【生物】/万蛇

Last-modified: 2024-03-29 (金) 04:09:57

アルファベット表記:Manda
読み:まんだ
分類:四肢有鱗類這鱗目ヘビ亜目マンダ科
危険度等級:S~EX
生息地方・国家:爬州栄州、海洋
生息域:獣ヶ原万蛇の里・他、海洋
発案者:tocoma110
Tag: 生物 有鱗類 戴冠種 危険度等級S 危険度等級EX 発案:tocoma110


「あんだけデカけりゃ、万年生きるってのもマジだろうさ」
~栄州を訪れた開拓者~

概要

代表的な戴冠種の一つである蛇型の巨大生物。
蛇ではあるが竜種を彷彿とさせる形状をしており、一時期は擬竜類と目されていた。この点は後年改められ、現在では有鱗類の筆頭種とされている。
驚異的な頑丈さ・生命力を備え、真竜類と互角に渡り合う超常的生命体の一つ。


栄州で特に目撃される機会が多く、かの地にて『蛇』という存在が特別視される理由でもある。
現地では「大地の神々の子孫」「始まりの蛇の子孫」など様々な伝承が生まれている。

 

分布

獣ヶ原万蛇の里に巣を構えることで知られるが、その外に出ることもある。
また海洋でも目撃されており、何らかの手段で内陸から海洋に向かう手段を持っている様子。

  

形態

概ねは巨大な蛇と言っていい。
青みがかった緑の鱗が全身を覆い、腹面は白い。背骨のラインに沿って鱗の変化した鋭利な背びれが生えている。その背びれを挟む形で体毛のラインも存在し、そういう意味では半鱗類に近い点も存在する。
純粋な蛇と異なり四肢の名残が存在し、爪のついたひれ状の部位が確認出来る。
肉体は柔軟で幾重にとぐろを巻くことも容易い。これにより、蛇類同様の器用な姿勢制御能力を備える。
また、随所に排気能力を持つ孔の開く部位が存在し、そこから水や空気を押し出すことが可能。これは一種ブレス器官で陸水問わず推進力に利用することがある。


尾先には開閉可能なひれがついており、甲殻状になった『鞘』と呼ばれる器官が存在する。
これを開き尾を振ることでも、水中での舵取りと推進力の発生を両立している。


頭部は蛇と言うには少々異質で、どちらかと言えば竜種に近い。
大きく裂けた口には鋭い牙が群れを成して生えており、蛇よりもワニを連想させる。口先からは鱗に覆われた肉質の触手状器官=髭が存在する。

  • 舌も蛇のように長くした先がわかれているが、その一方で蛇のそれよりやや肉厚。

顎の付け根や頬からはたてがみ状に体毛が生え、長く鋭いひれ状の耳が存在する。
眼の位置もどちらかと言えばワニに近いが額も頭部も大きく発達している。鋭く細長い瞳孔を備えつつ、目は赤い輝きを宿す。
角は頭蓋骨自体の突起であり、竜種によくあるものと比べるとはるかに短く、表皮と鱗に覆われている。


平均全長:300m 平均体重:6万t
ただし、大陸歴制定から一度も目覚めていない個体が多数存在。それらは常軌を凌駕するものばかり、とも言われている。

 

生態

有鱗類だから、というわけでもないだろうが昼行性。
ただし夜目が効かないというわけでもなく、夜間に活動することもある。


概ね大型の湖畔・河川がある山岳や森林地帯に生息し、大抵は巨大な巣穴を形成しそこで眠る。
一定周期で長期的な休眠*1を取り、一般的な休息と活動を繰り返す覚醒期間を数年交互に繰り返す形で活動する。


五感はいずれも発達している他、精素の感知に力を大きく割いている。
口元に伸びる髭はクァッル類のそれに近しいが、こちらは感知専門となっている。舌で臭いを集め、髭で精素の流れを感知している。


食性は肉食。同サイズの生物を中心に食する。
鎧殻類よりも肉質の柔らかい生物を好む傾向にあるが、特段えり好みをするわけではない。そのため、捕食記録のある生物の傾向は多岐にわたる。
蛇のような丸呑みも可能だが、基本的には噛みつき噛み裂いて嚥下する事が多い。そのため食事の風景は見た目からほど遠い光景になりやすい。

  • 戴冠種一頭丸々食すればひと月~ふた月ほどは食事を不要とする事が多い。

寿命は極めて長く、真竜類と同等と目される。
同時に出生率も真竜類同様に低く、さらに彼らの子供が生き残る数は非常に少ないとされる。
卵生で2~3個ほどの卵を産みし、数十~100年を掛けて子供を育てる。この間も覚醒期と休眠期を繰り返し、その間はつがいで行動を行なう。


水中ではその身を優雅にくねらせ泳ぐ。
また、水上での呼吸を不要とするため、えらを備えていると目される。水陸に適応した進化をしており、そのどちらでも生きていける。
そのため、海中に巣を構えることもあると考えられている。

 

能力

戴冠種故に肉体の頑丈さは際立っている。
他の巨大生物相手に格闘を演じ、相手の質量を耐え凌ぐだけの強さを発揮する。それは単純に外敵の攻撃を凌ぐのみならず、己の膂力に耐えるためという理由も存在する。


万蛇はその身を駆使して驚異的な瞬発力・持久力・持続力を発揮する。
狩りの際に獲物をにするりと忍び寄り、その身に絡みつくと怪力を発揮し締めあげる。その圧力は時に真竜類さえ悶絶・死に至らしめるほどであり、竜紋鱗を砕くという。
また螺旋状にとぐろを巻き地を蹴ることで、驚異的なジャンプ力を発揮する。随所に施された排気機能と合わさり、陸上に地上数百mの高さまで飛び上がることが可能。
竜種と互角の力を発揮する肉体は、戴冠種最高位の一角を担う理由を示している。

  • それこそ、若い真竜相手であれば“竜の息吹”に対しても耐え凌ぐ。
    荒れ狂う海も、極低温も、灼熱の溶岩も、彼らにとって耐えがたい環境ではない。

生命力も極めて豊か。
大半の毒素・病気を遠ざけ、精素汚染に関しても余程のものでない限りは無視することが出来る。
当然食事に関しても猛毒の有無を関係なく食せ、それ故に生息地の食物連鎖の頂点に立つ。
また、再生能力が極めて高い。半身を引き裂かれた個体が数百年後に傷痕を残しつつも、完全な復活を遂げた例も報告されており、他の生物と比べても異常なほどのしぶとさを誇る。


一方で攻撃的なブレスや波音器官などは一切有していない。
前述の通りブレス器官はあるものも、それは推進力としてであり、一般的な攻性能力を備えたものではない。逆に言えば、それらを不要と出来るほど肉体能力に特化している。*2

  • 代わりに、一部の牙に備えた猛毒を切り札にする。
    これは狩猟用のものではなく、完全なる戦闘用として設けられている。敵の柔らかい部位に差し込み注入して使用するが、その威力は桁違い。
    毒の種類は細胞破壊毒。
    決まれば竜種の鱗すらも溶解させるとされ、戴冠種相手に通用する猛毒に耐えうる生物は、限りなく少ない。

 

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相談コメント欄


*1 数十年~二百年前後。
*2 種類も無精素式。