1ターンの間に2回以上の行動をとる事。
戦闘がターン制を取っているRPG等では定番かつ反則の要素である。
目次
概要
- RPGのターン制戦闘では基本的に敵味方共に1ターンに1度しか行動できないと言うルールがあるのだが、
ゲーム中盤以降に出てくる一部の敵は1ターンの間に2回以上行動できるというズルい能力を持っていることがある。
多くの場合、ターン制バトルにすっかり慣れてきたころにこの能力持ちの敵が出てくるため、
何の予備知識もなしにこの手の敵と戦った際、目を疑ったり衝撃を受けたりする人がほとんどと思われる。
主にボスキャラクターがこの手の行動を取るが、中には通常の雑魚敵であっても使用してくることも。
ドラゴンクエストシリーズに登場するキラーマシンなど、この能力があるために有名になった敵キャラクターも多く、
この能力持ちの敵キャラクターはたいていの場合「強敵」とプレイヤーに認識される。
作品にもよるが2回行動については今日のJRPGでは比較的多く見られるが、
3回行動以上ともなると使い手はかなり限られる。- 行動する回数によって「2回行動」「3回行動」…と呼ばれるのが一般的。「複数回行動」はそれらの総称に当たる。
また行動内容が攻撃手段のみの場合は特に「2回攻撃」「3回攻撃」…と言う事もあるが、
こちらは多段ヒットする攻撃手段に対しても言う事があるため、混同しないように。
- 行動する回数によって「2回行動」「3回行動」…と呼ばれるのが一般的。「複数回行動」はそれらの総称に当たる。
- 日本におけるターン制RPGでは『ドラゴンクエスト3』(1988年)で初登場したタイプが有名。
厳密に言えばそれより前のゲームでも似たようなシステムは見られたが、
今日でRPG用語の「複数回行動」と言えば、基本的にはこのドラクエ3での仕様を意識したものが主流である。- 例えば同作の前作『ドラゴンクエスト2』(1987年)の時点で1ターン2回攻撃を行うモンスターが既に存在したが
「1回の通常攻撃が2回当たる」と言う1回行動で2ヒットの処理であった。
これはプレイヤー側が「はやぶさの剣」を装備して2回攻撃を行う場合の処理も同じである。
- 「1ターンの間に同じキャラクターが連続して2回以上行動」
- 「行動内容やその対象が行動ごとに独立している」
- 「行動回数はキャラクターごとにあらかじめ設定されている(常に2回行動、1回と2回を交互に、等)」
本項で主に紹介するMHSTシリーズにおいても、やはりドラクエ3の仕様に近い内容となっている。- 元々は、多くの場合単独で出現するボス戦などにおいて、
頭数で有利を取れるプレイヤーサイドに対する対策として取り入れられたシステムである。
それ故に基本的には敵専用の能力だが、中には味方側がこの力を使うことができる場合もある。
- 例えば同作の前作『ドラゴンクエスト2』(1987年)の時点で1ターン2回攻撃を行うモンスターが既に存在したが
- 一般的なRPGだけでなく、シミュレーションRPGやトレーディングカードゲームなどでも
この概念が存在することは多い。
モンハンシリーズにおける複数回行動
- モンハンにおいては、基本的にはRPGであるMHSTシリーズで使われる概念となる。
メインシリーズでも尻尾を半回転ずつ2回1セットで振ってくる飛竜種や、3連続で炎ブレスを吐いてくるリオレイア、
お手を複数回連続で行うジンオウガやゴア・マガラと言った行動は見られるものの、
これらはRPGなどで使われる用語としての「複数回行動」とは異なるためここでは深く紹介しない。
- また、攻撃手段の中には(攻撃演出だけのものも含め)多段ヒットするものがあるが、それもここでは触れない。
MHST
- ストーリー後半にかけて登場する大型モンスターの多くが2回行動を使ってくる。
主に「怒り状態になると2回行動になる」と言うケースが多く、
