ハンターが発症する状態異常の一種。
メインシリーズのものとMHFのもので性質が大きく異なるが、本項でまとめて紹介する。
目次
概要
- メインシリーズではMHX、MHFではMHF-G6で登場した状態異常。
いずれも、ハンターの操作がうまく利かなくなるという厄介な効果を持つ。- MHXで登場した方は、「前後不覚状態」と呼ばれることもある。
MHXの発売前はこの名称での宣伝の方が目立っていたが、
実際のゲーム中ではほぼ「混乱状態」表記で統一されている。
- 一方のMHFの方のものは、厳密には「混乱やられ状態」が正式名称である。
一部媒体では音やられとも表記されている。
- MHXで登場した方は、「前後不覚状態」と呼ばれることもある。
- 混乱と聞くと、ハンターの頭上に星が回るあの状態を想像しやすいがそちらは「気絶」である。
メインシリーズでの混乱状態(前後不覚状態)
- メインシリーズの方での症状は、「ハンターの前後左右の操作が逆になる」という内容。
直接ハンターの体力が奪われたり、全く動けなくなってしまったりするという訳ではないが、
乱戦状態でこの状態に陥ると一気にピンチになりかねない。- この「ありそうでなかった」内容により、
発覚直後は様々なアクションゲームの同様の状態に関する話題が乱れ飛んだ。
主にドンキーコングとかドンキーコングとかドンキーコングとか
その二つ名個体である朧隠ホロロホルルのみである。 - この「ありそうでなかった」内容により、
- ハンターというよりプレイヤーを直接混乱に陥れる厄介な状態異常だが、
しかし逆に考えてみればハンター自体への影響はないとも言える。
操作がいつもと逆になっているだけなので、
回避や攻撃自体などになんら制限が掛かっているわけではない。
ターゲットカメラのロックオンは正常に機能し、
スコープを覗いている際の照準操作も逆にならない。
慣れればいつもとほぼ同じ動作でプレイできるのだが、
オトモアイルーを連れている場合だと話は別である。理由は後述。
- この厄介な混乱状態の治療薬は何かというと、まさかのにが虫である。
強烈な苦味で正気を取り戻す、とイメージするとわかりやすいだろうか。
ただし使用した際は、にが虫なので体力が減ってしまうのが悩みのタネ。
体力が赤ゲージになったところに攻撃をもらって更に危機的状況にならないように注意。
残り体力が少ない時は回復薬の使用を優先しよう。- ちなみに苦そうなイメージのある漢方薬には混乱状態を回復する効果は無い。
現実の漢方薬も全てが苦いわけではないが、
ハンターが使う漢方薬はにが虫を元に作られたもの。
なかなか苦味はありそうだが、
落陽草の根と調合して薬にしたことで苦味が緩和されるのだろうか。
これを利用してか自ら小タル爆弾でふっとんで無理矢理解除する方法もある。
小タル爆弾を置いてから回復薬等のアイテムを使えば、
混乱状態も解除され体力も回復するので無駄がない。- オトモアイルーと狩りを行う場合、
ハンターがこの状態に陥ると麻痺の解除に使うふっ飛び効果の攻撃で混乱状態を解除してくる。
これはオトモアイルーが行動不能でないかぎり真っ先に行ってくる行動なので、
ハンターがいかに混乱状態に慣れていようと、オトモが行動可能なら
「ニャー! しっかりするニャー!」とか「旦那さんのピンチ100%ニャ!」などと叫んで
ふっ飛ばしてくるのだ。
時間制限タイプの狩技を使っている時や、そもそも混乱状態に慣れているハンターは
混乱状態を解除しているより攻撃していた方がいいというのに、
彼らはハンターがこの状態になるや否やあらゆる行動をキャンセルして即座に群がってくる。
しかもこれ以外の状態異常時にはよく攻撃を外すくせに、
混乱状態時は恐ろしい命中率で当ててくるのだ*1。
オトモを連れている時はおとなしくにが虫を飲むか、
