ver8.4.2 から ver10.0.0 へのバージョンアップです。
Light.vnサンプルのスクリプトなどを比較して、変更になったコマンドや記述をみていきます。
- 以前のバージョン内の記述などを変更しないと、機能しなかったりエラーがでてしまうポイント。
- テキストボックス(textbox.txt)
- バックログ画面(sys_backlog.txt)
- システム設定(sys_config-system.txt)
- サウンド設定(sys_config-sound.txt)
- ボイス設定(sys_config-voice.txt)
- インフォ設定(sys_config-info.txt)
- セーブ画面(sys_save.txt)
- ロード画面(sys_load.txt)
- メニュー画面(sys_menu.txt)
- ダイアログ画面(sys_msg.txt)
- イベント(sys_events.txt)
- settings.xml
- settings_dev.xml
- 実例「【Lvスタイル演】8.2.0-t61_200316」をアップデートしてみる。
以前のバージョン内の記述などを変更しないと、機能しなかったりエラーがでてしまうポイント。
- Ver10.0.0 アップデート内容(2020/07/28) から
- オプション「カメラ無視」が廃止。「カメラ付着」に変更になりました。
- コマンド「バックログスクロール」が追加されました。設定しないとバックログが動かなくなります。
- 動画ファイルが「.mpg」ファイルのみの対応になりました。
- 64bitに対応しました。32bitは今回の更新から廃止になりました。
- vcruntime(ランタイム)が必要で起動しないことが起こる場合があります。
- システムのスクリプト記述が一部大幅な変更となっています。
(テキストボックス・バックログ・システム・テキスト・サウンド・ボイス・インフォ・セーブ・ロード・メニュー・ダイアログ・イベント) - 設定ファイル「settings_dev.xml」に1項目が追加されました。
- V2エディター公開にともない追加・削除されたフォルダ・ファイル多数があります。
削除:「Dlls」フォルダ 「ICSharpCode.AvalonEdit.dll」「Ionic.Zip.dll」「Newtonsoft.Json.dll」
追加:「platforms」フォルダ「styles」フォルダ 「libEGL.dll」「libGLESv2.dll」「Qt5Core.dll」「Qt5Gui.dll」「Qt5Widgets.dll」「SDL2.dll」
制作した作品のバージョンアップの際は「BGM」「Fonts」「Image」「Movie」「Patch」「SaveData」「Screenshots」「Scripts」「SFX」「Voices」の素材フォルダを ver10.0.0フォルダの方に移動しましょう。
テキストボックス(textbox.txt)
- メニュー部分にリプレイモード用の変数「もし (g_scene_replay == true) ジャンプ default_fin」と「栞 default_fin」が追加されています。
これはエクストラのリプレイ時に「クイックセーブ」「クイックロード」「メニュー」を表示させないようにしたものです。
サンプルエクストラ用なのでこの記述はなくても大丈夫です。
バックログ画面(sys_backlog.txt)
- 「カメラ無視」が廃止され、「カメラ付着」に変更されました。
該当する箇所を全て変更しましょう。「検索・代替」機能で一括変換がおすすめです。
- 新たにコマンド「バックログスクロール」が追加されました。
この記述をしないとバックログが機能しません。
「キートリガーr.click ジャンプ log_out」の下に「キートリガー」として追加で記述しておきましょう。
システム設定(sys_config-system.txt)
- 「カメラ無視」が廃止され、「カメラ付着」に変更されました。
該当する箇所を全て変更しましょう。「検索・代替」機能で一括変換がおすすめです。
- 「栞 config_in」の下に「ボタン活性スタック overwrite “(?!)”」の記述が追加されました。
全てのボタン反応をさせなくするための記述です。
スクリプト内の全てのボタンを読み込むまで、ボタン反応をなくすためにスクリプト冒頭に記述しています。
- 「キートリガー r.click ジャンプ config_out」の下に「ボタン活性スタック overwrite sysc.*」の記述が追加されました。
ボタン名が「sysc」で始まるの全てのボタンを反応させるための記述です。
「ボタン活性スタック overwrite “(?!)”」で無効にしていたボタン反応を再開させるために、全てのボタンを読み込んだ後に記述しています。
- 「ボタン活性スタック」コマンドについてはこちらへ
「overwrite」でスクリプト内にないボタン名を指定することにより、擬似的に全てのボタンの反応をなくすテクニックを使用しています。
- 「ボタン活性スタック」コマンドについてはこちらへ
サウンド設定(sys_config-sound.txt)
- 「カメラ無視」が廃止され、「カメラ付着」に変更されました。
該当する箇所を全て変更しましょう。「検索・代替」機能で一括変換がおすすめです。
