モンスター/【ルフ】

Last-modified: 2022-08-13 (土) 09:52:56

原語は「Roc」。
日本語ではロック、ロック鳥、ルフと表記される。
象を掴んで運び去る程の巨体を持つ白い鳥で、羽毛の一枚だけで椰子の葉ほどもあるとされる伝説上の巨大怪鳥。
「千夜一夜物語」に登場する他、「東方見聞録」にはマダガスカルに生息していたと記述されている。
ファンタジー作品ではそれほど登場する作品は多くない。
有名といえば有名なのだが、D&Dなどのファンタジー作品では微妙にマイナー感が漂う。かつてのメタルフィギュアではあまり立体化されていなかったが、時代が経過するにつれてそれなりに立体化されている。

クラシック・ダンジョンズ&ドラゴンズ

クラシックD&D第4版ではエキスパート・ルール・セットで解説される。表記は「ロック」。
ワシに似た巨大な肉食鳥で、高い山地に巣を作って生息している。
大きさにより3種のデータが設定されている。共通する項目はアライメントがローフルであること、攻撃手段が爪2回+噛む1回であること、移動速度が480’(160’)と非常に速いこと。
種別はスモール(小型種)、ラージ(大型種)、ジャイアント(巨大種)の3種で、ヒットダイスアーマークラス、ダメージは大きさにより強化されていく。小型種はトロルと同程度のヒットダイスだが、大型種になるとスモールドラゴンを越え、巨大種はその3倍ものヒットダイスとなる。
卵や雛から育てれば飼いならすことができるが、ロックの巣から卵や雛を取ってくるのはもちろん簡単なことではない。またアライメントの異なる生物に対しては反応が悪化しやすい。

ルールサイクロペディア

ルールサイクロペディア版では「ロック(大怪鳥)」と表記されている。
種別はモンスター知力2。サイズL。荷重はヒットダイス当たり1000cn/2000cn。
サイズはスモール・ラージ・ジャイアントの全てがLとなっているが、各種の具体的な大きさについての数値は記載されていない。

アドバンスド・ダンジョンズ&ドラゴンズ

AD&D第1版ではMonster Manualに掲載。
AD&D第2版ではMonstrous Compendium IIに掲載され、Monstrous Manualに再掲載された。前者のモノクロイラストは地上に着地している時の姿であり、後者のカラーイラストでは両足の爪で象を掴むという構図で巨大さを表している。
温暖な山岳地帯に住む巨大な猛禽類で、ラクダや馬や象を餌として運び去ることで知られる。外見そのものは大きな鷲に似ており、暗い茶色の羽毛と頭から尾にかけて金色の羽を持つ。まれに赤や黒、白といった体色の個体も存在する。体長は嘴から尾までが60フィート、翼長は120フィート。
複数の個体が互いに共通する餌場を持った場合はその近辺の人間型生物や動物、あるいはモンスターたちが容易に全滅してしまうため、彼らは同族同士で近い場所に住むことは滅多にない。彼らの巣には犠牲者の遺骨や遺品が残されていることがある。また善なる巨人族に飼われていることもあるが、その場合は人間たちの共同体やその動物を襲うようなことは禁じられる。
一般情報は以下の通り。
気候/地形は亜熱帯の山岳。出現頻度は希。社会構成は独居性。活動時間は日中。食性は雑食性。知能は動物並み。アライメントはTN(トゥルー・ニュートラル)。サイズG。
ヒットダイス巨人並みにある。地上での移動速度は遅いが、飛行速度は非常に速い。モラルは安定。
攻撃手段は両足の爪による2回攻撃、あるいは嘴による1回攻撃。飛行状態からの爪攻撃をMサイズ以下のクリーチャーが受けた場合、そのクリーチャーは爪で捕まえられてしまう可能性がある。捕まえられたクリーチャーは一定の確率で武器や手を固定されて反撃の手段を失ってしまう。この時に抵抗されると、今度は嘴での攻撃が加わる。アーマークラスはそれなりにある。高速飛行からの奇襲攻撃を得意としており、敵は不意打ち判定にペナルティを課せられてしまう。

ダンジョンズ&ドラゴンズ第3版

表記は「ルフ」。