モンスター/プレイングガイドV

Last-modified: 2023-04-02 (日) 08:05:48

株式会社新和が発行した書籍「プレイングガイドIV」、「プレイングガイドV」に掲載されたモンスターの一覧。
元のデータはDRAGON誌89号に別冊付録として付いた「CREATURE CATALOG」からだが、プレイングガイドでは4号と5号に分割して掲載されている。分割はアルファベット順に前半と後半に分かれている。以下の項目順はアルファベット順のままにしている。

プレイングガイドV

後半部を掲載。

  • アイハグニム(Ihagnim)
    アストラルプレーンに生息する、アメーバのような捕食生物。半透明なプラスチックのような外見のため、視認しにくいという特徴を持つ。
    数本の触手を操り、生物を捕らえて体内で消化しようとする。この消化液は強力で、特殊な事情がない限りは飲み込まれた生物は1ラウンド後に完全に消化されてしまう。
    アイハグニムはその肉体的な特性上、いくつかの攻撃に対して耐性がある他、サイオニクス攻撃を受け付けない。
  • ミリカン(Millikan)
    ねじくれた木の根を持つ円筒型のクリーチャーで、木の切り株と誤認しやすい。わずかな知性を持っており、肉食生物として獲物を不意打ちしようとする。
    移動速度は低いが、捕食した生物から引火性の気体と油を生成する能力があり、電気的にこれを発火させるという攻撃手段を持つ。また生物を捕食するだけでなく、金やプラチナ以外の金属類を食べる。
  • ダークナーガ(Naga, Dark)
    人間のような頭部を持つ蛇。邪悪な性格をしているが、知能が高く他の種族と協力することがある。
    噛みつき攻撃と、尻尾の先に生えた毒針による攻撃を行うことができる。またマジックユーザーとしての呪文使用能力を持つ。
  • ペルタスト(Peltast)
    茶色い斑の革製品のような外見をした寄生生物。人間や人間型生物が直接身に着ける革製の手袋や衣服などに化ける。ペルタストは呼吸もしないし熱も出さないため、非常に区別しづらい。
    ベルタストはより「好み」の宿主を求めており、そうした宿主候補が現れると気づかれないように移動する。宿主がペルタストを「身に着ける」と宿主からは少しずつ生命エネルギーを吸い取ることで生存する。
    その代わりペルタストは宿主が危機に陥ると、蓄積した生命エネルギーを宿主に譲渡したり一部の毒を分解中和することで宿主の生命を守ろうとする。
  • ピッチャープラント、ジャイアント(Pitcherplant, Giant)
    プレイングガイドVでは「PITHCERPLANT, Giant」と誤植。
    食虫植物であるウツボカズラの巨大種。巨大な花瓶のような形をしており、太い蔓が生えている。この太い蔓は、捕らえた生物を本体である花瓶型の胴体の内部へと放り込む。
    体内へ放り込まれた生物は徐々に溶かされて行くことになるが、金属類は溶けない。
  • シースター(Seaster)
    水面を漂流して、水面に落ちた生物や魚や汚物を摂取して生きているクリーチャー。三本の触手のような腕と三つ又の嘴がついた口と、9つの小眼を持つ。
    小型だが、噛みつきのダメージが意外に高い。
  • スカリオン(Scallion)
    単語の意味としてはラッキョウやニラ、長ネギだが、このモンスターは巨大な魚類である。
    鋭い歯をもった肉食魚であり、母魚は体内に数匹の子を住まわせている。この子は母魚の体内から飛び出して獲物に襲い掛かることがある。
    スカリオンは麻痺や精神攻撃に鈍感であり、そうした攻撃の一部に耐性を持つ。また他の魚と違い、振動を感知するよりも視覚と嗅覚で獲物を捉えようとする。
    なお、スカリオンの子は成長すると母魚の体内を食い破って殺すことで独立する。
  • ジャイアントシュライク(Shrike, Giant)
    鳥類である百舌(もず)の巨大種で、「ブッチャーバード」とも呼ばれる。
    羽と胴で獲物を打ち据えつつ、鋭い嘴で獲物を穿つという攻撃を行う。
    海洋地域に生息するシーシュライクという亜種もいる。
  • サインド(Sind)
    別名「マーシュヴィグル」。
    湿地帯に住む人間型種族で、くぼんだ頬と尖った鼻、厳つい顔、丈夫な角質の皮膚を持つ。身長は6~10フィートと大きめ。体質的に毒に強い他、精神に影響を与える呪文をいくつか無効化することができる。
    陰気でシニカル、悲観的だが、善良で感受性が強いとされる。普段は喫煙を楽しむ他に、特別な時は酒類をたしなむ。
    彼らは強欲というわけではないが、外部との取引で有用になり得る宝物を保有していることがある。
    個体としての戦闘能力はオーガと同程度だが、中には非常に強力な呪文のような不可思議な力を発揮する個体がいる。
    彼らは同族間でもプライバシーを重んじており、集落では長老会議の決定でさえも絶対ではない。また生息地を同じくするリザードマンとは友好的というわけではないが、外敵が現れた時には同盟して立ち向かうことがある。
