戦闘ダメージ

Last-modified: 2023-08-11 (金) 12:08:10


(これは公式wikiからの20180707における訳ですが、説明のいくつかに古い要素がはいっているので、最新バージョンでは、式が修正されている可能性があるため注意してください。)

ダメージはいくつかの手順で計算される。これらの数値がどのように作られるかを理解することは必要ではないが、十分な情報によって決断したいプレイヤーにとっては有利になる。最初に、攻撃がヒットしたかどうかを決める過程については、「セーブとTo-hit」を参照。

武器ダメージ計算

手順 1:能力値

(他のRPGをプレイしてきた人にとって)意外だろうが、能力値は、戦闘ダメージを決定する際、実際には一番重要な要素となる。どの能力値が使われるかは、武器の説明に「依存能力値」として示されている。*1

たとえば、ロングソードは100%腕力で、これは腕力だけが使われることを意味する。ダガーでは45%腕力・45%機敏で、これは腕力(に0.45をかけたもの)プラス機敏(に0.45をかけたもの)が使われる。しかし、「Lethality/致命の刃」タレントを持っていれば、45%腕力のかわりに、賢さ(に0.45をかけたもの)が計算に使われる。そのため、ロングソードを装備した Bulwark は、腕力*1.0となり、ダガーを装備した Rogue では、賢さ*0.45+機敏+0.45となる。

この手順の結果は、totstat(total stats/能力値合計)と呼ばれる変数に格納される。*2

例として、「Lethality/致命の刃」タレントをもつ機敏41・賢さ35の Rogue をとりあげる。(ダガーを使った場合の)totstat は、41*0.45 + 35*0.45 つまり 34.2 となる。「Lethality/致命の刃」タレント」が上書きするので、腕力は関係ない。


手順 2:武器の基礎パワー

ダメージを決めるうえで2番目に大事な要素は、武器の「base damage/基礎パワー」となる。これは通常数の範囲として表示されている。ここでは低いほうの数値が必要となる。

武器のパワーを掛け算のための数値へと変換する。使う式は:

武器パワー = (sqrt(基礎パワー / 10) + 1) / 2

武器の基礎パワーが28なら、武器パワーは約 1.337*3になる。

手順 3:熟練タレントによる修正

武器のタイプによって、そのダメージを増やすタレントが存在する。多くの武器では、これは「Weapons Mastery/武器の熟練」となる。ダガーでは、「Dagger Mastery/短刀の熟練」となる。弓とスリングは、「Master Marksman/熟練の射手」(原文では古いバージョンの Bow Mastery と Sling Mastery)を使う。マインドスターについては、これは「Psiblades/サイブレイド」となる。Temporal Warden、Brawler、Stone Warden、Sawbutcher、Gunslinger、Psyshot のようなクラスでは、これらのタレントの独自のクラス特有のバージョンがある。

以下の式を使う:

タレント修正 = sqrt(実効タレントレベル / 5) / 2 + 1

1.30 の倍率をもつ「Combat training/戦闘訓練」カテゴリ内のタレントレベル5の「Dagger Mastery/短刀の熟練」は、6.5の実効タレントレベルをもつ。したがって、タレント修正変数は、約 1.570 になる。

手順 4:物理パワー

物理パワーは、スケーリングされた戦闘ステータスである(キャラクター・シート参照)。ここでは、この数値を詳しく説明しない。たんにキャラクターのツールチップから数値を得る。

ここでの例では、Rogue は、物理パワー27を持っているとする。

手順 5:スケーリングされる前のダメージ合計

ここで、以下の式を使って、いままですべての数値を組み合わせる:

スケーリング前ダメージ = 0.3 * (物理パワー + ステータス値合計) * 武器パワー * タレント修正

この変数はコード内には実際には存在しない。わかりやすくするためにだけ使っている。

いままでの例を続けよう。Rogue のスケーリングされる前のダメージは、0.3 * (27 + 34.2) * 1.337 * 1.570 つまり約 38.539 となる。

手順 6:スケーリング後のダメージ

これは、キャラクターシート上に表示される基礎ダメージを決定する手順の最後となる。直前の手順で計算されたダメージは、以下の式に入れられる:

ダメージ = スケーリング前ダメージ ^ 1.04

そのため、ここでの Rogue の例の最終的な出力は、38.539 ^ 1.04 つまり 44.60 となる。

これは、キャラクターシート上には44として表示される。

ダメージの適用

武器ダメージの決定

手順 1: 武器ダメージ

武器攻撃の基礎ダメージは、上に説明した計算を使って、キャラクターシートの attack/攻撃 タブに表示される。

ここでは、Cornac Bulwark が Shalore Mindslayer を剣で攻撃したとする。以前のセクションで計算した基礎ダメージが 50 になったとする。

