外道善慈

Last-modified: 2016-12-21 (水) 06:26:57

参加歴
第三次双葉聖杯戦争 (キャスター:ドナスィヤン=アルフォーンス=フランスワ=ド=サド)
虚数領域 F市 (アヴェンジャー:ネメシス)
外道一族に関しては外道一族を参照

第三次双葉聖杯戦争
マスター
【名前】外道善慈 ソトミチゼンジ
【職業】魔術師
【HP】 5 / 5
【令呪】 3 / 3
【現在地】
【筋力】E
【耐久】E
【敏捷】E
【魔力】E
【幸運】E
【スキル】使い魔:自分以外のマスター(PL)の遭遇フェイズや戦闘フェイズを観戦出来る

【容姿】シルクハットを被ったジェントルマン(代理画像 マジェント・マジェント)

【願い事】人々に降りかかるあらゆる災厄を幸福に変換する

【その他】この世全ての厄を根絶せんと考える魔術師戚。キャスターが召喚されたのは彼の「災厄を幸福に」と言うあり方とキャスターの「苦痛を快楽に」と言うあり方が似通っていたための相性召喚。キャスターの行いを嫌いながらも、彼の手に落ちた人々の恍惚とした表情を見て「これもまた一つの幸福なのか……?」と思い始めている

【バッドエンド】
シルクハットを抑えながら、善慈は宙を仰いだ
「これでよかったのだろうな……」
消え去るキャスターの隣に静かに歩み寄り、重い口を開いた
「貴様の行いはおよそ許せるものではなかった……が、同時に私の罪であることもまた事実。貴様が消え去るというのならば、私がその後を辿るのも、また道理よ」
すでに消滅が始まっているキャスターは、隣に立つ善慈には気付かないかの如く笑い続けた
「そうだ!これが苦痛だ!これこそが至上の快楽だ!残念でしたねぇルーラー!貴女は私に苦痛と絶望による快楽を否定しながら、その結果私に与えた苦痛は至上の快楽を与えましたよ!ハハハハ」
キャスターが完全に消え去り、その狂笑が止むと同時に、善慈は自らの懐に手を伸ばし一丁の拳銃を取りだした
「おめでとう。君たちはここに囚われていた人々を救った英雄だ。胸を張るといい。そしてすまなかったね。迷惑をかけた。願わくば、君たちの行く先に幸多からん事を」
そしてそれをこめかみにあて、静かに引き金を引いた

【グッドエンド】
「ようやく、聖なる杯が、この手にッ……!」
万感の思いで肩を震わせながら、善慈は涙を流した
聖杯に触れたキャスターも、先ほどまでとは違いその瞳に理性を宿しながら声を上げた
「ルネ、待っていてくれたまえ、とうとう私はここまで来たんだ」
そこにいるのはもはや狂ったサディストであったサド伯爵ではなく、ただ純粋に妻を愛する一人の青年だった
キャスターは善慈へ向き直ると、静かに頭を下げた
「この戦争中、何度も不快な思いをしただろう。そのことをここに謝罪しよう。しかし、同時に感謝を述べたい。貴方のおかげで私は妻に会いに行ける」
突然のキャスターの豹変に動揺しつつも、善慈もまたキャスターへと向き直った
「そもそも、この聖杯戦争でいかなる犠牲を払おうとも聖杯を手にすると言う決意は私のものだ。貴様一人に罪を背負わすつもりは毛頭なかった。こちらこそ、感謝しよう。これで人類は救われる」
2人は最後に強く握手をし、もう一度聖杯に向き直った
そして聖杯の光が二人を包み込んだ

虚数領域 F市 "Fate/Gate Oblivion"
マスター
【名前】外道善慈
【職業】魔術師
【HP】 5 / 5
【令呪】 3 / 3
【現在地】
【筋力】E:1
【耐久】E:1
【敏捷】E:1
【魔力】E:1
【幸運】E:1
【スキル】
【容姿】シルクハットを被った記憶喪失中のジェントルマン
【願い事】特になし
【その他】この世全ての厄を根絶せんと考える魔術師であったが記憶喪失中。
本人はこの奇妙な街で目を覚ました時に記憶が混乱したと思っているが、実際にはネメシスの召喚の際に記憶を奪われている。
また同時に【逃れる事能わず】の呪いを受けて自らの生命力を魔力に変換してネメシスを維持している。
後、彼が家族ほっぽり出してまで人類救済を願ってたのは黒の章的なアレに触れてしまって歪んだという後付け設定

