スキル1】死徒:英雄点5を得る。 ステータスの上限がEXになる。
【スキル2】死徒:英雄点5を得る。 サーヴァントに対し、通常のダメージを与える。
【奥義】『ただ単純な全力殴打』 1/1
【効果】物理攻撃時、補正値10を得る。
【その他】人型/女性/混沌・狂/死徒
泥
【マテリアル】
名前:スノウドロップ・デシアリディ
性別:女性
身長:167cm / 体重:2174kg
スリーサイズ:B132cm / W71cm / H115cm / Qカップ
年齢:532歳
血液型:変質
好きなもの:子供、勇敢な人
嫌いなもの:卑怯な人
特技:家事全般、夜伽
起源:『静止』
属性:混沌・狂
魔術属性:水・風
魔術系統:
魔術特性:流体操作
魔術回路・質:A+ / 魔術回路・量:A/ 魔術回路・編成:異常
その体重のおよそ九割以上が、異常発達かつ変質化した筋繊維と骨組織分である。
【略歴・人物】
『紅雪の魔女』、『雪解けの君』、『鏡面なりし氷面の面影』。
人類史に仇を成す吸血鬼。 後天的に人より変じた死徒。
若輩等と自らを謳うがその実、五百の時を生きる怪物である。
上記三つの名はあだ名、通称のようなものだが、本来の名は本人ですらとうに忘れ去っているため、自らそう名乗る場合もある。
その名の通り氷系統の魔術と、魔術特性・流体操作に由来する血液操作能力を有し、
死徒としての能力と特異な肉体、そしてその精神性も相まって単身での戦闘能力は極めて高い。
特に身体能力に関しては正しく災害レベルと言って良く、
教会のさる記録に於いては、ただの拳の一撃それのみで城一つをぶち砕き、局所的な地盤陥没すら引き起こした、と記されている。
それが伝聞の果てに虚偽が含まれてしまった記録であるか、それともただ事実のみが記されているかは、対峙した者のみがわかるだろう。
長い時を生きる死徒が総じて保有する特殊な能力は有していないが、時に単純な力はそのようなモノを容易く凌駕し得る。
嫋やかな口調に凛然とした態度、親しみやすさの中に超然とした我を感じられる女性。
『理解不可能な化物』ではなく『理解可能な怪物』と言ったほうが正しく、
自身の害とならぬ様な者には寛容であるし、怪物として在る自身に向かってくる者には敬意を表する。
その行動原理は、『善き死』を迎えること。
無残に死んだ自身の子たちのためにも、自らが最も納得して、満足の行く『死』を迎えることこそが願いであると彼女は謳う。
――しかし、どの様な死に方が自身にとって最も納得できるのか。 最も満足の行くのか。
それは、五百の時を生きた彼女であってなお、わからず。
わからないからこそ、彼女はどこまでも、いつまでも彷徨ってきた。
人間の頃は高い霊的なポテンシャルを除けば何の変哲もない何処にでもいるただの女性であり、
夫と子供とでささやかな幸せを享受しつつ平和に暮らしていた。
彼女の住む村は少集落と言ったところではあるが比較的近い場所に街があり、
必然的に交通があったためか、片田舎と呼ぶのを躊躇われる程度には発展していた。
しかし現在と比べればどうしても粗雑であり、
小規模でも自然災害が起これば小さな村にとっては大打撃である。
そうした要因によって彼女及び村人たちはな貧困に陥ってしまったが、彼女はそれでも明日に希望を捨てずに家族や村人たちを励ましていた。
――そんな彼女に待っていたのが、その身を娼館に売られるという現実であったのは何の皮肉であったか。
先にも話した街にはその土地に密着した魔術師の一家が存在しており、
彼らは人体こそが根源につながる道であると信じて、特に人体の改造に着手していた魔術師たちであった。
そんな彼らが隠れ蓑兼実験施設兼資金源として娼館を営んでいたのは俗物的に過ぎるがある意味で合理的と言える。
村長と彼女の夫は彼らと交渉し、その高い霊的ポテンシャルに目をつけていた彼らは彼女を高額で買い取った。
翌日の夜、村のある一家より。
悲鳴とも似つかぬ嬌声が響き渡り――彼女はその村より姿を消した。
娼館より最初に施された術式は、根本的に『死にづらく』させるための肉体改造、及びに魔術処理。
これは実験中に被験者が死んでしまうのを防ぐためと、そのままの人体では無理のある拡張をしても壊れないようにするためである。
次に、歯の抜歯、舌の伸長化、乳房や臀部の肥大化、各種穴の拡張改造、筋肉骨格臓腑及びに性感の強化等。