怒り状態での攻撃力上昇と合わさって非常に危険な状態となる。
ケチャワチャやナルガクルガ、ラージャンなど多くの大型モンスターがこのタイプに該当する。
- 中には「デフォルトで2回行動を行う」と言う非常に厄介なモンスターもいる。
ストーリー中に戦う一部のボスモンスターなどもこれに該当するが、
ストーリーボスの場合は部位破壊することで行動回数を減らすことが可能なこともある。
なお、中には怒り状態になると3回行動になってしまうモンスターもいる。
本作ではキリンなどがこのタイプに当たる。
- 怒り状態とは別に特殊なパワーアップ形態を持つモンスターもおり、
中にはティガレックス希少種やキリン亜種のように怒り状態、別パワーアップ形態どちらになっても2回行動を行うものも。
「ではその両方の状態が重なってしまったらどうなるの?」と言うと、その場合は3回行動になる。
- MHSTの複数回行動は、単体攻撃に関しては連続して同じ対象を狙うことは無いと言う仕様が存在する。
1回目の行動でライダーを狙っていた場合は、2回目の行動が単体攻撃であれば必ずオトモンを狙う。
そして3回目の行動があり且つ単体攻撃である場合はそれはライダーを狙う、と言った具合である。
ただし全体攻撃や補助技などを使ってくる場合もあるため要注意。
- 一部の野生モンスターはこちらがとった行動に対してカウンターを行う。
上述されている自発的な行動とは違うが、ある意味ではこれも「複数回行動」に当たるか。
- 複数回行動はダウンを奪ったり、絆技で行動を封じたりしてしまうことで、そのターンの行動全てを封じることが可能。
一方でマヒ状態での行動不可やダブルアクションを使った行動封じは1回分しか封じられないため注意。
- 自発的に使う複数回行動は本作では3回まで。
…だが、カウンターなども含めた数で言えば、条件が揃う必要があるが4回行動を行うモンスターもごく一部存在する。
その「ごく一部」にケチャワチャが含まれていたりする。
MHST2
- 本作でも怒り時など状態変化後に複数回行動を行うモンスターが出現する。
ただ、多くは最大でも2回行動までで、3回以上の行動を行うモンスターはほぼ存在せず、
デフォルトで2回行動を行うモンスターもボスモンスターの内の2体程度しかいない。
カウンターを含めるなら「シザーガード」を使ったダイミョウザザミが3回以上行動できるが。- 複数回行動を拝む機会は減ったものの、その脅威は健在。
極一部だが全体攻撃を2回行うモンスターまでおり、まともに受ければパーティが壊滅する。
対処方法は前作と変わらないが、今作では共闘パートナーがいるので
被害が分散しやすくなったり、ダブルアクションが自分と共闘パートナーで2回発動して
2回行動をどちらも封じられる可能性も生まれた。
- 複数回行動を拝む機会は減ったものの、その脅威は健在。
- 前作の「同じ対象を連続で狙うことは無い」と言う仕様は若干の手が加えられており、
低確率だが連続して同じ標的を狙う場合も出てくるようになった。
対策無しでは一気に突き崩される危険が高くなったため、後述する対処法がより重要な存在となっている。
- また、本作では味方側も複数回行動が限定的に行えるようになった。
- 片手剣が使える「カウンターポジション」はその名の通り、攻撃を受けるとカウンターするので
集中攻撃を受ければ理論上は(カウンター発動も含め)最大で5回もの行動が可能。
と言っても、相手が4体出現するのは共闘でのライダー戦ぐらいなのでその機会はかなり限定されているが。 - 弓の場合、「溜め」を使用する必要があるが、溜めた次のターンの最後に剛射が自動で使用される。
ただ溜めを使用したターンは何も起きない為、
実際の使用感は複数回行動と言うよりは次のターンの最後に行動権を回すと言った印象が強い。
だからこれを連発するのはやめてくださいアルマさん。
