シリーズ/モンスターハンター3G

Last-modified: 2024-03-13 (水) 09:38:17
 

さらに深まる、狩猟生活(ハンターライフ)!!

 

MH3のG級追加版。読みは『トライジー』。
ニンテンドー3DS用ソフトとして2011年12月10日発売に発売された。
メインモンスターは今回から初登場した爆破属性の使い手、ブラキディオス

目次

概要

  • 多くのハンター達が待ち望んだ、モンスターハンター3(トライ)のG級追加版。
    ナンバリングタイトルでありながら据え置き機ではなく携帯機ニンテンドー3DSでの登場と相成ったため、
    当時のハンターは驚きを隠せなかったことだろう。
    なおハードウェアの変更のため、他のG版タイトルとは違い前作(MH3)からのデータ引継ぎはない。
    当作はMHGをWiiに移植した、株式会社エイティングが開発に関わっている。
    • 前作MHP3の爆発的ヒットの熱が冷めやまない時期に発表されたことやハードの変更もあり、
      最初期には「MHP3のG級対応版」と捉える人が居た。
      当作のベースやストーリーはMH3準拠になっているのでこの認識は間違いだが、
      一方MHP3由来の要素も多く、MHP3のG級対応も兼ねていると言っても過言ではないほどのボリュームになっている。
  • 当作は標準でオンラインに対応しておらず(後述)、ロックラックの街は登場しない。
    しかし拠点は引き続きモガの村であり、街ポジジョンとしては集会所ではなく
    タンジアの港」という地域が登場。そこでの新展開もある。
  • MH3に引き続き水中戦があり、それに伴ってMHP3でリストラされたラギアクルスやチャナガブルなども復活。
    オトモの奇面族も再登場。しかも今回はチャチャだけではなく、幼なじみでライバルのカヤンバも登場する。
    MHP3からの要素も取り入れられており、3でオミットされていた双剣、狩猟笛、ガンランス、弓が復活。
    もちろんこれらは水中戦にも対応している。
    • また、MHP3から渓流が導入され、
      アマツマガツチとティガレックスとその亜種、ドスファンゴ、アカムトルムとウカムルバスを除く
      ほぼ全てのMHP3で登場したモンスターも導入されている。
      更に、ガノトトス(亜種)リオレウス亜種リオレウス亜種等の
      MH3・MHP3で登場できなかったモンスターが復活しており、ガノトトスは水中戦を引っ提げて参戦した。
      新亜種や新モンスターも登場する。詳しくは後述。
  • 3DSはPSPと違い、パッドが上、十字キーが下に配置されている都合上、従来のモンハン持ちが困難である為、
    下画面の仮想十字キーや拡張スライドパッドという外部アタッチメントを用意することで、
    従来のモンハン持ちやそれに頼らず移動とカメラを同時に操作する事に対応させている。
  • 当作は上述したように標準ではオンラインプレイに対応していないが、
    携帯機故にPSP作品同様3DSを持ち寄っての協力プレイは可能。
    また、Wii Uを所持していれば「パケットリレーツール」をダウンロードすることで、
    Wii U経由でHD版MH3Gの部屋に接続する、という形でオンラインプレイが可能となっている。
    • 発売当初はパケットリレーツールもHD版MH3Gも当然なかったため、
      孤高のプレイヤーが仲間の手を借りる事が難しいという問題があった。
      オンラインプレイ不可の処置に関してユーザーからの批判が多かった所為なのか、
      クラブニンテンドーの「プレイ後アンケート」の項目でも関連した質問が用意されていた。
      上述のパケットリレーツールはそれに応えて用意されたもの、とされている。
      • 現在ではパケットリレーツールはおろかバグを修正する更新データ
        新規での入手は出来ないため新たに挑むハンター諸氏には注意が必要。