  • スターリバイアサン(Star Liviathan)
    アストラルプレーンに生息する巨大な鯨。シロナガスクジラに似た外見だが知性は高く、サイオニクス能力を有している。
    善良な性格だが、アストラルプレーンで長い時間を過ごしているため、小さなアストラルプレーンの旅人たちからすると問題意識や時間間隔が理解しがたい存在である。
    攻撃は尾による強烈な一撃。さらに念動力を有している。単純な防御力は低いものの、触れた物や近づいた者を分解するという特殊なサイオニクス能力を持つ。
    彼らは小さな存在が自らの尾やヒレに掴まって便乗することを許すことがあるが、発声する言語は持っておらずテレパシーによる意思疎通しか行わない。
  • アトゥック(Utukku)
    異界であるタルタロスに住む強力なクリーチャー。
    身長12フィートくらいのヒューマノイド型で、ライオンのような頭を持つ。たてがみは長い針のような毛が放射状にのびている。胴体は鱗がついており手足には大きな爪が生えている。
    体色は暗いレンガ色、顔は金~赤色、目は明るい黄色で瞳は青色。
    故郷であるタルタロスではよく遭遇するらしく、自分たちの縄張りに侵入したデーモンなどを餌食とする。プライムマテリアルプレーン(物質界)にプレーンシフトした際には砂漠や活火山のある地域を好む。
    様々な呪文に似た効果を操ることができるし、高いヒットダイスと爪と噛みつきによる高い攻撃力、高い防御力と対魔法抵抗力を有する。知能も高い。
  • ジャイアントビーナスフライ-トラップ(Venus Fly-Trap, Giant)
    蠅捕草(ハエトリグサ、ハエトリソウ)は、現実世界の北米原産の食虫植物。これはgiantと名が付いている通り、通常種の20倍の大きさ。
    蠅捕草は二枚で一組の葉があり、その葉には感覚のある毛がある。その葉の毛に何かが触れると反応して葉が閉じて獲物を捕らえて、内部に消化液を分泌して獲物を消化する。
    だいたいは森の下生えに隠れており、事前に気付く可能性は低い。1つの蠅捕草には通常数枚の葉が生えており、内部は弱酸性の消化液で満たされるため小型の獲物は数ラウンドで溺死、数日で溶かされてしまう。
    捕らえられた獲物は内部から反撃も可能だが、手段は限定的。二枚の葉で「飲み込み」できないサイズの獲物が捕らえられた場合でも二枚の葉による締め付けは続くため、その間獲物はダメージを被り続ける。
    捕らえられた味方を救出するために葉を攻撃することは可能だが、その場合捕らわれた味方もダメージに巻き込まれることになる。
    蠅捕草の本体部分を殺すことで葉に捕えられた味方を助ける事も可能だが、本体部分が死んだ場合は葉が開いて飲み込まれた生物が解放されるまでは時間が多少かかる。
  • ブルガン(Vurgen)
    20~40フィートの体長を持つ海棲のクリーチャーで、小さな鋭い目と大きな顎を持つ。胴体は広がる袋のようになっており、獲物を飲み込もうとする。表皮の色は班の入った茶色が主だが、他の色の表皮の個体もいる。
    攻撃は噛み付き1回、さらにブルガンの頭部側面から尻尾にかけて鋭い刃状になった棘が生えていて、これで直接攻撃することができる。ブルガンが生物を飲み込むと、飲み込んだ生物はブルガンが分泌する消化液により麻痺したりダメージを被る。
    ブルガンは海の狩人で、獲物を丸ごと飲み込もうとする。そのため広い海域を遊泳しているが、時に浅瀬や港に出てくることもある。
  • キラーホエール(Whale, Killer)
    鯱(シャチ)のこと。現実世界の水棲の哺乳類で、クジラなどの自分より大きい生物に対して集団で狩りを行うことでも知られる。
    体長は5~6メートル、体重は大きな個体では10トン近くに達する。現実世界では広範囲に生息しているが、餌になる動物が多い沿岸付近に多い。
    氷の下からの奇襲、集団による包囲や挟撃などの戦術を用いるなど、海の狩人として高い知能を持つ。
    ヒットダイスはそれなりにある上に、もともと集団で行動するため出現数は多い。
    攻撃手段は噛み付き1回のみ。ただし個体によってはサイオニクス能力を持っていることもある。
  • ウィンドスティード(Wind Steed)
    雲の島や非常に高い山の頂上付近に生息する、羽のない馬に似た生物。
    善性と高い知能、高い視覚、地上の踏破能力だけでなく機動性の高い飛行能力を有する。
    調教は可能だが、調教されたウィンドスティードは性質が変質してしまい臆病になってしまう。反面、調教された個体は特定の主人に忠実になるし、騎手が呪文使いだった場合は背に乗った状態でも呪文が唱えられるようにもなる。
    攻撃手段は蹄2回と噛みつき1回。
    馬に似た生物だが、雑食性であり葉や魚、鷹の肉を好む。空腹にかなり耐性があるが、いざ食べられる時は大食いになる。
    その外見と性質上、ペガサスと仲がよくグリフォンやヒポグリフと仲が悪い。