人間と、ファンタジーに分類される物語やゲームなどで有名な種族であるエルフの間に生まれた混血種族。
人間とエルフの特徴を、容姿や能力として良い部分を併せ持つという設定がされている。
反面、混血種族ゆえに差別や迫害の対象となる作品が少なくない。特にAD&Dの小説『ドラゴンランス戦記』の主人公パーティのリーダーであるタニスが「ハーフエルフゆえに人間とエルフの間で苦悩する」様子が描かれた。
『ソードワールドRPG』以降の日本のファンタジー作品ではそういった混血ゆえの苦悩はあまり描かれないか、完全に無視されていることが多い。
クラシック・ダンジョンズ&ドラゴンズ
基本ルールでは特に言及されていない。
DM次第では存在したり、あるいはオリジナル設定でクラスを作成している場合もあるかもしれない。
GAZ5「アルフハイムのエルフ」
「ハーフエルフ」という項目で記述されている。
人間とエルフの両方の長所を受け継がれており何の欠点もないという伝説があり、そのために妙な誤解をする人々がいるとされている。
両種族の混血は可能だが、エルフの男性と人間の女性の混血では、男子は必ず死産で女子は必ず人間となる。人間の男性とエルフの女性の混血では男子は常にエルフで女子は人間となる。
この設定のため、AD&Dと異なり種族やクラス、能力としては特に記述されていない。
アドバンスド・ダンジョンズ&ドラゴンズ
第2版では、最も数の多い混血種族とされている。
人間とエルフの両方の血を持つ者で、なおかつエルフの血が半分以上流れているという定義がある。
基本ルールでは、人間以外ではクラスの選択範囲が最も多く、パラディンとスペシャリスト・メイジを除く全クラスにつくことができる。レベル上限はドルイドの9が最も低いが、バードだけは人間と同じく20まで上昇できる。
マルチクラスの範囲も広く、クレリック(もしくはドルイド)・ファイター・メイジ・シーフから最大3つを兼職することが可能。
特殊能力としては、スリープとチャーム関連の呪文に対する30%の魔法抵抗力、60フィートのインフラヴィジョンを持つ他、コンシールド・ドアやシークレット・ドアの発見率も僅かながら持っている。
両親がエルフと人間なのか、もともと人間の血が混じったエルフなのかは個人次第。なおプレイングガイドVIの記事によると、ダークエルフであるドロウの血が混じっている場合は他の全てのエルフ族からの抹殺対象と見なされてしまうらしい。
ダンジョンズ&ドラゴンズ第3版
基本設定は大差ないが、特殊能力はかなり変更されている。
スリープの魔法効果には完全耐性、心術?呪文と類する魔法効果に対するセーヴィング・スローに+2の種族ボーナス?が付く。
エルフ譲りの感覚の鋭さとして、少ない照明での視認距離が人間より長くなっている。また、〈聞き耳)〈視認〉〈捜索〉判定に+1の種族ボーナス?を得られる。
人間の特徴としては、適性クラスの制限の緩さを受け継いでいる。