新要素・MH3からの変更点

  • 上記のようにMHP3の要素の多くが3Gへと逆輸入され、水中戦など3独自だったシステムも複合、
    それに新要素を加えた形となっている。
    その結果としてゲーム内ボリュームは非常に豊富になった。
  • 当作ではMH3で萌芽した、MHP系のコンセプトである
    「手軽にモンハン」をシリーズ全体のコンセプトにしていく流れが更に強まっており、
    携帯機ゆえに据え置き機よりPシリーズに近い要素も多い。
    ただし全体的な難易度は環境の問題もあって高めと言われている。
  • 当然といえば当然だが、3DSの特徴である裸眼立体視に対応している。
    ゲーム画面だけでなく、一部を除いたプリレンダムービーも立体映像で見られるようになっている。
  • 3DSの下画面のタッチスクリーンを用いた操作が多数追加された。
    クエスト中のものでは、タッチ操作を用いたアイテムポーチや、
    いわゆるモンハン持ちに対応するためのカメラ操作用の疑似十字ボタンなどがある。
    完全新アイデアとしては大型モンスターのアイコンをロックして、
    ボタン一つでその対象を中心とした視点へと自動的を合わせられるようにする
    ターゲットカメラ」というシステムが追加されている。
  • MH3のロックラックに代わるパーティープレイの拠点として「タンジアの港」が登場。
    また、それまでのGシリーズと同様に上位クエストの上であるG級クエストが登場。
    今作のG級のモンスターは単に攻撃力や耐久力が増大するだけでなく、
    行動パターンそのものが強化および新しくなるものが多く、
    それまでのシリーズと比較しても高難易度となっている。
  • MH3で廃止された武器4種(双剣、狩猟笛、ガンランス、弓)が3rd基準のモーションで再登場し、
    ボウガンも3の組み立て式から、他の作品と同じ個別生産方式に戻され、ミドルボウガンは廃止された。
    しかし、G級ハンターと認められてから施すことができる「リミッター解除」に、
    移動速度の変化などでその名残が残っており、完全に廃止されたわけでは無いとも言える。
    また、スラッシュアックスを含む全ての武器種が初期から生産・使用が可能となっている。
    PSP作品の要素を導入した形であるが、以後のシリーズでもこれは踏襲されることになった。
  • 登場モンスターはMH3に元々登場していたモンスターはもちろん、
    上述したようにMHP3からの導入組、P2Gからの復活組など多数に渡る。
    また、ラギアクルス、ジンオウガ、ドボルベルクには新規で亜種や希少種が追加された。
    さらにMH3G新モンスターにして看板モンスターのブラキディオス
    ラスボスのグラン・ミラオスが追加された。
    なおこれらの追加モンスターに関しては、
    MHP2G同様に大半は上位半ば以降でないと出会うことができない
    • 大量の新モンスターとG級クエストの登場により、
      モンスターから入手できる素材の種類が飛躍的に増大したが、倉庫の大きさは従来のままである
      モガの森の特産品の要素などもあるため、
      ゲームの進行に伴う倉庫の圧迫度はシリーズ中でも屈指のレベルである。
  • 新登場モンスターとG級の登場により、武器・防具といった装備の数が大幅に増加し、
    スキルも3rdのものに加え更に多数が新登場。
    G級によってMH3、P3rdのモンスターのX防具、Z防具もお披露目となった。
  • 村クエストにも上位クエストが追加され、チャチャに続く第2のオトモ・カヤンバが新登場した。
