モンスター/【エレファント】

Last-modified: 2022-06-26 (日) 20:14:19

原語は「Elephant」。
象のこと。
現実世界では哺乳動物の1種で、長鼻目に属する。

長い鼻と大きな耳が特徴。首が短く、立ったままでは口を地面に付けることができない。膝をついてしゃがむか、筋肉質の長い鼻を使って食べ物や水などを口に運ぶ。鼻を使って水を体にかけ、水浴をすることもある。この鼻は上唇と鼻に相当する部分が発達したものであり、先端にある指のような突起で仁丹のような小さな物から、豆腐といったつかみにくい物までを器用につかむことができる。
また嗅覚も優れており、鼻を高く掲げることで遠方より風に乗って運ばれてくる匂いを嗅ぎ取ることができる。聴覚も優れている。しかし視力は弱く、色覚もなく、外界の認識は主に嗅覚と聴覚によっている。
第2切歯が巨大化した「牙」を持ち、オスのアフリカゾウでは牙の長さが3.5mにまで達することもある。牙は象牙として珍重され、密猟の対象となる。巨大な板状の臼歯が上下に1本ずつの計4本しかない。自分の体重や歩くことによって足にかかる負担を少なくするため足の骨と足の裏の間には脂肪に包まれた細胞がつまっており、足の裏の皮膚は固く角質化している。蹄を持つため有蹄類として分類されることもある。

出典「ウィキペディア」

20年ほどで成獣になり、寿命は70年ほど。成長すると体長は5~7メートル、体重5~7トンに達する。人間には聞こえない低周波で意思伝達を行うとされ、人間の外見をある程度見分けられるほど知能や記憶力が高い。
草食性で150kgの食事と100リットルの水を必要とし、約120kg以上の糞を排出する。巨体ながら毎時40㎞で走ることもできる。
また移動や輸送用の使役動物となった他、戦象などの軍用動物として使われたこともある。
ファンタジー作品での出番はあまりない。これはファンタジー作品では中世の欧州をイメージした世界を背景に持つことが多いことが理由の1つと思われる。特に野生の象が一定数以上繁殖できるためには広大な自然環境が必要になる事と、象の生息域がアジア~アフリカであることが大きいと考えられる。

クラシック・ダンジョンズ&ドラゴンズ

クラシックD&D第4版ではエキスパート・ルール・セットで登場。ルールサイクロペディア版でも登場するが「エレファント」と「マストドン」の表記になっている。
ノーマル種と、プレヒストリック(先史)種の2つのデータが設定されている。共通事項はアライメントがニュートラルであること、移動速度がそれなりにあること、攻撃手段が牙で突く2回or踏む1回であること、象牙に数百gpの価値があること。
ルールサイクロペディア版ではモンスタータイプが動物知力2、サイズLであることが追記されている。また荷重が全速で9000cn、半速で18000cnとなった。

ノーマル種

ヒットダイスは並みのジャイアントくらいにはタフ。亜熱帯森林の外縁部付近に生息するとされている。

プレヒストリック種

別名「マストドン」だが、ルールサイクロペディア版では「プレヒストリック」ではなく「マストドン」で表記されている。
ヒットダイスは高位のジャイアント並みに高い。生息域は寒冷地やロストワールド。

アドバンスド・ダンジョンズ&ドラゴンズ

第2版ではモンスターコンペンディウムに登場。
外見は「所々にふさふさの灰色の毛の束のある、分厚いだぶだぶの皮を有している。エレファントの最も有名な特徴は、物を握る腕として使われる長い鼻である。」と記述されている。
モンスターコンペンディウムでは4種が解説されているが、共通しているのは社会構成が群れであること、食性が草食性であること、アライメントがTN(トゥルー・ニュートラル)であること。

エレファント

原語は「Elephant(African)」
基本的に群れで行動する草食動物。ただし群れの中の競争者に破れたオスは群れを追われてしまい、単独で暮らすようになる。
若い時に捕らわれて訓練を受けることで、荷物の運搬や騎乗用、戦車代わりに使われることがある。
体長は10フィート以上あり、ヒットダイスが高い上にMサイズ以下のクリーチャーに対しては5回攻撃を行うことができる。ただし鼻による締め付けはLサイズ以上のクリーチャーには効果が無い。残る4回の攻撃は、2本の牙による刺突と2本の前脚による踏みつけとなっている。
生息域は温帯~熱帯のジャングルや平原。

マンモス

原語は「Mammoth」。
エレファントの先祖で、氷河期には一般的な存在だったとされる。生息域は亜寒帯の平原。
エレファントよりも大柄でありヒットダイスがやや高い。攻撃的な性格をしておりダメージも高いが、移動速度はやや遅い。
極地の平原で遭遇する可能性があるとされる。

マストドン

原語は「Mastodon」。
マンモス同様、氷河期に一般的だったとされる象に似た哺乳動物。生息域は亜寒帯の平原。
象よりもやや大柄で、全身が毛深いとされている。
ヒットダイスはエレファントよりやや高いが、それ以外はほとんど変わらない。

オリファント

原語は「Oliphant」。
oliphantは苗字などの固有名詞として使われるが、ここでは象のような哺乳動物の1種となっている。
外見は「毛むくじゃらで下に曲がった牙を持つ近代のマストドンである。」と記述されている。
オリファントはエレファントよりも小柄であり、ヒットダイスで劣りダメージもやや低い。しかも人間サイズのクリーチャーに対しては牙2回と踏みつけ2回の4回攻撃に限定されている。
弱めのエレファントという印象だが、他の3種よりも知能が高く火を恐れない。また十分な栄養と訓練により、エレファントに近い大きさに育てる事も可能。