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No.005 | ||||
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雪風(ゆきかぜ) | 陽炎型 8番艦 駆逐艦 | |||
艦船ステータス | ||||
耐久 | 16 | 火力 | 10 | |
装甲 | 7 | 雷装 | 24 | |
回避 | 50 | 対空 | 12 | |
搭載 | 0 | 対潜 | 24 | |
速力 | 高速 | 索敵 | 6 | |
射程 | 短 | 運 | 50 | |
装備 | ||||
12.7cm連装砲? | ||||
61cm四連装魚雷? | ||||
装備不可 | ||||
装備不可 | ||||
改造チャート | ||||
雪風 → 雪風改(Lv20) | ||||
図鑑説明 | ||||
陽炎型駆逐艦8番艦の雪風です。 私たち主力艦隊型駆逐艦の中で、十数回以上の主要海戦に参加しながらも、 唯一ほとんど無傷で終戦まで生き残りました。 奇跡の駆逐艦って?ううん、奇跡じゃないですっ! |
セリフ | CV:藤田咲、イラストレーター:しずまよしのり |
入手/ログイン | 陽炎型駆逐艦8番艦、雪風です!どうぞ、宜しくお願い致しますっ! |
母港/詳細閲覧 | なんでしょう?司令官 |
はいっ!頑張ります! | |
あの、雪風に何か、ご用でしょうか | |
編成 | 雪風、いつでも出撃できます! |
出撃 | 雪風、いつでも出撃できます! |
連合艦隊の出撃です! | |
遠征選択時 | 絶対、大丈夫! |
アイテム発見 | |
開戦 | 雪風は沈みませんっ! |
航空戦開始時 | |
夜戦開始 | 砲雷撃戦、続行します! |
攻撃 | 雪風は沈みませんっ! |
艦隊をお守りします! | |
沈むわけにはいきませんっ! | |
小破 | 不沈艦の名は、伊達じゃないのです! |
あっ!至近弾です! | |
中破 | もーっ。でっ、でも、沈みませんから! |
被弾カットイン | |
勝利MVP | 雪風、また生還しました!司令のおかげですねっ |
帰投 | 艦隊が帰投いたしました! |
補給 | 幸運の女神のキスを感じちゃいます! |
改装/改修/改造 | 幸運の女神のキスを感じちゃいます! |
司令!ありがとうございますっ! | |
絶対、大丈夫! | |
入渠(小破以下) | 雪風、修理に入りますね! |
入渠(中破以上) | 再び作戦に参加するための修理です! |
建造完了 | 新しい仲間が進水しました! |
戦績表示 | 司令!通信が入っています! |
轟沈(反転) | 不沈艦なんて…この世に無いのね… |
時報 | |
放置時 |
ゲームにおいて
- 島風と並び、Lv20で仕上がる駆逐艦では最強の部類に属するステータスをもつ。
- 火力、雷装、対空、装甲、回避の最大値が平均的な駆逐艦より10高い。
- 対潜、索敵、耐久は、さほど変わらず。
- 特筆すべきは運の高さ。改造後で60と全艦中ぶっちぎりでトップの数値。
- なお運の最大値は99。
- 夜戦では装備構成に依存した特殊な攻撃として、2連続攻撃を行う「連撃」と、強力な一撃を加える「カットイン攻撃」がある(夜戦(戦闘分類)参照)。
通常は比較的安定して発動する連撃が好まれるが、運60を誇る雪風はカットイン攻撃の発動率も十分に高い。
このため鬼や姫などのボス級への対策として、火力要員としても活躍できる優秀な駆逐艦となっている。 - 島風と並ぶ高性能のため、駆逐艦が必要な場面では大いに活躍するはず。特に駆逐艦でないとクリアできない3-2などでは重宝されるだろう。
- レア駆逐艦の異名の通り非常にレア。
- 南西諸島海域では2-4ボスでのみドロップ報告有り。
- 北方海域では3-1から3-4までのボスでのみドロップ報告有り。
- 西方海域では4-1ボス、4-2ボス、4-4ボス前哨戦でのみドロップ報告有り。
- 南方海域では5-2ボスでのみドロップ報告有り。