    また、下位クエスト(元の3の村クエスト)も、
    P3からのモンスターとカヤンバ関連のイベントを加えたものへとアレンジがなされている。
    上位クエストは新キャラであるカヤンバと、
    新たに追加されたお面「最高のお面」がストーリーの中心となってくる。
    その他、上位になると入手できるチャチャ・カヤンバ用の新たなお面も多数用意された。
    モガの森のシステムも変更され、下位では昼の森のみ、夜の森は上位クエスト扱いとなり、
    さらに上位クエストを進めていくと、
    夜のモガの森の登場モンスターの種類が増えて(半ば魔境と化して)いくようになった。
    なお、エンディングは上位クエストの最後をクリアしないと見られないようになったため、
    スタッフロールにたどり着くまでかかる時間はシリーズ中でも最長クラスである
    (P2Gも村のアカムトルム戦後と遅かったが)。
  • ハンターランクのシステムは独特なものとなっている。
    最初は港(Pシリーズでいう集会場)の緊急クエストをクリアすると1段階ずつ上昇していくという
    Pシリーズと同じ流れなのだが、
    ラスボスのグラン・ミラオスを緊急クエストで倒すとその上限が解放され、
    以後は3と同じくクエストクリア時に報酬としてハンターランクポイントが得られ、
    そのポイントが規定値を超えるたびにランクが上昇していくというシステムに変化する。
    なお、上限解放以前のポイントも内部データとして蓄積されており、
    解放時には蓄積に準じたランクへと一気に上昇する。
    この流れは若干異なるがMH4でも引き継がれている。
  • ブラキディオスの登場にあわせて、新たな属性として爆破属性が追加された。
    基本的な性質は状態異常属性に近く、攻撃の際に一定確率で属性値が蓄積していき、
    蓄積値がモンスターの耐性を超えると爆発のエフェクトが起き、
    爆発時に攻撃していた部位に肉質無視のダメージを与え、同時に怯ませる。
    詳しい事はリンク先を参照。
  • フィールドとしてはMHP3より渓流が導入されたほか、
    MHP2Gでキリンなどとの戦闘の舞台だった塔の秘境エリアが復活した。
  • こちら側が使う毒属性の仕様がMHP2Gの仕様に戻り、
    再び、相手が既に毒状態でも効果を重複させて毒を加える事が出来る様になり、
    入手時期や一部の相手にはかなり役立つ様になった。
  • 地味な変更点であるが、属性やられの「龍属性やられ」が復活し、
    さらにその内容が「会心率-50%」から「武器の属性が無効になる」へと変更された。
    ただし、ナバルデウスは龍属性やられを使わなくなり、
    新モンスターで使ってくるのはジンオウガ亜種と怒り喰らうイビルジョーのみである。
    また、MHP3での武器倍率を含めた武器の攻撃力表示が見直され、
    武器攻撃力は近接は従来、ボウガンはMHP3の補正数値が武器倍率として乗算された数値が表示される。
  • ニンテンドー3DSの本体機能の特性として、Pシリーズのようにすれちがい通信によるギルドカードの交換が可能。
    さらに一度に最大50枚と大幅に増加し、
    電源が付いている最中は常時通信可能な3DSのすれちがい通信システムの仕様のためやり易くもなった。
    これを活かして、ギルドカードを受け取ったハンターへ素材収集を依頼する
    「ふらっとハンター」という新システムも導入された。
    ただ、その割には保存できるカードの枚数は98枚と明らかに少ない。
    また、3Gをプレイしている人を自動検索する「ハンターサーチ」機能が登場した。