- 「栞 config_in」の下に「ボタン活性スタック overwrite “(?!)”」の記述が追加されました。
全てのボタン反応をさせなくするための記述です。
スクリプト内の全てのボタンを読み込むまで、ボタン反応をなくすためにスクリプト冒頭に記述しています。
- 「キートリガー r.click ジャンプ config_out」の下に「ボタン活性スタック overwrite sysc.*」の記述が追加されました。
ボタン名が「sysc」で始まるの全てのボタンを反応させるための記述です。
「ボタン活性スタック overwrite “(?!)”」で無効にしていたボタン反応を再開させるために、全てのボタンを読み込んだ後に記述しています。
- 「ボタン活性スタック」コマンドについてはこちらへ
「overwrite」でスクリプト内にないボタン名を指定することにより、擬似的に全てのボタンの反応をなくすテクニックを使用しています。
- 「ボタン活性スタック」コマンドについてはこちらへ
ボイス設定(sys_config-voice.txt)
- 「カメラ無視」が廃止され、「カメラ付着」に変更されました。
該当する箇所を全て変更しましょう。「検索・代替」機能で一括変換がおすすめです。
- 「栞 config_in」の下に「ボタン活性スタック overwrite “(?!)”」の記述が追加されました。
全てのボタン反応をさせなくするための記述です。
スクリプト内の全てのボタンを読み込むまで、ボタン反応をなくすためにスクリプト冒頭に記述しています。
- 「トラックバー」周りのデザインが一新されました。
旧デザインのままが良いという人は、旧デザイン部分のスクリプトをコピー&ペーストして使用することもできます。
- 「キートリガー r.click ジャンプ config_out」の下に「ボタン活性スタック overwrite sysc.*」の記述が追加されました。
ボタン名が「sysc」で始まるの全てのボタンを反応させるための記述です。
「ボタン活性スタック overwrite “(?!)”」で無効にしていたボタン反応を再開させるために、全てのボタンを読み込んだ後に記述しています。
- 「ボタン活性スタック」コマンドについてはこちらへ
「overwrite」でスクリプト内にないボタン名を指定することにより、擬似的に全てのボタンの反応をなくすテクニックを使用しています。
- 「ボタン活性スタック」コマンドについてはこちらへ
インフォ設定(sys_config-info.txt)
- 「カメラ無視」が廃止され、「カメラ付着」に変更されました。
該当する箇所を全て変更しましょう。「検索・代替」機能で一括変換がおすすめです。
- 「栞 config_in」の下に「ボタン活性スタック overwrite “(?!)”」の記述が追加されました。
全てのボタン反応をさせなくするための記述です。
スクリプト内の全てのボタンを読み込むまで、ボタン反応をなくすためにスクリプト冒頭に記述しています。
- 「キートリガー r.click ジャンプ config_out」の下に「ボタン活性スタック overwrite sysc.*」の記述が追加されました。
ボタン名が「sysc」で始まるの全てのボタンを反応させるための記述です。
「ボタン活性スタック overwrite “(?!)”」で無効にしていたボタン反応を再開させるために、全てのボタンを読み込んだ後に記述しています。
- 「ボタン活性スタック」コマンドについてはこちらへ
「overwrite」でスクリプト内にないボタン名を指定することにより、擬似的に全てのボタンの反応をなくすテクニックを使用しています。
- 「ボタン活性スタック」コマンドについてはこちらへ
セーブ画面(sys_save.txt)
ロード画面(sys_load.txt)
メニュー画面(sys_menu.txt)
- 「カメラ無視」が廃止され、「カメラ付着」に変更されました。
該当する箇所を全て変更しましょう。「検索・代替」機能で一括変換がおすすめです。
- 「ボタン単独活性化 sysmenu_button.*」の下に「一時停止 “(?!vn_sysBGM).*”」の記述が追加されました。
本編演出中にメニュー画面を開いたとき、背景音以外の演出をいったん止めておくための記述です。
※あえて演出を止めたくない場合は記述の必要はありません。
- 「スクリプト終了」の直前に「再生続行 “(?!vn_sysBGM).*”」の記述が追加されました。
メニュー画面を閉じたとき、一時停止させていた本編の演出を開始させるための記述です。
※「一時停止 “(?!vn_sysBGM).*”」を記述していない場合は、こちらも記述の必要はありません。
ダイアログ画面(sys_msg.txt)
イベント(sys_events.txt)
- 「スクリプト終了原点回帰」の下に「再生続行 “(?!vn_sysBGM).*”」の記述が追加されました。
「sys_events.txt」はロード後の動きに関してのスクリプトが記述されています。
演出停止中にセーブしたセーブファイルなどをロードしたときに、演出を再開させるための記述です。
settings.xml
- 「settings.xml」はLight.vnエディター設定が記録されているファイルの1つです。
ver10.0.0 では変更点はありません。
settings_dev.xml
- 「settings_dev.xml」はLight.vnエディター設定が記録されているファイルの1つです。
