【住民】/“雲仙”クォジュン

Last-modified: 2023-12-10 (日) 20:34:41

“雲仙”クォジュン
アルファベット表記:“Gray Balancer”Qwo Zyun
読み:“うんせん”くぉじゅん
種族:(真竜類-神代竜
性別:不明
年齢:推定100万歳以上
職業・立場:特になし
属性:中立にして中庸
発案者:tocoma110
Tag: 住民 真竜類 神代竜 危険度等級EX 華州 発案:tocoma110


“黒き焔”がいなければ世界を守り切れないように、彼がいなければ世界は整えられないだろう。
 それが例え、どれだけ冷酷な判断を下し続けるものだとしても」
~“灰の鷹”~

概要

現状生きるすべての真竜類の中で、最高齢にあると目される存在。
華州屈指の秘境の一つ仙涯郷に住まい、神秘的な技を操る謎多き存在故に、「雲の仙竜」という意味を込め、“雲仙”と呼ばれる。
その年齢、実力ともに七竜に属していないことがおかしいほどの存在だが、何らかの理由から七竜の座に挙げられることを固辞し、仙涯郷奥地に隠遁している。
同時に、これには100を超える真竜類*1が付き従っているとも伝わる。
まさに、規格外の存在。


その姿は典型的な「華州で考えられる竜種の造形」をしており、それ故に「祖竜」「源竜」などと敬意をもって呼ばれる。

 

詳細

基本的に、自身がその姿を見せることは限りなく少ない。
外界に関心がないわけではないようだが、大抵は彼に付き従う個体を介し行動する。そのため、これ自身については僅かな記録からしかその性質を読み取ることは出来ない。
ただし、数多の真竜類が仕えていることからして、真竜類の間では強いカリスマを持つ存在であることだけは間違いない。


稀に、華丹帝国皇帝など人類種に助言を与えることがある。
こうした行動は大陸全土や一つのに及ぶ大問題が起こる前そのさ中に行なわれることが多いが、時には平穏の中で下されることもある。
この託宣・助言は常に不意であるため、これの意図を察することは難しい。

その実態

一言でいえば、これは「星の中のバランスを取ることだけに殉じた管理調整システム」である。
自らそうあるべしと定め、そのために己を定義した完成した竜。
時が満ちればそのまま星と一体になり、にまで至るだろうことが確実なほどに己を強固に定めている。故に、その在り方は生物のそれから逸脱しており、思考においても感情というものが限りなく薄い。
人類種の考えるものは勿論、真竜類にとっての善悪すらもこれにとっては「判断材料の一つ」でしかなく、究極的な意味で万物を相対的かつ等価に見ている。それ故にその判断は冷徹であるものも、極めて俯瞰的な位置から見た場合は正解であることが多い。

  • ただし、それは感情を失っていることを意味しない。
    これはこれなりの苦悩や煩悶、歓喜と悲哀、激情と向き合い、それでもなお心を鬼として世界を守り続けているのである。
    こうした姿勢は極まっているが故に真竜類の中でもひときわ輝き、多くの真竜が彼に頭を垂れている。
    そうした竜の多くはこれに類似した姿に至っており、華州に居を構えている。

世界を守るためならば、如何なる手段も問わない。
一つの文明を支持したかと思えばそれを滅ぼす要因を育て、自然環境に干渉したかと思えばその行動を突然中止し、時には真竜が忌むべき存在すらも手助けするなど、傍から見てその真意をくみ取ることは難しい。実際、これに仕える者たちも理解に苦しむような指示を受けることがある。
そのため、すべての真竜が無条件でこれを受け入れているわけでもなく、中には強い敵愾心を抱く者さえいる。
認めている者でさえ信念の違いからぶつかることがあるほどで、本個体との向き合い方は千差万別となっている。
だが、同時にこれが動いた際は、必ず世界に致命的な出来事が起こっている証拠でもあり、実際、これが何らかの干渉を仕掛けたことで、それを起点に物事が危機を回避する流れに進んでいく。