登場モンスター

  • 太字はMH3→MH3Gで追加された新モンスター。
獣人種
アイルー
メラルー
甲虫種
甲虫オルタロス
飛甲虫ブナハブラ
草食種
アプトノス
ケルビ
エピオス
ポポ
草食竜リノプロス
垂皮竜ズワロポス
ガウシカ
牙獣種
ブルファンゴ
青熊獣アオアシラ
白兎獣ウルクスス
赤甲獣ラングロトラ
鳥竜種
丸鳥ガーグァ
ジャギィ
ジャギィノス
狗竜ドスジャギィ
バギィ
眠狗竜ドスバギィ
フロギィ
毒狗竜ドスフロギィ
彩鳥クルペッコ
紅彩鳥クルペッコ亜種
飛竜種
雌火竜リオレイア
桜火竜リオレイア亜種
金火竜リオレイア希少種
火竜リオレウス
蒼火竜リオレウス亜種
銀火竜リオレウス希少種
角竜ディアブロス
黒角竜ディアブロス亜種
ギィギ
毒怪竜ギギネブラ
電怪竜ギギネブラ亜種
氷牙竜ベリオロス
風牙竜ベリオロス亜種
迅竜ナルガクルガ
緑迅竜ナルガクルガ亜種
月迅竜ナルガクルガ希少種
海竜種
水生獣ルドロス
水獣ロアルドロス
紫水獣ロアルドロス亜種
灯魚竜チャナガブル
潜口竜ハプルボッカ
海竜ラギアクルス
白海竜ラギアクルス亜種
冥海竜ラギアクルス希少種
溶岩獣ウロコトル
炎戈竜アグナコトル
凍戈竜アグナコトル亜種
魚竜種
デルクス
水竜ガノトトス
翠水竜ガノトトス亜種
獣竜種
土砂竜ボルボロス
氷砕竜ボルボロス亜種
爆鎚竜ウラガンキン
鋼鎚竜ウラガンキン亜種
尾槌竜ドボルベルク
尾斧竜ドボルベルク亜種
砕竜ブラキディオス
恐暴竜イビルジョー
怒り喰らうイビルジョー
牙竜種
雷狼竜ジンオウガ
獄狼竜ジンオウガ亜種
古龍種
大海龍ナバルデウス
皇海龍ナバルデウス亜種
峯山龍ジエン・モーラン
霊山龍ジエン・モーラン亜種
煌黒龍アルバトリオン
煉黒龍グラン・ミラオス