- ちなみに島風の方はドロップするマップも多く、雪風よりは入手が容易な傾向がある。
- 専用の建造レシピが編み出されている(2013年9月現在)ので、資材が有るなら建造で狙っても良いだろう。ごく稀にオール30で建造できたという報告もあるが、確率は非常に低い。
- なお2013年10月時点では雪風・島風の他にLv55で改造できる夕立改二?、Lv60で改造できる時雨改二?、響?をLv70で改造できるВерный?が実装されており、最終パラメータ的にはいずれも甲乙付けがたい。
- レアリティと入手難度が高いが比較的早期(Lv20)に仕上がる雪風・島風、入手が容易で時間さえかければほぼ確実に育て上げられる夕立・時雨・響という感じ。初心の方にはわからないだろうが、Lv60だの70だのは、相当に遠い道のりなのだ。その点20程度なら楽勝。それが雪風の強みである。……まあ、運良く入手できれば、の話だが。
小ネタ
- しれぇ
- あまりの幸運っぷりに、ついたあだ名は「奇跡の駆逐艦」。ただ生き残っただけでなく、主要な海戦のほとんどに参加しつつ、毎回ほぼ無傷で帰還している。
雪風「は」沈みません!- 沖縄特攻で生き延びたり、呉空襲では係留されたまま米軍機を落としたり(この時機銃弾を撃ち過ぎて、後で上から怒られた)してるあたり、乗員の錬度も凄まじい。
『ううん、奇跡じゃないですっ!』
ゲームでの台詞は、当時の乗員達の腕前を讃えているのかも。- 彼女の歴代艦長の中でもっとも有名なのは、やはり第5代艦長の寺内正道中佐であろう。
その操艦技術は卓越しており、対空戦闘では時に艦橋の天蓋から鉄兜もかぶらず身を乗り出し、三角定規で爆撃を読みつつ航海長の肩を蹴って操艦した。
但し雪風乗員によれば「三角定規の逸話はいかにも寺内艦長らしく愉快だけど、戦闘中に突拍子もない行動をとる人では・・・」との事で、話に尾鰭がついた可能性も高い。
まあそれだけ破天荒なイメージの艦長が守っていたと強調するエピソードであって、乗員たちは艦長を「雪風の守護神」として非常に信頼しており、あの大和特攻の際も、古参下士官の中には「うちの艦長は操艦日本一だ、任せておけば間違いない」と微笑している者すらいたという。 - 寺内艦長は「わしが乗っている限り雪風は沈まん」と豪語。乗艦は絶対に沈まないという強固な信念の持ち主で、
事実、前任艦の電?は彼が任期にある間、弾が向こうから逸れるような幸運に恵まれ、幾多の激戦をほぼ無傷で乗り切っている。
その自信は、大和特攻にあたっても、他艦のように乗員たちに遺書を書かせたり遺髪を集めたりせず、参加艦お揃いの特攻の象徴、菊水の紋章を入れさせなかったところにも現れている。 - 雪風艦長は兵学校を下から数えたほうが早い成績で出ていたため、厳しい訓練や新しい戦術によって生還したのに「単に運がいいだけだ」と見られるのが嫌だったとか。
「生還のコツ」を聞きに行った同期の訪問にたいそう喜んだそうな。 - 5代目艦長の子息は某公共放送の解説委員(現在は退職して子会社勤務)。イスラム圏の専門家なので、その類の事件等があった時に「視点・論点」等の報道解説番組に登場している。
- 大和の特攻に同行した際の軍医長は、復員後故郷の佐賀県で町医者として開業、2010年には地域密着医療に貢献した医師に贈られる賞を受賞しており、未だご存命である。NHKのデジタルアーカイブス でインタビューを見ることができる。
- 彼女の歴代艦長の中でもっとも有名なのは、やはり第5代艦長の寺内正道中佐であろう。
- 沖縄特攻で生き延びたり、呉空襲では係留されたまま米軍機を落としたり(この時機銃弾を撃ち過ぎて、後で上から怒られた)してるあたり、乗員の錬度も凄まじい。
- 艦隊決戦用に設計された陽炎?型十九隻、ほぼ同型の朝潮?型十隻、夕雲型の十九隻、合わせて四十八隻中、生き残ったのは雪風ただ一隻のみ。
- 大和型艦艇の内、大和と信濃(艦これ未登場)の最後の戦いで護衛を務めた。その影響か「武蔵?の沈没時も護衛だった」と勘違いしている人を頻繁に見かけるが、その時は別の姉妹の護衛だったから、風評被害を広めちゃダメよ?
