馬鹿試合

Last-modified: 2020-07-13 (月) 16:42:01

両チームとも大量得点を挙げる乱打戦、またはワンサイドゲームのこと。
古くは野球ch時代から使われている言葉で、野球だけでなくサッカーなどの他の球技でも使われるが
近年では前者の用法で用いられることが多い。ワンサイドゲームの場合は「熱い死体蹴り」とも。

対義語はたこ焼き。しかし内容があまりにも寒い「たこ焼き試合」だと別の意味で「馬鹿試合」扱いを受けこれはこれで両軍のファンからの罵声を受ける。


解説

基準は人によって異なるが、野球板ネタスレ系では概ね5-5以上、近年では7-7以上が馬鹿試合の分かれ目とされている。

馬鹿試合が起こる要因として

といった原因が挙げられる。

余談

馬鹿試合が数多く生まれるカードにはホーム球場の中でも共に狭い部類に入る横浜スタジアムでの横浜/DeNA阪神広島巨人と神宮球場でのヤクルト広島阪神・中日、「打高投低」の典型例である2018年以降の西武戦などが挙げられる。

また、福岡ソフトバンクホークスが毎年ホームゲームを2~3試合行う北九州市民球場は両翼92m・中堅119mと特に狭く、チームの実力差や集客を考慮してエースの登板を回避させるケースも多いため発生しやすい
2018年の北九州での試合は2試合組まれていたが、1試合に雨野が登板して中止となり、唯一の試合が5-12の大敗となったために試合を楽しみにしていたファンの怒りが爆発。メガホンが球場に投げ込まれたり、ペンライトをバスの前に投げ込まれたりと散々であった。

なお、例年ホークスが主催試合で行っている『鷹の祭典』でも馬鹿試合が発生し易く*1、鷹(タカ)の祭典ならぬ「馬鹿(バカ)の祭典」と揶揄される事もある。

馬鹿試合の例

  • 1試合の例

1993年5月19日 ヤクルト17×-16広島(神宮球場)

1993年5月19日 ヤクルト17×-16広島(神宮球場)
なにかととんでもない展開に縁のあるこのカードだが、その歴史は平成初期にまで遡る。
両先発が安定しなかったこの試合、ヤクルトは2-5で迎えた3回裏に池山隆寛の1イニング2ホーマーを含む一挙11得点の猛攻で逆転。大量リードを奪うも、その後広島にじわじわと追い上げられ、8回に四球を挟んで6連打を浴びついに同点に追いつかれる。
その後、広島・佐々岡真司とヤクルト・山田勉の息詰まる投手戦を経て、最後は14回裏*2のヤクルトのレックス・ハドラーによるサヨナラ打で決着した。
試合が終わったのはなんと日付も跨いだ午前0時6分。5時間46分、両軍合わせて42安打のこの試合は未だに馬鹿試合の代表例として語り継がれている。

1998年7月15日 横浜13×-12巨人(横浜スタジアム)

1998年7月15日 横浜13×-12巨人(横浜スタジアム)

MKT砲を擁する巨人と全盛期マシンガン打線の横浜が激突した、両軍合わせて40安打・猛打賞8人の大乱打戦。試合後、権藤監督に「もののけが取り憑いたような試合」と言わしめ、フジテレビの故・豊田泰光氏にも「この業界45年いますが、こんなの初めて見ました」と評された。
マシンガン打線の象徴と言える「シングルヒット7連打で5得点」や、今でも横浜ファンの間で語り草になっている「佐伯の打ち直し2ラン」*3が飛び出したのがこの試合である。
なお、横浜がこの試合を機に調子を上げ38年ぶりのリーグ制覇・日本一を果たした一方、巨人は勝ち頭だったバルビーノ・ガルベスのやらかしもあって3位を確保するのがやっとで、オフには長嶋監督の進退問題にまで発展した。
この「ハマスタ巨人戦」というカードはやたら馬鹿試合に縁があるようで、ベイスターズの親会社が変わった現在もちょくちょくノーガードの殴り合いでなんJを沸かせている模様。

2003年7月27日 ダイエー26-7オリックス(福岡ドーム)

2003年7月27日 ダイエー26-7オリックス(福岡ドーム)
川崎宗則井口資仁城島健司らダイハード打線擁するダイエーと、イチローや田口壮がメジャーへ行き暗黒期真っ只中の末期ブルーウェーブによる馬鹿試合。初回11失点、1試合安打数のプロ野球記録となる32被安打を目の当たりにした当時のオリックスファンは、これが今季ワーストのゲームに違いないと確信したことだろう。なお5日後