余談

  • 本作の発売が発表されたのは翌週に東京ゲームショウ(TGS)を控えていた2011年9月8日。
    TGS2011でプレイアブル出展というTGSのための隠し弾とも捉えられる本作だが、
    それに加えて次回作であるMH4その僅か5日後に存在が公表されたため、界隈に衝撃が走ることになった。
    (もっともMH4はそこから発売には約2年ほどの歳月を要したわけだが…)
    なおMH4はMH3発売直後の2009年頃から構想が練られており、
    3G(とMHP3)に関してはそれと並行する形で開発が進められていたのだという。
    • MH20周年記念特番にて、MH4の長期開発も相まって本作はMH3の3DS移植版を想定していたが、
      開発を進めるうちにいつの間にか新要素が盛りに盛られていった結果
      続編のG級作品として方針転換をしたという秘話が語られた。
      また、今作は「モンスターハンター3Dワールド」といった仮題だったと辻本Pが語った。
      後に国民的配管工がその名を使うことになる
  • 本作はMHP2GやMH4Gとは異なり、一切のデータ引き継ぎに対応していない完全新規の作品であるため、
    MHP2やMH4のように上位までで完結せず、G級まで一貫したゲームバランスが取られている
    (引き継ぎができない点に関しては、ハードの違いによる制約、
    MH3Gでは廃止された要素が数多かったことから仕方が無い事ではある)。
    そのため上述の2作品と比較するとハンター側・モンスター側ともにインフレが抑えられており、
    徹頭徹尾「簡単すぎず、難しすぎず」のゲームバランスが貫かれている。
    • このこともあり、現在いわゆる「G級(MR)作品」と呼ばれる作品の中では、
      爆破属性の強力さを加味してもなお全体的な難易度バランスは良く、
      この点においては再評価がなされているといえる。

評価点

  • MH3Gでは単にMH3をバージョンアップさせるだけでなく、
    前作に相当し爆裂的な普及を見せたMHP3の要素を取り入れて昇華することで、
    MH3は勿論、MHP3を超える圧倒的なボリュームを実現したことが評価されている。
    また、携帯機作品の中ではG級クエストなどの高難度クエストの難易度が高めに設定されており、
    「MHP3は手応えが足りなかった」とするプレイヤーをも唸らせるクエストも複数存在していた。
    • 画期的であったのは、G級クエストのモンスターの動き。
      かつての様に体力や攻撃力を強化するだけでなく、新しいモーション(通称「G級行動」)を追加させている。
      MHP2Gの時も一部のモンスターでG級行動が導入されてはいたが、
      今作ではほぼすべてのモンスターがG級行動を行うようになり、
      上位までは楽に倒せた相手もG級では一筋縄ではいかなくなっている。
      • 一方でボルボロスのスピード低下、ベリオロスの技オミットなど、
        MH3産モンスターの行動パターンや肉質は、多くがMHP3に準拠したものになっている。*1
        MH3はプレイせずとも、動画などで手強く硬派な3勢の戦闘力を見て、
        それが実機で体験できると期待していた層には残念がられることも。
    • 防具のデザインもG級に入ると上位までのものとは一新されたものが増えた。
      リオス夫婦系やディアブロス、ガノトトスの防具など、過去に登場したG級防具も、
      過去作の要素を残しつつ、今作で大幅なモデルチェンジを遂げている。
      3rdでは、下位と上位で防具のデザインが変わらなかったので、この点も地味に嬉しいものだった。
      デザインもスタイリッシュなものが多く、プレイヤーからの評価は高い。
    • また、当たり判定の細密化は今作でも徹底されており(エリアマップの当たり判定はそのまま)、
      多くのプレイヤーがストレスのない戦闘を行えるような配慮がなされている。
      特に、過去作で理不尽な当たり判定を持つことで不評だったガノトトスは大幅に改善が施され、
      その代わりに水中での新モーションや新たな攻撃パターンが追加されたことで、
      過去作と比べて戦い甲斐のあるモンスターになった。
  • 3DSになったことによる新しい操作方法に関しては、特にターゲットカメラがユーザーから好評だった。
    3DSはアナログパッドと十字キーの配置が逆になったことで、従来通りのモンハン持ちができず、
    操作に支障をきたすのではないかと不安を覚えたプレイヤーも多かったが、
    ターゲットカメラの導入により被害は弓を除いて戦えない事は無い出来上がりになっている。
    反応速度としてはモンハン持ちやクラシックタイプの方が上なので、少々もっさりしているように思えるか。
    • ちなみにこのターゲットカメラは、本来MH4から実装する予定だったものを
      MH3Gで試験的に導入したものらしい。
  • フレームレートは30fps以下だったPシリーズ以前と比較して飛躍的に上昇、
    可変式ながら60fps化を達成している。
    闘技場など他のオブジェクトが少ないフィールドだと60fps描画が安定するため、
    過去のモンハンにはなかった動作のヌルヌル感に驚いたハンターも居た。
    オプションから立体視表示を完全に切ることができ、
    この場合、立体視表示がなくなる代わりに高フレームレート描画が安定し、
    余程のことがない限りヌルヌルな環境下でハンターライフを満喫することが出来る。
    ただし、唯一のデメリットとして立体視と同時にアンチエイリアスも無効になり、
    グラフィックの輪郭が少し粗くなってしまう。
    といってもプレイに差し支える程ではないので、トレードオフで十分妥協できるレベルではある。