オトモにあえなくぶっ飛ばされるのを待つしかない。
このふっ飛ばしが逆に起き攻めなどの被害を増やすことになったり、
モドリ玉の使用時に邪魔をされたり、
狩技の発動・怯みや転倒などのチャンスも台なしにされたり、
挙句の果てに罠に掛けて捕獲用麻酔玉を投げている最中であろうとも問答無用のため、
いっそオトモを連れて行かないのも手である。 - なお、時間経過によっても回復するが、その際は特にモーションを取ったりはしない。
一応回復した場合は正気を取り戻したような合図みたいなものが出る。
その関係で急に操作が通常通りに戻り、
ハンターがまた逆方向に進み出すといった事態が起こりやすい。
慌てず落ちついて対処しよう。
混乱状態の効果時間は10秒程度なので、覚えておくとよい。
- ちなみに苦そうなイメージのある漢方薬には混乱状態を回復する効果は無い。
- このように厄介な状態異常なので、
そもそもスキルで予防したい……と誰もが一度は思うだろうが、
残念なことにMHXX現在ではハンターには無効化スキルが存在しない。
ただ予防手段が全くないわけではなく、狩猟笛の旋律「全状態異常無効」だと防げる。
この旋律を吹ける狩猟笛はMHXの時点だと1本しか無かったが、
MHXXでは新たに3本加わり、選択肢が広くなった。
また、ホロロホルルの攻撃で滞留している鱗粉に限るが、英雄の護りならば一応無効化できる。
- 一方でニャンターには「混乱無効の術」というスキルがあり、防ぐことが可能である。
記憶数は2と他の無効化スキルと比べると少し重いが、
どうしても混乱状態が苦手なら混乱無効の術を覚えているニャンターで挑むのも手である。
MHX
- MHXでは、同作で登場したホロロホルルが、この状態異常を操る。
ホロロホルルは一部行動時に淡い色合いの鱗粉を撒き散らし、
それら鱗粉を吸ってしまったハンターがこの状態に陥る。- ホロロホルルはこの鱗粉の性質を正確に把握しており、
翼で風を起こしてハンター目掛けて散布した鱗粉を吹きつけるという、
オオナズチのような攻撃も繰り出す。
そのため、散布地点から離れていても決して油断はできない。
怒り時限定の行動として、
急降下しながら足の爪で相手を攻撃しながら鱗粉を撒き散らす行動も取る。
いずれも威力が高い上に被弾すると混乱状態になってしまい、
最悪の場合、瀕死状態にもかかわらず操作が覚束なくなって絶体絶命の大ピンチに陥るといった
洒落にならない展開にもなりかねない。- ちなみに、飛行中に空から勢い良く着地した際に周囲に鱗粉を撒き散らすのだが、
その瞬間には化け鮫のように身体を膨らませて鱗粉を撒き散らす。
地面に降り立ちこんもりと身を丸める姿は見ていて微笑ましい。- 実際に、一部のフクロウは威嚇のために羽毛を膨らませて体を大きく見せる種もある。
一時期テレビで取り上げられることも多かったため、知っている人もいるのではないだろうか。
- 実際に、一部のフクロウは威嚇のために羽毛を膨らませて体を大きく見せる種もある。
- ホロロホルルは混乱状態になったプレイヤーを優先して狙う思考ルーチンを持っているらしく、
怒り時には跳ね上がった攻撃力や猛烈なラッシュで
なすすべもなくキャンプ送りにされてしまうことも。
慣れないうちは、怒り時には攻撃を控えて回避に徹するか、
一旦別のエリアに退避して怒りが静まるまで待つのも手である。- この思考パターンのおかげで、せっかくにが虫という解除手段が用意されているにもかかわらず、
にが虫を飲んでむせるか、
ガッツポーズをした隙にぶっ飛ばされて結局やられ損といった状況に陥りがち。
- この思考パターンのおかげで、せっかくにが虫という解除手段が用意されているにもかかわらず、
- ブシドースタイルで戦うとよくわかるが、この鱗紛の判定は二回発生している。
鱗紛を撒き散らした直後と、暫く滞留した後に混乱状態の判定が起こる。