2009年6月11日 ロッテ23-2広島(千葉マリンスタジアム)

2009年6月11日 ロッテ23-2広島(千葉マリンスタジアム)
6回裏だけで打者20人、15得点、3四死球を挟んで10打数連続安打。あの大松尚逸が日本プロ野球史上初の1イニング3打席(そして得点に絡まないアウト2つを献上)を達成したのがこの試合である。
この試合はマリーンズサイドにも深く印象に残っていたらしく、後に挑発ポスターで蒸し返されている。

2010年4月3日 ヤクルト13×-12横浜(神宮球場)

2010年4月3日 ヤクルト13×-12横浜(神宮球場)
ヤクルト打線が初回に横浜の先発藤江均を打ち崩し7点を奪うが、横浜打線もヤクルト先発由規を打ち崩し3回表終了時点で8-8の同点に持ち込む。この後、両軍とも得点を加えて横浜1点リードの11-12で9回裏に突入したが、ヤクルトの代打川本良平が横浜の抑え山口俊から逆転サヨナラ2ランを放ち、ヤクルトが勝利した*5

2010年8月25日 阪神22-8広島(京セラドーム大阪)

2010年8月25日 阪神22-8広島(京セラドーム大阪)
6回までに8点を奪った広島が試合を優位に進めていたが中継ぎが炎上し、5-8となった7回裏に阪神が金本知憲が逆転満塁弾を放つなど7点を奪って逆転。さらに続く8回裏は代わった梅津智弘から1イニング10点を奪う熱い死体蹴りを展開し、22得点を奪って大勝した。アチアチだった同年の阪神打線の威力を示す一戦として取り上げられることも多い。
また広島は20失点、1イニング10失点以上を2年連続で喫した模様。

2013年5月10日 DeNA12×-10巨人(横浜スタジアム)

2013年5月10日 DeNA12×-10巨人(横浜スタジアム)
一ヶ月前に国民栄誉賞を受賞した長嶋茂雄が観戦に訪れたこの試合、両軍合わせて29安打、8本のホームランが飛び交う大乱打戦となった。
初回に巨人がDeNA先発高崎健太郎を攻め5得点。裏にトニ・ブランコと中村紀洋の2者連続弾で3点を取り返すものの、巨人が6回に3点、7回に2点と得点を重ね3-10と突き放し、もはやDeNAの敗戦は確実と誰もが確信したことだろう。*6
しかし7回裏、白崎浩之のヒットを皮切りに計7連続安打、代打で登場した多村仁志の2ランもあって1点差とする。
そして9回裏。クローザーの西村健太朗から三たび打席が回ってきた多村が逆転サヨナラ3ランホームランを放ち*7、最大7点差あった試合をひっくり返しDeNAは勝利した。
この年連続最下位から脱出を成し遂げた横浜ファンにとっては象徴的な一勝であり、当時指揮を取っていた中畑清も「在任中一番印象に残った試合」としてこの馬鹿試合を挙げている。

2017年7月25日 ヤクルト9×-8中日(神宮球場)

2017年7月25日 ヤクルト9×-8中日(神宮球場)
お互いに点を取り合った後、最後は笠原祥太郎がストレートのサヨナラ押し出しで決着。
これだけなら割とよくある試合だが、勝ったヤクルトは3度のZGSを含む20残塁、負けた中日は11与四球*8とスコアボードに現れないところでツッコミどころ満載の試合である。
当然ながらお互いの得点方法はまともなものではなく、ヤクルト2本、中日3本の計5発がある以外はジエンゴ暴投押し出し失策のみで得点を挙げている
またヒーローインタビューに呼ばれたのは5打数無安打2四球2打点*9山田哲人であり、最後までネタに溢れた試合となった。

2017年7月26日 ヤクルト11×-10中日(神宮球場)

2017年7月26日 ヤクルト11×-10中日(神宮球場)
上述の試合の翌日がこれ
中日が5回までに10点を奪うが、ヤクルト打線総帥を始め竜達を火ダルマにされてしまい、8回裏だけで8失点、7回と8回の攻撃だけで同点に追いつかれる。そして試合は10回裏、代打・大松尚逸のサヨナラ本塁打で決着。実に20年ぶりのNPBタイ記録となる10点差逆転負けを喫してしまった。
前日の試合のダメージに加えて、記憶どころか記録に残る逆転負けを食らってしまった中日ファンのダメージは計り知れない。

2017年9月18日 西武14×-13ソフトバンク(メットライフドーム)

