リプレイ/【ロウム・キャンペーン】

Last-modified: 2021-01-26 (火) 07:25:14

ホビージャパン社がかつて発行していたゲーム雑誌「TACTICS」48号(1987年11月号)から隔月で連載されていたリプレイ。
文章とプレイヤーは「Dungeon野郎Hack & Slash」。イラストはすざきあきら、勝部能明、平原靖彦。
Illustrated Replayと銘打っており、カラーページで複数名によるイラストが掲載されていた。
リプレイの文章は小説形式と戯曲形式の併用。
連載第4回以降はリプレイの舞台となる都市「ロウム」の地図や設定などが紹介されており、当時のD&DのDMには参考になったらしい。第1回では「人気が出れば連載も辞さない」と書かれていたが、見事隔月で連載されていった*1
連載開始に伴い、第3回分からは「ロウム・キャンペーン」の題名が付いた。

プレイヤーキャラクター

レベルヒットポイントは連載開始時のデータ。連載中に各キャラクターのイラストと、キャラクターについてのコメントが載せられていた。

  • ジャギュア
    2レベルファイターアライメント:ローフル。ヒットポイント:15。
    イラストコメント(連載第3回):「成りは若いが、一応主人公っぽい奴。でもイマイチ個性の点で他のキャラクターに負けてるな。」
  • カール
    3レベルファイターアライメント:ローフル。ヒットポイント:25。ツーハンドスォード+1を所持。
    イラストコメント(連載第5回):「戦隊ものにありがちな、気は優しくて力持ちタイプ。イラストレーターによってコロコロと顔の変わるヤツ(他も同じか)。」
  • エルビス
    1レベルクレリックアライメント:ローフル。ヒットポイント:4。
    イラストコメント(連載第2回):「他人に功徳を施す僧侶のくせに、いつも自己保身的行動をとるしょうがないヤツ。」
  • マロック
    3レベルマジックユーザーアライメント:ニュートラル。ヒットポイント:10。
    イラストコメント(連載第4回):「いつも警句めいたセリフを口にする、沈着冷静な魔法使い。一見まともだが、ミンガ・レーデルランやエルビスと行動を伴にしているところを見ると、やはり……。」
  • ミンガ
    2レベルシーフアライメント:ニュートラル。ヒットポイント:6。ダガー+1を所持。
    イラストコメント(連載第1回):「うさんくさい女盗賊。今後どのような動きを見せるか、注目されるところだ。」
  • レーデルラン
    1レベルエルフアライメント:ニュートラル。ヒットポイント:5。
    イラストコメント(連載第1回):「今回ほとんど活躍の機会がなかったけど、イラストレーターの趣味で描いてもらったシアワセなヤツ。」

物語

黄昏の世界帝国ロウム。その名の由来でもある帝国の古き都ロウム。度重なる内乱と天才に痛めつけられたこの都市も、比較的平和の保たれたこの百年余りの間に、重要な貿易拠点のひとつとして再び繁栄に向かいつつあった。
ロウムに流れ込む様々な人々の中にいたのは、法の大神「フォウキン」を奉じる僧侶の一団。彼らはかつてロウムにあった寺院を再建するために派遣されてきたが、謎の一団に襲われエルビス以外は殺されてしまう。さらに運んできた大神の像は破壊されてしまった。
旅の剣士ジャギュアに助けられたエルビスは、ミンガ、カール、マロック、レーデルランたちの助けを借りて、寺院に向かう。

連載サブタイトル

  • 第1回「赤い宝石の冒険」
  • 第2回「集える死者の群れ」
  • 第3回「ある悲劇と災厄についての断章(前編)」
  • 第4回「ある悲劇と災厄についての断章(後編)」
  • 第5回(サブタイトルなし)
    ロウム市の経済や産業、浴場、概要の紹介がメイン。プレイヤーたちによる会話が少しだけある。

*1 当時の「タクティクス」誌は、非電源ゲームの人気がシミュレーションゲームからロールプレイングゲームに移りつつあったため、奇数号でシミュレーションゲームを、偶数号でロールプレイングゲームを扱っていた。