そのため、一回目をジャスト回避して鱗紛の中で攻撃していると
ラッシュ中に混乱状態になる事も起こりうる。 - また、ホロロホルルはこの攻撃を行う際に頻繁に落し物をする。
地面にキラキラ輝く落し物を無視できず、
拾いに行っては苛烈な攻撃の餌食になるものが後を絶たない。
このような行動も人の欲を操り幻惑する「幻惑の魔術師」としてのデザインかもしれない。
- ホロロホルルはこの鱗粉の性質を正確に把握しており、
- ホロロホルル自体はトリッキーな動きでハンターを翻弄するモンスターであり、
混乱状態時に攻撃を回避しつつ反撃するのは難しい。
ホロロホルルは風圧や範囲の広い混乱粉塵飛ばし、極太超音波などの搦め手を多用するため、
モーションをある程度見切れていたとしてもあっさり返り討ちにされる可能性すらある。
粉塵を大量に振り撒く怒り状態ならなおさらである。
ホロロホルルは範囲の広い遠距離に対する攻撃をあまり持たず
(注意すべきは超音波攻撃や滑空攻撃程度か)、
混乱状態も上記の通り一定時間経過すれば解けるため、
余計なことを考えずさっさと離脱したほうが結果的に得をする場合も多い。
MHXX
- MHXXでもホロロホルルと共に混乱やられは続投している。
ところが、混乱状態を無効化できるスキルは引き続き存在しない。
- MHXXでは、新たに朧隠ホロロホルルが混乱状態を引き起こすようになった。
通常個体と同様に急降下攻撃の着地時に鱗粉を撒き散らす他、
新たに、翼を羽ばたかせて前方に鱗粉の弾を発射する技を身につけている。
ただ、この鱗粉飛ばしは直線的な軌道で弾速も遅いためかわしやすく、
それ以外の攻撃で撒き散らす鱗粉も、通常個体と違いすぐ消えてしまうため、
混乱状態に関しては通常個体よりは気にする必要が薄くなった。
まあ、朧隠ホロロホルルの場合は代わりにアイテムを盗んだり姿を消したり、
より厄介な行動が増えているのだが……。
- また、食事によって招きネコの不運が発動した場合、
クエスト開始と同時に混乱状態となってしまう場合がある。
しかもこちらの場合、ホロロホルルの鱗粉で受けた混乱状態の何倍も効果時間が長い。
とはいえ精々1分ほどなので、
その間にモンスターとの戦闘が始まらなければそんなに危険なものでもない。
オトモやパーティーメンバーがいるならその場で殴り飛ばしてもらえばすぐに治る。
相方が双剣や太刀だとふっとばしてくれない? 頑張れ
尤も、上位以上なら混乱したままいきなり大型モンスターの目の前という事態も起こり得るので、
発動させないに越したことはないのだが。
MHFでの混乱やられ状態
- MHFでも正常な操作ができなくなるのは同じだが、
はっきり言ってメインシリーズ以上にいろいろと大変な状態に陥る。
急に腹を抱えて笑いだす、フラダンスのように踊り始めるなどのアクションや、
バレエのように手を上げながら回り出すといったこの時限定の行動すら行う。
笑い出すのはともかく、狩り中に踊り出すのはもはや正気の沙汰ではない。
音圧に当たった瞬間にこの状態異常になるため、耳栓スキルは意味をなさない。- この間は気絶同様に行動不可となるため、場合によっては追撃を回避できない。
- 創音竜ポボルバルムのみがこの状態異常を起こす攻撃を繰り出す。
アカム系の咆哮動作2種の音圧に"混乱やられ"の効果が付加されている。
この内、立ち上がりつつ咆哮するモーションは演奏を行う直前にしかしない。
余談
- ゲーム関係で「混乱状態」と言うと、よくあるのは「敵味方関係なく攻撃する」*2というものだが、
モンハンにおいてはそのような効果は持たない。
もしそのような効果で実装されていたら、あまりにも極悪すぎて批判が続出するのは目に見えるため、
独自路線でありつつも「混乱」というイメージを崩さない形で登場させたのは英断だったと言える。