キャラシート
【クラス】キャスター
【真名】フレデリック・フランソワ・ショパン
【容姿】鬱屈そうな青年。
【英雄点】35(ステ15点/スキル20点):令呪三画(ステ一画/スキル一画/宝具一画)
【HP】 5 / 5
【筋力】E :1
【耐久】E :1
【敏捷】D :2
【魔力】EX:8(10)
【幸運】E :1
【合計】15点
【スキル1】陣地作成 D
10:移動フェイズにで陣地を作成出来る。
陣地内では魔術攻撃とマスター含めて全ての防御時、補正値5を得る。
また、遠距離攻撃フェイズで受けるダメージを無効にする。
【スキル2】音楽神の加護(偽) A+
5 :交戦フェイズ開始時に任意宣言。
陣地の効果をマスターと味方陣営にも適用する。
【スキル3】自己保存 B
5 :キャラシート作成時、令呪を一画消費する。
このサーヴァントはマスターが存在する限り前衛に出られない。
その代わりにこのサーヴァントのマスターは全ての判定時にキャスターの魔力値の半分(端数切り捨て)を補正値として得て良い。
【宝具1】『我が逃避よ、心琴のように鳴り響け(ポルタ・フォルタ・ピアノ)』 5/5
【ランク・種別】E:対盤宝具 レンジ:1~2 最大捕捉:1人
【効果】キャラシート作成時、令呪を一画消費する。
この宝具の使用回数を5回にし、効果を二つに増やす。
その代わりにどちらの効果も一巡に一度ずつ、かつ同じタイミングでは発動できない。
この宝具は宝具回数を回復する際、上限値まで回復する。
またこれらの効果によって行う判定の際、
キャスターはダイスのプラス補正を得ることができない。
1)相手の攻撃あるいは防御判定時に任意宣言。
キャスターは魔術攻撃、相手は魔術防御の処理に従ってダイスを振り、
キャスターの出目が相手の出目よりも高い場合のみ、その差分を相手の判定値から減算する。
2)味方陣営(マスターも含む)の攻撃あるいは防御判定時に任意宣言。
キャスターとその味方PCの魔力値の合計でダイスを振り、その出目の半分(端数切り捨て)を判定値に加算する。
【宝具2】『我が悲哀よ、薔薇のように咲き誇れ(モヤ・ビエダ)』 1/1
【ランク・種別】D:対愛宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人
【効果】交戦フェイズ移行時に発動可能。
その交戦フェイズ中、キャスターの魔力値を上限を越えて+2にし、
スキル3の効果を〔〕内、宝具1の名称を『我が決意よ、心琴のように鳴り響け(ポルタ・フォルタ・ピアノ)』、効果を《》内のように変更する。
交戦フェイズ終了後、キャスターはこの宝具を失う。
〔キャラシート作成時、令呪を一画消費する。
マスターとキャスターはHPを共有する。
キャスターは攻撃を行えない代わりに、援護を二回行うことが出来る。
ただし同タイミングに重ねて行うことはできない〕
《キャラシート作成時、令呪を一画消費する。
この宝具の使用回数を5回にし、効果を二つに増やす。
その代わりにどちらの効果も一巡に一度ずつ、かつ同じタイミングでは発動できない。
この宝具は宝具回数を回復する際、上限値まで回復する。
またこれらの効果によって行う判定の際、
キャスターはダイスのプラス補正を得ることができない。
1)相手の攻撃あるいは防御判定時に任意宣言。
キャスターは魔術攻撃の処理に従ってダイスを振り、その出目分を相手の判定値から減算する。
2)現在地に存在する味方PC(マスターも含む)の攻撃あるいは防御判定時に任意宣言。
キャスターとその味方PCの魔力値の合計でダイスを振り、その出目の半分(端数切り捨て)を判定値に加算する》
【宝具3】『我が終焉よ、夜空のように星を謳え(デディケイト・ディス・ノクターン)』 1/1
【ランク・種別】C:対軍宝具 レンジ:1~30 最大捕捉:100人
【効果】この宝具は第二宝具が使用されている状態でなければ発動できない。
使用されている場合の交戦フェイズ移行時に発動可能。
現在地に存在する味方PCの全ステータスを2段階上昇(上限8)させる。
また交戦フェイズ中に一度だけ、現在地に存在する味方PCの任意を判定に於ける出目1を6として扱って良い。
【その他】人型/男性/混沌・善/人属性
泥
【キャラクター詳細】
「今、演奏している自分の音楽を聴きなさい。
自分を信じて演奏しなさい。 聴かれていることを忘れずに。
自分がこういう音楽にしたいという理想に従って、あなたの心で聴かなければなりません。
あなたが伝えること、それがいいのです」
【パラメーター】
筋力 | E | 耐久 | E | |||||||||||
敏捷 | C | 魔力 | C | |||||||||||