【バッドエンド】
条件:誰とも同盟を組まずに聖杯戦争で敗退する
内容:ネメシスに見限られて死亡

生命力も底を尽きかけているというのに善慈は尚も立ち上がる
「まだだ……!まだ、私は……!」
それは何ゆえか
記憶を失ってもなお魂の奥底に刻み込まれた人類救済への渇望か
しかし、女神はそんな彼の足掻きに終止符を打った
「――いいえ、もうおしまいよマスター」
その言葉を聞くと同時に、残っていたわずかな生命力を急激に吸い上げられて善慈は膝をつく
【逃れる事能わず】の呪いが強制的に彼から生命力を奪ったからだ
「な……にを……」
自らのサーヴァントの裏切りに動揺を隠せない善慈は自らを見下す女神へと問いかける
そんな善慈に対して、女神は興味を失った玩具を見るような表情で語りだす
「私は貴方にチャンスをあげたつもりだったの」
「始めに、貴方の記憶を奪ってその驕り高ぶった願望を捨てるチャンスを」
「次に、この聖杯戦争での他者との関わりで新しい生き方を見つけるチャンスを」
「最後に、貴方に試練と課してかけた【逃れる事能わず】の呪い。それを纏ったまま見事聖杯を勝ち取ればあなたの願望を許容しようとさえ思ったのよ?」
淡々と語る女神の声色にはもはや自らのマスターを労わる様子は微塵も見られない
「――でもざぁん念。貴方はそのこと如くを取り零した」
「私の名前を呼んでみなさい?マスター」
魔力の枯渇で立つことすら叶わなくなった善慈はその体を仰向けに倒し女神を見上げる
「ネメ……シ…ス……」
もはや声を出すのもつらいのか掠れた声でその名を呼ぶ
「正解。私はネメシス。あらゆる驕りに裁きを下す義憤の女神」
「ご褒美に貴方に記憶を返して差し上げましょう」
瞬間、善慈の脳内に全ての記憶が蘇る
自分は何者か
そして何を望んで聖杯を求めていたのか
「ああ…そうか……そうだったか……」
何かを納得したように、善慈は静かに瞼を閉じた
「人の身であって人の世の理に干渉しようなどと思ったのが貴方の驕り」
その言葉を受けて、声を出すことも叶わない程に衰弱した善慈は静かに頷いた
「その身の過ちを素直に認めるのは貴方に残された最後の美徳でしょうね」
「仮にもマスターです。せめてこれ以上苦しませずにしてさしあげましょう」
ネメシスの両手へと魔力が高まる
それはどこまでも純粋に善慈に終わりが訪れたことを物語っていた
「我はネメシス、裁きを下す者。何人たりともこの私から逃れる事能わず『万物は此処に終焉る(ネメシス)』」
ネメシスの宝具が開帳される
その光に包まれながら、善慈は静かに塵となった

【グッドエンド1】
条件:誰とも同盟を組まずに聖杯戦争に勝ち抜く
内容:記憶を返してもらって自らの願望を叶える
   どうせ条件達成無理なので詳しく考えてない

【グッドエンド2】
条件:誰かと同盟を組むか良好な関係を築いた状態で聖杯戦争で生存する
内容:記憶を返してもらってネメシスに聖杯を破壊させる
   自らの願いを諦め、家族のもとへ帰る

