日本ハム・新庄剛志監督が報道陣に向けて放った一言。
背景
北海道日本ハムファイターズは、2021年シーズン中に中田翔を無償トレードで、オフには大田泰示・西川遥輝・秋吉亮らをノンテンダーで放出し、選手層はかつてないほどに薄くなっていた。
その中、10年間監督を務めた栗山英樹の後任として新庄が新監督に就任。就任会見では「優勝なんか一切、目指しません」と発言し話題となった。その後も「レギュラーとかない。全員横一線」「トライアウトのシーズン」と発言し、育成と種まきの年であることを明確に宣言。
実際に(怪我のジョン・ガント*1を除き)選手全員を一度は一軍で出場させる*2、打順やポジションを固定しない、投手も配置を固定させず様々な場面で登板させるなど、試験的・実験的な選手起用を行う。
采配ではエンドラン、ダブルスチール、スクイズなどの高リスクなサインプレーを多用するといった奇策が目立ち、それが原因で落とす試合が多いという批判も上がった。
勝敗を度外視した方針の結果、2022年は開幕から最下位を独走。6月には両リーグ最速で40敗、8月には70敗に到達、9月18日には同年のパ・リーグ最下位が確定した*3。
記事
日本ハムが両リーグ最速40敗 新庄監督「楽しいゲームを見せられるようにします!」
https://www.sanspo.com/article/20220619-6LY24J4LUVOTNEZ3QYJOCNSXNY/
(パ・リーグ、日本ハム2-4ロッテ、9回戦、ロッテ5勝4敗、19日、札幌D)日本ハムは一回の3失点が重くのしかかり、リーグ戦再開後は3連敗。両リーグ最速で40敗目を喫し、借金も今季ワーストタイの「14」となった。
(中略)試合前、新庄監督は報道陣に対して「あんまり最下位、最下位、連敗、連敗って言わないで。見ている人たちは『(チームが)成長している段階だから、いいの、いいの』だから」と話していたが、札幌ドームには大きなため息が渦巻いた。
新庄本人が「負けてもいいと思っている」のではなく、ファンの言葉を代弁しているという格好をとっているのがポイントである。
流行
おおよそ監督らしからぬコメントになんG民は度肝を抜かれた。その汎用性の高さから、
といったように使う者が続出し定着。
「予祝」「波」「戦う顔」「けつなあな確定」などと並び、2022年の流行語となった。
なお、「よくねえよ」「(アカン)」など否定的なレスがされた場合は、新庄が自身のInstagramに投稿した「僕の性格上 気に食わないコメントやチームメート スタッフの文句を言う人間は即ブロックしてます」「そんな人間はshinjo freedomに来なくて良い🤙‼️」の一文が返されるのも定例となっている。
また新庄が現役晩年に自身のスタンスを表現するために「Never mind whatever I do, Fan is my treasure!!(ほっとけ、俺の人生だ。ファンは俺の宝物)」というメッセージを用いた*6故事に倣い、新庄に無批判な信者を婉曲的に「宝物」*7という蔑称で呼ぶ文化も定着した。
関連項目
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