武器/弓/長短所-概要

Last-modified: 2024-04-21 (日) 11:51:13

長所と短所

  • 弓を引き絞って力を溜めて矢を射る。溜めている間はスタミナを消費する。
    常にスタミナを消費する武器であるため、強走薬ランナーがあると安心。
  • 長所
    • 溜めている間も移動が可能で、ハンマー同様待機時間を攻撃力に変換できる。
    • 常に移動しながら立ち回れるため、攻撃の誘導がしやすい。
    • ビンを使わなければ弾薬代が要らず、運用コストが小さい。
    • 機動力が高い。片手剣ほどではないが、太刀程度にはある。
    • 曲射型の弓の場合、状況に応じて通常射撃と曲射を使い分けることができ、
      弾切れしないこともあって攻撃機会が多い。
    • 複数の状態異常ビンの使い分けでサポートもお手の物。
    • ビンは種類が少なめでボウガンの弾ほど多種持ち込む物でもなく、アイテムポーチの圧迫率は低い。
      • 最近の作品には弾薬用ポーチが存在し、差は調合素材の種類程度。
  • 短所
    • 近接攻撃が実用性に欠ける矢切りしかなく、小型モンスターの掃討が苦手。
      (MHRiseではモーション値の大幅強化・矢レベルによるモーション値の差が大きくなった結果*1
      序盤なら対大型モンスター相手にも運用が考慮されるレベルとなった。)
    • ガード不可
    • ボウガンの通常弾の間合いが連射矢・拡散矢で別れており、間合いの細やかな管理が必須
    • 攻撃には溜め時間とスタミナが必要で瞬間火力が無く、チャンスで一気に畳み掛ける事が苦手。
      • MH4以降は剛射によって克服している。
    • 納弓が遅め。咄嗟のアイテム使用力に欠け、緊急回避にも移行し辛いので守勢に回ると脆い。
    • 作品にもよるが、集中矢強化など必須スキルが多く、スキル自由度は全武器中最低クラス。
      • なお、MH2には溜め短縮自体が存在せず、MHP2とMHFでは連射が集中と同じ効果を持っている。

