【精素】/精素結晶

Last-modified: 2023-10-27 (金) 01:41:24

アルファベット表記:Etherite Crystal
読み:しょうそ・けっしょう
分類:物品
発案者:tocoma110
Tag: 精素 精素結晶 秘境資源 発案:tocoma110


概要

秘境資源の代表格。
目に見える形で結晶化した、精素の塊の総称。
含有する精素の種類・構成によって保有する性質は多岐に変化する。一般的には単一性精素ないし傾倒性合成色精素に属しその性質をそのまま備えるものがほとんどだが、中には固有合成色特有合成色金属質の輝きによる特殊な性質を持っていたり、特有の術式と同等の性質を発揮する結晶なども存在している。
そのため、一口に精素結晶と言っても多岐にわたり、取り扱いには専門の知識が求められる。


また、秘境開拓者にとっては最も身近かつ重要な収入源であり、彼らの存在意義の1/3ほどを占めていると言っても過言ではない。

 

形状

見た目は精流の輝きによく似た色合いの水晶体であることがほとんど。
多くの場合はどこか宝石の類に似た結晶として形成される。内部からうっすらと輝きが見えることで、一般的な鉱物と異なることが確認出来る。
そのため、発光の有無が判断基準となりやすい。

  • 高純度のものは透明度の高い宝石のようになるため、一目でそれとわかる。

 

特徴・他

その発生場所は非常に多彩であり、一概にどこと明言することが難しい。
地下に眠る、大気中の精素が固まる、生物内部で生まれるなど、主だったものだけでもこのように様々。加えて、それらが複合的に折り重なっている。
その一方で、精素濃度が濃い場所ほど発生しやすいこともわかっている。
そのため秘境で見つけることは容易く、そこから持ち帰られた精素が様々な形で利用されることとなる。


精素技術利用においては欠かせないものであるため、現代文明においてその需要が絶えることはない。
術式媒体としての活用は勿論のこと、各種燃料から加工の道具、機構の一部や触媒に使われるなど用途は種別で多岐にわたる。
精素技術の発展が目覚ましい国家などでは日用品の燃料ないし術式起動素材としても利用されるため、日常生活との結びつきが深く、そういったところから大陸秘境開拓時代以降はさらに需要が高まっている。


多様な可能性を秘める一方、結晶によって含有する精素の性質や特性にも大きな差異があり、特に純度の高いものや特殊な性質のものは正確に理解し利用しなければ意味がない。
そのため、採集された精素結晶は概ね秘境開拓組合などを通して精術士ギルドへ送られ、検査・選別の末に、市場へと流通していく。
また忘れられがちだが高濃度精素でもあるため、特別な収納道具で運搬しなくては、精素汚染を招くこともある。


基本的に結晶が持つ力の大きさは、結晶の大きさ・色味の深さ・内包する光の強さで判別可能。
結晶が大きいほど含有する精素量が多く、色味が深いほど精素の濃度が高く、内包する光が強いほど保有する精素のエネルギー量が大きい。


精素結晶は単体では、それほど周囲に大きな影響を及ぼさない。
しかし、何らかの形で物品に混入させたり、特定器具の中で他の物質と放置しておくと、徐々にその性質で精素汚染を始めることがある。
こうして行われる精素汚染は、大気中の精素による不安定な汚染現象よりも細やかな制御が効き、熟成に近い形での変化を促せる。そうして加工されるものは精素の力を十全に受けて、成果物として形成される。
そのため、精素結晶は波音術のみならず、精合術においても重大な資材である。

 

分類

大陸精術学会?では下記のようなカテゴリ分けがなされている。
 

純色精素結晶

ありふれた精素結晶の一つで、単一種類の精素のみで構成されている精素結晶。
結晶が澄み、色合いも澱みや濁りが一切なく深みの強い結晶として形成される。有する性質は精素の性質そのままであり、目的に応じて使い分けることが最も容易い。その代わり、特定の効果や効能をもたらすためには調整が不可欠。
一般利用される精具などでも利用されやすく、数ある精素結晶の中でも特に需要は高い。
単一性精素ないし傾倒性合成色精素固有合成色精素特有合成色精素の内、1色のみで構成されるものが該当する形となる。

混合精素結晶

その名の通り、複数の精素が混じっている精素結晶の総称。
ありふれた精素の一つであり、いくつかの精素の性質を一度にないし混合して備えている精素となる。そのため、利用に際してはその特性を理解しておかないと、面倒な事態を招いてしまう。
だが性質さえきちんと把握していれば、複数の精素の効果を一度に見込めてしまえる利点も持つ。そのため、どちらかと言えば専門性の高い分野で需要の高い代物と言える。

