アイテム/【ウルフズベイン】

Last-modified: 2023-02-25 (土) 21:31:10

原語は「Wolfsbane」。
wolfは、baneは破滅や災厄のもと、毒などを意味する名詞。
直訳すると「狼殺し」。
西洋でのトリカブトの名称の1つで、他にmonkshood(モンクスフード)、aconite(アコナイト、アコニット)という呼称もある。
トリカブトは毒草で、花の形が兜に見立てられるところからそう呼ばれるようになった。附子という別名もあり、こちらは狂言の演目のひとつとして有名。
ほとんど全部位に毒素があるが、根の部分を毒、あるいは薬用に用いる。根をつぶして汁を取るとその汁が毒液となる。また適切な処理をすれば、強心・鎮痛・血流改善などの薬効があるが、素人では扱いが難しく専門的知識が必須。
現実世界の昔の欧州ではこれを用いて狼を殺す目的で使われたことがあり、これがクラシックD&Dでの設定の原型らしい。日本などのアジア北東部やシベリアなどで利用されていた他、北米のエスキモーも狩猟に使っていたらしい。
古くから存在する致死性の猛毒であるため、伝説や創作物にもしばしば登場している。

クラシック・ダンジョンズ&ドラゴンズ

クラシックD&Dでは対ライカンスロープの用途の解説しかなく、史実本来の使い方は全く解説されていない。

第4版「ベーシック・ルール・セット」「エキスパート・ルール・セット」

クラシックD&D第4版のベーシック・ルール・セットでは「Wolfsbane」(原語版)、「ウルフズベイン(トリカブト)」(日本語版)と表記されている。
ただしベーシック・ルール・セットではアイテムの一覧に名前と価格が記載されていただけで、実際の使用法はダンジョン・マスターズ・ルールブックのライカンスロープの解説を読まなければ分からない。
エキスパート・ルール・セットの20ページにも簡単な説明はあるが、「乾燥した草の一種で、ライカンスロープの撃退に使われる」という記述があるだけ。
使用法は、この植物をひとくくりにしてワーウルフなどのライカンスロープ類のモンスターを叩くというもの。対象は対毒セービング・スローに失敗すると逃げ出してしまう。

ルールサイクロペディア

ルールサイクロペディア日本語版での表記は「トリカブト(ウルフズベイン)」。
第4版よりもほんの少し解説が長いだけ。


ただしDMによっては、現実世界のトリカブトとD&Dのウルフズベインは似たような別の植物という扱いにしているところもあるので注意。
ライカンスロープの扱いを考えれば、ウルフズベインはあまり使われることはなさそう。もちろん、状況次第では有力な武器になり得る。

関連項目

ライカンスロープ