幸運 | D | 宝具 | C |
【クラス別スキル】
○陣地作成:D
魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。
彼の場合、陣地は「演奏会場」としての形態を有することになるが、
生涯を通じて三十回程度しか大きな演奏会に出なかったという逸話からその規模は必然的に小さくなっている。
【保有スキル】
○魔術:D++
魔術の素養、並びに行使技術。
キャスタークラスで召喚されたことによって後天的に付加されたスキル。
音楽魔術、特に妨害と補助系統のそれに関しては効果、習得速度等にボーナスを得る。
攻撃寄りの音楽魔術が扱えないのは彼が音楽を攻撃手段としては考えていないため。
生前の逸話に於いて彼が魔導に傾倒したという記録はなく、
また彼自身も「魔術なぞ使ったことなど、ましてや見たことすらない」と語っている。
しかしその魔的とも言える旋律は後世に渡って人々を魅了し続け、現代にまでその名と楽曲は語り継がれるモノとなった。
○音楽神の加護(偽):A++
本来は芸術の女神ミューズの加護を示すスキル。
遍く音を聞き分け、天才的な演奏を可能とする。 更に、音楽魔術の行使にプラス補正を得る。
彼の場合は、これら『加護を受けたかのような』効果を自身の才覚と研鑽で再現している。
特に、ピアノを使用した演奏及びに音楽魔術の行使には+分のボーナス補正を得る。
○自己保存:B
自身はまるで戦闘力がない代わりに、マスターが無事な限りは殆どの危機から逃れることができる。
ただし音楽魔術等によって相手の妨害並びに味方陣営のサポートを安全に行えるという利点がある。
病弱という事情はあったが彼自身あまり人前に出ようとする性質ではなかったという。
○病弱:A
天性の打たれ弱さ、虚弱体質。
彼の命を蝕んでいた病は肺結核であるとされているが、
大衆が抱く『病弱の芸術家』というイメージが一種の『無辜の怪物』として働き、
肺結核の症状以外にも様々な苦痛が彼を苛んでいる。
ターン毎に幸運値で判定しそれに失敗した場合、HPの減少と各種行動に対するペナルティがかかる。
ただし作曲及びに演奏に関してはこのペナルティを無視して行うことが可能。
【Weapon】
○指揮棒
音楽家というイメージによって持たされた指揮棒。
彼の場合、下記の『魔導鍵盤』によって魔術を行使するためほぼ形だけである。
主な用途は相手に突きつけたり杖代わりに使うこと。
○魔導鍵盤
第一宝具によって形成される鍵盤群。
弾くことによってピアノの音色を奏でることができるが、実はピアノ以外の音を鳴らすことも可能。
これはキャスターがピアノ曲以外にも歌曲やチェロを用いた作品なども作曲していることに基づいている。
形成する際の魔力消費は極めて低く、また魔術行使の効率を高める効果も持つ。
【絆Lv.1で開放】
身長/体重:167cm・43kg
出典:史実
地域:欧州
属性:混沌・善
性別:男性
肉体的な年齢は17歳であり、そのため記録にある身長・体重よりも若干低い。
【絆Lv.2で開放】
音楽史にその名を燦然と輝かせるピアノの天才。
ショパンの名と制作された楽曲は、音楽をさほど知らない人間であっても一度くらいは聞いたことがある程に高名であるだろう。
その音楽的才能はかのモーツァルトの再来とすら謳われたが、 音楽以外にも絵や文学、芝居の才に溢れ、ものまね等も得意であったという。
幼い頃よりその才覚は遺憾なく発揮され、7歳の頃から独創的な曲を制作し、当時から作曲と演奏どちらに於いても高い評価を受けている。
家族を含む周りの人間たちはショパンがこれからもそうであるように期待し、
彼自身も、自らが歩む未来が輝かしいものであると信じていた。
――あの日が訪れるまでは。
【絆Lv.3で開放】
彼の有名な逸話として、病弱の身であったという事が挙げられる。
その身を蝕んでいた肺結核は、現在でこそ治療のできる病気であるが当時としては不治の病に等しく、
また対処法も確立していなかったため間違った治療法を施される場合すらあった。
しかしそれは彼だけでなく、父のニコラや妹であるエミリアも病弱の身で、また患った病も同じく肺結核であった。
特に彼とエミリアはこの病を幼い頃より患っており、
ショパン自身は休養などで体調をある程度取り戻すことができたのだが、エミリアは回復の見込みが出ずそのまま14歳の若さで死している。
無論、家族であるショパンは妹が弱っていく過程と、その死の様を近くで見続けていただろう。
その様を見て何を感じ、どんなことを思ったのかは定かでないが、友人に宛てた手紙等の記録から尋常でない心模様であったことは確かである。