電撃アンソロジーまでやらかしたのは救いようがない- 坊ノ岬沖海戦で沈むまで、雪風と同じく主要な海戦に皆勤していた陽炎型12番艦「磯風」と混同している人も多いと思われる。
- 磯風も強運艦として有名で、大和、信濃に加え蒼龍,大鳳,金剛等を看取っている。
坊ノ岬沖海戦で航行不能になり沈没するも、ほとんどの乗員は雪風に救助されている。
磯風も武蔵の最後を見たと勘違いされていることが多いが(おそらく武蔵最後の写真を撮影したから)武蔵の最後のそばにいたのは浜風と清霜の2隻のみである。これは生存者及び戦闘詳報から確認済みである。
- 磯風も強運艦として有名で、大和、信濃に加え蒼龍,大鳳,金剛等を看取っている。
- 信濃の回航の際、雪風含む護衛の駆逐隊は、歴戦の経験から潜水艦が怖いから昼間に陸岸近くを行こうと言ったのに、決定権のある信濃艦長の阿部大佐が空襲が怖いからと夜間の沖のコースを選んでしまったのが運の尽き。*1
信濃の近くでちょろちょろする浮上中の潜水艦も見届けていたが漁船と誤認し(これを信濃沈没の原因と直結させる意見をよく見かけるが、実際はその後、護衛の三駆逐艦も信濃も目視や通信傍受によって追跡する潜水艦の存在を確認できている。
浜風(艦これ未登場)が潜水艦を発見して接近、一時は潜水艦が追跡を断念しかけたり、別の発見時には雪風らが砲撃して追い払おうとしたが、速力差で潜水艦を振り切る選択が最善と判断した阿部大佐がその都度中止命令を出している)、結果信濃は被雷。
被雷後も信濃は工員と新造艦ゆえの訓練未熟な乗組員によるダメコンがうまく機能せず、水密試験も省略していた信濃の運が悪いとしか言えない。
加えて、この時激戦のレイテ沖海戦から戻ってきたばかりで休息を取らせて貰えず、水中探索機が故障したままで、谷井駆逐隊司令も失っていた雪風以下17駆逐隊のせいにするのはあまりに酷いかもしれない。
- 坊ノ岬沖海戦で沈むまで、雪風と同じく主要な海戦に皆勤していた陽炎型12番艦「磯風」と混同している人も多いと思われる。
- 終戦後は復員船として1万3千人以上を本土へ帰還させた。その中には、後に「ゲゲゲの鬼太郎」などをヒットさせる水木しげる氏の姿もあった。
復員船の役目を終えた後に賠償艦として引き渡され、駆逐艦でありながら中華民国(台湾)海軍旗艦「丹陽(タンヤン)」として就役。どうも連合国にも雪風の強運っぷりは伝わっており、旗艦就任はそれを見込んでの事だったんだとか。
この時陰陽思想で雪も風も陰に属する字のため名前がいまいちということで、陽である丹(赤)と陽を使うことになった。
余談だが、中華民国海軍の艦艇名には日本からの賠償艦・米国からの供与艦を問わず○陽が多い……というか名付け元の都市名に○陽が多いというべきか。
あちら流の験担ぎと思われ、総称して「陽字號」などと呼ばれることも。ちなみに、帝国海軍艦艇由来の「陽字號」は以下の通り。中華民国海軍での名称 帝国海軍での名称 丹陽(DD-12) 陽炎型・雪風 信陽(DD-15) 橘型(改松型・改丁型)・初梅 華陽(艦艇番号未付与) 橘型(改松型・改丁型)・蔦 瀋陽(艦艇番号未付与) 峯風型(改峯風型・野風型)・波風 汾陽(艦艇番号未付与) 秋月型(乙型)・宵月 衡陽(艦艇番号未付与) 松型(丁型)・楓 惠陽(艦艇番号未付与) 松型(丁型)・杉
