戸田軍

Last-modified: 2024-03-18 (月) 11:33:17

東京ヤクルトスワローズの二軍のこと。
埼玉県戸田市の「ヤクルト戸田球場」に本拠地を置くことに由来する。


概要

ヤクルトの二軍は一軍での故障者大量発生の影響を受けやすく、戦力が一軍に引き抜かれることが多い*1。加えて二軍そのものでも故障者が発生するため、スタメンが悲惨なことになりやすくネタにされやすい。

珍現象の例として

  • 投手が足りないので捕手が投手デビュー
  • 野手が足りないので引退した投手を育成契約して野手出場
  • またも野手が足りずDH解除*2
  • そこまでやっても選手が規定人数に届かず試合中止

などが挙げられる。


戸田軍から守谷軍へ

本拠地のヤクルト戸田球場は荒川河川敷の国有地内にあり、ヤクルト本社(親会社)の福利厚生施設としての機能も果たしている。しかし、他球団の二軍球場の設備が拡充*3されていく一方で戸田球場では施設面での問題が深刻化。*4
特に立地の問題が大きく、『荒川第一調節池』という大規模増水時に水をため込む場所に隣接しているが故に台風や豪雨で水没してしまうという欠陥を抱えていた*5。2019年に日本で甚大な被害をもたらした令和元年東日本台風(台風19号)ではこの球場も水没してしまい、電光スコアボードとトラックマンが故障。*6
この被害を受けたことが決定打となり、ヤクルト球団はとうとう2022年4月に二軍本拠地移転の協議を茨城県守谷市と開始し、2023年11月に同市に移転することを決定。守谷市が新設する総合公園内にヤクルト球団側がメイン球場、サブ球場、屋内練習場、選手寮兼クラブハウスなどを建てる形で2027年シーズンから使用開始予定としている。
ただし、移転先が鬼怒川近くに建てられることになっている為、SNS上では「新しく作られる堤防で防げせるからといって"根本的な解決になってないのでは?"」と心配の声があがっている。


各球団の二軍の呼称(2023年現在)

なんJでは各球団の二軍のことは『二軍』と呼ばず、『二軍球場の所在地(+軍)』という名称で呼ぶ傾向がある*7

球団〇〇軍所在地二軍球場名
ヤクルト戸田*8埼玉県戸田市ヤクルト戸田球場
巨人川崎*9神奈川県川崎市多摩区読売ジャイアンツ球場*10
DeNA*11横須賀神奈川県横須賀市横須賀スタジアム*12
日本ハム鎌ヶ谷千葉県鎌ケ谷市ファイターズ鎌ヶ谷スタジアム
楽天宮城県仙台市泉区楽天イーグルス泉練習場*13
ロッテ浦和埼玉県さいたま市南区ロッテ浦和球場*14
阪神鳴尾浜*15兵庫県西宮市阪神鳴尾浜球場
広島由宇山口県岩国市広島東洋カープ由宇練習場*16
オリックス*17舞洲大阪府大阪市此花区舞洲バファローズスタジアム*18
ソフトバンク筑後福岡県筑後市ホークススタジアム筑後*19

なお、ここに記されていない西武*20と中日は球場の名称が一軍本拠地と区別しにくい*21ためか所在地の名前で呼ばれることは少ない*22

また、これらの呼び方はレギュラー陣に離脱者が続出し二軍メンバーが多くなった一軍に対しても使われることがある。(例:2022年8月下旬のソフトバンク)


関連項目



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*1 怪我人が続出したり不調の選手だらけになると、一軍スタメンの大半が一軍半~二軍の選手という悲惨なことになる。
*2 なお、二軍戦におけるDH制の有無は一軍戦と異なり、試合毎に各チームの判断に委ねられている。
*3 2010年以降ソフトバンク、オリックスが二軍本拠地を移転し、充実した練習場、選手寮の整備を進め、移転しないチームも西武が選手寮を含めた施設拡充を実施
*4 戸田市が運営する彩湖・道満グリーンパークが隣にあることやヤクルト本社が運営するラグビー部の練習場もあることで、移転に関しては時間の問題だった。
*5 読売ジャイアンツも多摩川河川敷に二軍本拠地を置いていた1974年と1982年に、台風による水害でグラウンドが使用不能になったことがあったという。
*6 その後、新しく導入したホークアイ(MLBは数年前から全球団に導入されている)が2021年のリーグ優勝・日本一へと導いた貢献物となった。
*7 なお、かつては二軍と一軍が異なるチーム名を名乗る球団として、湘南シーレックス(横浜二軍)やサーパス神戸(オリックス二軍)などが存在していた。
*8 前述のように守谷移転後は『"守谷"』へと変更する可能性が高い。
*9 都境に近いため東京都側の『稲城』、球場近くの遊園地や最寄り駅から『(よみうり)ランド』とも(『川崎』はオールドファンにはかつてのロッテ本拠地・川崎球場のイメージも根強い)。また移転する前は多摩川河川敷のグラウンドを拠点にしており、多摩丘陵・川崎市多摩区に位置していることから『多摩』と呼ぶことも多い。
*10 2025年より当球場は三軍用となり、二軍球場は徒歩10分程度の東京都稲城市の「TOKYO GIANTS TOWN」に移転する予定である。
*11 2000~2010年、二軍の独立採算を目指し、『湘南シーレックス』というチーム名にしてユニフォームデザインも変えるなど、一軍と区別する戦略をとる。
*12 所有者は横須賀市であるが、2019年より選手寮や屋内練習場などの移転に併せて指定管理者としての権限も横須賀市から受託している。
*13 命名権導入による名称は『ウェルファムフーズ森林どりスタジアム泉』。近年は該当球場で多くの試合が行われているが、数年前まで多くの試合が楽天イーグルス利府球場で行われていたため、『利府軍』と呼ぶ人も多い。
*14 ロッテ浦和工場に隣接している。2023年オフに戸田軍と同様に設備の老朽化もあり移転の方針が示され、早ければ2025年春に候補地を決定するとのこと。
*15 2025年から尼崎へ移転。移転後は阪神本線・大物駅が近いため『大物軍』という仮称が付いている。なお読みは「おおもの」ではなく「だいもつ」。
*16 球場ではないが、2029年にカープの練習施設を含めた大野寮を近隣の「ちゅーピープール」の跡地へ移すことが決定した。
*17 2000年代、命名権契約により二軍のみ『サーパス』を球団名に冠していた時期がある。
*18 命名権導入による名称は『杉本商事バファローズスタジアム舞洲』。移転前は北神戸に本拠地があった。
*19 命名権導入による名称は『タマホームスタジアム筑後』。最寄り駅である鹿児島本線・筑後船小屋駅から『船小屋』とも。移転前は雁ノ巣に本拠地があった。
*20 2000年代、命名権契約により二軍のみ『インボイス』や『グッドウィル』を球団名としていた(『ライオンズ』はつかない)時期がある。
*21 西武は西武第二球場(2020年からはネーミングライツ売却によって『CAR3219フィールド(カーミニークフィールド)』に改称されたが、『カーミニーク軍』と呼ばれることは少ない)、中日は旧一軍本拠地でもあるナゴヤ球場。
*22 ただし前者は「」から『子猫』と、後者は最寄り駅である東海道本線・尾頭橋駅から『尾頭橋軍』と呼ばれることがある。