これは常にいくつもの未来を見据え、その中で最も正しいと思われる選択へ進めるよう、布石を打ち続けている。
その作業はこれが「竜として」己を定めたその日から休むことなく続けられており、数千、数万の時をただそのためだけに費やしてきた。それはこれからも変わることなく、そして星が滅ぶかこれが滅ぼされる日が来るまで、永劫に続く。

 

外見

その姿は華州において伝統的に描かれる竜のそれである。*2
具体的には

  • 蛇のように長大な身体
  • 枝分かれした角と鬣
  • 鰐類を連想させつつ、口元の髭と眼が知性を湛える顔つき
  • 鋭い爪を備え鳥類を思わせる四肢
  • 背中に走る体毛の隆起線と扇状に羽毛を生やす尾先
  • 喉元に輝く竜玉石

これらの特徴を余すところなく備えている。

  • 背面翼は一切存在せず、その名残が炎を図画化したような飾り状に発達しているのみである。

全身を覆う鱗は主にくすんだ蓬色をしており、岩や樹皮にも似た質感は永い年月を生きてきたことを感じさせる。
また、腹部は薄い黄色となっている。
体毛は白く、髭・鬣・隆起線・尾先の羽毛含めて力強くしなやか。
爪は黒曜石のように黒く、鋭利。
赤く輝く眼は血のように深く重く、同時に炎のように明るい。


喉元に輝く竜玉石は七色の輝きを湛え、虹のように儚くも鮮やかな輝きを返す。


全長:不明 体重:不明

 

来歴

そのほとんどは不明。
華丹帝国では偉珠婆羅神より直々に真竜に召し上げられた存在である、という伝説が伝わっているが、真偽のほどは不明。*3


度々大陸の危機に際し、自身の念話や仕える竜を駆使して各地の様々な勢力・生物に助言や宣託を与え、それによって大きな事件に対処してきた。
その中には当然第一次第二次魔北大戦も含まれている。


自らに仕える竜も含め、他者との関係は極めてドライ。
己すら含めて「策のためにどう生かせるか」を第一の視点として持っており、個人的な関係性を築くことは皆無。
かの竜王すらもその範疇を超えることはなく、これの価値観は徹底している。

 

装備・保有する特殊な技術

不明。
戦闘はおろか活動記録が皆無のため、以下は確認出来た・推測される主だった例である。
 
【判明している能力】

  • “竜の息吹”
    ご存知真竜類の切り札。
    詳細は不明だが、“黒き焔”と撃ち合った際は互角の威力を発揮したとも伝わる。
    なお、華州においてポピュラーな「竜のイメージ」では炎か雷を吐くものとされるが、本個体の二つ名から、霧・雲のようなものではないか、とする声もある。
  • 天地自然の“氣”を操る
    真竜類が操る不可思議な能力をこのように華州では総称する。
    世界に満ちる神秘の力を、これはごく当たり前のように行使する。その精度は他のあらゆる真竜類のそれを凌駕しており、匹敵・同等の力を持つものは皆無。
    これが望めば、星中の天候すらも意のままとされる。
  • ムカ
    詳細不明。霧や霞のように実体を消滅させる力ではないかとされる。
    彼は多くの場合霧の中に隠れ姿を見せないが、そこに溶け込んでいると考えるものは多い。
    また、夢の中に現れお告げを下すこともあるため、それもこれの一種ではないかと考えられる。
    • 予言
      最もポピュラーな託宣。一説には、これは時間の流れあるいは時というものを超越して事象を認識出来るのだとされる。
  • 精術
    精素?の操作についても完璧である。
  • 念話能力
    極めて精巧。ただの会話一つで暗示をかけることすら容易く、それは時に空間や時間にまで及ぶ。

 

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相談コメント欄


*1 その中には古竜級・上古竜級の個体も多数含まれる。
*2 これらの特徴はこれには違う真竜類個体にも顕著に現れる。
*3 ただし、両者の形状的特徴は極めて似通っている。