2015年から2022年にかけてCS放送・GAORAほか北海道日本ハムファイターズ主催試合の実況をほぼ全ての試合で担当していたスポーツキャスター・近藤祐司(本名・真人)の別称。
日本ハムの選手が本塁打を打った際は「It is gone」とネイティブに発音するため、それを捩った「ゴーンヌおじさん」と呼ばれる事も。
概要
近藤は帰国子女でアメリカ暮らしが長かったためかMLB実況でのフレーズを用いる事が多く、自然と愛称が定着し名物アナウンサーの地位を確立した*1。
このフレーズが定番化したせいか、同じ状況での地上波中継などでは「何か物足りない」と言い出すなんJ民が続出している。しかし他ファンだけでなく日ハムファンからも「うるさい*2」「寒い」「結城*3の方がマシ」など否定的な意見が一定数あり、肝心の試合の実況も間違いが結構多いため賛否の分かれるアナウンサーでもある。ただ、極端な日ハム偏向実況で知られた結城の評判もあまり宜しいものでは無かったことから、逆に「結城よりはマシ」という声も多い。
日本ではこれまでほとんど例のなかったMLBスタイルの実況は話題となり、パ・リーグTVでは近藤の「It is gone」をまとめたものが短編動画として公開されている。
また、GAORAでの日本ハム戦解説者の一人である岩本勉は近藤のこういった英語表現にハマってしまったらしく、近藤と共演している時に限らず他局での解説時にもこれを披露するようになっている。
なお、実況そのものはGAORAの空気のせいか日ハム寄りだが、日ハムOBを中心とする解説者(岩本・森本稀哲・建山義紀・光山英和・西山秀二など)らと比べると中立的といえる。
最近はAbemaTV*4でDeNA戦の実況や、BS12 twellvの副音声実況*5、JSPORTSでのメジャーリーグ中継実況等を担当している。プロ野球のシーズンオフとなる冬季は前述の経緯もあり、日テレG+のNFL実況*6を担当することが多い。
札幌ドーム最終年となる2022年シーズンをもって8年間のGAORAで実況を卒業*7したことを2023年1月6日に自らのTwitterで発表。ネット上でも惜しまれる声が多く見られた。
2024年からは福岡ソフトバンクホークスの主催試合を放送しているスポーツライブ+の実況を担当することを発表。ソフトバンクの選手がホームランを放った際に「ゴーンヌ」を披露することを明言した。
代表的な用語
言葉 | 意味 |
---|---|
○○ at bat | 第○打席。○の部分にはfirst、secondといった序数が入る。 |
Stand up double | スライディングせずに余裕を持って到達した二塁打のこと。 「triple」なら三塁打。 |
It is gone | 直訳すると「行ってしまった」、要はスタンドインした打球。 基本的にはホームチームの本塁打に対して使われるが、割りと気分次第の面も*8。 「ゴーンヌおじさん」の由来。 |
Goodbye | 同上。ビジターチームの本塁打に対して使われる。 |
See you later | 同上。こちらは打った瞬間それとわかるような完璧な本塁打に対して使われる。 |
out of here | 直訳は「ここからさらに遠く」だが、だいたいは強調系として使われる(例:out of here,goodbye!)。 |
○○ run shot | ○○ランホームラン。「ショットおじさん」の呼称のもととなった。 |
two-up two-down | 打者2人で2アウトを取ること(回の先頭から2人連続で打ち取ること)。 |
one two three | 三者凡退 |
○○ pitch | ボール・ストライクカウントのこと(例:カウント2-2ならtwo-two pitch。フルカウントは「カウントを清算する1球」という意味のpay off pitch)。 |
merry-go-round | 5-4-3のダブルプレイ*9。 2020年7月には日本ハムが札幌ドームで計3回献上、パ・リーグTVで特集動画が作られた。 |
twin killing | ダブルプレー。上記と違い5-4-3以外でも使用される。 |
just looking | 見逃し三振 |
window shopping | 一度もバットを振らずに見逃し三振 |
近藤登場以前
近藤がGAORAの実況を担当する以前から、上野晃(フリーアナウンサー)がホームランの事を「○○ショット」と表現して用いていた。
上野は2008年からスカイ・Aスタジアム(現:J SPORTS STADIUM)の東北楽天ゴールデンイーグルス主催試合の実況を担当するようになり、2015年に降板。専属ではなかったものの実況担当した試合数は多く、長きに渡って楽天戦の実況を務めたため「○○ショット」という表現は古株の楽天ファンには結構馴染み深い表現でもある。そのため「ショットおじさん=上野晃」という図式のファンも少数ではあるがいると思われる。
近藤ほどではないが英語圏本場の用語がちらちら出てくるため、上野も多少クセの強いアナウンサーと言える。
現在上野は主にテレビ埼玉放送の埼玉西武ライオンズ主催試合の実況を担当することが多い。