珍獣メイキング

Last-modified: 2025-06-16 (月) 02:13:54

シャーロット職人の朝は早い
「まぁ好きではじめた仕事ですから」

最近は良いシャーロット(治癒の歌)が取れないと口をこぼした
まず、素材の入念なチェックから始まる。

「やっぱり一番うれしいのはお客さんからの感謝の言葉ね、この仕事やっててよかったなと」
「毎日毎日歪みが違う…機械では出来ない」

今日は納品日
彼はシャーロット(治癒の歌)をワゴンに詰め、ルミア島へと向かった
基本的な形は決まっているが、最近のユーザーの嗜好に合わせ
多種多様なシャーロット(歪み)を作らなければいけないのが辛いところ、と彼は語る。

「やっぱ実験の仕事はキツイね、愚痴ってもしかたないんだけどさ(笑)」
「でも自分が選んだ道だからね。後悔はしてないよ」
「このシャーロット(歪み)はダメだ。ほら、すぐに歪んでしまう」

彼の目にかかれば、見るだけで出来不出来が分かってしまう。
技術立国日本、ここにあり。
今、一番の問題は後継者不足であるという
仕込みに満足できないとその日の営業をやめてしまうという
30年前は何十ものシャーロット工場が軒を連ねたこの街だが
今ではシャーロット職人は彼一人になってしまった
問題は線に沿って歪みを確かめるのに、5年はかかると、匠は語る

「自分が気持ちよいのももちろんだけど、使ってくれる人はもっと気持ちよくないといけないね」
「もちろん出来上がった物は一つ一つ私自信で試しています」

ここ数年は、安価な中国製に押されていると言う。
「いや、ボクは続けますよ。待ってる人がいますから───」
下町シャーロット(治癒の歌)の灯火は弱い。だが、まだ輝いている。

「時々ね、わざわざ手紙までくれる人もいるんですよ
またお願いしますって。ちょっと嬉しいですね」
「遠くからわざわざ求めてこられるお客さんが何人もいる。
体が続く限り続けようと思っとります」
「やっぱねえ、手書きだからこそのシャーロットってあるんです。
機械がいくら進化したってコレだけは真似できないんですよ。」

1973年、オイルショックで血液の価格が3倍にまではねあがり、
一時は店をたたむことも考えたという

「やっぱりアレですね、
たいていの若い人はすぐやめちゃうんですよ。
このキモいペンギンなんですのとか、聴き続けてると頭がおかしくなるとか……
でもそれを乗り越える奴もたまにいますよ。
ほら、そこにいるビアンカもそう。
そういう奴が、これからのシャーロット界を引っ張っていくと思うんですね」

最近では海外のシャロリストにも注目されているという。
額に流れる汗をぬぐいながら
「本物に追いつき、追い越せですかね」
そんな夢を語る彼の横顔は職人のそれであった

今日も彼は、日が昇るよりも早くシャーロット(治癒の歌)の整形を始めた
明日も、明後日もその姿は変わらないだろう

そう、シャーロット職人の朝は早い

作り方



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動かし方

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歪ませ方

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コメント欄

  • 助かる -- 2025-05-05 (月) 20:02:12
  • 泣ける -- 2025-05-05 (月) 20:10:21
  • すみませんシャーロット(歪み)はどう作れば良いのでしょうか? -- 2025-05-05 (月) 20:28:18
  • ありがたい… -- 2025-05-05 (月) 21:03:55
  • 勉強になるにゃん♡ -- 2025-05-07 (水) 00:42:44
  • シャーロット職人って大変なんだな… -- 2025-05-16 (金) 10:31:02