2017年9月18日 西武14×-13ソフトバンク(メットライフドーム)
山賊」と称される少し前の「炎獅子」擁する西武とホークスによる馬鹿試合。
西武は初回に和田から4点を奪うが、先発のウルフが3回に追いつかれて降板。そして4回にガルセスなどの大炎上で7失点。
万事休す…と思いきや西武は徐々に追い上げていき、8回についに五十嵐から森のタイムリーで逆転に成功する。これで9回をクローザーの増田が抑えて終了…と思いきや先頭のデスパイネに被弾、同点に追いつかれる。
続投した増田はさらに10回にも失点、勝ち越しを許してしまう。今度こそ終戦、と西武ファンが落胆したのも束の間。なんとソフトバンクのモイネロも大乱調。またも森がタイムリーを放ち同点に追いつく。そして最後は金子のタイムリーでサヨナラ勝ち。
なおホークスはこの試合の前に優勝を決めたばかりであり、首位と2位同士の対決らしからぬグダグダな試合展開は両チームのファンを呆れさせた。

2018年9月4日 ヤクルト12×-9中日(神宮球場)

2018年9月4日 ヤクルト12×-9中日(神宮球場)
ヤクルト先発は小川泰弘。しかし、1回2回と3点ずつを失い、4回6失点で降板。その後も中日が試合を優勢に進め、9回表終了時点で9-3と中日がリードする。
しかし9回裏、登板した田島が大乱調。武内晋一に2ランを被弾*10、2連続暴投などで3点を失い、1アウトしか取れずに降板。その後登板した祖父江岩瀬も流れを止められず、福谷が大引啓史にタイムリーを打たれて9-9の同点になってしまう。
その後延長に入り11回裏、又吉が上田剛史にサヨナラ3ランを被弾*11し、中日は2年連続でヤクルト相手に風呂試合をやらかしてしまった。

2019年6月13日 ヤンキース17-13レッドソックス(ロンドンスタジアム)*13

2019年6月13日 ヤンキース 17-13レッドソックス(ロンドンスタジアム)
欧州におけるメジャーリーグ史上初の公式試合で事件は起きた。
まずは1回表、レッドソックスの先発、リック・ポーセロが1回途中6失点KO。さらに、ここまで安定したピッチングを見せていたヤンキース・田中将大も大乱調。6点のリードを帳消しにしてしまい、こちらも1回持たずにKO。
1回終了時点で6-6はメジャー30年振りとなる事態だった。その後も乱打戦が続き、試合は17-13でヤンキースが勝利した。更に第二戦も12-8の打撃戦となり、こちらもヤンキースが勝利している。*12

2019年9月19日 DeNA11×-8広島(横浜スタジアム)

2019年9月19日 DeNA11×-8広島(横浜スタジアム)
2019年シーズンの横浜対広島最終戦。共に逆転優勝の可能性が残っている両球団にとって負けることのできない試合だった。
これまで広島をカモにしていた今永昇太がこの日は大炎上し、初回に2本の適時打で3点、3回に鈴木誠也のソロ、5回に長野久義の3ランで計7点を取り今永を5回途中でKOする。
しかしそれまで無四球完封ペースで抑えていた床田寛樹が6回裏に突然炎上。走者を2人貯めたあとにネフタリ・ソトにまず3ランを被弾。その後連打で途中降板となってしまう。*14
先発がメインだったがこの日は中継ぎ待機していた九里亜蓮が後を引き継ぐが四球を出した後に梶谷隆幸が満塁ホームランを放ち、わずか1イニングで7点リードを全部吐き出してしまった。
その後、8回に會澤翼がソロを放ち再び広島がリードするが、その裏に梶谷のタイムリーでまたDeNAが追いつく。
最終的に11回裏、回跨ぎの今村猛からソトがこの日2本目となるサヨナラ3ランを放ちDeNAのサヨナラ勝ちとなった。
この試合で広島の優勝が完全消滅したことで監督批判が加速し、オフに辞任することとなった。
一方のDeNAは11打点全てを梶谷とソトの2人だけで稼ぐ珍事となった。またこの試合の勝利でCSへの進出がぐっと近づき、最終的にDeNAになってからは最高順位の2位となっている。*15

2020年6月19日 ヤクルト7-9中日(神宮球場)