矢タイプ

  • 矢は溜め段階ごとに異なるタイプ(飛び方)が設定されている。
    矢の種類は連射・貫通・拡散の3つであり、それぞれ矢のレベルが1~5まである。
    MHX(X)では以上の3つに加えて重射が存在する。
連射
一度に複数本の矢を縦に連なるように射る(連射といっても複数回連続で射るわけではない)。
有効射程、クリティカル距離共に中間。
Lv1だと放たれる矢は1本だが、レベルが上がるとその下に同時に飛ぶ矢が追加されていき、最大4本に。
連射の矢は一番上に飛ぶ大きな矢の攻撃力が非常に高く、またレベルによる変動が無い
二番目以降の矢は3本全て当てたとしても一番上の1本だけを当てた威力にも達しない程度。
よって一番上の矢だけでもきっちりと当てていくことが重要。もちろん全ヒットさせるのがベストではある。
その特性上、矢の最大ヒット数が他のタイプに比べて少なく、属性ダメージは稼ぎにくい。
とは言えそれ以外には大した欠点が無い為、あまり相手を選ばず使える万能型と言える。
実は多くの作品において、合計モーション値が3つの矢タイプの中で最も低い(殆どの作品でLv4なら上から12、4、3、2。
Lv5なら12、4、3、3)のだが、
弱点をピンポイントに狙えるためダメージ効率は劣らない。
むしろ弱点をピンポイントに狙えるからこそモーション値が低く設定されているのだろう。
Lv4までは矢が縦に散らばってしまうが、Lv5のみ、ほぼ揃った速度、弾道で飛ぶ。
弱点狙いが容易になり結果的に火力が向上、ヘビィボウガンに匹敵するDPSさえ得られるようになる。
よって溜め3がLv5かどうか*2で評価が大きく変わり、最終強化でLv5が使えない連射弓は大抵ガッカリ扱いされてしまう。
ただしXXは溜め3連射5の弓が少ない。
貫通
モンスターを貫通しながらダメージを与える矢を射る。有効射程は最も長く、クリティカル距離も遠め。
矢の数は一度に一本。レベルが上がるとヒット数(最大5)が増えるが、それはLv3まで。
Lv4以降はヒット数の代わりにクリティカル距離が伸びていく。1ヒット当たりの威力には変化が無い。
放たれる矢は一本なれど、やはりヒット数を稼ぐことが重要となる。実用にはLv3以上が欲しいところ。
得意とするのは長い体躯のモンスターで、全段ヒットが容易に狙えてダメージを稼ぎやすい。
また体の奥まった場所に弱点を持つモンスターに対しても直接弱点を攻撃出来るのが強みである。
ただし小型モンスターや体の小さい牙獣種、弱点部位が露出している上に
奥深さがないクルペッコジンオウガ等に対してはヒット数がうまく稼げない。
そういった相手に対しては明確に火力不足に陥るのが最大の難点。
相手による得意・不得意が大きく、使い所がかなりはっきりとしているので
貫通主体の弓を使う場合には、赴くクエストの内容や討伐対象の特徴をよく吟味すべきである。
クリティカル距離が遠い為、ガンナーらしくそれなりに遠い間合いで戦えるのも一応メリットになるだろうか。
拡散
矢を放射状に広がるように複数本放つ。有効射程は短く、クリティカル距離も近い。
横に広く攻撃するので当てやすいが、矢一つ一つの威力は低い。
ダメージを稼ぐには多くの矢を当てなければならず、必然的に相手に近づくことになる。
比較的近距離で戦う弓としても、最も近い間合いを強いられ立ち回りはよりシビア。
剣士よりはやや引いた位置取りなので、対剣士用の短いリーチの攻撃を誘い、その隙を狙うことはできる。
レベルが上がると矢の本数が増えるが、実際に本数が変化するのは2と3の間だけである。
拡散はとにかく矢の数が命なので、矢が3本しか飛ばないLv1と2は、正直使い物にならない。
そしてそれ以降の5本が飛んでいくLv3~5については、レベル間での威力は差が殆ど無い。
矢のダメージは一応中央の矢が最も高いが、連射矢ほど矢毎の威力に極端な差も無い。
よってこのタイプは、とにかく敵に一本でも多く矢を当てる事が重要となる。
「矢が多い=ヒット数が多くなる」という特性上、状態異常を狙い易く、属性ダメージも稼ぎやすいのが利点。
しかしピンポイントで一カ所を狙うことが苦手なので、弱点部位が横に広く存在するか、
属性ダメージの通りが良いモンスター以外ではダメージを稼ぎにくいのが難点となる。
そんなわけでどちらかというと属性向きだが、物理型の拡散弓がガッカリ性能かと言えばそんなことはない。
より近接戦を強いられ、また攻撃を弱点に集中させづらいためか、
矢強化スキルの効果が他の矢タイプより高く設定されており、合計モーション値も最も高い*3ためである。
また、単純火力及びヒット数に優れるため、上記の点が欠点とならないエリアルスタイルとの相性はピカイチ。
溜め3ではなく溜め2基準である事には注意。
重射
現時点でMHX(X)にのみ存在するタイプ。重い一本の矢を射る。
すぐ着弾してしまうため見落とされがちであるが、クリティカル距離そのものは非常に長い
具体的には矢が落ち始めてから着弾までずっとクリティカルである。高台などから撃つとわかりやすい。
重さのためか、発射後の矢は急激に落下するため、当てるには独特の狙い方が必要。
水平撃ちはほぼ無理で毎回狙いを動かす必要があるためDPSは低下しやすい。
独自の特性として怯み値に上方補正があり、怯みと部位破壊を狙いやすいが、
モーション値は連射矢や拡散矢よりも低い。
しかし前に記述した通り、怯み値が高いという利点を生かせば、飛び回るチキンレウスを撃墜させる事も容易。
モンスターと武器やスタイルによっては1人ハメ戦法すら可能なので、他の矢タイプでは得られない爽快感がある。
また1ヒットしかしないため、属性は活かしにくい。
無属性でも攻撃力が高い方が結果的にダメージが大きく、さながらガンナー版大剣やハンマーである。
ただし、状態異常ビンで付与される状態異常値は他の射撃タイプより高めに設定されているので、
手数が少ないからと敬遠する必要はない。
この他、クリティカル距離にマイナス補正が唯一存在しない点や、
放たれる矢が1本で一切バラけないため、小さな弱点の狙撃に向いている点、
クシャルダオラの風鎧や、ダイミョウザザミのガードなどによる弾無効を貫通できる点など、
他の射撃タイプにはない特長が存在するため、
うまく使っていけば他の射撃タイプにも劣らない活躍が期待できる。
なお、MHXでは剛射で撃った場合に通常射撃より飛距離が伸びる性質があったが、
MHXXでは通常射撃と同じ軌道を描くようになった。
  • 連射・拡散・貫通が各アクションに分散される形となったMHW(:I)では
    重射が元になったようなアクションは実装されず。
    さらに、矢タイプの概念が復活したMHR(:S)でも
    重射だけは復活できぬまま最終アップデートを迎えてしまった。

