【超常存在】/ヴィルムス

Last-modified: 2024-01-16 (火) 20:04:52

アルファベット表記:Vyrms
漢字表記:隸極竜
読み:ヴぃるむす/れいごくりゅう
分類:理属獣
発案者:tocoma110
Tag: 超常存在 真竜類 理属獣 発案:tocoma110


概要

ベルバート捕獲時に捕まった真竜類を改造して作られた理属獣の総称。
個体差の激しい形状へ至るはずの真竜類をベースとしながら、画一的な形態を持っている点が特徴。
それは、改造により心身の形態を矯正されているという、世にもおぞましい行為の結果である。

  • その背景には、真竜類をそのまま利用することが難しいという判断、また理造神として用いるには本来の機能が邪魔である、という観点もあった模様。

その戦闘性能は別格で、単体で第三世代理造神を超える個体も、多い。
彼らの存在がさらにベルバートの危険性を高めた。

 

種別一覧

いずれも統括個体が存在する。

ヴィルムス=エイビス

Vyrms Aevis。
六将竜が“白輝翼”ツインクレア率いる空襲及び空中戦用大飛竜型ヴィルムス。
鋭角で巨大な翼を備え、細身のシルエットが特徴。飛行能力に優れ空襲部隊・空中戦部隊として連合側・同盟側どちらにも大きな被害を与えた。


翼に施された精術兵装により広域地上攻撃を行なうが、空中戦ではブレス砲撃を主攻撃に切り替えた。また、精術兵装と高速飛翔を合わせて放つ『ダイビングボム』、ブレス・翼の精術兵装の合わせ技『ブレスウィング』など多彩な技を備えている。

  • 強襲から奇襲まで幅広く活躍した。
    そのため、彼らのロールアウト後には他の空中戦用理造神・理属獣の活躍が霞んだと思しい。かつては帝国を苦しめたそれを備えたことで、帝国は一時期、完全に制空権を手にしていても、何らおかしくはない。

ヴィルムス=ヴニール

Vyrms Vnir。
六将竜が“灼華の影”ネレティック率いる直立二足歩行型ヴィルムス。
全身を蛇腹状の装甲で覆われ、嘴鳥類のそれを模したような彩色の金属翼を持つ。
ある意味で最も主君に近い形態の持ち主たちであり、汎用性が高くバランス型の能力を備える傾向にある。


特に本シリーズは運動性と格闘性を重視しており、『腕』と『手』を活かした戦いを得意とする。
武具を用いることも出来、他のヴィルムスにはない「他の理造神や巨人機の武装の活用」などの戦法も取れた。加えて、単体での中~遠距離戦も対応。光弾攻撃を中心とした砲撃能力も備え、前衛から中衛まで幅広く活躍した。

  • その際に機能したのが、背面に収納されている車輪状器官。
    これは精素フレアーを利用するための代物で、展開することで精素吸収・増幅・制御装置の役割を果たす。それにより光弾攻撃などを行なうほか、切り札であるブレス砲撃『フレアブラスター』を撃つための要でもあった。

ヴィルムス=レイドーン

Vyrms Ladon。
六将竜が“炎嵐の女王”ティアハイド率いる多頭火力特化型ヴィルムス。
無数の頭部からのブレス砲撃による多層的複射攻撃を得意とする、広域殲滅用兵器。
たった1体で中規模都市一つ分を丸々焼き滅ぼせるほど、圧倒的な殲滅力を発揮した汚物消毒係。


その特徴の通り最も異形のヴィルムスであり、複数玉の真竜類をつなぎ合わせて作っているという、高コスト兵器である。
異形性が強い分、細かな調整が必要なデリケートさがあったようだが、その火力は巨人機の砲撃専門型と渡り合えるほど苛烈。純攻撃特化かつ大仰な改造をしているため、防御力では他種に見劣りするが、その分を再生力・エネルギー精製力に大きく振った、攻撃特化型。
そのため、エネルギー補給やメンテナンスといった補助の欠かせない、繊細な兵器でもあった。

ヴィルムス=ドレック

Vyrms Dreck。
六将竜、が“黄塵の城砦”コウロン率いる四足陸上歩行型ヴィルムス。
基本的には陸上での接近戦・防衛に主眼を置かれており、全身を重厚な装甲が覆っている。
そのため、耐久力ではヴィルムスの中で群を抜き、物質破壊特化型の巨人機ですら手を焼いたという。


典型的な「四足獣脚ドラゴン型」に近い形態をしているが、胴はやや長く顔つきは鰐類に近く、また四肢もやや短く太い。
翼は小振りあるいは兵装などに変えられており、飛行能力は有さないことも珍しくない。
陸上戦に特化するが、中でも突貫攻撃と防衛に主眼を置いており、前衛の盾と城壁を崩す破城槌として機能したという。実際、彼らのタフネスと近接戦闘力は並大抵ではなく、こと巨人機相手には高い優位性を示したという。