- 中華民国海軍に引き渡しが決まったあとも乗員たちは清掃や手入れを怠らず、連合国の関係者が「敗戦国の軍艦でかくも見事に整備された艦は見たことがない」と驚嘆した。
引き渡された当初は武装は降ろされていたが、国民党海軍の手によって旧帝国海軍の鹵獲兵装を取り付けられ、後に補給の問題からアメリカ式の火砲に換装されている。 - なお、丹陽として就役した後も幸運ぶりを発揮。詳細は省くが、幸運通り越した異能生存体っぷりは健在だった。
中共艦艇と交戦中、突如ボイラーが本調子を取り戻したことで往時の高速を発揮し危機を脱したり、命中寸前の砲弾が突如空中で爆発したという逸話も残されている。 - ソ連油槽船拿捕や人民解放軍の沿岸用コルベット撃沈等戦後も活躍し1965年に一線を退いたが、その後も訓練艦として就役していた。
日本で雪風返還運動が始まり、1969年には1年後の返還が約束されるところまで漕ぎ着けたのだが、夏の暴風雨によって老朽化していた船体が大破し、あえなく解体された。
栄えある帝国海軍最後の実働艦は、結局最後まで戦没することは無かった。
この時のこともあって、当時の中華民国だった台湾でも雪風、もとい丹陽は人気があるんだそうな。何せその生涯を描いた擬人化同人誌があるくらいだし! - 取り外された錨と舵輪は1971年、元艦長や乗員たちが出迎える中で返還された。
返還式典は火葬場の拾骨のように沈痛な空気に包まれ、「あの雪風がこれだけになってしまった」とかつての乗員たちは男泣きに泣いたという。
現在は江田島の教育参考館に静かに安置されている。また台湾には彼女のスクリューが残されている。
- 幸運を讃える声がある一方で、僚艦が次々大破・沈没する激戦でもピンピンしているのを気味悪がられることがあった。
開戦時所属の第16駆逐隊は雪風以外戦闘不能で解隊、再編先の第17駆逐隊に所属する谷風(艦これ未登場)でイヤーな雰囲気だったとか。
当の雪風乗員にも、僚艦が身代わりになったのでは、と気に病む人もいたらしい。
- 艦艇の性能的に考えれば雪風が島風と同能力値になっているのはおかしく見えるかもしれないが、決して運が高いことで発生したエピソードを反映しただけではない。
その理由は生存していたことによる搭乗兵の練度上昇と共に、幸運艦として有名になるにつれて次々に搭載されていった装備類にある。
なんと最終的には、当時最新でまだ開発途中のソナー、対水上・対空レーダー二基、針山のような対空火器を装備というとんでもないカスタムが施されていたのだ。- 優先的に新装備が施されたのも、「間違いなく帰ってくるだろう(新装備が沈没で無駄にならない、実戦データを持って帰ってくれる)」という期待があってのこと。
- それもあってか、小さな駆逐艦の癖に砲撃成績は優秀だったとか。ナイショだよ。
- 雪風乗員の練度の高さを伝えるエピソードとしては、戦闘時の被弾を想定した応急処置訓練に関する冬月(艦これ未登場)の士官の証言がある。
「訓練ではいつも雪風が群を抜いて早く、しかも精確な処置ができていた。」 戦闘で中々破損しないからって、日々の訓練を怠ってたわけじゃないのですよ?