命中(主武器):45
ダメージ(主武器):50
貫通(主武器):8
クリティカル率(主武器):8%
攻撃速度(主武器):100.00%

ここまでの結果:50

手順 2: アーマーと重装度

アーマーは、この時点でダメージを減少させる。そのため非常に効果的になる。アーマーは重装度によって上限が決められ、アーマー貫通によって減らされる。敵のアーマーと重装度は、そのツールチップに表示される。
重装度/アーマー:30% / 12

重装度は、アーマーによって減少させられる最大量を決める。相手の重装度は 30% で、最大で 15 基礎ダメージ(50 の 30%)減少できる。相手のアーマーは 12 で、これは基礎ダメージから引かれる前にアーマー貫通によって修正される。攻撃側のアーマー貫通は 8 で、実効アーマーは 4 となる(12 - 8)。4 は、重装度によって許容される最大値(15)より小さいので、これが使われる。これが基礎ダメージから引かれ、それは 46 に減らされる。

ここまでの結果:46

手順 3: 威力変動範囲*4

威力変動範囲は、武器のパワー内の2番目の数値を最初の数値で割って得られる。これは、基礎ダメージと基礎ダメージに範囲の係数を掛けた間にランダムにダメージを増加させるために使われる。攻撃側がドワーフ鋼ロングソードを使っていて、次のように表示されるとする:

基礎パワー: 20 - 28

(28/20)を計算すると、威力変動範囲1.4*5を得る。それから、46(いままで計算した数値)と64.4(46 * 1.4)の間で、ランダムな数値が選ばれる。この例では、それは 57 だったとする。

ここまでの結果:57

手順 4: タレント

攻撃側が52%ダメージとなるレベル2の「Dirty fighting/ダーティファイト」を使って攻撃したとする*6。これは、単純に掛けられる。すなわち、57 * 52% = 29.64。

ここまでの結果:29.64

手順 5: クリティカルヒット

クリティカルヒットは追加のダメージを与えるチャンス。この確率は、attack(攻撃)タブで、ダメージと貫通の近くに表示され、この例では 8% だった。クリティカルヒットが与えるダメージの量は、「ダメージ倍率」項目の下にある「Critical mult(クリティカル倍率)」が掛けられたものとなる。デフォルトは150%。これはさまざまな要素で増加される。攻撃側はラッキーで、クリティカルヒットになった。29.64 * 150% = 44.46。

ここまでの結果:44.46

手順 6: 反対の手による修正

反対の手に持った武器は、50%のダメージだけを与えられる。これは、攻撃側が(Dual Weapon Training または Corrupted Strength のような)それを増大させるタレントを持っていないかぎり、そうなる。反対の手に装備されたマインドスターは全ダメージを与えられる。

ここでは、反対の手に装備された武器ではないので、この手順では何の修正もない。

ここまでの結果:44.46

共通のダメージ補正

すべてのダメージ源は、以下の順番で、以下の要素によって同じ影響を受ける。

ダメージ増加

属性の種類による増加と敵の種類による増加は合計され、それから適用される。+25%の物理ダメージ増加と+25%の生物に対するダメージ増加があり、生物に物理攻撃したら、結果のダメージには、1.5 が掛けられる。

  • 属性の種類
    これらは、対応するタイプの攻撃を行った時に、ダメージに適用される。よくあるソースは、特定のエゴからで、いつも杖に対して与えられる。
  • 敵の種類
    これらは、対応するタイプの敵に攻撃を行った時に、ダメージに適用される。よくあるソースは、(Genocide のような)特定のエゴやアーティファクトである。

耐性

耐性が適用されるのは、この時点となる。

Damage Reduction/ダメージ減少

ダメージ減少が適用されるのは、この時点となる。


*1 タレントが依存能力値を変更することもある。
*2 さらにスケーリングされるのだが、この事例ではスケーリング前と後で同じ値になる。能力値合計のスケーリングは45まではそのままの値、45-90は 3/4 倍、90-135は 3/5 倍・・・、のように45ごとに減少していく。能力値合計が100ならスケーリング後の値は 45 + 55 * 3/4 = 86.25 となる。
*3 武器性能詳細を有効にしていると、この「1.337」は「パワー」として記載されている。1.7.4.
*4 修正アドオン適用済み。
*5 武器性能詳細を有効にすると、この「1.4x」の数字そのものが記載されている。
*6 現在ではDirty fighting/ダーティファイトレベル2は187%ダメージとなっている。しかも執筆当初はダーティファイトは武器攻撃であったが、現在では素手攻撃であるから全くそぐわない例になってしまったが、本質的なことではないのでそのままにしておく。