  • こちらは純色精素結晶と異なり色味に濁り・濃淡があったり、まだらや縞模様になっていることが多い。

混濁精素結晶

濁った色彩が常に変化する特徴を持った、混濁精素が結晶化した精素結晶。
大気中に存在する精素としては最もありふれた混濁精素であるが、意外にも精素結晶化することは珍しい。そのため見つかることは稀な珍品として扱われる。
しかし、活用するには常に変化を続けるその性質が仇となる。少なくとも、利用する精素の特定からの変換ないし抽出という手間がかかるため、前述のものらと比べると価値はいささか下がる。

未色精素結晶

未色精素が結晶化したもの。
透明な結晶の中で無数の光が明滅している点が特徴であり、純性精素結晶と並んでわかりやすい精素結晶である。
混濁精素と異なり不安定性が薄いことから、変換の手間はそれほど大きくなく利便性は高い。主に現在不足している精素を補うために利用されることが多いため、工業分野や精術士の間での需要が高い。

無色精素結晶

文字通り、無色精素のみで構成される精素結晶。
内に透明な光*1を宿した完全無色の結晶として形成される。その異質な形態から、一目で通常鉱物でないことがわかる。また、これの採取される地区からは他の精素結晶は一切形成されない。
非常に稀有な存在であり、精素研究・工業利用の面において重宝されていることから、取引価格は他の精素結晶の数十倍から数百倍に上る。

術式内包精素結晶

その名の通り、結晶単体で何らかの術式の特性を保有する精素結晶。*2
大半は単純な術式を起こすようなものであるが、単一波音一つで術式を展開出来る即効性は高い利便性を持つ。が、その価値は結晶内部で構築されている術式に依存するため、「どんな効果があるか」が重要となる。


多くは混合精素結晶ないし純色精素結晶に似た結晶として形成されるが、その内部に精紋回路のような紋様が見えることが特徴。*3精紋回路の構成から内包される術式を識別することが可能とされ、知識さえあればある程度は判別が可能。
その性質からか、多くの結晶は拳大以上の大きさを持つ。

  • わかりやすい例としては「発火する」「放電する」「冷気を生む」など。
    また、「液体を純化する」「特定物質・精素を除去する」などの高度かつ複雑な術が構築されている場合もあり、そうした結晶は高額で取引される。

内包される精紋回路上の紋様の大きさが術式の規模を示すため、全体に対する比率でどれほどの出力で、どれほどの回数使えそうかということがわかる。
よく見られるものは掌大の結晶に対し1/3程度の大きさの紋様で、5回前後が目安とされる。


なお、大型の術式内包精素結晶が砕けた場合、その規模を縮小した効能に変化する。
これはこぶし大未満の大きさになると性質を失うが、効力を持っている場合、残された破片内にある精紋回路様の紋様も変化が起きる。

精素金属/金属精素結晶

厳密には金属ではないのだが、その構成精素からそう呼称される精素結晶。
金属精素が集い生まれている精素結晶で、通常の精素結晶と異なり、半透明かつ金属質な光沢を備えることからこう呼ばれている。本来的な意味で合金化されていることは皆無であり、基本的な性質はいずれも純色精素結晶の亜種と言って差し支えない。
類似金属とは、水晶状の質感を備えるところで見分けることが可能。

固有特性精素結晶

固有の特性を備える精素結晶の総称。
術式内包精素結晶に近いが、あちらと異なりそれ自体が周囲に影響を及ぼすものとなっている。
及ぼす影響の内容・範囲などは個々で異なり、また同質のものが存在しないこともあるなど、数ある精素結晶の中でも特に個々の希少性が高い。故に、その内容によるところはあるとはいえ、極めて効果で取引されることがあり、秘境開拓者にとってはまさにお宝である。
構成精素などもかなり異質であり、そもそもその結晶構造自体も一般的な精素結晶とは違うとする説もある。


代表的な例としては、大陸侵災?以降大陸各地で発見される『不死鳥の尾羽』など。

 

関連するもの

 


相談コメント欄


*1 感覚として確かに眩しさを覚えるにもかかわらず、色を認識出来ない。また光の先にあるものは目視出来るが、一方でそれらは歪んで映る。
*2 いわゆる魔法効果を発揮する使い捨てアイテム。
*3 あらゆる方向から見て視認可能という、不可思議な特徴を持つ。