アルファベット表記:Breath
読み:ぶれす
分類:機能
発案者:tocoma110
【Tag: 生物 生体機能 ブレス 竜 発案:tocoma110 】
概要
何らかのエネルギーや物質を吹き付ける能力。
一般に連想されるモノは竜種のそれだが、それ以外も含めた様々な能力が該当する。
一口にブレスと言っても実際に「息」そのものである例は極一部のみ。基本的には「吐き出す」「吹き出す」と言った部分からそう名付けられている。
精素を用いるもの、そうでないものなど多種多様で、口内以外の部分から放つというブレスなど、千差万別。
大抵は自衛や運動機能補助の要素だが、中にはそれ以外の理由で備えていることもある。
- 放たれるブレスも単純な放射状のもののみならず、球状・弾丸上に形成されたものや、一種の光線状になっているものなどさまざま。
基本的には「放射する」形態が多いが、それ以外にも球形のエネルギー・生成物を吐き出すなど、特殊な形態もある。
ブレス器官
Breath Point。ブレスを発射する器官の総称。
一般的には喉元や胸部にブレスを生成する器官が存在し、それと1セットで見なされることが多い。
ただし、そうした在り方は一つの類型でしかなく、ブレス器官のあり方は極めて多彩である。
- 下記のブレスの種類でその基本構造も異なってくるが、さらに各生物種でその構造はさらに細かく細分化される。
そのため、一口にブレス器官と言ったところでその内容は多岐にわたる。
さらに、ブレス器官は必ずしも息を吐き出す機能と直結していない。喉元以外に形成されることも多々。
そういった理由から、思いがけぬブレス器官に面食らう関係者は後を絶たず、中には初見者殺しとして警戒を促されている保有種も存在する。
種類
以下の3種類に大別可能。
無精素式ブレス
むしょうそしきぶれす/Non Ether Breath。精素を用いない特殊なブレスの総称。
厳密に言えば、精術的現象を伴わぬ形で口内より何かを吐き出す能力、およびその吐き出されるもののこと。
原理は各種族で異なっているが、いずれにしても通常のブレス類と何ら変わらぬ脅威性を発揮する。むしろ精素の状態に左右されないという点では、精素が絡む種別より厄介とも言える。
- 筆頭格は“竜の息吹”あるが、実のところはさらなる例外であり第四の区分と言っていい。
一部真竜や亜竜が用いる火竜の吐息ことバーンストームのような純生体機能由来の超熱気流や、突風放射・圧縮水流放射などが該当しやすい。
精華式ブレス
しょうかしきぶれす/Suuya Breath。精素を用いて吐き出すものを強化するタイプのブレス。
無精素ブレスと下記の精術式の中間に近いが、多くは体内で生成したものなどを精素によって強化し、吹きつけるという形になる。
生体機能を強化する場合でも精素の影響が出てくるため、無精素式ブレスとは明確に別種と言える。
ブレスと言えば一般的にはこれを指すほど、保有する種が多いスタンダードスタイル。
- 精術式と比べて精素関連でかかる負荷が少なく、純粋な身体機能さえ続けば連射も不可能ではない。
なので、使い分け次第で恐ろしい武器として化けることが多い。
精術式ブレス
しょうじゅつしきぶれす/Arts Breath。限りなく波音術に近いタイプのブレス。
この場合のブレス器官は単一機能に特化した波音器官と言って差し支えない。
通常の波音器官との差異は、発動される術式の応用性の低さと、特化ゆえに大幅に増加した出力にある。
一方向に極振りされたその性能は大抵が自衛用の武器であり、一撃必殺の威力を秘めることがほとんど。
- その一方で充填に掛かる時間などから隙や負荷を生じやすい。
連射は不可能ではないが、ブレス器官の負荷が大きいために精度は落ちていく傾向にある。
主な種類
ここでは単純に「外部へ放つ」ブレスの中でも、著名なものや、保有する種が多いタイプを記載する。
これ以外の特殊なブレスや、ブレス器官を応用しての射出機能・行動補助を行うものについては、各生物種・個体を参照のこと。
バーンストーム
Burn Storm。別名、火竜の吐息。