問題点

  • 上述したように本作は当初オンラインに対応しておらず、その点を問題視する声は少なくなかった。
    Xlink kaiなどの抜け道もないため、多人数プレイ環境は当初はかなり厳しいものがあった。
    その後HD版とパケットリレーツールが登場したことである程度は改善を見ている。
  • また、年末商戦に向けて短い開発期間しか確保できなかったためなのか、
    以下のような不具合や調整の甘さが目立った。
    • 本作の目玉の一つとして登場した爆破属性は、誰もが扱える万能な属性として人気を博したものの、
      武器種によっては弱点属性よりも爆破属性の方が早く狩猟できるほど強力である事から、
      爆破武器以外の属性武器の存在価値を大きく損ねてしまっており、バランスを疑問視する声も多い。
    • モンスターにG級専用の凶悪な攻撃が多数追加されたのは先に述べた通りだが、
      中には対策無しでは回避不可能な超威力の攻撃を行う敵もおり、
      スキルによる対策も必要になってくることから、装備の自由度や狩り方などが制限されてしまう事もある。
    • 一部イベントクエストではプロハン推奨としか言いようのない凄まじい強さを誇るモンスターが登場した。
      この強さ自体は玄人向けのチャレンジクエスト的な扱いであれば何ら問題はないのだが、
      何分その強化クエストの全てがコラボ武器が作成可能になるコラボクエストであり、
      またオンラインプレイがし難い本作ではソロプレイで挑まねばならない場合が殆どであったため、
      登場モンスターの余りの強さにコラボ武器の作成を断念するプレイヤーが出てきてしまうこととなり、
      コラボクエストであったことを残念がる声も聞かれた。
      一方で、「過去に例を見ない高難易度クエスト」という点においては
      玄人ハンターからはかなり高い評価を得ており、
      3Gプレイヤーの中にはこれらの攻略を最終目標として邁進するハンターも見受けられた。
    • その他にもMHP3でせっかく修正された壁際のカメラワークがまた昔の仕様に戻っていたり、
      ターゲットカメラ自体も方向調整や視点移動の初動の遅さの所為で、別の問題が浮上したり、
      3時代から改善を希望されていた水中狩猟も3次元移動の重要度が上がっているのに、
      水中操作がMH3で言うType1固定であり、相手を捕捉しながら斜めや上下左右に
      自在に泳ぐ事が不可能になった(これはボタン数的に仕方がないかもしれないが)など、
      地味に困る部分も多い。
      また、STARTボタンとSELECTボタンが同一の扱いとなっている。
      以前はSTARTボタンでメニュー画面を開き、SELECTボタンでキックを放っていたが、
      今作ではどちらを押してもメニュー画面orキックのどちらかしか発動しない
      (なお、当時のSTART・SELECTボタン同一の扱いは3DSソフト共通の仕様となっていた)。
      • この両ボタンは押しにくく、狩猟笛や大剣などではアクション性が損なわれることも。
        また、タッチパネルにメニューやキックを配置する事も可能だが、
        こちらはハンターサーチ機能を間違って押してしまいやすい上、
        押してしまうとアナログパッド以外の操作を受け付けなくなる。
        クエスト出発前ならまだしも、狩猟中には全く必要のない機能であるため、これに対する不満は大きい。
    • また、初期の3DSではSTARTボタンの近くに電源ボタンが配置されており、
      狩猟中や拠点でメニューを開こうとして
      うっかり電源ボタンを押してしまおうものなら、容赦なく電源を切られてしまう。
      拠点で装備を構築し、ステータスを確認しようとして電源ボタンを押す、
      モンスターを追い詰めてクエストの残り時間を確認しようとして電源ボタンを押すといった、
      泣くに泣けない被害も発生していた。
  • このように、細かな調整不足がこのゲームに悪影響を及ぼしてしまっている。
    何度も述べているように、ゲームの内容自体は決して悪くない。
    ボリュームに関してはMHP2Gに匹敵するレベルであるといっても決して過言ではなく、
    長く遊べるやり応えのあるものとなっているだけに、非常に残念なことである。
    特に、1つ前のMHP3では全シリーズを通してモンハンの仕様としてユーザーが諦めていた
    いくつかの部分にメスが入っていた(カメラワークの改善や臨時ポーチの実装など)。
    これらの好評を得た部分を、(ユーザー視点で言えば)「戻してしまった」のは、
    開発時期やスタッフの違いを考慮しても少々不満の残るところである。
    バグも含め、長く続いているシリーズゆえに、
    ヘビィユーザーからすれば粗い部分がピックアップされやすい作品になってしまったと言える。
    • なお当作の3DSへの移植は上述したように株式会社エイティングが関わっており、
      MHP3の開発体制と当作の開発体制は異なるものであった可能性が高い。
      新ハードということもあり、スタッフも手探りの状態で制作を行った可能性は決して否定はできないだろう。
  • なお本作独自の問題という訳ではないが、上述した高難度クエストの設定などもあり、
    MH3より取り入れられてきたモンスターのアナログ的な挙動の強化について、
    ハンター側の強化がそれに追いつかず、やりにくいという声が聞かれるようになった。
    こちらの記事も参照の事。
  • システム的な問題では無いが、本作の社会背景として、
    対応ハードが当時最新ハードであったニンテンドー3DSに移行した事で、
    それまでのプレイヤー層とは異なるプレイヤーが多く新規参入した、という点が挙げられる。
    3Gではインターネットを介したオンラインマルチプレイは未対応のため、
    「オンラインで面倒事に巻き込まれる」こそ無いものの、
    (G級が存在することなど)直前作のMHP3より高難度になっているという事情もあり、
    攻略掲示板やファン交友サイトなどのマナーやモラルが一気に幼稚化・剣呑化が加速した。
    例えば、水中戦での挙動や立ち回りを質問した際にも「水中でロクに戦えない奴はハンター失格」など、
    MH3・MHP3時代よりも短絡的な挑発言動や煽りが目立つようになった。
    この問題は、以降のMH4より「3DSでのインターネットマルチプレイ」環境に於いて
    さらに顕著な形で表面化し、その対応に苦慮する時代の流れへと至る。
    それは本作とはまた別の問題でこそあるが、本作がその起点になってしまったという声もある。
    • ただし、ネット上では(MH界隈に限らず)この頃から短絡的な挑発言動や煽りが目立つ
      (いわゆるまとめサイトの隆盛など様々な理由が考えられるが、詳しくは各自検索の事)ようになっており、
      この件について、"ハードの移行による新規ユーザーの参入増加"が原因の全てではない。
      本作に関して言えば、ユーザーの層が広がったことにより、問題ユーザーも相対的に増えた、と言う話である。

