魔族軍

Last-modified: 2022-08-07 (日) 21:09:38

概要

魔族軍はゲーム全体を通じて主人公と敵対する最大勢力である。
その目的は【空の大陸】の恐るべき力を完全に手中にして世界を征服することで、そのために力の制御権を秘めたドラゴンジュエルの奪取や回収を行っている。
具体的には、生き残りのドラゴンを殺害し宝石化させるために世界中に軍を派遣し、人類の版図に戦火を広げ続けている。また、一足先にドラゴンジュエルを手に入れた他の所持者を襲撃し、ドラゴンジュエルを強奪する行為にも手を染めているため、主人公にも幾度となく襲いかかってくる。

 

組織としては、トップに魔神とその補佐が君臨し、その下に最高幹部である四魔天が存在する。一般兵は四魔天の下に配下として配置される形になる。ただし四魔天によって配下の扱いは異なり、大組織を作り上げて直属の部隊や部下の幹部を設置している四魔天もいれば、そもそも配下を持たない四魔天もいる。
実際の組織行動は、とある理由により魔神自らが指示を出すことができないため、四魔天が作戦立案と指揮を担う形になっている。

成り立ち

元々魔族は、不毛の大地【知られざる大陸】の各地で細々と原始的な生活を営む四つの少数部族だった。
しかしある日、魔族の民の一人ブエノシュドールが異世界から魔神を召喚し、バラバラに暮らしていた四部族の平定に乗り出す。
魔神とブエノシュドールは圧倒的な力で瞬く間にこれら四部族を平定し、魔族軍というひとつの集団にまとめ上げた。
さらに二人は部族統合と並行して民を扇動し、【知られざる大陸】での過酷な生活は大陸外の人間とドラゴンたちによって理不尽にも押し付けられたものであり、今こそ人間から豊かな領土を奪い返すべきだと主張。二人の主張は強い閉塞感の漂う魔族たちの間に急速に広まり、思想的にも魔神に同調する者が多数出現した。魔神に強く賛同した魔族の民は魔神の持ち込んだ異世界の技術で改造強化され、強力な魔族兵として生まれ変わることとなる。
また、かつての四部族の長は四魔天として軍の最高幹部に着任。各自の思惑は様々ではあるものの、結果的に全員が魔神に協力し、元々の立場を活かした統治制度を作り上げた。
こうして魔族軍はひとつの統率された勢力と化したが、しばらくして故郷である【知られざる大陸】が突如崩壊し、海の底に沈むという大事件が発生する。
魔神の導きによって間一髪で脱出した魔族軍は、大陸を破壊したのはドラゴンであると断定。そのままドラゴンの棲み家である【空の大陸】を襲撃、占拠に成功する。そして新たな本拠地として【空の大陸】全域を支配下に置いた。
このまま人類をも支配下に置こうと動き出した魔族軍だったが、肝心の【空の大陸】の秘めた力の制御権を得ることには失敗し、以後、逃げ出したドラゴンの持つ制御権を手に入れるべく、世界各地に兵を派遣して戦火を拡大していった。

 

なお、魔族の全員が魔族兵として改造されたわけではなく、魔神に強く同調しなかった民や、女・子供・老人などの非戦闘員は【空の大陸】で一般民として暮らしている。また、崩壊した【知られざる大陸】の残骸である孤島に自らの意思で残り、今なお昔の生活を続けている者も一部存在する。

組織図

トップ

魔神

魔族軍のトップ。異世界からやってきた謎の男。本作のラスボス。
ブエノシュドールによって召喚され、彼女に協力して圧倒的な力で魔族を制圧統合、一大軍勢を作り上げた。
その正体は異世界の生体兵器ファイナルドラゴンである。
自身が圧倒的な戦闘力を有するだけにとどまらず、異世界の技術で配下を改造し、強力な兵士に仕立て上げることも可能。
【空の大陸】が秘める莫大なエネルギーを狙い、その力によって唯一絶対の神となることを目論んでいる。
→ラスボス前哨戦・まじん
→ラスボス戦・ファイナルドラゴン

邪のブエノシュドール

魔族軍魔神補佐。古の石碑に記された秘術を読み解き、魔神を異世界から召喚した全ての元凶。元々は苦魔族のごく平凡な民の一人だった。
怜悧な表情を崩さない、非常に頭の切れる若い女性。
召喚した魔神を説き伏せて共に魔族軍を作り上げ、魔族を【知られざる大陸】に押し込めた人類への復讐を図る。
自ら表舞台に立つことは望まず、四魔天に作戦を任せてストーリーの途中で姿を消すが……。