一部の亜竜・真竜が行使する無精素式炎熱系のブレスの一種。超高熱の灼熱乱気流。
炎熱系ブレスの中でも別格の破壊力を持つ。
全身の熱を高ぶらせ、それに肺一杯の呼気を乗せて放つとされる。だが、それだけの原理で岩すら溶解・炎上するとなればその威力は推して計るべし。
未だ細かな原理は不明だが、“竜の息吹”を除いて最強クラスのブレスであることは確実視されている。
中には竜火燐を含ませる種も多く、威力が上乗せされていることも多い。
- 主だった使用種は種族亜竜でも最強格とされる紅蓮の魔物ザルマンディアやドラグレアだが、最も著名な使用者はちょっと息を吹けば同質の現象を起こせる七竜の一角であろう。
- 出力が高い種・個体の場合、嵐の中央に熱線が形成されるとも言われる。
ファイアブレス
Fire Breath。形式を問わない炎熱系ブレスの総称。
どういうわけか使用する種が意外と多く、バリエーションも豊富。それだけ知名度も高く対策も取られているが、それでもなおブレスの代名詞として知られる程度には、驚異的な攻撃であることに変わりない。
- 直線に長く伸びる噴射型のものは「ファイアボルト」、扇形など広域を焼く散布型は「レッドカーペット」、火球を射出するタイプは「カロリックスフィア」などと細かい呼称が存在する。
その他、炎を推進力として利用する翼火噴射への利用など、応用性も幅広い。
ブリリアントブレス
Brilliant Breath。精術式ブレスの一種。
凍結現象を起こす精術と同様の効果を及ぼすブレス。
使用する種の数は多いわけではないが、極めて高い殺傷性から怖れられる。
その名前は吐き出されるブレスで大気が一瞬にして煌めき出すことに由来する。それだけの超速度で凍結現象が起こっている証左でもあり、その美しさの中にある脅威には歴戦の退獣士や秘境開拓者が震えを隠さぬほど。
- 大半は寒冷地に生息する種のものだが、それ以外の地域で目撃されることもある。
トキシックブレス
Toxic Breath。文字通り、猛毒を散布するタイプのブレスの総称。
形式は問わないが、多くの場合は精華式ブレスに該当する。
毒の種類は種によって異なるため対処が難しく、精素により効力を引き上げられていることも珍しくない。
- 体内で生成する毒素を一度に大量消費するためか、連射する種は珍しい代わりに致死性は極めて高いものとなっている。また、一部の緑性精素を使う種の場合は滞留の性質を持つため、長期間にわたり毒素が対象・環境を蝕みやすい。
- また精素毒を形成し吐き出す、極めて珍しい精合型もある。
アシッドスプレー
Acid Spray。酸性の毒素ないし化合物を吹きつけるブレスの総称。
基本的には精華型で吹きつける酸の性質を強化するものが多い。
直接的な被害もさることながら、装備劣化につながりやすいという点でも退獣士や秘境開拓者に嫌われている。
アクアブレス
Aqua Breath。水を利用するブレスの総称。大半は精華式か無精素式。
使用するのは大半が水棲種であるためか、連射を利かせやすい構造・原理のブレス器官をもつ種が多く、思いのほか厄介。また、ファイアブレスと並んで解体バリエーションが豊富。
- 高圧水流の噴射によるカッター型の「スプラッシュエッジ」か、圧縮水弾を放つ「クリアバレット」、大質量を叩きつける「リクィッドハンマー」の3種が主要なバリエーションだが、構成混合型の変化球もある。
その代表例が何らかの性質を付与した泡を吹きつけるタイプの「バブルシャワー」。
エアロスパイク
Aero Spike。衝撃波に等しい、強烈な風を叩きつけるブレス。
精術式か無精素式が多い。その原始的なまでの単純さから、不可視の大質量の暴力として思いがけぬ威力を発揮する。
- 同質の原理を応用した形として、取り込んだ物質の射出や瞬間加速機能としてこの力を用いる種も多い。
そうした場合は小規模なものとなるが、それでも加速されるものは音を置き去りにすることは珍しくない。 - また、応用派生型として衝撃の塊を飛ばす「エアロブラスト」や、珠術型精術に匹敵する高度応用形式である「着弾と共に大気が爆裂する」衝撃塊を吐く「インパルスボム」なども存在する。