溜め段階

  • 溜め段階は基本的に3段階。少数だが、4段階と2段階の弓もある。
    たまに溜め1を連発しているセッカチ屋がいるが、溜め1ではほとんどダメージになっていない。
    (PTプレイ時にモンスターのヘイトを稼ぐには有効だが)。
    弓の溜めのレベルによって大きく影響を受けるのは、物理攻撃力とビン(減気除く)に関する数値である。
  • これらの溜め段階における攻撃力補正を一般的に溜め補正と呼ばれる。多くの作品で溜め補正はレベル1から4まで順に
    物理:0.4/1.0/1.5/1.7
    属性:0.7/0.85/1.0/1.125
    となっている(MHW,MHW:I,MHR:Sは例外)。
    ちなみに単純計算で溜め1と溜め3では、実に4倍近い差が発生する*4
    • つまり物理重視の弓の場合は(World以前では)溜め3メインで運用すべきと言うことである。
      基本的に弓は溜めて使うことが前提の武器であることは肝に銘じておこう。
      • この特性があるため集中(MHFでは連射)の有無で露骨に手数が変わる
  • コンボもなくリロードもない。ともすれば非常に単調に思われがちな弓だが、
    この溜め補正(溜め3で1.5)にクリティカル補正(最大1.5)、強撃ビン補正(最大1.5)を掛け合わせ約3倍の火力を
    いかに効率良く叩き出し続けるかが問われる武器でもある。
    ゆえに、立ち回りに妥協しないことが火力に直結するため、
    PSを磨けば磨くほど結果に返ってくるという非常に噛み応えのある武器となっている。
    • ただし、攻撃属性に関する数値については溜め1と溜め3の間でも、3~4割程度の差しか生じない。
      そのため、属性値が高くかつヒット数が稼ぎやすい一部の属性弓であれば、
      DPSの観点から溜め3よりも溜め2や溜め1の運用が推奨される。
      • ちなみに減気ビンの効果のみ溜めの影響を一切受けないため、
        スタンのみが目的なら、発射数の多い矢タイプに限るが溜め1連射も有効。
  • 以上が溜め段階の説明だが、物によっては溜め1連射が最適の運用手段という一風変わった弓も存在する。
    古いものでは龍頭琴が代表的。
    ゲームバランスに影響を与えるレベルの活躍をしたものもあり、
    MH3Gの通称「パチンコ」こと大鹿角ノ破弾弓がそれに該当する。

属性

  • ガンナー武器であるが攻撃そのものに弾薬は不要という性質から、
    弓は状態異常属性の扱いが剣士武器ともボウガンとも異なる。
    • 弓は火や水などの通常属性は剣士武器と同様に弓自体に属性が付与されるが、
      状態異常属性が付与された弓は存在しない*5
      そのため、弓で状態異常を扱うには各種ビンを使わなければならない。
    • ただし例外として、爆破属性は弓自体に属性として付く。
      ちなみにビンの方にも爆破ビンが存在し、そして爆破属性を持つ弓でも使えたりする。
    • 状態異常の属性が付与された攻撃をモンスターに当てた時、状態異常の蓄積値の溜まり方は
      ボウガンの弾ならば100%の確率で設定された値が蓄積され、剣士武器の場合は1/3の確率であるが、
      ビンを使わない場合の爆破属性のみ剣士武器と同様に1/3の確率で蓄積が発生し、
      ビンを使った場合の爆破属性および麻痺・毒などの各種状態異常属性は
      ボウガンの弾のように100%蓄積が発生する。
      ただし蓄積値は弓の射撃タイプによって変わり、おおむね拡散矢の方が連射矢よりも蓄積値は稼ぎやすい。
      さらに弓によっては特定のビンの効果を増幅する性能を備えており、
      例えば【毒ビン強化】を持つ弓は、より少ない射撃回数で毒にすることができる。
      ビンの属性値は決して高いとは言えない上に持ち込み数にもやや難があるが、
      こういった特殊効果を持つ弓であれば2回以上の状態異常を発生させることも十分に可能となる。
    • MHXでは武器の属性を強化する「属性強化ビン」が登場した。
      元々備わっている通常属性や爆破属性の属性値を上昇させる。
      LV1とLV2が存在し、LV2の方が上昇率が高い。
      当然ながら状態異常ビンとの併用は出来ないため、それらの強化はできない。

