クラス/【バーバリアン】

Last-modified: 2021-08-14 (土) 09:54:58

原語は「Barbarian」。
野蛮人、蛮族、未開人を意味する名詞。
フリー百科事典ウィキペディアによると、語源は古代ギリシャで異国の人間を指した「バルバロイ」とされる。当初のバルバロイには自国や自民族以外を蔑視する意味はなかったらしいが、時代を経るにつれて他民族や他国文化を蛮族と蔑視する意味が入っていき、キリスト教化された中世欧州やそれ以降の時代でもそういった文化や文明を築いた人々を「野蛮」とする偏見や蔑視は形を変えて繰り返されていった。
中世欧州風の異世界を舞台とするファンタジー作品では、やはり自然を重視する民族や部族など、自国以外の文明や文化は野蛮という偏見があり、そうした特色を持つ人々を「バーバリアン」と称することがある。この代表例はロバート・アーウィン・ハワード原作の小説作品である英雄『コナン』シリーズの主人公だろう。ゲーム作品ではキャラクターのクラスだったりモンスターだったりと、作品により扱いは大きく異なる。
D&Dシリーズでは戦士に似た前衛クラスという扱いだが、後述の通り通常の戦士とは異なる能力を有している。

アドバンスド・ダンジョンズ&ドラゴンズ

AD&D第2版のファイターハンドブックに登場する、ウォーリアーキットのひとつ。
序文では「このバーバリアンは、歴史上の蛮族ではなく、創作ファンタジーの中に登場するバーバリアンである。」、「文明の辺境にある社会出身の力強いウォーリアーである。」とわざわざ定義されている。
このキットのバーバリアンは、力強さとずる賢さで知られ、外の社会の退廃を軽蔑し、名誉を保つ独自の掟を堅く守っている。また役割としては「力強く、危険な人物」、「人間の皮を被った動物」のような表現をされる。そのため、ロールプレイの際には好き嫌いがはっきりしていることと、文明社会とは異なる文化や価値観を持った人物であることに注意しなければならないと明記されている。
下記の武器や技能に関しては、DMがバーバリアンの出身部族の設定に合わせて変更してよい。

  • 能力値制限としてストレングス15以上。
  • 副次技能
    特に指定は無いが、出身の部族に相応しい副次技能を持つことになる。
  • 武器技能
    必須武器技能はバトルアックスバスタードソード。武器技能の専門化については特に制限は無い。
    修得が望ましい技能は、ボウ類とソード類、ウォーハンマースリング
  • 一般技能
    ボーナス技能として耐性を得る。
    修得が望ましい技能は《共通技能》:動物の扱い方、動物調教、方向感覚、火起こし、騎乗/陸上生物、天候の予測。《ウォーリアー技能》:夜間戦闘、狩猟、登山、疾走、罠、サバイバル、追跡。《プリースト技能》:薬草学。《ローグ技能》:ジャンプ。
  • 特別な利点
    バーバリアンは力強さや激しさ、動物的な魅力により、相手に強い印象を与える。これにより遭遇した相手の反応チェックの出目が8以下の場合はさらに反応が良くなる。
  • 特別な欠点
    上記の特別な欠点の裏返しとなる。遭遇した相手の反応チェックの出目が14以上の場合、さらに相手の反応が悪化する。
  • 種族
    人間エルフハーフエルフドワーフ
    ノームのバーバリアンは上記に準じる。
    ハーフリングのバーバリアンは、ハーフリングの性格上難しいがDM次第になる。

AD&D第2版初期のキットに多い、雰囲気やロールプレイ重視タイプのキット。
長所は表裏一体の反応チェックのシフトのみ、ボーナス技能は耐性のみ。わざわざこのキットを取得したいかというと微妙なところ。

ダンジョンズ&ドラゴンズ第3版

プレイヤーズハンドブック所収の基本クラスの1つとなった。
後述の通り、重装鎧の制限こそあるが戦闘において有用な特殊能力を複数持つ。

関連用語

ウォーリアー】【ファイター】【バーサーカー