和田曲線

Last-modified: 2025-10-21 (火) 09:48:19

和田一浩(元西武→中日)が現役時代に残した通算安打数の推移のこと。
超大器晩成」とも言い換えられる、日本プロ野球界では唯一無二の成績推移のことを指す。


概要

和田は東北福祉大学、神戸製鋼を経て1996年のドラフトで西武ライオンズへ捕手として入団。大卒社会人ということでプロ入り時点で24歳だったが、当時の西武の絶対的な正捕手である伊東勤からレギュラーを奪うまでには至らず、3年目まで出場機会に恵まれなかった。
4年目の2000年から持ち前の打力を生かして外野などを兼任しながら徐々に出場機会を増やし、2002年には捕手としての能力が頭打ちだったことを理由に外野にコンバートされ、いきなり3割30本という成績を残したことでレギュラーの座を掴む。
とは言え、2001年までに和田が積み上げた安打数は149本。年齢も2002年シーズン中に30歳を迎えたということもあり、2002年の成績からしても名球会入りはとてもではないが不可能と思われていた

ところが、和田は2013年まで大きな故障は無く試合に出続け、打撃でも違反球で成績を落とした2011年、2012年を除いて安定して打率3割前後を残すというアベレージヒッターぶりを発揮。
特に2007年オフに中日へFA移籍して以降は欠場が極端に少なくなり、35歳以上で全試合出場を3回、38歳を迎えた2010年シーズンには投手優位のナゴヤドームをホームとしながら.339・37本塁打・93打点、出塁率.437・長打率.624共にリーグトップと圧倒的な成績で本塁打のキャリアハイを更新、シーズンMVPに輝くなど猛打を振るった。

結局2002~2013年までの12シーズンで年平均150安打を積み重ね、2013年シーズン終了時に通算安打数は1900本に到達。2014年は骨折でシーズンの1/3を欠場*1、2015年はレギュラーを外され引退となったが、終わってみれば通算2050安打を重ねて名球会入りを果たした*2

ネット上では和田のシーズンごとの成績推移を貼られる際、「30歳を迎えるシーズン開始時点で通算149安打」という文言から「2000本なんて無理」と見せかけてその後の成績の伸びっぷりに驚くのがお決まりとなり、その独特の成績推移は他に比較対象がいないことから次第に「和田曲線」と言い換えられるようになった。
他にもその成績の伸び方から「悪魔と契約(何かを犠牲に)して力を得た」と言われたり、早熟タイプの選手の30歳時点の通算安打数*3と比べられたりしている。


安打数の推移

西暦
(年齢)
球団シーズン
安打数
通算
安打数
備考
1997
(25)
西武44
1998
(26)
1721
1999
(27)
1334
2000
(28)
5286
2001
(29)
63149シーズン後に外野へコンバート
2002
(30)
140289この年から外野手のレギュラー。初めてシーズン100試合以上に出場
2003
(31)
162451
2004
(32)
126577シーズン中にアテネオリンピック代表に選出
2005
(33)
153730首位打者、最多安打のタイトルを獲得
2006
(34)
144874シーズン前にWBC代表に選出
2007
(35)
1581032シーズン後にFAで中日に移籍
2008
(36)
中日1571189
2009
(37)
1561345全試合出場
2010
(38)
1711516全試合出場。安打数キャリアハイ。セ・リーグMVP
2011
(39)
10316192011~2012年は違反球
2012
(40)
1451764全試合出場
2013
(41)
1361900
2014
(42)
851985シーズン中に骨折で約50試合欠場
2015
(43)
652050通算2000安打達成。シーズン終了後に引退


他2000安打達成者との比較グラフ

wadacurve.jpg


他の打者との比較

※いずれもMLB経験者は日米通算での成績を表記。

引退選手

名前20代までの
通算安打数
名前引退時の
通算安打数
30代以降で
打った安打数
松井稼頭央(29)1558松井稼頭央(43)27051147
立浪和義(29)1374立浪和義(40)24801106
大村直之(29)1359大村直之(34)1865506
清原和博(29)1353清原和博(41)2122769
青木宣親(29)1284青木宣親(42)27301446
長嶋茂雄(29)1221長嶋茂雄(39)24711250
内川聖一(29)1090内川聖一(40)21861096
新井貴浩(29)826新井貴浩(41)22031377
赤星憲広(29)739赤星憲広(33)1276537
新井宏昌(29)693新井宏昌(40)20381345
アレックス・
ラミレス
(29)*4
577アレックス・
ラミレス(39)
21031526
松中信彦(29)567松中信彦(42)17671200
宮本慎也(29)547宮本慎也(43)21331586
落合博満(29)492落合博満(44)23711879
金本知憲(29)454金本知憲(44)25392085*5
和田一浩(29)149和田一浩(43)20501901

現役選手

名前20代までの
通算安打数
名前通算安打数30代以降で
打った安打数
坂本勇人(29)1711坂本勇人(36)2415704
大島洋平(29)783大島洋平(39)20441261


関連項目



Tag: 中日 西武


*1 死球によって右手舟状骨を骨折。骨折した時点で前年の2013年の成績を大きく超えるペースで本塁打・打点を伸ばしていたため、結果的にこの骨折が無ければ通算記録をもっと伸ばしていた可能性があった。
*2 大卒社会人での通算2000安打達成は古田敦也、宮本慎也に次いで3人目。
*3 主に高卒で早くから一軍に定着した選手が多く、坂本勇人や名球会入り間違いなしと目されながら急失速した大村直之などが挙げられる。
*4 ラミレスは正確な生年月日が不明だが、公式の1974年生まれとして扱う。
*5 2010年に右肩の大怪我を負うまでに放った安打数は1832本。大怪我をしてから放った253本の安打を含めると30代以降で放った安打数は和田を超えるが、怪我によって壊滅的になった守備がチームにとって多大な足枷となったことにより、金本の最晩年が和田と同系列として扱われることはほぼほぼ無いに等しい。