ver10.0.0 では「DisplayAxes=”false”」が追加されました。
エディター内に「座標系表示」設定機能が実装されました。
もともと「settings_dev.xml」内をいじっている人は「DisplayAxes=”false”」を追加するか、ver10.0.0 の「settings_dev.xml」を開いて再設定しましょう。
- 以前のバージョン内の記述などを変更しないと、機能しなかったりエラーがでてしまうポイント。
- テキストボックス(textbox.txt)
- バックログ画面(sys_backlog.txt)
- システム設定(sys_config-system.txt)
- サウンド設定(sys_config-sound.txt)
- ボイス設定(sys_config-voice.txt)
- インフォ設定(sys_config-info.txt)
- セーブ画面(sys_save.txt)
- ロード画面(sys_load.txt)
- メニュー画面(sys_menu.txt)
- ダイアログ画面(sys_msg.txt)
- イベント(sys_events.txt)
- settings.xml
- settings_dev.xml
- 実例「【Lvスタイル演】8.2.0-t61_200316」をアップデートしてみる。
実例「【Lvスタイル演】8.2.0-t61_200316」をアップデートしてみる。
「Lvスタイル演」の素材フォルダを移動しておく。
- 「Lvスタイル演」フォルダ内の素材フォルダを任意の場所に移動させておきます。
「BGM」「Fonts」「Images」「Movies」「Patch」「SaveData」「Screenshots」「Scripts」「SFX」「Voices」を移動させます。
「img_html」「README【Lvスタイル演出】.html」は「readme」ファイルなので、いっしょに移しています。
「ver10.0.0」の素材フォルダを削除する。
- そして ver10.0.0 フォルダ内の素材フォルダを任意の場所に取り除いておきます。
上記「Lvスタイル演」で移動させたフォルダと同じ「BGM」「Fonts」「Images」「Movies」「Patch」「SaveData」「Screenshots」「Scripts」「SFX」「Voices」を削除してます。
「README.txt」も削除してます。
「ver10.0.0」に「Lvスタイル演」の素材フォルダを移動する
- 「Lvスタイル演」の素材フォルダを ver10.0.0 フォルダ内に移動させてフォルダ・ファイルの移動は完了です。
「Lvスタイル演」の「BGM」「Fonts」「Images」「Movies」「Patch」「SaveData」「Screenshots」「Scripts」「SFX」「Voices」を移動させてます。
「img_html」「README【Lvスタイル演出】.html」は「readme」ファイルなので、いっしょに移しています。
- Light.vnに必要なフォルダがしっかりと存在するように注意しましょう。
初期設定を変更させる
- 素材フォルダを移動だけだと「LightEditor.exe」は起動しません。
「Lvスタイル演」の作品設定で指定しているファイルなどが ver10.0.0 のデフォルト設定と異なっているためです。
「settings.xml」と「settings_dev.xml」内の該当する項目を変更します。
- 「作品設定」の「作品タイトル」「作品フォルダ名」「スタートスクリプト」「作品解像度」「ウインドウサイズ」「アイコン」などは「settings.xml」に記録されています。
該当する項目を変更します。
- 特に「スタートスクリプト」が異なっていると起動エラーになります。
- 「settings_dev_xml」の項目には「エディターで開いていたスクリプト(タブ)」「作品配布経路」などが記録されています。
今回のアップデートでは「DisplayAxes=”false”」が追加されました。
「エディターで開いていたスクリプト(タブ)」が一致しないとエディターの起動に不具合が起きます。
「Lvスタイル演」と「ver10.0.0」の共通項目部分をコピー&ペーストして「ver10.0.0」のほうを変更し保存します。
デフォルト・フォントを移動させる
- 「settings.xml」と「settings_dev.xml」を変更後に「LightEditor.exe」を起動してもエラーがでます。
エディターのデフォルトフォントである「rounded-mplus-1c-regular.ttf」を「Fonts」に移動させます。
もともと「Fonts」内に存在する場合はエラーはでませんので大丈夫です。
- これでバージョンアップでのエディター起動完了となります。
ゲーム内スクリプトの変更点を修正する
- ゲームをテスト起動させると、ところどころでエラーが起きます。
バージョンアップにともない変更されたコマンドなどが旧バージョンのままだからです。
- 動画ファイルを「.mpg」に変換したものを指定しなおします。
全てのファイル内の「カメラ無視」を「カメラ付着」に修正し、バックログスクリプトに「バックログスクロール」を追加します。
- システムファイルなどの中身も変更点を整えれば、ver10.0.0アップデートの完了です。