椿屋安寿

Last-modified: 2017-11-10 (金) 23:03:34

キャラシート

【名前】椿屋安寿
【容姿】黒衣の青年。その表情からは怨嗟が見え隠れする
【願い事】異端を殺す
【バッドエンド】
【グッドエンド】
【令呪】 3 / 3
【HP】 5 / 5
【筋力】E:1
【耐久】E:1
【敏捷】E:1
【魔力】E:1
【幸運】E:1
【スキル1】ユダの銀貨:
【スキル2】狩人:
【その他】

名前:椿屋安寿
身長:169cm / 体重:52kg
地域:日本
属性:混沌・善
性別:男性
イメージカラー:黒
特技:盆栽弄り
好きなもの:赤い花 / 苦手なもの:ナイチンゲール(小鳥)

『狼』に復讐を誓う異端狩りの青年

人物

【聖杯戦争TRPGにおける設定】
聖堂教会に身を置く青年。異端を狩るものとして教会が作り出した、人造の異端。
異端との抗争により擦り減った人員を補充する目的で教会が用意した即席の戦力。

 

元は魔術師ですらない一般人だったが、彼の家族は何者かの手にかかり全滅している。
彼が最後に見た家族の光景は、父と妹の死体。
そして血の海に沈み正気と両眼を失い狂った笑い声を上げ続けている母親の姿だった。そして、その母親も病院の中で間もなく自ら命を絶った。
それから彼は必死に犯人の手がかりを探り、ようやく仇の正体を知る。
それは己たちを示す名前すら持たない獣の群。魔術世界において起源覚醒者と呼ばれる破綻者達、その中でも一際狂猛な性を持つ獣憑きの怪物達。

 

彼は復讐のチャンスを伺ったが、獣達は狡猾で隙を見せず、足取りさえ碌に掴めない。
例え見つけたとしても、後を追えばすぐに気取られ、逆に殺されかけた事すらあった。
憎き仇共から必死に逃げる時、彼の心を埋め尽くすのはひたすらな無力感であった。
あるいは、玉砕してでもこの憎しみをぶつけてやろうかとすら考える事すらあった。

 

自らの無力感を噛み締めている彼に声を掛けたのは名も知らぬ聖堂教会の代行者であった。
彼は代行者の中でも獣狩りに特化した一派の一人で、擦り減った戦力の補充の為に安寿に目を付けたという。
全ての人権は剥奪され、その生殺与奪すらも彼等に握られることと引き換えに、彼は安寿に異端に立ち向かう力を与えることを約束した。
安寿はその条件を呑み、代行者に自らの体を明け渡し人体実験の被験者となった。
それによって彼の体には反聖遺物(アンチ・レリック)であるユダの銀貨を埋め込まれている。
その為、彼の存在は教会から異端として認識される事となる。
これはつまり教会の人間として日の浅い安寿を裏切らぬよう縛る為の首輪であり、その上で、彼が猟犬として活動を続ける限りは彼の存在を黙認すると言う事を意味する。
彼は一般人であるため魔術回路が存在しない。代わりに、埋め込まれた銀貨がその役割を果たしている。
一枚に付き一本相当、よって彼の回路の出力は三十本相当であり、魔術属性は「背信」となっている。
また、ユダの銀貨は完全に安寿と接続されており、いわば内臓の一部となっているため、摘出する事はもはや難しいだろう。
ユダの銀貨を埋め込まれていると言う事もあり、聖堂教会では彼の事を好ましく思わない者も多いが、狩りをする際は単独で動くことが多いためあまり本人は気にしていない。

 

補充戦力である安寿はそれ程熱心に神を信じているわけでは無い。
そもそも、復讐の為に異端に堕ちた自分に神の救済など訪れるはずがないと考えている。
ただし、そんな彼も他の教団の人間と同じように週に一度だけ教会へと向かう。
彼が祈りを捧げるのは、神でも、聖母でもない一人の聖女だ。
聖アグネス。少女の守護聖人である彼女へ、亡き妹の魂の救済を祈る事だけは欠かさなかった。

 

家族の死、特に妹の死がトラウマとなっているため年下の少女に対してのみ優しい一面を見せる。
聖杯戦争に少女が紛れ込んでいるなら、生きて帰すようにも努めるだろう。
それこそ、もし少女の姿をした獣が目の前に現れたとしても、自分の心に嘘を吐き、決定的な証拠を叩きつけられるまではその現実から目を逸らす程に。
しかし、もし少女が仇の一人だと明確に判明したのであれば、やはりその時は殺すのだろう。
……その結果、自らの心を擦り減らすのだとしても。