最高幹部・四魔天

元々は、魔神出現前の四部族を率いる族長の立場にあった者たち。魔神による魔族軍結成後は元の立場を活かす形でそのまま軍の最高幹部として君臨している。
全員が魔神によって改造されているため高い戦闘能力を持ち、またそれぞれ厄介な特殊能力を有している。

死のガーラショット

死魔族の元族長。黒い全身鎧に身を包んだ壮年の魔族。
武人然とした誇り高き屈強な男性であり、魔神を除く魔族軍最強の男として【空の大陸】の最終防衛ラインを務める。
手に持つ魔剣ミラスティで斬ったものを即死させる能力を持つ。たとえ相手が神やドラゴンであっても問答無用に殺すことができる。素の剣技自体も達人級。
人類への恨みは抱いていないが、魔族の未来を常に思案し、そのための最善の道として魔神への追従を選んでいる。非常に胆力のある妻を持つ。
→竜の岬・ガーラショット

虚のバークヘンム

虚魔族の元長老。仙人のような外見をした老齢の魔族。
魔族軍の大半を占める大量の配下で大軍団を組織し、その頂点に君臨する。知謀に長け、魔族軍の作戦参謀として数々の作戦を裏から操る。
近くにいる者の心を虚ろにする能力を持ち、生半な意志では抗うこともできずに虚無状態に陥る。虚無は周囲に伝播するため、たった1人で千や万の軍勢を完全に機能停止させてしまうほどにその影響力は強い。
直属の配下として孫の三姉妹(プリムラモード・ズーレチア・フルルタット)を使役し、強力な駒として孫娘らを数々の作戦に投入している。
どちらかと言えば穏健派であり、不要な虐殺は要らぬ禍根を残すとして、魔神の意向に逆らわない範囲でなるべく被害が拡大しないよう苦心している。孫ら若者世代に対してはかなり甘いタイプ。
→海底神殿・バークヘンム

無のブランモーン

無魔族の元族長。仮面をかぶった奇術師のような恰好をした青年魔族。
元々は若くして族長の座に就いた野心に溢れる男であり、非常に好戦的。魔族軍の切り込み隊長として最前線で猛威を振るう。
戦闘では、周囲で使用される魔法やスキルを無効化する能力を駆使して戦う。本気を出せばドラゴンの加護を封じることさえ可能。
四魔天の中では最も魔神らに考え方が近く、侵略行為にも非常に積極的な強硬派。そのため穏健派のバークヘンムとは思想面で対立しがちである。
設定によると、画面の下の素顔はかなりの美形らしい。
→帝国城最上階・ブランモーン

苦のフィユミール

苦魔族の元巫女。薄衣を身にまとった若い女の魔族。
四魔天最年少ながら一族を導く巫女として君臨していた少女。魔族軍の諜報担当として人間の世を探り、得た情報を魔族軍に流している。
本気の演舞を見た相手に恐ろしい苦しみを与える能力を持つ。苦しみに囚われた相手は地獄の激痛にのたうち、精神にもすさまじい恐怖が刻まれる。その苦痛や恐怖は放置すればすぐに死に至るほどに強力。ほか、様々な効果のある演舞をマスターしている。
4人の中では族長としての経験が最も浅く、己に課された役割を全うすることに強く拘る一方で、大局的に物事を読み解き、政治的に振る舞うことは不得手としている。
→決戦の地が見える丘・フィユミール

幹部クラス

プリムラモード

バークヘンムの孫である三姉妹の長女。魔族正規軍の将軍を勤める。
抜群のスタイルを誇る身体にビキニアーマーを装備した高慢な美女。得意な獲物は鞭。
支援魔法と妨害魔法の使い手であり、高いHPを活かして自身の強化と相手の弱体化を重ね、長期戦でじっくりいたぶるのが必勝パターン。
妹らとの仲は良好であり、身内に対してだけは驚くほど優しく振る舞う。
→王城玉座の間・プリムラモード
→サク・マドロス大湿原・プリムラモード
→ドルイトス活火山・プリムラモード&ズーレチア&フルルタット

ズーレチア

バークヘンムの孫である三姉妹の次女。魔族軍の強襲部隊の司令官を務める。
灰色のローブに身を包む魔導師スタイルのミステリアスな女であり、常にフードを深くかぶっているためその中身は伺い知れない。陰険で気が短く、敵と認定した相手には蛇のように執念深くつきまとう。
大火力の攻撃魔法で敵を消し飛ばすことを至上とした超短期決戦主義者。魔法職らしく身体の持久力には欠けるが、精神のしぶとさは一級品。
厄介な偏屈者ではあるが、姉や妹への愛情は本物。
→キトカット大洞穴・ズーレチア
→リュンカクス要塞・ズーレチア
→ドルイトス活火山・プリムラモード&ズーレチア&フルルタット