2020年6月19日 ヤクルト7-9中日(神宮球場)
新型コロナウイルス感染拡大の影響で2020年シーズンはこの日がシーズン開幕となったが、ここだけは折からの悪天候もあって開幕戦にも関わらずノーガードの殴り合いに発展。ヤクルト打線が序盤に中日の開幕投手大野雄大を打ち込み*16ノックアウトするが、中日打線も中盤からヤクルト救援陣に襲い掛かり9回裏終了時点で7-7のスコアで延長戦に突入する。
10回表、中日は堂上直倫の犠飛と阿部寿樹の適時打で2点を勝ち越し。しかし直後の10回裏、中日の守護神・岡田俊哉が簡単に二死を取ってから3連打を浴び二死満塁のピンチを招いた挙句4番・村上宗隆に打順が回ってしまう。結果は空振り三振で中日が逃げ切ったものの、開幕から凄まじい劇場っぷりを見せつけられた中日ファンからすれば最後まで胃に悪い試合となった。
結局試合終了が22時49分(18:00開始)、両軍合わせて35安打、両軍とも三者凡退は2イニングのみ、両軍合わせて登板投手15人、両軍スタメンで無安打は塩見泰隆のみ*17というスコアボードで見えない部分での馬鹿試合となった。

2020年7月11日 広島19-4中日(ナゴヤドーム)

2020年7月11日 広島19-4中日(ナゴヤドーム)
1-1で迎えた3回表に広島打線が中日の先発勝野昌慶に襲い掛かり、この回だけで打者14人、ヒット11本(球団タイ記録)の猛攻で後を受けた三ツ間卓也も含めて火ダルマにし9点を奪う。さらに7回には中日の4番手でマウンドに上がったルーキー橋本侑樹から3点、8回には5番手鈴木博志からこの日2度目の打者一巡で6点を奪い、最終的には23安打で19点を奪った広島が大勝した。一方の中日はこの4日前の珍采配によってファンがフラストレーションを溜め込んでいたところにこの試合結果、さらに6回に安打を放った高橋周平が走塁で負傷交代する不運も重なり、4日前の一件以来高まっていた与田監督の采配能力を疑問視する声が高まる結果となった。

関連項目


*1 逆に投手戦になると極端なたこ焼き試合になりやすい。0-1決着も何回か確認されている。
*2 ちなみに延長12回での終了は2001年からである。
*3 8回裏2死1塁、巨人の守護神・槙原寛己が佐伯をライトフライに打ち取ったと思いきや、打ち取った際の投球にボークが宣告されており、ライトフライは取り消されて*4打席やり直し。その後被弾し同点に追いつかれた。その後回を跨いだ槙原は波留敏夫にサヨナラ打を打たれて敗戦投手になっている。
*4 ちなみにボークとなった投球を打ち、安打などの打者が有利な打撃結果となった場合はボークよりもこちらが優先される。
*5 ヤクルトはこの年横浜にシーズン14勝したが、そのうち約半分に当たる6勝で二桁得点を奪っている。
*6 このシーズンはDeNAはここまで巨人に未勝利だった。
*7 このホームランで、7回途中代打出場ながら猛打賞を達成した
*8 10回に登板し敗戦投手となった笠原だけで3与四球。
*9 サヨナラを含む2度の押し出し四球で2打点を挙げた。
*10 武内は自身4年ぶりの本塁打、またシーズン終了後に引退したためこれが現役最後の一発となった。
*11 上田にとっては2年ぶりの本塁打、またサヨナラ弾も自身初。
*12 こうなってしまった原因として、開催地ロンドンの気候が挙げられている。ロンドンは打球の飛距離や変化球の動きに影響を及ぼすほど湿度が低く、こうした環境が投手たちの苦戦につながったのではないかと考察されている。
*13 2012年のロンドン五輪のメイン競技場であり、サッカーのプレミアリーグ(イングランド1部)の「ウェストハム・ユナイテッドFC」の本拠地でもある。
*14 この時床田はベンチでグラブを投げている
*15 横浜と広島のゲーム差が1だったため、結果的にはこの試合で勝った方が2位、負けた方が4位だった。引き分けの場合3チームが貯金1となり、勝率と直接対決成績の関係で阪神(.504)が2位、横浜(.503、12勝11敗)が3位、広島(.503、11勝12敗)が4位。
*16 1回にいきなり打者一巡で3点追加し、4回にも3得点。
*17 5打数無安打。ちなみに延長戦を除くと平田良介も5打数無安打である。
*18 2018年は5試合全て死体蹴りとノーガード殴り合いの馬鹿試合を展開。5試合中3試合で片方が10得点以上している。最終的にホークスが28点取られながら44点を取り、下剋上を果たした。2019年は西武投手陣が4試合で被打率.357を記録。終始死体蹴りにあい32-13で2年連続下克上を許した。