モンスター/【ブラス・ドラゴン】

Last-modified: 2021-08-06 (金) 21:29:34

原語は「Brass Dragon」。
直訳すると「黄銅竜」もしくは「真鍮竜」。
D&Dシリーズでは善良な性質を持つ「メタリック・ドラゴン」の1種。
ブレスウエポンは円錐状のスリープ・ガスと炎症を起こす高温の雲の2種を使い分ける。
ドラゴンの例に漏れず、メタルフィギュアは多数のメーカーから製造販売されていた。
黄銅や真鍮のドラゴン自体がD&Dシリーズ以外ではまず登場しないし、クラシックD&Dが全盛期だった頃は「ブラス・ドラゴン」と言われても「それどんな色?」と聞かれるくらいの知名度しかなかった。

アドバンスド・ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ

原語は「Dragon, Brass」。
AD&D第2版のモンスターコンペンディウムでの表記は「ドラゴン、ブラス」だが、解説では「ブラス・ドラゴン」と表記されている。イラストでは角がなく、顎からは2本の長いヒゲ(触角?)が生えている。
モンスターコンペンディウムで解説されている善良なドラゴン族の中では最も弱い。
性格は自己中心的で粗野。社交好きでやたらお喋りなくせに、あまり話し上手ではない。重要な情報を持っていても、論点をはぐらかしたり贈り物は大歓迎だとほのめかしたりと、解説文を読んでいてちょっと「善なるドラゴンってなんだろう」と考えてしまうかもしれない。
生まれた直後の鱗は鈍い色で、茶色のブチの入った真鍮色。成長するにつれて真鍮色が濃く、柔らかい光沢を放つようになる。
ブラス・ドラゴンは主に乾燥する砂漠や草原に生息することが多い。乾いた熱気を好み、日向ぼっこが好き。巣以外では日向ぼっこができる場所と、旅人を待ち伏せる場所を複数個所をお気に入りの場所として転々としている。
雑食性でなんでも食べられるが、小食でも知られる。木の葉に付いた朝露から栄養を得ることができ、長い舌で舐めとる姿が目撃されることがあるそうな。
知能は高く、独自の言語と善竜族の共通語を話すことができる。また他の知的生命体と意思疎通をする能力を有することがある。
生息域が被るブルー・ドラゴンは宿敵だが、ドラゴンブレスの性質と射程距離の問題のため1対1では勝つことが難しい。したがってブラス・ドラゴンは同族や隣人たちの協力によりブルー・ドラゴンに対抗することが多い。
気候/地形は乾燥した砂漠および平原。出現頻度は希。社会構成は独居性もしくは氏族。活動時間は常時。食性は特殊。知能は極めて高い。アライメントはCG(カオティック・グッド)もしくはNG(ニュートラル・グッド)。
基本となるヒットダイス巨人と同程度。地上での移動速度は人間並み。飛行速度はそれなりに速いが機動クラスは高くはない。また地中を掘り進むことができる。
攻撃手段は爪2回、噛みつき1回。ブレスウエポンは円錐状のスリープ・ガスと雲状の熱気。前者は対ブレス・ウエポンST判定に失敗した生物を昏睡状態に陥らせる。後者は高熱によるダメージをもたらす。
アーマークラスは良い。また火炎と高熱に対して完全な耐性を有する。
ブラス・ドラゴンは戦闘よりも会話を好んでおり、知的なクリーチャーと遭遇した場合は会話を試みる。もし遭遇したクリーチャーがある程度以上の会話をせずに立ち去ろうとした場合、「サジェスチョン」の呪文で引き留めたり、スリープ・ガスで相手を眠らせる。
こうして(無理矢理)眠らせたクリーチャーは首以外を地面に埋められてしまったが最後、ブラス・ドラゴンの会話欲求が満たされるまで延々とお喋りに付き合わされることになる。一応、そのまま忘れられることはない・・・たぶん。


「善なるドラゴン」のはずだが、遭遇してもありがたみよりも面倒くさそうなイメージしかわかないのはどうしてだろう。

関連項目

ドラゴン(モンスター)