フルルタット

バークヘンムの孫である三姉妹の末っ子。バークヘンム直下の特殊部隊の隊長を務める。
だぶだぶの白衣を着用した眼鏡っ娘。明るく無邪気な性格だが、その本性は善悪の区別がつかないマッドサイエンティストであり極めて危険。
彼女自身はさほど強くないが、強力な機能を持つメカを自作し、戦闘ではそれらのメカを自在に乗りこなす。登場するごとに違うメカに乗っているため、行動パターンもがらりと変わる。
姉二人のことは深く敬愛している。
→帝都チェルス付近の草原・フルルタット
→ドルイトス活火山・プリムラモード&ズーレチア&フルルタット
→海底神殿・フルルタット

デモリションナイト

ガーラショット直属の部下。いかつい鎧に身を包んだ魔族の近衛騎士。
攻防にバランスが良く、巨大な斧による物理攻撃と巧みな魔法攻撃を併用する隙の無い立ち回りを見せる。
作中ではこれといった説明もなく、わずかな台詞とともに一ボスとして登場してそのままやられて退場するため、影は非常に薄い。
→マウ大氷原決戦の地・デモリションナイト

一般兵

一般魔族兵

ダンジョン等で通常エンカウントする敵キャラ。元々は【知られざる大陸】で暮らす一般の民だったが、魔神による人類征服論に同調して兵士に志願した者たち。魔神の持つドラゴンクリスタルの絆の加護により魔神と深く同調しているため、ただの一般人にあらざる非情な戦士の心を持つ。また、サク・マドロス大湿原イベント後は、ドラゴンアメジストの変化の加護の影響を受け、どんどん強靭な肉体に変わっていく(後半に行くほど強くなるのはそういう理由)。

ゴブリンコマンダー

ブランモーン配下の魔族兵。
上官らと共に逃走するフォレストドラゴンを追撃する任務に従事。フォレストドラゴンの必死の抵抗によって数多くの同胞や上官を失いつつ、僅かな生き残りと共になんとかフォレストドラゴンを追い詰めることに成功。しかしそこに現れた主人公らによってあえなく撃破された。
作中に登場する最初のボス。とはいえ、もっと強かった仲間は先に全滅し、自身も満身創痍で実力を出せないまま初期状態の主人公にやられた不憫な魔族。
→ポーキの森・ゴブリンコマンダー

モデュレイテッド

ブランモーン配下の魔族兵。
別働隊のゴブリンコマンダーらの全滅後、本隊からの指示を受けてオレオール村を襲撃した。
モデュレイテッド(調整体)という名前から魔族の改造兵のプロトタイプだと推察されるが、その後同種の存在は登場しない。おそらく主人公にあっけなく敗北したため失敗作と判定され、以後の生産は見送られたのではないかと思われる。こちらも不憫。
→オレオール村・モデュレイテッド

まぞくへい(ハットセイブルの三人組)

ハットセイブルの橋で主人公を待ち構えていた魔族三人組。所属不明。
目の付け所は良かったが、なぜたった三人ぽっちで待ち構えていたのかは謎。功を焦って先走ってしまった説が有力。
挙句、主人公に「魔族軍にはドラゴンやドラゴンジュエルの現在位置がわかる」という重要な情報をもたらして消滅した。何がしたかったのかいまいちわからない愛すべきおバカさん。
→ハットセイブルの端・まぞくへい×3

メルディ

プリムラモードの率いる王都襲撃軍に一兵卒として配備されたが、襲撃前に軍を離脱した脱走兵のサキュバス。
アールフォット王国南部まで逃げ延びたが、そこで限界を迎えて行き倒れていたところを巡礼中の神官アルモンドに拾われる。
アルモンドに好意を抱き、ガナ大聖堂に保護されると同時に見習い神官に着任。魔族軍の情報を主人公らにもたらした。
妄想癖が激しく、ネガティブかつアクティブという変な性格の女の子だが、恋には一途。見た目は豊満な美女らしい。

偵察兵

サク・マドロス大湿原の様子を遠くから伺っている魔族の偵察兵。
いかにも何かありげにフィールドに佇んでいるものの、地形の関係で彼のそばに近付くことができないため、特に何かあるわけではない。

