がんばれタッグス

Last-modified: 2021-01-22 (金) 21:20:09
注意
この作品は「きかんしゃトーマス」とストーリー上の関連はありませんが、制作に少なからぬ影響があるため、例外としてこのWikiで扱います。



概要
人形劇『きかんしゃトーマス』(これ以下トーマス)の第1シーズンから第2シーズンまでの実質的な製作を手掛けた制作プロダクション、クリアウォーター・フィーチャーズ(Clearwater Features)に在籍していたプロデューサーのロバート・カルドナとディレクターのデヴィッド・ミットンが、トーマスの製作で得た撮影ノウハウを応用し、トーマスと同様に顔や意志を持つタグボート(タッグス)達を主役として制作したシリーズが本作である。1話の尺は15分~20分。
監督のデヴィッド・ミットンはトーマスでも当時監督を務めた人物であり、模型の製作スタッフや劇伴作曲者もトーマスと同じであったが、同作のプロデューサーであったブリット・オールクロフトは本作とは関わりがない。
製作会社が同一で作風も似ているので、トーマスのスピンオフのように見えるが、正式なストーリー上の接点は無く、全くの別作品である。
制作会社の解散により権利の継承者が不明な為、現在では再放送やDVDなどのパッケージ・メディアの発売ができない状態だが、比較的近年の放送でエアチェックビデオや放送当時の発売VHSソフトが多数現存し視聴はそれほど困難ではない。
製作・放送
トーマスの第2シーズンの製作終了後、第3シーズンの撮影が開始されるまでの1988年から1990年のブランク期間にトーマスの撮影でも使用されていた、サリー州シェパートンに在る撮影所「シェパートンスタジオ」にて製作が行われた。
スタジオ内に設置された大型水槽に、船底に車輪付きのシャーシを取り付けたタッグスの模型を並べ、シャーシに繋がれた糸を引っ張る事でタッグスを移動させながら撮影を行っていた。
遠隔操作で目や顔の動作を付けていた点はトーマスと同様である。模型の大きさはトーマスと同スケールで、本作に登場する蒸気機関車などの鉄道模型はトーマスと同じメルクリン社の1番ゲージの機関車とバックマン社のGゲージの客車等を使用している。
1クール分の全13話が制作され、1988年4月にイギリスで放送が始まるとそこそこのヒットになったが、その後1990年にクリアウォーター社が解散し、更に本作の放映・制作権を所有していた番組制作会社TVSも1992年に解散した事などから、第2シリーズ以降の続編が制作される事はなかった。
本作の撮影で使用された港のセットや客船の模型をブリット・オールクロフト社が買収し、トーマスの第3シーズン以降の撮影に転用された。また、監督のデヴィッド・ミットンを始めとしたクリアウォーター社のほとんどの社員はブリット・オールクロフト社に引き抜かれ、以降のトーマスシリーズの製作に残留した。
一方でトーマスの製作総指揮でもあったプロデューサーのロバート・カルドナはトーマスの製作からも離れ、カナダにて本作と作風が酷似しているタグボートを主役とした作品『Theodore Tugboat』を製作した。
クリアウォーター社やTVSの解散後、本作の権利の継承者は不明とされテレビ再放送等も行われなかったが、ロバート・カルドナが本作の映像を1997年よりアメリカで放送が開始された子ども向け番組『Salty's Lighthouse』に映像提供した事から、当時の映像権はロバートが所有していたと思われる。
しかし本作がそのまま放送される事はなく、番組側で新たに創った物語に合わせて本編映像を再編集したものが放送され、脚本上でもキャラクターの性別や名前が変更されるなど改変が多かった。
その後本作の映像を含む『Salty's Lighthouse』の放送回の一部が2005年にイギリスで発売されたコンピレーションDVD『Toddler Time』に収録され、事実上本作の映像がDVDとして発売されたのはこのタイトルのみである。
日本での公開
日本では1992年10月2日から同年12月25日まで、毎週金曜日朝7時より、テレビ東京にて「がんばれタッグス ゆかいな船のなかまたち」のタイトルで放映された。
日本語吹替え版製作はテレビ東京と制作会社コスモプロモーションが行った。再放送については、詳細不明。
放送と同時にタカラから番組収録VHSテープが1巻に1話収録の全13巻で発売された。その後、全4巻(1~3巻までは3話収録、4巻のみ4話収録)のお買い得版が追加発売され、2種類の全話収録形態で平行販売された。同じくタカラより、登場キャラクターを再現した玩具「わくわくスケール」をテンセンツ、サンシャイン、トップハット、ゾランの4種と港のセットを発売した他、電動やゼンマイ式で推進する湯船に浮かべて遊ぶ製品やぬいぐるみ、食玩(カバヤより発売)など、玩具製品は多種にわたって発売された。
また出版物は、ほるぷ出版から写真絵本が全10巻とフィオナ・ハードウィックによる書き下ろしノベル(新書版)が4巻発売された。これらの製品は全て廃盤、絶版となっている。
本作の出演声優のうち、江原正士納谷六朗梅津秀行は後にトーマスの日本語版に加わっている。
その後
海外、特にイギリスオーストラリアではまだまだ人気があり、権利所有者を発見・交渉し全話DVD化する運動が行われている。
また、2013年にはファンが一部を除くキャラクターの撮影用模型を発見、入手し、その件により設立された複数人のファンによる団体『Star Tugs Company(現:TUGS: The Exhibition)』がイギリスの一部地域で模型の展示会などを行っている*1
先述の通り本作の多くのセットや模型が『きかんしゃトーマス』の第3シーズン以降に転用され、本作に登場するクレーンのビッグ・ミッキーの模型もトーマスの舞台であるソドー島ブレンダム港のクレーンとして流用された*2
長らく無名のクレーンとしてトーマスが3DCG化以降も登場していたが、2017年放送の第21シーズンビッグ・ミッキーという本作と同じ名前で意志を持つクレーンとして登場した

*1 後述のきかんしゃトーマスで流用された一部の模型もマテル・クリエイションズ及びヒット・エンターテインメントが団体へ貸与しており、展示会にも出展されている。
*2 但し、「オー・ジェイ」の模型を流用した「レイクサイダー3」は後に行方不明になった。