- 片手剣が使える「カウンターポジション」はその名の通り、攻撃を受けるとカウンターするので
MH-R
- 龍天災クエストに登場するモンスターは特性効果により2回行動能力を備えており、
テオ・テスカトルならば「炎王の(猛)追撃」、
ラージャンは「破壊の権化」といったように、モンスターによって名称が異なる。
また、状態異常に陥ると1回行動しかできなくなるクシャルダオラや、
最高ランクの超級でのみ2回行動が解禁される黒炎王リオレウスなど、
このあたりの条件もモンスターによって異なってくるため、
クエスト開始前にあらかじめ確認しておこう。
- また、試練の祠に登場する敵ライダーも2回行動を行ってくる場合がある。
ただしこちらは龍天災とは異なり、
推奨戦力を十分に満たすPTならば直ちの脅威とまではならないだろう。
- ちなみに先述したキラーマシンも本作に登場するが、
特に2回行動能力を持っていたりはしない。
カウンター技の「やいばのぼうぎょ」で事実上の複数回行動はできるが。
MHSTシリーズの複数回行動への対処法
- 罠を使う
- 確実な方法だが、相手の攻撃パターンを把握している必要がある。勿論罠が効かない相手には使えない。
- 回避技を使う
- 前述したようにモンスターは同じ相手を連続では殆ど狙わないため、
オトモンと真っ向勝負が発生する場合はライダーが回避技を、
ライダーと真っ向勝負が発生する場合はオトモンに回避技を指示する事で二回目の攻撃を回避する。
オトモンが回避技を持っている事、
一度の真っ向勝負で回避技を発動するだけの絆ゲージを回収できる事が前提条件となるため、
予め回避技の遺伝子を伝承させる必要がある。また、NPCの共闘パートナーがいると不安定になる。- MHST2では狩猟笛で使用可能で、全体に絶対回避を付与する「回避のメロディ」も有力。
複数回行動の性質により、単体攻撃のみなら絶対回避を剥がされてもほぼ追撃されないので凌ぎやすい。
ただ、回避のメロディの絆ゲージの消費が重く毎ターン連発するのは少々厳しかったり、
一回目の行動で全体攻撃を使われると全員の回避を剥がされ、二回目以降の攻撃を喰らってしまうこともある。
- MHST2では狩猟笛で使用可能で、全体に絶対回避を付与する「回避のメロディ」も有力。
- ダブルアクションを狙わない
- ライダーが三すくみを持つスキルを使う、もしくはオトモンが三すくみを持つ全体攻撃を使用する事で、
ダブルアクションを起こさず二回連続の真っ向勝負に持ち込むことが出来る。*2
こちらもモンスターは同ターンで同じ相手を連続で狙わないことを利用している。
ただし、一回目の真っ向勝負が発生する前に真っ向勝負が発生していない方が行動してしまうと
二回目の真っ向勝負は起こせない。
これを回避するには、
ライダーに対してバトルラインが伸びている時はオトモンがライダーより遅く、
オトモンに対して伸びている場合は逆にオトモンがライダーより速く行動する必要がある。
ライダーより遅いオトモンはかなりいるのだが、デフォルトでライダーより速いオトモンは現状では存在しない。*3
つまり、この戦法を使うにはなんらかの方法でオトモンの素早さを上げる、
もしくはライダーの素早さを下げなければならない。
かなり手段が限られているため、オトモンが狙われている時は素直に回避技や回復をした方がいいだろう。
- 絆技を使う
- MHST2での絆技はそのターンの相手の行動を全てキャンセルする効果となっているため、
何回行動する相手であろうと完全に封じることができる。
ただ、当然ながら放った後は絆ゲージが0になるのでそうそう連発できる方法ではない。
- 基本的にはこれらが回避方法となる。しかしどれも相手やオトモンを選ぶため、
二回行動にいつでも誰でも絶対に対応できる手というものは存在しない。
二回狙われたら力尽きるようでは不安が残るので、ちゃんとLvを上げてから戦いを挑もう。