捕虜のまぞくへい

帝国城牢獄に囚われている捕虜の魔族兵。
すでに覚悟完了済みであり、主人公が牢の鍵を開けてもその場を動こうとしない人。【空の大陸】の秘める恐るべき力を理解していることから、それなりに高いポジションにいたものと推察される。
帝国城決戦での時限脱出イベント中に彼の元に向かうと、とある貴重なアイテムをくれる。
帝国城崩壊後の安否は不明。もっとも、城が吹き飛ぶような大規模破壊攻撃を受けて無事で済むはずがないが…。

逃げ遅れまぞくへい

帝国決戦編において、破壊直前の帝国城下層部に怪我をして取り残されている魔族兵。
ブランモーンの無差別無効化能力によって回復魔法を使うことができず、死を目前にして慌てている。主人公が回復アイテムを使って助けてあげた場合、のち森の神殿で再登場。こっそりお礼をしてくれる。

ヒャッハーまぞくへい

帝国決戦編において、破壊直前の帝国城厨房で女将さんとメイドさんを取り囲んでいる3体の魔族兵。
さっさと逃げなければ城ごと消し飛ばされるという緊急事態に、目先の女に興奮してヒャッハーしている大物。ひょっとすると総員退避の命令をよく聞いていなかっただけかもしれない。
正体はファナティック×3。このシーンでは魔法が使えないので、ランダムエンカウントの敵より弱い。通りがかりの主人公にあっさりやられて城より先に消滅したが、仮に勝っていても数分後にはこの世からいなくなっていただろう。南無阿弥陀仏。

干からびまぞくへい

ポルンキの遺跡に陣を構え、ドルイトス活火山のフレイムドラゴンを攻略すべく戦略を練っていた魔族兵の集団。…なのだが、全く勝てる見込みが立たないまま無情にも時間だけが経過し、ちんたらしているうちに水も食料も枯渇して砂漠の真ん中で死にかけていたため、主人公らと接触しても最早戦うどころの話ではなくなっている。
そのまま見捨てるか助けるかを選択できるが、助ける場合は多少の物資と魔法による支援を提供する必要がある。助けたところで直接何らかの見返りがあるわけではないが、リーベの好感度を大きく上昇させることができる。
フレイムドラゴン打倒後は姿を消し、遺跡は無人となる。おそらく誰かの口利きがあって作戦が中止されたのだろう。

使役モンスター

魔獣

人工天使

【空の大陸】に配備された天使のような姿の女性型モンスター。盾と槍を構えた「バルキリー」と、魔法のような光を周囲に浮かせている「サリエル」の2種類が確認できる。ガナ大聖堂付近に出現する「キューピッド」も同じ人工天使なのかは不明。
他の通常エンカウントモンスターと同じモブ敵として出現するため存在感はさほどでもないが、隠しダンジョンの一部に生産工場めいたエリアが確認でき、そこで製造品として名前とリリースナンバーを確認できる。

異世界の生物兵器

【空の大陸】の侵攻にあたり、魔神とブエノシュドールが異世界から召喚した九体の生体兵器。大陸征服後はそのまま【空の大陸】に待機していたが、ブエノシュドールが行方をくらますと彼女に付き従って姿を消した。
いずれの個体も極めて高い戦闘能力を有し、隠しダンジョンのエリアボスとして主人公らの前に立ちはだかる。その姿と戦闘スタイルは何故かドラゴンとそっくりであり、王属性を除く九属性をそれぞれ司っている。

魔族軍以外の魔族

名もなき島の魔族

【知られざる大陸】の残骸の孤島にとどまって暮らしている人々。魔神に従うことを拒否し昔ながらの生活を続けることを選んだ老人や、ブエノシュドールに罪人として扱われていた者、ドラゴンによる大陸破壊説に疑義を唱えて魔族軍を離脱した者などが集まって小さな共同体を作っている。ただでさえ貧しい土地がほぼ失われてしまったため最早その日を生き抜くだけでも精一杯という悲惨な有様だが、逞しい精神力の持ち主ばかりが揃っている。
主人公らが訪れると物資の物々交換を持ちかけられるが、そのすべてに誠実に対応すれば貴重なアイテムやそれ以上の何かを得られるだろう。

ガーラショットの妻

非戦闘員魔族をまとめる顔役的存在。地の神殿を訪れた主人公らの前に現れ、魔族のこれまでの経緯とガーラショットの真意を伝え、その上で魔神の打倒を依頼する。
名前もなく、戦闘になるわけでもなく、グラフィックも汎用のものが使われているモブキャラだが、夫を亡くしたばかりにもかかわらずその下手人一行を前にあまりにも堂々とした態度で対峙し、私憤を抑えて冷静に対応し、真正面から交渉する女傑ぶりが目立つ女性。民に慕われ頼られているのも納得の大人物ぶりに、ヘタをするとガーラショット本人より印象に残りやすいとも言われている。