概要
ダンジョンや町の中の特定の場所でのみ使えるイベントアイテム等を、外のフィールドマップに出てから使えてしまうバグ。
大まかな原理としては「フラグのある特定マスにいる」という情報が「歩いて同マップ内の別のマスを踏む」ことでしか更新されないために、フィールドに直接出てしまうとフラグが更新されないことが理由だと思われる。
以下に具体例を列挙する。
解説(具体例)
FC版DQ3のめざめのこな
【ノアニール】の眠った村人を目覚めさせるイベントアイテム【めざめのこな】を村の外で使えてしまう。
めざめのこなは村のどこで使っても有効であるため、このケースはいわば「特定のマス」は村全体と言える。
つまり村の中をいくら歩き回っても「アイテムが使えるマスでなくなる」という判定が起こらないため、下記の他の事例と違い、普通に歩いて出てもアイテムが使えるフラグが持続する。
この方法で町の外でめざめのこなを使っても、通常通り村人たちは目覚める。
なお、めざめのこなに限らずFC版DQ3の事例はそのままフィールドマップにいる限り「アイテムが使えるマスの上にいる」フラグが解除されないので、しばらく歩いて遠くの砂漠のど真ん中で使う、ルーラでアレフガルドに飛んでから使う…なんてことも可能。
モンスターとエンカウントしてもフラグは消えないが、フィールドマップでないいずれかのマップに入るとフラグは消えてしまう。
FC版DQ3のラーのかがみ
【サマンオサ】の偽王の正体を暴く【ラーのかがみ】でもできる。
この場合の特定マスとは夜に寝ている王様の真横だが、ここでルーラでどこかに飛んでから使うとその場でボストロールとの戦闘が始まる。
倒せばもちろんサマンオサのイベントが進行する。
FC版DQ3の各種オーブ
【レイアムランドのほこら】で、各台座に【オーブ】を捧げる行為もこのバグ技で外で行うことが可能。
台座の目の前に立った状態でルーラで飛ぶことになる。
できるのは「台座にオーブを置くこと」であって「ラーミアを復活させること」ではない。
ラーミア復活にはオーブを置き終わった後に巫女に話しかけることが必要であり、アイテムを使うのではなくNPCに話しかけることはこのバグ技とは関係が無いので、ラーミア復活をフィールドで行うことはできない。
なお、台座に捧げると炎が灯るというマップチップの変化処理があるためか、フィールドでやると画面内のフィールドのマップチップのどこか1マスがおかしな表示になる。
FC版DQ3のようせいのふえ
【ルビスの塔】で【ルビス】の呪いを解くために【ようせいのふえ】を吹く行為もこのバグ技の対象。
ルビスの石造の右横1マスが対象マスなので、そこに立ってリレミトをすると外に出てこの技が試せる。
外で行ってもルビスの石化が解け、お礼を言われ、【せいなるまもり】をくれる。
オーブの時と同じくマップチップ変化処理を伴うため、フィールド上でやるとバグる。
その時立っているマスの左と左上の2マスがおかしくなる。
さらにここで持ち物満タンにしてせいなるまもりを受け取れないと、本来ならばルビスが石像に戻って笛を吹く前の状態に戻るためか、表示がバグったマスが再度バグって元に戻る。
FC版DQ3のゆうれいせんとやみのランプ
重要アイテムを「使う」のではなく「使えない」フラグだが、フラグのあるマスにいる判定が更新されないという点で同じ原理の現象であるため、ここに併記する。
【幽霊船】の中では【やみのランプ】および【ラナルータ】の、昼夜を変更する効果が使えないように制限がかかっている。
船からルーラで直接飛んでしまうとこの使えない制限フラグが解除されず、フィールドに出ても上記の2つが使えないままの状態が続く。
このケースのフラグマスは船内全体なのでどこで飛んでもバグが発生するが、その代わりにめざめのこなのケースと違い、船の出入り口から外に出るとフラグの解除処理があるため、ルーラで直接外に出た場合のみバグが発生する。
SFC版DQ5のラーのかがみ
この作品でも似た原理で似た現象が起こる。
【ラインハット】の【ニセたいこう】の正体を暴く時に、ニセたいこうの目の前に立った状態から【キメラのつばさ】で飛んでラインハット外に出たところでもカガミが使えるというもの。
ただしこちらは1歩でも動くとフラグが解除されるのか、鏡は使えなくなる。
【ラーのかがみ】#DQ5も参照。
SFC版DQ5のフックつきロープ
【ボブルの塔】で使用する【フックつきロープ】。本来は塔のあちこちに設置された金具の周囲でしか使えないが、そこから直接フィールドに出ることでフラグを残したまま移動できる。
ただし、このフラグはルーラを使うと解消されるため、屋上にある金具を利用することはできない。屋内の金具まで行きリレミトで脱出しよう。
フィールドで使うとロープを垂らすアニメーションは流れないが、金具の上に立ち後ろを向いてロープにつかまる処理はそのまま発生する。
つまり、脱出前のマスを基準に金具のあるマスのほうへ自動的に移動し、その後パーティ全員が後ろを向く。
なお、ラーのかがみと異なり、フィールドマップを何歩移動してもフラグが消えない。うまく位置を調整すれば使用時の強制移動で塔に入り直したり別のマップに入ったりできる。
これを応用し【青年時代後半に妖精の世界フィールドへ】行く裏技がある。詳細は当該記事を参照。