ヴィルムス=リンド

Vyrms Lind。
六将竜が“氷牙”イスルンガンド率いる水中及び地中侵攻奇襲型ヴィルムス。
蛇に似た長大な肉体に改造されており、四肢や翼が削がれ海遊用のヒレに置き換わっている。そのため体格は蛇に似ながらも蛇ではなく、蛇竜と泳竜の中間といった趣を持つ。
全身の装甲はなめらかで抵抗少なくするりと水・地底を進めるようになっているが、必要とあらば相手を捕らえる鋭角さを作るなど、一種の可変性を備えていた。


その特性の通り水中戦を最も得意としており、海戦でその真価を発揮した。
また、水にかかわるため音波周りの能力も増強され、波音声帯も備えた人工声帯が配備されており、波音術適性も高められている。どちらかといえば波動を直接使ったり、波音術による攻撃を得意とする傾向にある。
そのため、直接的な武装は控えめなものになり、ヒレや背びれなど随所にブレードを隠し持つ程度。どちらかと言えば、遠距離~中距離攻撃で相手を削り、トドメに近距離の噛みつきを使う戦い方が多かった。

ヴィルムス=ジュダーハ

Vyrms Zdaha。
六将竜が“蝕む黒雲”ヴリタジュ率いる、巨角有翼の蛇体竜。
リンドと異なり四肢と翼を備えるが、それ以上に頭部の角が特徴的なことで知られるヴィルムス。その角は強力な精術詠唱器官であり、極めて高度な精術を駆使した、いわば「精術攻撃専門部隊」である。


基本的には空中からの精術爆撃・狙撃を中心に活動した。
広域殲滅・破壊を得意とし、それによる無差別攻撃に優れていたが、隠形や土壌変質も得意とした。そのため、時に隠匿接近しての奇襲、時に後方からの支援と多彩な活躍をこなし、連合・同盟の双方に大きなダメージを与えた。
また、同胞の補助もこなすなど、極めて器用な立ち回りを可能とする部隊だった。

  • 半面、肉弾戦はヴィルムス中最も不得手。
    防御力などでも他のヴィルムスに比べると撃たれ弱く、故に接近戦は好まず、また防護障壁の展開も常だったという。
    加えて、角の欠損は致命的な状況を生むことも多かった。

 

六将竜

ろくしょうりゅう。Six Generals。
かつてベルバートに仕えた直属六玉の神代竜たち。またその成れ果て。
後述のヴィルムスそれぞれの指揮官的ポジションにあり、ベルバートと特殊なパスで繋がっている。そのため主から力を受け取り、己の特性と融合させた応用を実現する。
資材と作戦都合から理属獣として製造されたが、スペックのみで言えば中期型第四世代理造神と同等という、規格外。

“白輝翼”ツインクレア

“はっきよく”ついんくれあ。Platinum Wings Twinklear。
ヴィルムス=エイビスを統括する六将竜。
ベルバート臣下の筆頭だったという白金竜。
エイビスタイプのモデルとなった通り、鋭角で戦闘機を彷彿とさせるシルエットが特徴。飛翔能力とブレス制御能力に優れ、切り込み隊長として帝国・連合双方を大いに苦しめた。特に彼の“竜の息吹”は六将竜の中でも主のそれに唯一肉薄したとされる。
切り込み隊長ながら勢い任せではなく、冷静で忠義の厚い、切れ者だったとされる。


改造後はその特性を最大限まで強化され、更に過剰火力を備えていた。
また、エイビス型の中では唯一精素フレアーを利用する機関を備える。それを利用することで、“星淵帝火”に準ずるブレス砲撃を行なえた個体であった、とも伝わっている。


なお、彼の幼名が飛端装の由来となっている。

“灼華の影”ネレティック

“しゃっかのかげ”ねれてぃっく。Celosiamlale Naeletic。
ヴィルムス=ヴニールを統括する六将竜。
気高く優秀な武人だったと伝わる女傑の竜将。
忠義に厚い名将であり、改造後も王への忠義は揺るがないが、同時にかつてあった優しさ・気高さは失われている。
屈強な体躯の通り近接戦も難なくこなし、更に武具の扱いも巧み。こと巨人機戦ではエース級の相手の武器も奪取し利用して戦うなど、臨機応変な対応を可能とし、時には相手方の武器によって趨勢を覆すなどもやってのけた。


元より雌雄の見分けなどつきにくい真竜類だが、彼女はなおのことのその傾向が強かった。
だが、それでもその横顔は精悍だが淑やか、流線的な顔立ちは種族が違っても通じさせたと名高い。改造後もその名残はあったが、浮かぶ表情は無機質な獰猛さに染め上げられていたという。
また元の美しいアイスブルーの鱗はすべて剥ぎ取られ藍色の装甲に、極彩色の翼は色はそのままに剣呑な金属翼に変えられてしまった。

