セリフ/【過去は変えられないよ。私、やっとわかった】

Last-modified: 2023-09-04 (月) 23:57:27

FF8

「過去は変えられないよ。
 私、やっとわかった」
「私がエスタにさらわれたときに
 ラグナおじさんは旅に出た……」
「でも、そのせいで、レインが死んじゃう時に
 ラグナおじさんはそばにいられなかった」
「レインは生まれたばかりの赤ちゃんを
 ラグナに見せたがっていた……」
「レインはラグナ、ラグナって呼んでた。
 だから、何があっても村にいるように……」
「でも、ダメだった。
 もうあの瞬間には戻れない……」

昏睡状態に陥ったリノアの元気な姿に会いたくて歴史改変を願ったスコールから
(もしかしたら助けられるかもしれないんだろ?)と尋ねられた時に、
エルオーネが吐露するようにして彼に告げた台詞。
 
エルオーネは、幼い頃にエスタによる女の子狩りで攫われたことで、
結果的にラグナレインのそばにいられなくさせてしまったことを悔やんでおり、
能力で過去を変え、自分を犠牲にしてでも二人が共にいられるよう試みた。
しかし、結局失敗してしまい、運命には逆らえないことを悟るに至った。

  • 彼女の行動とその動機、結末に関してはわかるのだけど、どこに勝算があったのかがわからない。
    • 勝算がなくとも賭けに出る者は、現実/架空お話問わずごまんといる。
      彼らは得てして運よく(都合よく)成功したりする事もあるが、エルオーネには幸運も奇跡もなくごく当たり前に失敗した。それだけのことだろう。
  • 何気にラスボスの目的の失敗を予言している台詞。
    ほぼ同時期に未来から干渉するラスボスの存在と、おぼろげながらもその目的が判明するため、
    勘のいいプレイヤーはこの段階で察せられるかも知れない。
    まぁRPGのラスボスの目的は大概失敗するものと言ったらそこまでだが。

後にルナサイドベースからの脱出ポッド内で彼女はさらにこう悟ることになる。

「大切なのは今だから。
 私も……やっとわかった」

その「今」を変えるため、今のリノアにスコールの意識をジャンクションする。

「リノアを安心させてあげなさい。
 きっと心は通じるから」
「限りなく今に近い過去へ……
 未来に一番近い……今へ……」

結果スコールの呼びかけにより非常用酸素の使用に至り、リノアの死は回避されることとなり、
エルオーネのジャンクションによる干渉が、初めて目に見える形で成功した例と言える。


実際、過去を変える事が出来たら、
悲惨な運命を背負っても必死に生きている他シリーズのFF主人公達の立つ瀬がないだろう。
ガチで過去(未来ともいうが)を変える事が出来たのはこいつくらいのものか。あたりとか。

  • 光の4戦士はストーリー後半で過去改変しまくっている。
  • FFCCRoF…
  • FF13-2って…。こいつらだって良かれと思ってしたことなんだ…。
  • 実際に過去を変えられたら…もし最初のジャンクション時に過去改変に至っていたら、
    ラグナとジュリアがくっついてラグナはエルオーネ、レインとは出会わず、スコールもリノアも産まれなかったかもしれない。

『妖精さん』を使ってラグナの過去を変えようとしたエルオーネ。
ここでの『妖精さん』とは勿論スコール達のことであり、
その『妖精さん』を操っているのは他でもないプレイヤーでもある。
そして
「過去は変えられない。けど、知らなかった過去を知った時、今の自分が変わる」
という台詞。まさしく、
『ゲームの筋書きは変えられない。だが、最後まで見届けたとき、プレイヤーの何かが変わる』
というわけだ。
後のFF10にも連なるこういった演出はやはりTVゲームをプレイしている身として感慨深いものがあると思う。


レインとラグナが一緒にいられない過去を変えようと思っていたのなら、
自身がさらわれる時にジャンクションさせるのが一番の近道である。
ラグナがいない隙にさらわれたのならば、そのいない隙を埋める手段を用意できる。
にも関わらず、自身がさらわれる前後の時間にジャンクションさせている。
条件ありとはいえ自身の意思でコントロール出来ない能力では無さそうである。
恐らく、上で指摘されている『勝算』とはラグナが自分を救出して
その足でウィンヒルにまっすぐ帰ってこさせることだったのだろうか?
当時の幼いエルオーネは結果的にラグナがエスタに留まらざるを得なかったことを
理解できなかったのかもしれない。
そしてジャンクションにはGFを介して他者を強化することは出来ても他人を操る力はなく、
上で挙げた方法はどれも不可能。エルオーネは能力、そして過去を理解できていなかったのだ。

  • 身も蓋もない事を言えばそもそもスコール達は過去のラグナ達にジャンクションされたからと言ってだからどうしたという話である。
    過去に戻って何をすべきか説明すらされていないのなら、スコール達はただ過去のラグナ達の出来事を追体験するだけである。

FF8が因果律ではなく宿命論を採用しているのではないかという仮説の根拠にもなってる。


ほんの一瞬だがこのシーンで初めてレインは死ぬ前に子供を残していた事が判明する。
ハッキリと明言はされていないものの流れから言ってもラグナの子であるのは明白であるが
話題は過去を変えられるか否かが主でありその後もこの事について誰も直接言及しないので
ながら見感覚で進めていると無意識に聞き流したりしてしまいがち。


過去は変えられないと言うが、ラグナ達は妖精さんを認識しているし、それによってパワーアップしているのは事実。
そしてアルティミシアも未来から干渉し、明らかに過去が変化している。
過去は変えられないのではなく、過去が変わった事を認識出来ないのでは?と思った。