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添付原語は「Dragon」。
ドラゴン、竜のこと。
ダンジョンズ＆ドラゴンズの題名にもなっている通り、ファンタジーを題材とする作品において怪物の代表的な存在。
ファンタジー作品では個々の作品ごとに存在が大きく異なるが、概ね強靭で高い戦闘能力を有する種族という設定が多い。
メタルフィギュアなどのTRPG用の立体化の例は数多く、多数のメーカーから製造販売されていた。
クラシック・ダンジョンズ＆ドラゴンズ 
第4版ではベーシック・ルール・セットに登場する。
「古い種族で、翼を持った巨大なトカゲである。人のほとんど来ない人里離れた場所に一匹で棲むのを好む。うろこ上の皮膚の色から、ドラゴンは6種類に区別されるが、非常に多くの共通点を持っている。彼らは皆、卵から産まれ、肉食性であり、息(ブレス)の武器を持ち、宝物に大きな愛着を示し、自身の命を守る為ならばどんな事(降伏を含めて)でもする。」と記述されている。
また共通する性質として、何百年も生きているために人などの若い種族を軽視する傾向がある。このため言葉が通じるのであれば、少しの間なら空腹であっても相手のへつらいに耳を傾ける事がある。
ベーシック・ルール・セットでは、ホワイト・ブラック・グリーン・ブルー・レッド・ゴールドの6種のドラゴンが紹介されている。基本的な能力は6種それぞれに決められているが、個体ごとで強さが変動することが明記されている。とくに、年齢によるヒットダイスの増減と会話の機会(と呪文の使用確率)により、強さや戦術が変わってくる。
さらにコンパニオン・ルール・セットでは、ベーシック・ルール・セットのドラゴンはスモール(small)タイプの年齢の若い個体と規定されると同時に、ラージ(large)タイプとヒュージ(huge)タイプというより強力な個体が紹介されている。
ラージとヒュージは、スモールタイプに比べて体力、攻撃力、防御力、魔法能力、知性の全てにおいて凌駕しており、敵にまわすと非常に危険な存在となる。
以下の解説は基本的にベーシック・ルール・セットのスモールタイプを指す。
マスター・ルール・セット
マスター・ルール・セットでは、上記のドラゴン群に似た「ジェムストーンドラゴン」が解説される。
概要は当該項目を参照。
ルールサイクロペディア
ドラゴンはモンスターのなかでももっとも獰猛で危険な生物です。大きな翼と恐ろしい歯、鋭いかぎ爪をもった巨大な爬虫類で、自分が優れた生物であることを充分に自覚しています。たいていのドラゴンは「ブレス(息吹)攻撃」ができます。多くは高い知性をもち、呪文をかけられるものもいます。ドラゴンはすべて邪悪な生物だというわけではありません。ひじょうに善良で、好意的なものもいます。
出典「日本語版ルールサイクロペディア3『モンスターズ』」54ページより
「ドラゴン族」と括弧書きされている。以前の版から追加されたモンスターの種別の1つとなっている。ジェムストーン・ドラゴンはドラゴンとは別項目で解説されている。
またキメラやワイバーンなどもドラゴンに属すると規定している。
アドバンスド・ダンジョンズ＆ドラゴンズ
概論
各種族の解説に先立って、2ページに渡ってドラゴンという種族全体について述べられている。
まず基本的な生態やドラゴンの生涯について述べられている。ドラゴンの年齢はキャラクターで言うところのレベルに相当する。
年齢段階は以下の12段階。
- Hacthling（生まれたての竜）
生後5年以内のドラゴン。ヒットダイスは最も低い。それでも肉体攻撃に関するボーナス修正は+1が加算される。 - Very Young（極めて若い竜）
生後15年以内のドラゴン。 - Young（若竜）
生後25年以内のドラゴン。 - Jubenile（年若い竜）
生後50年以内のドラゴン。種族としては標準的な能力であり、各種族に記載されているヒットダイスはこの段階を表している。 - Young Adult（若い成竜）
生後100年以内のドラゴン。ここからヒットダイスにボーナスが加算されていく。また戦闘時に「恐怖のオーラ」をまとうようになる。 - Adult（成竜）
- Mature Adult（老いた成竜、壮竜）
- Old（老竜）
- Very Old（極めて老いた竜）
- Venerable（龍）
- Wyrm（老龍）
- Great Wyrm（偉大なる老龍）
1200年以上生きたドラゴン。戦闘時には抵抗困難な恐怖のオーラを放ち、強靭な肉体による攻撃は破壊的なダメージをもたらす。
ドラゴンの基本的な物理戦闘は「噛む1回と爪2回」の3回攻撃で、年齢段階や状況に応じてさらに「掴む」「蹴り」「翼の一撃」「尾の打撃」が加わることになる。
さらにアーマークラスが年齢段階により強化されていき、魔法抵抗力を発揮できるようになる。さらに通常の飛び道具の効果を無効化できるようになる。
年齢段階により視覚・聴覚・嗅覚も強化されていき、特定の場所に感覚を集中させてその場所で起こっていることを知ったり、不可視の物体を感知できるようになったりする。
ドラゴンの皮を使った鎧や盾についても言及されているが、鎧は材料となったドラゴンのアーマークラスに応じて変動するため、同じ種族のドラゴンでもより老齢のドラゴンの皮を使う方がより強靭な鎧となる。ただしそのままでは魔法的な能力は持たない。
モンスターコンペンディウムではグッドアライメントを持つメタリック・ドラゴン5種と、イービルアライメントを持つクロマティック・ドラゴン5種が解説されている。