これまで培われて来た技術と、実験するために新たな術式を施しながら。
魔術師たちは彼女の肉体の美しさ、霊的なポテンシャルの高さに下卑た笑みを浮かべながらも驚嘆した。
狂えれば、それで良かったが。
彼女はそれでも、正気を保っていた。
そして、最後に施されたのが『妊娠と出産』というサイクルの加速化。
そもそもとして性行為と魔術とは密接に結びついており、『妊娠と出産』という工程には現代であっても神秘性と結び付けられることは多い。
客に妊娠させられ、客の前で子を産み落とす、そんな一種のサービスと魔術的な実用利益を齎す娼婦兼被検体――『妊産婦』として、彼女は育て上げられた。
生まれた子供は当然魔術の実験台として扱われるが、何よりも。
『生まれた子供』までがサービスの一環であるのなら、その子供すら、客はどう扱ってもいい、という事である。
大抵はそれに頓着はしない。 畜生が如きであっても生命を、自らの種子で生まれた子供をどうこうしようとは思わないからだ。
けれど、しかし。 世界はそれ程甘くはなく、故に人も、故に彼女にも、甘くはなくて。
時には腹の中で。 時には彼女の目の前で。 時には彼女自身を強制的に。
産んだ子は踏■■■れ、■■刻■れ、磨■潰■■、食■■切ら■て。 果てには彼女にその子供を■■■たりもして。
彼女の子供はその腹の中で死亡した者も含めて計386人。
十年という歳月の中、そうし続けて。 彼女は静かに、少しづつ――そして漸く。 狂っていった。
その、果ての果て。
肉体も精神も崩壊寸前の所に成された最後の呪法こそ。 死徒化、という禁呪であった。
彼女を買収した魔術師の現当主が延命の為にすがったその禁呪の実験台として、彼女は選ばれたのだ。
――彼らにとって予想外であったのは、彼女の高い、否、高すぎた霊的ポテンシャル。
本来ならば数年はかかる死徒化の工程を、彼女は僅か半日で成し遂げて。
自らがそうであると自覚して、なお。 まだ、彼女は壊れきれない。
ふわりとボヤける思考のまま法術を施した男たちを引き千切り、娼館にいる連れてこられた女、子供以外の全員を。
区別もなくその一切を惨殺し、血のみでなく身体全てを食した後、彼女は故郷へと足を進めた。
ただただ、帰りたくて。
快楽の灼熱に摩耗した記憶の中にある少しの幸せに、縋ろうとして。
漸く目に入った、彼女の故郷は。
―― 十年という歳月は、容易く人を変えるように。
村もまた、その様式を変えていた。
堕落が蔓延っていた。 昼間にも関わらず嬌声が響いていた。
彼女の身売りに味を占めた村は、何時しかそれを習慣として立ち上げていた。
売られた先に、どの様な苦しみが在るかも知らずに。
その最果てに、どの様にしろ破滅が在るとも解らずに。
微かな記憶を頼りに彼女は歩く。
家は、どこだっけ。 私の夫が、子供が住んでいる、あの家は。
――彼女の夫は昼間にも関わらず、その身から酒気を色濃く漂わせていて。
しかし彼女の顔を見るやいなやそれを引っ込め驚愕を張り付かせた。
彼女は聞く。 あの子はどこに。
彼 は言う。 あいつは死んだよ。
酔い故の幻覚だとでも思ったのか、男の口は酷く軽い。
売るつもりだったが、病で死んだのだと。 金にもならない役立たずだったと。
そこで、漸く。
彼女は壊れることができた。
目の前の男の口を止めたかった。
悲鳴のようなこの嬌声を止めたかった。
記憶に在る、幸せなあの頃の光景を汚す全てを、止めたかった。
声にならぬ絶叫と共に。
彼女は、その村一つを氷漬けにした。
そのまま壊れゆけば、
彼女はただただ狂って暴れる化物になっただろう。
しかし、鏡面のような、氷面に。
彼女の、最後の『理性(自分)』が映り込んで――それが、彼女の狂気を捻じ曲げた。
『規律ある不定なりし狂気』。
それが、『怪物』として在る彼女の理である。
《スノウドロップ》――Snowdrop.
冬の終わりから春先にかけ花を咲かせ、春を告げる花として知られる。
――そしてこの花には、こういう言い伝えも存在する。
『恋人の死を知った乙女ケルマは、
スノードロップを積んで、彼の傷の上へと置いた。
しかし、彼は目覚めることはなく、それどころか花が触れた途端、
雪の欠片(スノードロップ)なってしまった』――と。
参加歴
日帰り聖杯戦争 | サーヴァント:クリスチャン・ローゼンクロイツ |