そして――ショパンの有名な楽曲群『夜想曲』はこの時期より作曲されている。
ショパンの楽曲の共通する特徴として、その楽曲の殆どに題名がつけられておらず、現在に名付けられているそれは後世の後付によるものが多い。
それは題名という先入観を嫌ったという見方もできるし、
音楽と文学の融合――ある種の物語的な要素を、音楽に持ち込みたくはなかったという見方もできる。
何故嫌ったのか、あるいは苦手としていたかは、もしかすれば何らかのきっかけが原因であるのかもしれない。
余談ではあるが妹のエミリアは文学、特に詩に関しては類稀な才能を発揮し、第二の神童とすら呼ばれることもある。
そしてショパンはその逸話から家族を大事にしていた、とも。
【絆Lv.4で開放】
その後は一層音楽に打ち込むようになり、
特に代名詞であるピアノに関しては様々な試行錯誤を重ね、表現形式を広げていった。
『ピアノの詩人』という名は制作した楽曲の殆どがピアノを使用したものであるからだが、
それ以外にも歌曲やチェロを用いた作品なども作曲していることはあまり知られていない。
作曲に関しては完璧主義と言っていい程厳格に取り組んでいたようで、
推敲に推敲を重ね、ともすれば一から書き直すような工程を経た末に完成させていたようである。
一方で即興演奏を得意とし、譜面に残されなかった曲も数々にある。
ある種の矛盾した性格と才能はしかし、どちらも彼の強みとして作品に生かされている。
現在ではその推敲が不十分であるという理由で公開していなかった曲も公開されているが、
それすらも名曲とされているのは後者の才能があった故だろう。
またショパンに欠かせぬエピソードとして、様々な女性との恋物語がある。
初恋の人とされるコンスタンツィア・グラドコフスカ。
婚約まで交わしたマリア・ヴォジンスカ。
そして正しく翻弄されたと言っていいジョルジュ・サンド――。
しかし、その恋のどれもが実らず、あるいは破局に終わっている。
それはショパン自身と、彼を取り巻く様々なモノが要因であったのだろう。
時代、人物、そして病。 世の中の様々に彼は苛まれ、しかし現在でも聞かれ続ける珠玉の作品を作曲し続けた。
あるいは――そんな人生であったからこそ、素晴らしい楽曲群を生み出すことができたのかもしれない。
【絆Lv.5で開放】
『我が逃避よ、心琴のように鳴り響け』
ランク:E 種別:対盤宝具 レンジ:1~2 最大捕捉:1人
ポルタ・フォルタ・ピアノ。
『魔導鍵盤』と呼ばれる鍵盤群を魔力によって形成する。
魔導鍵盤はキャスターの周囲を漂うように浮遊し、キャスターはこれを弾くことによって演奏並びに魔術行使を行う。
破壊されても再度形成できるが、強度は一般的なピアノの鍵盤と同じであるため盾としては使えないし、使おうともしない。
逸話に於いて彼がピアノを制作できたという記録は無いが、
彼のピアノに対する執着と、大衆からの『ショパンに対する期待』がキャスターにピアノという楽器を持たせ続ける。
そして『逃避』、とは彼の作曲動機を指している。
家族を肺結核によって失い、その病と同じ病に侵されていた彼は自らの『死』というものを意識せざる得なかった。
そしてその恐怖から逃げるように音楽に打ち込んだ。 故に、自らの音楽は逃避の産物であるのだ、と彼は言う。
――しかし。
それだけが、ショパンという音楽家、そしてその楽曲を構成している訳ではないはずである。
彼自身気づいていない、あるいは切り捨ててしまったその感情を取り戻せるかは、マスターの手にかかっているだろう。
【幕間クエスト『我が哀しみ』をクリアすると開放】
『我が悲哀よ、薔薇のように咲き誇れ』
ランク:D 種別:対愛宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人
モヤ・ビエダ。
ショパンはマリア・ヴォジンスカとの交際が破棄された際、
彼女と家族からの書簡を一つの小包に纏めて水色のリボンで括り、
それに『我が哀しみ』という言葉とマリアから貰った薔薇の花を添えたという。
後悔や哀しみ、絶望や失意。
それらを齎した愛。 誰かを大切だと想う感情の一切。
それこそが己の弱さであり醜さであり――自らを傷つけ、そして誰かを傷つけるものである、と。
そうショパンは定義しこの小包に入れて捨て去った。
もう二度と、誰かを大切だと想って傷つくことがないように。
もう二度と、こんな自分を愛そうとする者を傷つけることがないように。
この宝具こそが彼の霊基情報欠損の原因であり、
副作用としてある程度の精神干渉やデバフに対する耐性を得ている。
――しかし。
『英霊』として祭り上げられた『フレデリック・フランソワ・ショパン』は違う。