売上・体験版

  • 3DS黎明期の当時は本体とMH3Gとの抱き合わせで購入するユーザーが多く、
    発売時期がクリスマス・年末だったこともあり多くの新規ユーザーを獲得した。
    そして2012年に入り、販売本数が100万本を突破した。
    3DSのサードパーティーのソフトとしては、ミリオン一番乗りである。
    • ちなみに3DSのミリオン達成ソフトの1、2番目は任天堂のゲームで、MH3Gは3番目。
      これら3本のゲームソフトを総称し、一時期は「3DSソフト御三家」と呼ばれたこともあった(現在はほぼ死語)。
  • よく3rdと比較され、売り上げが落ちたと言われることがあるが、
    カプコンは発売前に売上120万本と見込んでおり、カプコンの予想を大きく上回る売り上げ本数である。
    ちなみに3rdの売上は約485万本(HD除く)である(2012年12月現在)。
  • 「ニンテンドーeショップ(ニンテンドー3DSのオンラインストア)」では無料体験版が配信されていた。
    戦えるのはウルクススとガノトトスのみ、1クエストにつき制限時間20分、
    起動回数は30回までと制限が設けられている。
    なお、配信開始されたのは2011年12月7日。製品版発売のわずか3日前である
    発売日寸前過ぎて売上増加に貢献したのか疑問符が出るような時期であるが、
    この日となったのは、3Gに限らず多数の3DSソフトの体験版がダウンロードできるようにするための
    システムアップデートが必要なためであった。

3DS同梱版

  • 3DS版発売から3ヶ月ほど経った2012年3月17日には、
    3DS本体と本作がセットになった「はじめてハンターパック」という商品が
    2バージョン(3DSの色が異なる)発売されたのだが…
    片方の「コスモブラック」のパッケージに描かれているのは、
    よりにもよって「地獄の大口」こと怒り喰らうイビルジョーであった
    確かにMH3G初登場のモンスターではあるのだが………。
    ちなみにもう片方の「フレアレッド」に描かれているのは、
    同じく3G初登場の地獄の番犬よろしくこれまた禍々しいジンオウガ亜種である
    黒いオーラを身に纏っていることから彼らが選抜されたのだと思われるが、
    2体とも龍属性特有のドス黒いオーラ全開であり、
    初めての名を冠するにはあまりに禍々し過ぎると言わざるを得ない。
    この禍々しい風貌の2体がパッケージでは、
    モンハンが悪魔や魔物を倒すゲームだと思われてもおかしくないのではないだろうか
    せめてメインモンスターのブラキディオスにしておけば…
  • さらに2012年11月1日には、
    3DSLL本体とダウンロード版がセットになった「モンスターハンター3(トライ)G パック」という商品が
    期間限定で発売された。
    ちなみに、DL版は2012年12月6日からの配信なので、一足先にDL版を手に入れることができた。
    こちらのパッケージにはブラキディオスとラギアクルス亜種とジンオウガ亜種が描かれている。
    3DSLL本体とDL版のセットパックは、ほかには任天堂の看板ソフトであるマリオ、どうぶつの森等なので、
    3GHDverのセットの件も含めてモンハンは非常に優遇されている。
    • ただし、DL版に既存ROMのデータ移行を行うには専用のツールが必要のため、注意が必要。
  • また、2012年11月15日にはBest Price版(廉価版)が発売された。
    まだパッケージ版が主流だった当時、廉価版の存在はユーザー需要に大きく貢献したことだろう。

モンスターハンター3G HD Ver.

Wii Uで発売された、MH3Gの画質向上版。「大画面で」というキーワードが強調されている。
詳細はリンク先を参照。

関連項目

シリーズ/モンスターハンター3 - ベースとなった作品
シリーズ/モンスターハンターポータブル 3rd - 多くの要素が当作に取り入れられている。
シリーズ/モンスターハンター4 - 次回作

MH3Gの新要素・ネタ

システム/爆破属性
システム/リミッター解除
システム/ターゲットカメラ
システム/パネルカスタマイズ
システム/ハンターサーチ
システム/ふらっとハンタークエスト
世界観/タンジアの港
世界観/黒龍祓いの灯台
世界観/シー・タンジニャ
登場人物/カヤンバ
モンハン用語/ピアスバグ
モンハン用語/お守りテーブルバグ
モンハン用語/バグマイセット
モンハン用語/ドスフロ法
モンハン用語/ひでお
アクション/ジャンピング土下座
クエスト/黒曜石は砕けない
ゲーム用語/拡張スライドパッド
ゲーム用語/すれちがい通信
イベント・メディア展開/ご当地CM


*1 ロアルドロス通常種のタックルなど、MH3準拠のモーションも僅かだがある。