【精術】/銀十字式

Last-modified: 2023-11-06 (月) 02:07:16

アルファベット表記:Mithril Closs Temple Type Ether Arts
読み:ぎんじゅうじしき
分類:医療精術
該当地方:大陸各地
発案者:tocoma110
Tag: 精術 光の国信仰 医療 銀十字式 銀十字の院 精術流派 精術医療 発案:tocoma110


概要

銀十字の院の所属者だけが使える、特殊な医療精術
高い精度での負傷・病毒・精素汚染等への対処を可能とするのみならず、精素干渉による二次災害が起こる可能性が極めて低いという特徴を持つ。
そのため数ある生態干渉精術の中でも非常に珍しい、被術者への負荷が著しく低い精術となっている。


形態としては伝統的な詠唱型波音術だが、研鑽・改良を重ねてきたこととから、技術的にも時代に取り残されることがない。
技術習得については通常解放されていないが、利用そのものは隠匿されていないため、目にする機会は少なくない。

 

特徴

本流派の特徴は、使用する精素使用する波音杖にある。


まず、本精術に於いて重要なことは、『生命共鳴精素』と呼ばれる精素の活用にある。
これは通常の赤性精素などと異なり、単純な肉体活性・不足補充のみではなく、「その生命体があるべきカタチに戻す・近づける」とでも言うべき現象を起こす。そのため、回復は他の医療用精術と比べて非常に安定した形で発揮され、被術者への負荷の少なさ、より正確な形状・機能の回復を見込める。
術者の技量にもよるが、失われた部位・機能の再生や難病への対応でも、その効果を発揮しやすい。

  • 当然、他の精術士の間でも研究が進められているものだが、未だに安定した活用技術が確立しておらず、多くは「優れた個人の技量によってのみ制御可能なもの」とされている。
    しかし、本精術ではこの精素を高い精度で制御し、なおかつその技法を継承することに成功している。そのような技術は大陸歴1800年代になっても皆無に等しいことから、本技術の特徴と言える。
  • ただし、絶対の成功率を誇るわけではなく、あくまで「被術者に負荷が少ない」「高い回復効果が発揮されやすい」だけである。
    また、回復効果には当然赤性精素・碧性精素など多数の精素も用いられている。
    生命共鳴精素の効果はあくまでそれらをより一層強く・正確に発揮させるためのものでしかない。そのため薬品などと組み合わせて治療行為を行なった方が安全なことは、他の医療用精術と同様である。

次に、使用する波音杖だがこれはすべて聖銀製である。
正式な施術士なった者にはその証として聖印型のネックレス*1として配布されるほか、治療法に応じたものが製造・配備されている。
生命共鳴精素は通常の波音素材では御せず、この聖銀製の波音杖のみで制御を可能とする。

  • なお、正式施術士の証である聖印型のものは簡易的な術を即座に行使することに特化しており、緊急事態でもすぐに活用出来るものである。

使用する波音言語も他のものと比べて特徴的。
基本的に単音ないし極めて短い音*2。を連続し組み合わせる。それ故に波音術でありながら歌うようなものにならず、しかし基礎形式のような数秒で終わる形でもない独特のものとなる。


なお、光の国信仰に殉じる者にしか習得は許されておらず、そういった意味では技術独占と見なされることもある。


基本的には医療用のものがほとんどだが、いくつかは自衛・防衛用の術なども存在する。

 

代表的な術式

【医療用】

  • “癒しの灯”
    最も一般的な近距離外傷治療技術。
    他の流派の同系統術のように、単純な損傷個所を修復・肉体機能を回復するのみならず、治療と共に不要な菌などの影響もある程度以上除去する複合術式。
    ただし、部位欠損・臓器まで至るような重症には十全な効果を発揮し辛い。
    また回復速度・治療範囲・浸透方式によって下記のようなバリエーションが存在する。
    • “癒しの光”
      回復効果を高めより正確な治療を施すのみならず、体力面の補充も大幅に行える高等技法。
      集中力を求める技のため術者の負担が増大する。
    • “癒しの楔”
      しばらくの間精術現象を定着させる高度技法。
      術式を対象の肉体に打ち込みじわじわと回復効果を発揮するもので、短時間高速再生型と長時間持続自然再生型の二種で主に利用される。
    • “癒しの波”
      全身に染み渡るように回復効果を及ぼす応用技法。
      複数の傷に対して一度に効果を発揮出来るものも、その分単発の効果が弱いため継続して長時間用いる必要がある。
    • “癒しの風”“癒しの波紋”
      近距離ではなく中距離ないし周辺広域へ治療術式を発動する、超高度技法。
      いわゆる基礎形式流術波術に近しい形式の術であり、扱うには医療知識に加えて一般的な精術士に近い精素操作技術が求められる。
      医療精術の中でも極めて高度な技の一つ。
  • “聖母の癒し”
    “癒しの光”のさらなる最上級技法。
    部位欠損や臓器損傷などに至るほどの肉体破壊を治療する、銀十字式の奥義の一つ。
    極めて強力な技法であることは疑いないが、行使するためには生体情報の把握・理解に加え、極度の集中を要するため使用するには一等施術士の資格が必要。
  • “朝焼けの風”
    疲労回復を促す碧性精素を主体とする回復術。体力回復に特化している。
    大気中の壁性精素の量によって効果が左右されがちだが、それは他の流派の同系統の術も同様である。
  • “洗いの流水”
    殺菌・消毒をメインとする簡素な術。主に傷口への初期対処として用いられることが多い。
    また流水とはあるがあくまで比喩であり、噴霧を吹きかけるようなものではない。
  • “混ざり抜きの風”
    いわゆる「毒物」を取り除く術式。
    他の流派のそれと異なり「体内にある異物を明確に切り離す」ことを可能とする点で優れているが、同時に「それが何か」を術の行使中に見極めきれない場合、効果が十全に発揮されない。そのため、医療知識が必要という点では変わらず、毒素相手では分が悪い。
    一部のウィルスや病原菌に由来する病にも有効。
  • “清光の風”
    精素汚染への対応に特化した術。
    根本的な精脱原理を用いた汎用性の高い術であるが、専門的な術に比べると個別精素汚染・精素毒への対処は弱い。そのため完治・根治のための現象別特化対処術も、各種開発されている。
  • “活力の脈”
    肉体を活性化する術。赤性精素を中心に用いる本流派ではやや珍しい術式。
    本来的には医療特化ではないが、患者が重篤な段階を脱して以降の回復・リハビリ、また解毒薬の効果増強目的などで用いられることがある。

【医療用以外】

  • “円輪の光盾”
    光で出来た円形の障壁を作る。物理・精素の干渉双方に効果がある万能型の一種。半面、持続時間が短い。
    • “六弁雪華”
      “円輪の光盾”の発展形にある、六枚の花弁を持つ花のような形状の防護障壁。
      強度・持続力共に“円輪の光盾”を凌駕している一方、精素の構成難易度が高くなっているため上級者しか使えない。

 

メモ

いわゆる『僧侶職系の回復魔法』のイメージです。
実はそういう精術医療ってこの世界ではかなり稀有なので、RPGらしい回復魔法はかなり強いんですね。
あと『信仰』パラメーターで効果量が左右されるから『魔力』が高くても無意味だぞ!

 

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