ウィンディージェット
Windy Jet。最もストレートな「風」を吐き出し続けるブレス。
無精素式か精華式がほとんどで、持続的に強烈な風を吹き続けるタイプのものが該当する。
エアロスパイクほどの規模・瞬間破壊力ではないが、暴風のような気流を放ち続けるのはシンプルに強烈な攻撃となる。
また、極めて高い応用性を誇るタイプのブレスで、非吐息型ブレスとして用いる種の割合が高めの代物でもある。
- 主に持続的な推進力として用いる種が多く、飛行・水泳問わず多数の生物が活用する。
- それ以外にもブレス内に何らかの要素を付加することで、広域散布手段として用いる種も存在する。
派生形が非常に多いのも特徴。
フラッシュインパクト
Flash Impact。単なる放電ブレスとは一線を画した、雷撃を放つ精術型のブレス。
非常に強力なブレスであり、このブレスを使う種はたとえ単独討伐が可能な種であっても、例外なく危険度C以上の認定を受ける。
- 唯一、なかなか連射が利かないという点が救いであるが、極稀にこれを連発可能とする怪物じみた種が存在する。
- 一般的な電撃系ブレスは「エレクトロブレス」と呼ばれている。
ペトロブレス
Petri Breath。物質石化現象を誘発する極めて危険なブレス攻撃。
精術型ブレスの中でもブリリアントブレスに匹敵する脅威として認識されており、これを使う種は例外なく危険度B相当とされる。
高濃度の精素がまるで噴煙か粉塵のように広がるため、目視からの回避も不可能ではない。が、一度始まってしまった石化現象を治療する確実な手立ては現代医術では未だ成しえていない奇跡である。
その危険性は純粋な破壊力に特化したブレスに全く見劣りせず、時にそれらを凌駕する。
故にこれを使う種の根絶を集団は多く、一部の国では総力を挙げて絶滅させたことさえあるほど。半面、使用する種は決して多くはない。
- 主だった使用種は大陸北部最悪の擬竜類と名高い、灰色の悪魔キニシウスである。
バスターブレス
Buster Breath。極めて強力な光熱型放術と同質の現象を放つブレス攻撃。
バーンストームと並んで高い物理的破壊力を誇るブレスであり、純粋な攻撃力においては精術型ブレスのトップに位置している。しかも、人類種が用いる同種の攻撃術(『光の白刃』など)と比べてその規模は大型化していることが多く、根本的な威力・範囲のいずれでも上回る。
毒素などによる汚染こそ存在しないものも、純然たる範囲攻撃としては別格の威力を誇り、また種によっては連射も可能なため、実際に相対するならばバーンストーム以上に厄介な攻撃と見なされることも多い。
バンドルショット
Bundle Shot。収束された力が刃のように物を断ち切るブレス。
ブレス器官内で共鳴・収束された力が圧縮放射されることで、刃のような効能を発揮する。点・疑似的な線攻撃となるため、面制圧能力こそ低いが、多くの防御手段を無力化しうる高い貫通力を誇り、直接的殺傷力において極めて高い部類に位置する。
極めて強力な分、使用には一定の前準備が必要なケースもあり、存在を知っていればその間に対策を練ることも不可能ではない。
基本的には精華型のブレスである。
- 収束した者によって呼称が変わる傾向にある。
光を収束する場合は「フルジェントエッジ」、音を収束した場合は「インヴィジブルメス」など。
なお、極めて近い現象を起こすルビクンドゥスのブレスはこちらではなくファイアブレスの一種と見なされている。
理由としては「発射前にファイアブレスを放射する前兆行動がある」ことから。バンドルショット型は圧縮・収束した力を打ち出すものであるため、そうした予兆的な攻撃動作がほぼ発生しない。
砲玉
ほうぎょく。Ci Shumee。
真竜類やごく一部の上位亜竜類のみが放つ、一種の切り札。
球形ブレスの一種であるが、その威力の大きさから球形ブレスの極地の一つとされている。
詳細は当該項目(【生物】/ブレス/砲玉)を参照。
関連するもの
相談コメント欄