“炎嵐の女王”ティアハイド

“えんらんのじょおう”てぃあはいど。Queen of Firestorm Tiahyde。
ヴィルムス=レイドーンを統括する六将竜。
弟妹竜を持つ稀有な真竜類だったと伝わる、炎色の女傑。
年若い弟妹を守ってきたこともあり情が深く、種族を問わず愛に溢れる個体とされた。加えてベルバートとはつがいだったという説もあり、とりわけ信頼が厚かったとされる。
だが捕獲後は兄弟たちとその身を繋がれ、最大級レイドーンに改造されてしまった。
膨大なエネルギーの流れは体内に留まれず、表層にまで浮かぶ、あるいは噴出することがあったという。その時、彼女の顔には目元から幾本も赤く輝く筋が走ったと伝わっている。


元々総合的な能力が高かったが、改造後は攻撃に特化している。
そのため、戦い方はかつてのものから大きく変わってしまったという。
また、彼女はとりわけエネルギー精製量が大きく、単体でレイドーン型10体分に相当する火力を誇った。前述の現象が起こるほどのエネルギーは、単純な火力で言えばベルバートに比肩するほどだったという。

“黄塵の城砦”コウロン

“こうじんのじょうさい”こうろん。Golden Desertstorm KowLongg。
ヴィルムス=ドレックを統括する六将竜。
古参の老竜であり、かつてはベルバートの参謀として名をはせたという、賢者。
主よりも年かさの竜であり、どこか一歩距離を置いた姿勢で物事に向き合う、冷静な竜だったと言われている。
また、“雲仙”ともつながりがあったとされるなど、真竜類の中でも重鎮の一玉であったとする説もある。


その過去に違うことなく、兵器に堕落してもなおその知力は存続しており、極めて巧みな指揮・戦術・戦略を駆使、ヴィルムス全体を支えたとされている。理属獣の策謀までは伝わっていないが、彼の独特の声音が戦場に響けば、それを契機に趨勢が変わることは珍しくなかった。
前線に出ることこそ少なかったが、黄金の頑強な鱗も屈指のものであり、戦略級精素爆弾を受けてなお平然としていたという。

“氷牙”イスルンガンド

“ひょうが”いするがんど。Frozenbite Islungund。
ヴィルムス=リンドを統括する六将竜。
非常に気位が高く、また美学を曲げない類の性格の持ち主だったとされる、氷蒼色の蛇体竜。
その姿勢はかつてのベルバートと幾度も「王」の座をかけて戦ったほど。だが、同時に認めるものは素直に認める面もあり、互いを認め合う関係でもあった。
が、理属獣になってからは冷たくも誇り高い姿は失われ、冷徹冷淡な獣に成り下がっている。


あだ名に違わず強烈な冷気を放つ特性を備え、それにより海中温度を一気に低下、急激な温度差で戴冠種すら殺していった恐るべき暗殺者として機能した。その驚異的な隠密接敵能力にいくつもの戦艦・海中艦・巨人機・真竜が葬られたかは、わからない。

“蝕む黒雲”ヴリタジュ

“むしばむこくうん”う゛りたじゅ。Corrupt Cloud Vritaz。
ヴィルムス=ジュダーハを統括する六将竜。
最強の術士たる紫黒竜。
元来は邪竜であったが、その狡知がコウロンに勝るとも劣らぬとベルバートに取り立てられ、利害をきっかけに主従関係となった。そのため、六将竜の中では唯一、ベルバートに対し個人的な感情から与していない独自の立ち位置を誇っていた。


真竜類の得意とする“氣”の操作に長けていたとされ、その名残か精素の活用では当時最新型の理造神と何ら遜色ないレベルだったとされる。
また、部下と異なり肉体的にも強靭で、圧倒的な強さを誇っていた。

 

来歴

元々はベルバートと共に戦う、同盟勢力側の真竜類たちだった。
が、主が捕獲される戦いの際、生き残った個体たちもまた同様に捕獲され、研究所にて改造を施される。
その後、主のロールアウトに伴い各地に導入され、その猛威を振るう。


しばらくは帝国の戦力として活躍したが、主の暴走に伴い彼らもまた世界に牙を剥く。
かつての敵・同胞のどちらにも損害を出し続けた。
その後、主が新たな竜王に敗れてからは、彼らも敗走。討ち取られたものも、捕獲されたもの、眠りついたものと様々な末路をたどり、以降は歴史から長らく姿を消すこととなる。


それより時を経て、一部の封印・休眠個体が何らかの形で表に出ること成る。
大抵は暴走状態のままであり、災厄として世界に再び牙を剥いた。そのため、大半は真竜類によって今度こそ引導を渡されるが、中には人類種と激突した者もおり、それらは恐るべき難敵として語られることとなる。

  • M.O.Bの緊急討伐対象指定を受けた例も多い。
    そうした場合、各地の猛者が集結し凄まじい戦いを演じ、多くの死傷者を出した。特に応州ではそうした事態が多く、唾棄すべき悪竜災厄の炎竜などと並び、「竜は脅威・邪悪」という印象を強める要因となっている。

 

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