クラスのひとつ。「僧侶」と訳される事が多い。
一般的な冒険者の「基本4クラス」と呼ばれる職業の一角。神を信仰することにより、神から神秘的な力を授けられるクラス。
使える武器の種類が限定されるが、防具はファイターなどの前衛クラスのものが使える。特別な能力としては治療や情報収集、戦闘補助の効果が目立つクレリック呪文と、アンデッド類のモンスターを追い払うターニングアンデッドの2つ。
ファンタジー作品では定番のクラスの1つではあるが、作品によっては宗教色を避けた描写がされるため必ず登場するとは限らない。
クラシック・ダンジョンズ&ドラゴンズ
新和版では「聖職者」、ルールサイクロペディアでは「僧侶」と訳されている。
以下はクラシックD&D第4版での仕様。
ベーシック・ルール・セット
ヒットダイスはd6。最大9d6で、10レベル以降はHP+1。
経験レベルが1の時はクレリック呪文を使うことができない。ターニングアンデッドは使用可能。
エキスパート・ルール・セット
2レベル呪文から6レベル呪文が使用可能になる。4の倍数レベルを越える毎にTHAC0とST判定が良くなる。
ターニングアンデッドは、下級のアンデッドに対しては自動的に成功したり、破壊したりできるようになる。
またネームレベルに達するとマジックアイテムの製作が可能になる。
コンパニオン・ルール・セット
ドルイドが紹介されており、転職が可能になる他、経験レベル17から第7レベル呪文が使用可能になる。
土地所有者の道と、放浪の道が解説されている。
教会の権威者や政治的な支配者から土地を提供されることで土地所有者になることができる。土地所有者になることで神権政治(教会の政治体)で力を得られる。
放浪を選択すると、従来通りに冒険を続けることになる。さらにニュートラルだとドルイドへの転職という選択肢がある。
マスター・ルール・セット
経験点2,900,000で36レベルに到達する。
アドバンスド・ダンジョンズ&ドラゴンズ
プリースト系クラスのひとつ。
ヒットダイスはd8。最大9d8で、10レベル以降はHP+2。一般技能の基本数は4で追加修得は3の倍数レベル。武器技能の基本数は2で追加修得は4の倍数レベル。
クラシック・ダンジョンズ&ドラゴンズと違い、経験レベル1からでもプリースト呪文が使用できる。さらに、ウィズダムが高いとボーナス呪文が得られる。
特殊能力はターニングアンデッドのみだが、使用可能な呪文の領域は幅広い。プレイヤーズハンドブックに記載されている16のスフィアーのうち、メジャーアクセスは12、マイナーアクセスは「エレメンタル」のみ、アクセス不可は「アニマル」「プラント」「ウェザー」の3つ。
8レベルに達すると同宗派の熱心な信者が部下としてやってくる。さらに、9レベルになると僧院や修道院の機能を有する要塞の建造許可を得られることが可能になる。
Spell & Magic
未訳のサプリメント「Spell & Magic」でクレリックのアクセス可能なスフィアーが改定された。これにより「サン」がアクセス不可、「エレメンタル」のうち(ファイヤー)と(エアー)へのアクセスが不可となった。(ウォーター)と(アース)へのアクセスはマイナーアクセスのまま。
またDMの許可により、「ウォード」がメジャーアクセス可能になる。さらにローフルのクレリックは「ロー」、カオティックのクレリックは「ケイオス」にメジャーアクセス可能になる。ニュートラルのクレリックは「ロー」か「ケイオス」のどちらか片方のみ、アクセスの可否を決めることになる。
ダンジョンズ&ドラゴンズ第3版~第3.5版
ヒットダイスはd8。技能数は劣悪で基本値は2、クラス技能の種類も少ない。
長所は、全ての単純武器、鎧、盾に《習熟》していること、信仰呪文?の行使、アンデッド退散?またはアンデッド威伏?。セーヴィング・スローは頑健と意志が良好で、反応が低い。
これまでと異なるのは、任意発動?により覚えた呪文を同レベルのキュア系呪文またはインフリクト呪文に変換して発動できることと、アンデッド退散?またはアンデッド威伏?に回数制限が付いたこと。
セーヴィング・スローは2種が良好で、任意発動?による柔軟な治癒能力、堅牢な防具を着用できる防御力など、優秀なクラス。