「――さて、見事黒幕を打倒し願望器を手に入れたわけですけど」
「マスターにはまず記憶を返して差し上げましょう」
「何を言って…、っ!?」
突如脳内に流れ込む記憶
自分が何者であったか
何を求めて聖杯戦争に参加したのか
――そして、自分の帰りを待つ者の存在を
「……ああ、そうか。そうだったな」
しばし呆然とした後に自らの掌に視線を落とし呆然と呟いた
「それで、マスターはどうするのかしら」
「貴方は私が課した試練を見事乗り越えた」
「貴方の願いは驕りではあるけれど、今この時ばかりはその功績に免じて目をつぶりましょう」
女神の課した試練を乗り越えた者がその褒美を与えられる
古今東西ありふれた出来事ではあるが、今この時まさにそれが再現されていた
人の身でありながら人の世の理へ干渉しようとする願いを持つ善慈に対して、驕りを裁く義憤の女神たるネメシスがそれを許したのだ
しかし、善慈は静かに首を振ってそれに答えた
「――いや、いいんだ」
その言葉を聞いたネメシスは少し驚いた表情をした後で面白いものを見るように善慈へと問いかけた
「へぇ……アレほどまでに頑なな驕りを抱えていた貴方が一体どんな心境の変化かしら」
「何、簡単な事だ。今でも人々に降りかかる災厄は憎んでいるさ」
「だが、人類を救いたいと願っているのは私であって人類ではない」
「私の願いに人類を巻き込むわけにはいかない」
「その事に気付いただけだ」
そう言い切った善慈の瞳に迷いはない
どこまでも純粋に人類の救済を求めて
誰よりも貪欲に聖杯を求めた彼は自らの願いを否定した
「――正解よ。マスター」
「そうよ、その通り。人は人の身でありその領分を超えることは許されない」
「しかし、だからこそ同時に人はその歩みを止めることは許されないの」
楽しそうに女神が語る
驕りを嫌う女神は人々の驕りを許さない
しかし女神は人へと試練を与える
「マスター、貴方は今、私が与えた試練の一歩先へ踏み出したわ」
「アレほど頑なな驕りを抱えた貴方が自らの驕りを省みるとは流石に予想外だったわ」
善慈はその試練を超えた
そして更に彼女の予想を上回ってみせた
それは明確な歩みだった
人類救済の機会を捨てた彼を指して歩みを止めたと嗤う者もいるかもしれない
しかし、それでも
それは理想の中で雁字搦めとなり聖杯に希望を託すことしか出来なかった男の新たな一歩だった
「私も驚いている」
「貴女を召喚するまでは、もうこれしか手段は無いと思っていたんだ」
「そうすることが私の使命だと、固く信じていた」
「だが参ったな。一度すべてを忘れて見ると、以前より世界がクリアに見えた」
「人間と言うものは私が思っているより力強かったんだ」
なぜ女神は人々へ試練を課すのか
それは女神は歩みを止めぬ者を好むからだ
善慈の答えは、その女神の琴線を揺らした
「ええ、ええ。素晴らしいわマスター」
「謝罪を致しましょう、貴方のことを見くびっていた。申し訳なかった……と」
それを聞いた善慈はおおらかに笑い、同じように頭を下げた
「構わないさ。それに、私は貴女に感謝すらしている」
「私にこの事を気付かせてくれたのは共に戦った者たちと、貴女だ」
「貴女が私の記憶を奪ってくれたからこそ、今の私がある」
「――私を待つ者の下へ帰ることができる」
「本当に、本当にありがとう」
頭を下げたままの善慈の頬には涙がつたっていた
それは彼の感謝の気持ちの結晶だろう
「……おっと、すまない。お見苦しい所を見せてしまった」
「女神として貴方の感謝、受け止めましょう」
そんなやり取りを終えた二人は、どちらからともなく偽りの聖杯を見上げた
捏造の聖なる杯。しかしそれは紛れも無い万能の願望器
――人々の欲望を詰め込んだ驕りの象徴
「――さて、ではそろそろ。幕引きとしましょう」
「構わないですね?マスター」
「ああ。頼む」
その言葉を受けてネメシスは静かに微笑んだ
同時に、彼女の両手へ魔力が集中する
「我はネメシス、裁きを下す者。何人たりともこの私から逃れる事能わず『万物は此処に終焉る(ネメシス)』」
人々の驕りを裁くその光はどこまでも柔らかに願望器を包み込み
戦いの終幕を知らせた

イメージソング
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  • schwarzweiβ~霧の向こうに繋がる世界~(天魔&善慈で共通)
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