立ち回り

  • 「近接武器と異なり相手の攻撃中や移動、飛行中でも距離をとって矢を当てられる」、
    「ボウガンと異なりリロードによる隙が発生しない」
    「斬れ味や残弾(ビンの残数はあるが)を考慮せずに継戦できる」
    と、全武器の中でも最もコンスタントにダメージを稼げる武器である。
    反面、他の武器と異なり必殺技と呼べる短時間の爆発力がある技がなく、
    転倒、麻痺、気絶などの大チャンスでもダメージ効率が普段とほとんど変わらない。
    弓を使う際は、とにかく常に溜め→射出のサイクルを維持し、確実に削っていく戦いが基本となる。
    • 飛び道具なのに中距離戦を強いられ、かつチクチクと矢を撃ち込んでいくその運用スタイルは、
      時にリーチが飛躍的に伸びた代わりに防御・手数・突進を失ったランスに準えられたりもする。
      実際ボウガンに比べて、弓はかなり近接武器に近い所が多々見受けられる。
  • 前述の通り、有効射程の性質上ボウガンよりも更に近い位置取りが要求される。
    弓の種類によっては飛竜種の尻尾が届くような距離で立ち回る事も少なくない。
    にもかかわらず、ガード不可+ガンナー防具なので、一瞬の判断の遅れが即、に繋がりかねない。
    相手の動きをよく観察することが重要になってくる。
    • 弓を使う時、大切な心構えは「欲張らないこと」である。
      攻撃チャンスが多い分、「あと一撃…」と欲張ってしまう場面は多いが、
      そんなときこそ冷静に状況を判断したい。
      もう少しで溜め3が当たる…しかしモンスターはブレスのモーションに入っている…
      そんな状況で無理に溜め3を狙わず、溜め2を当て逃げするぐらいの判断力は欲しいものである。
  • ビンを装着することによって、攻撃力をアップしたり、状態異常属性を付加することが出来る。
    特に強撃ビンは、火力の要とも言える。
    また、MHP2Gでは新たに特定のビンの属性を強化することが出来る弓が登場した
    (一応、ビンの強化自体はMHFの剛種武器より既に存在している)。
  • 弓はガンナー装備の割に、妙に強力な近接攻撃が使用できる。
    しかも切断なので、やろうと思えば飛竜の尻尾を切断することも可能(現実的ではないが)。
    実はランスと同じように打撃属性も付いているのだが、やはり打撃限定部位は壊せない。
    MHP2G以降では打撃属性はなく、切断のみとなっている。
    • しかし、強力とはいっても所詮はガンナー装備。
      一応威力は片手剣並みで、攻撃範囲もほぼ真横まであり、小型モンスターを蹴散らすには十分だが、
      大型モンスターを相手取るにはあまりに隙が大きく、リーチも短い。
      接撃ビン不使用だと斬れ味黄色相当で弾かれやすく、
      また防具もガンナー用のものなので、下手に接近戦を挑むのは非常に危険。
  • ステータスにも表記がなく、基本的に弓にはブレが存在しない。
    しかし「ネコの暴れ撃ち」発動時は「左右/小」相当のブレが発生する。高レベルの連射弓だとわかりやすい。
    つまり全ての弓は、ボウガンで言うところの「ブレなし」に設定されているということになる。
    なお、このブレを精密射撃で補正することは出来ない。
  • 操作自体は特に難しいコンボ等もなく扱いやすい武器だが、
    闇雲に連射したり遠間からチマチマと射つだけでは全く火力が出ない。
    対象の弱点部位や属性、回避とクリティカル距離を考えながらチャージしつつの位置取り、
    スタミナの管理、ビンの使用タイミング、更にPTプレイではヘイトの調整など考える事が非常に多く、
    そのポテンシャルを活かしきるにはボウガン系ともまた違った高度かつ瞬時の判断力と、
    主に回避面でのシビアな操作が要求される。
    事前の情報収集や現場で考えながら戦う事が好きな人向けの奥が深い武器と言えるだろう。
  • 作品にもよるが、基本的にドッシリと構えていてくれ、距離を取れば動きも見切りやすい
    重量級モンスター相手なら立ち回りは比較的楽な方。
    一方不得手なのは溜めている間にも動き回るせいで狙いがブレる
    ナルガクルガやベリオロス、キリンのように素早いスピードタイプ。
    逆にこの手のモンスターを弓で安定して狩れるなら、充分一人前である。

*1 特に、低矢レベルのモーション値が極端に低い事の影響が大きい。
*2 P2までならLv4かどうか
*3 ただし4~XX。3Gまでは矢強化を考慮しなければ貫通の方が高い
*4 MHでは計算式での小数点は切り捨てが基本なので、基準になる値が低いとその差は更に大きくなる。
*5 MH4(G)における発掘武器でも状態異常属性が付いた弓は出現しない