宝具としてこれが霊基に在るのは、それを本当に意味で捨て去ってしまうことを『卑怯』であると断じたから。
それは罪であるからだ。
そうすることで傷ついたものがいて、傷つけたものがいる。
それから目を逸らし、耳を塞ぎ、口を閉じて無視することは、
例え幻想の中に在る救いのようなものだとしても――良しとしていいことではない。
自らの弱さを、自らの醜さを直視するのは耐え難い。
しかし、けれど、せめて。 死してなお、それでも。 例え封じられた形として在るだけなのだとしても。
永遠とも言える、その後にまで。 自己満足に過ぎずとも。
それを背負い続けることを選択したのが――フレデリック・フランソワ・ショパンという英霊である。
故に。
これを紐解くということは、即ち。
見たくないがために目を逸らしてきたものを。
聞きたくないがために耳を塞いできたものを。
関わりたくないがために無視してきたものを。
自らの弱さと醜さ、それらが齎した悲しみを。
その一切を、ショパンは直視し、受け止めることになる。
真名解放によって成される効果は、
この宝具自体の神秘を魔力リソースとして吸収することにより、自発的な霊基再臨を行う、というもの。
しかし英霊としてのショパンは欠損した状態であり、故にショパンという霊基は欠損した状態こそが正常であると言える。
それは言わば自身が壊れぬための自衛処置のようなものであり、
本来あった筈のものを取り戻すという行為はしかし、トラウマを強引に乗り越えるようなものになる。
それは精神は勿論のことその霊基すらも自壊する可能性を含み、一歩間違えれば単なる自爆、無意味な行為で終わることもありえる。
しかし、それを乗り越えた先こそがサーヴァント フレデリック・フランソワ・ショパンの本領。
霊基欠損が保管されることによりステータス、スキルランクは上昇し、また第三宝具が解禁される。
――現界年齢である『17歳』。
それは、『フレデリック』としても『ショパン』としても曲を弾ける時期を指している。
少なくとも彼自身は己をそう定義し、故にこそ『フレデリック・フランソワ・ショパン』の全盛期とはこの姿であるのだとキャスターは言う。
余談ではあるが――。
現在彼はこの宝具を所有していない。 しかし、捨て去った、という訳でもないらしい。
「どこぞの馬鹿のせいで霊基情報が更新されてしまった」……と彼は語っている。
【幕間クエスト『彼方に捧げる夜想曲』をクリアすると開放】
『我が終焉よ、夜空のように星を謳え』
ランク:C 種別:対軍宝具 レンジ:1~30 最大捕捉:100人
デディケイト・ディス・ノクターン。
彼が作曲した夜想曲(ノクターン)群は、17歳から晩年に至るまでほぼ均等に作曲されている。
即ちそれは――フレデリック・フランソワ・ショパンという人物の、人生の歩みに等しい。
病に命を焼かれ、恋と愛に塗れ、故郷に対する望郷の想いとそれ故の疎外感に苛まれながらも、音楽に挑み続けたピアノの詩人。
死からの逃避という感情は確かにあっただろう。 しかし、それだけでは決してなかった。
己が信念と音楽に対する情熱。 そして何よりも――それが、楽しかったから。
曲を聞いて、作り、弾いて、聞いてもらう。 それが面白くて、喜ばしくて、嬉しい。
あまりにも単純で、ともすれば子供のような理由。 しかしそれこそが、ショパンを突き動かしていたものだ。
だからこそ彼は音楽というものが好きで、だからこそ彼は作曲をし続けた。
死と近しく在りながらも、信念と情熱を以て音楽家という在り方を貫いた男。
それが音楽史に燦然と謳われるピアノの詩人、フレデリック・フランソワ・ショパンその人である。
そんな男が奏でるは魂を燃やしながらも歩もうとする命の焔火。
己の弱さと向き合い乗り越えたフレデリック・フランソワ・ショパンが響かせる、星の光を支える夜空の曲である。
一言で言えば自壊宝具。
ショパンの人生は死に向かって走り続けるようなものであり、
それを体現したこの曲を弾けばそれに従って霊基は崩壊していく。
しかしそんなデメリットと引き換えに齎される効果は極めて強力で、
味方陣営の士気向上の他、
全パラメーターを1~2ランク上昇効果させ、
命中率とAC(防御、回避力)、属性耐性、ST(魔術、罠、状態異常回避率)判定成功率を2倍にし、
体力と魔力(自然回復も含む)回復力を2倍、更には『運命力』の一時的上昇まで付加させてみせる。
ピアノを使った様々な曲を作りピアノの詩人とすら謳われたが故に、
ピアノを以て全てを表現する彼は正しくかのヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトと同じ『全能』である。