- 雪風と常に行動を供にしていたのが、すぐ下の妹の時津風親方。沈没した時、幸運艦雪風に乗組員が殆ど救助されている。ラッキー、なのか?沈没したんだけど・・・。
- 時津風が沈没した海戦は、時津風と共に白雪、朝潮?、荒潮?を一度に失ったビスマルク海海戦である。
敵の制空権下、真っ昼間、駆逐艦と輸送船だけで堂々と突破セヨと言うムチャな作戦によって、輸送船8隻の全てと護衛の駆逐艦8隻中4隻が沈没。
参加艦隊の参謀が「全滅するからやめてくれ」と願い出たのを作戦司令部は「全滅覚悟で行け。命令だ」と突っぱねたとか。創作の疑いはあるものの、事実であってもおかしくない
そんな中で大半の乗組員が救助されたのなら幸運と言えなくもないが、艦これ提督が孔明に見える様なアホな作戦を命じられた時点でラッキー?を問うレベルの話ではない。 - 雪風は戦闘で沈んだ妹、時津風の乗員を救助後、一旦北上して脱出。救援に駆け付けた初雪?に救助者を移して燃料を補給すると、12隻の仲間たちが沈められた戦場に舞い戻り漂流中の荒潮?の生存者を救助している。
- 尚、ビスマルク海海戦は完勝したアメリカが付けた名称。日本側はあまりに被害が甚大過ぎてこの戦闘に名称を付ける事ができなかった。
そのせいもあって味方にこの惨敗は伝わっておらず、飛鷹?の乗組員は「アメリカの捕虜になった時、戦果を報道してるのを見て知った」と言う有様。
日本にはダンピールの悲劇の異名と、帰還した雪風乗組員の「こんなみじめな惨敗の姿で戻ってくるなんて・・・」の悲痛な手記が残る。
- 時津風が沈没した海戦は、時津風と共に白雪、朝潮?、荒潮?を一度に失ったビスマルク海海戦である。
- マリアナ沖海戦にて護衛していた第二補給部隊が空襲を受けた際に「探照灯」で米軍機搭乗員の目をくらませるという奇策を用いて3機を墜落させる事に成功するという世にも珍しい迎撃を行っていたりする。
しかし、全ての攻撃を捌き切ることは出来ず、被害を受けた油槽船一隻を雪風が雷撃処分する事となってしまった。
- 被弾損傷や人的損耗も少なかったもののゼロというわけではなく、終戦までに乗員9名が戦死している。
戦記に見張り兵の戦死者のことが記されていたことから、「手にした馬鹿デカい双眼鏡はそのことに配慮してのものでは?」という意見があったが……。- グラフィックを担当したしずまよしのり氏によると、物を見ることしかできず武装としては特に意味をなさないはずの双眼鏡を持っているのは、雪風が数多くの艦が沈むところを見てきたためらしい。
- 彼女の生涯については『雪風ハ沈マズ』(豊田穣著・光人社)という名作がある。全期間を最前線で活躍した雪風らしく多くの海戦や他艦のエピソードも豊富で、艦これファンなら読んで損はない。
- 余談ですが……
終戦から十数年が経過し、復興を果たした日本に、再び軍艦の建造が認められる事になりました。
戦後初めての自国生産による軍艦。生まれ変わった日本にとって、そして発足して間もない海上自衛隊にとって、
極めて重要な意味を持つことになる最初の護衛艦。はるかぜ型護衛艦。
その二番艦が、一番艦はるかぜより一月早く進水する事となりました。
戦後復興を象徴する、正真正銘の最初の護衛艦。
この排水量1700トンという小さな彼女に与えられた名は──
「ゆきかぜ」
──です。
この名が発表されたとき、旧海軍の関係者や、復員船となった雪風のおかげで祖国に帰ることができた人たちは、
皆、同じ言葉をもって迎え入れたそうです。「おかえり」と。
- 海上自衛隊発足後の文字通り1番艦になったのは偶然ではないと云われています。戦後初の護衛艦のネームシップを「ゆきかぜ」にできなかった理由は「武勲艦として、あまりに有名すぎたから」です。そこで、地味な護衛任務を太平洋戦争を通じて全うした名誉艦である「はるかぜ」をネームシップとし、そのかわりに先に「ゆきかぜ」を進水させたと伝えられています。
- 代表的なものとして某元幹部学校校長を務めた元海将が回想として上記のことを「駆逐艦春風」という本に文章を残している。また草創期の将官の何人かも回想録に記している。海兵学校末期の出身者にとっては憧憬をもって記憶されていたらしい様子が伺える。
- はるかぜ型以前に使用されたありあけ型護衛艦の前身はアメリカ海軍のフレッチャー級駆逐艦だった。
- 武勲艦に駆逐艦が多いのが日本海軍の大きな特徴である。諸外国の駆逐艦はフレッチャー級のように哨戒などを主任務にしていたのに対し、日本の場合は雷撃艦として攻撃に特化していたから。実際に運用されるのが駆逐艦だけなので、必然的に武勲艦が生まれることになった。