 

自身のサーヴァントであるナイチンゲール(小鳥)へは呆れ半分、苦手半分と言った感情を抱く。
自分のような怨嗟に染まり異端に身を落したような存在に彼女の献身は過ぎたものであると認識しているための苦手意識だろう。
また、亡き妹と然程変わらぬ幼い少女の容姿をした彼女が自らの為に命を散らす行為を繰り返す事に対する自己嫌悪がある事も否定できないだろう。
初回の召喚については完全な偶然であったが、以降の召喚では彼女が宝具によって作り上げた命の薔薇を安寿が捨てずに大切に所持しているためそれが触媒となっており、また彼女も積極的に召喚に応じている事もありほぼ毎回召喚されるのは彼女となっている。
聖杯戦争における彼らの基本戦術はナイチンゲール(小鳥)の歌声によるバフを受けた安寿がユダの銀貨による身体能力任せに暴れると言うもの。
ただし、安寿や同盟者に危険が迫ると命令を無視してナイチンゲール(小鳥)が宝具を発動してしまう為、ナイチンゲール(小鳥)は早々に敗退、安寿が一人で戦う事になる場合が多い。

ユダの銀貨

聖堂教会が保管していた反聖遺物(アンチ・レリック)。
名前の通りにユダがキリストを売った際に受け取った銀貨であり、神殿に投げ込まれたそれらが発掘されたもの。
キリストに纏わる品であるため聖遺物の一種ではあるものの、その逸話がキリストを売り払った際の縁であるため教会側からは聖遺物としての認定を拒まれ、異端の聖遺物、反聖遺物(アンチ・レリック)として腫物を扱うように保管されてきた。
信仰により銀貨の一枚一枚がそれぞれ強力な魔力と概念を帯びており、礼装としても一級品。
神聖なるもの、神秘を宿すものへの否定の概念を宿し、それらに対する非常に強力な特攻を発揮する。

 

安寿がナイチンゲール(小鳥)のサポート込みとは言えサーヴァントを相手に戦えているのはこの作用によるところが大きい。
また、その強度は人体と接続させれば魔術回路の代替として機能するほどの物。
ただし、当然のことながらそのような劇物を体内に埋め込めば拒絶反応が起こる上、銀貨の宿す概念に影響され保有者の魔術属性は「背信」へと書き換えられる。
安寿の前にも数名の実験体は存在したものの彼らは皆拒絶反応により命を落とした。安寿は幸運な成功例と言えるだろう。

 

「背信」の魔術属性とは親愛なる人への裏切りを意味する。この魔術属性はユダの銀貨のみによって生じるものではなく、同様の魔術属性を扱う魔術師は世に多く存在する。
そして彼らの多くは生贄を用いる黒魔術を扱い、その生贄に自らの最も信頼する物や人などを選び、自らの魔術を発展させているのである。
銀貨によって得られた「背信」の魔術属性も彼等が用いる魔術と非常に近く、親愛なる者の命を差し出す事でのみ、その効力を最大に発揮する。
……奇しくも、ナイチンゲール(小鳥)の宝具による献身はこの魔術属性と非常に相性が良い。同時にそれは安寿がナイチンゲール(小鳥)を親愛なる者であると認めていることを意味するのだが、本人は認めないだろう。

関係人物

ソフィア・エスター・フィッツサイモン:自分一人逃げ延びたせいで行方知れずとなった相手。今は彼の消息を辿っている。
ジェハイル・アルト・フィッツサイモン:ソフィアの父を名乗る吸血鬼。異端である上にその精神性も嫌悪すべきものであるため、次に会えば優先的に殺す。
雨ヶ原 綜介:目的を同じくした協力者。恐らく『狼』を憎む理由が自分とそう違いないだろうことは察している。

 

青葉逢音:『狼』とは気付いていない。一般人だと思い込んでいるため、なるべく危険に晒さないよう心掛けている。……あるいは、薄々感づいていたとしても、その事実から目を逸らしている。
ルピナス・カートライト=ルピノ:その容姿から躊躇はあるが所詮は異端である。次に会えば殺すだろう。……ただし、起源の封印という可能性を見てその罪の清算は如何なる手段を持って行うべきか揺らいだ。
ニコラウス・ヴォルフハルト:二度敗北し、一度は取り逃がした『狼』。同じくソフィア失踪の原因とみられる狼の一人であるため、今度こそは殺す。

 

ナイチンゲール(小鳥):自らに付き纏うサーヴァント。信用はしているが、同時に苦手意識とその宝具に対する罪悪感を抱く。