ヒーローインタビューにおいて、敗北フラグとなる可能性が高いため言ってはならないとされる言葉。
当時、阪神所属だった新庄剛志(現日本ハム監督)がヒーローインタビューの際に放った決め台詞が初出。なお近年は発言した球団に関係なく阪神が何かしら影響している事が多い。
主な事例
1999年6月12日 阪神
新庄が巨人・槙原寛己から敬遠球をサヨナラ打。お立ち台で決め台詞として「明日も勝つ!」と言い放った。しかしこの一週間後に阪神は首位陥落。
1999年9月10日 阪神
新庄が8回裏に巨人先発のバルビーノ・ガルベスから決勝ソロ本塁打を放ち、お立ち台で再び「明日も勝つ!」発言。しかし翌日から球団ワーストタイ記録の12連敗を喫する。上記のように6月時点で一時は首位に立っていた*1ものの、シーズンが終わってみれば優勝した中日から26ゲーム差も付けられる圧倒的な差で最下位まで転落していた。
これら2つの事例によって「お立ち台での『明日も勝つ!』は禁句」という認識が広まった。
2004年4月5日 ロッテ
小林宏之が「今年は絶対に優勝します!」と発言。この時点で単独首位だったロッテは翌日から10連敗を喫し、シーズン4位に終わる。
2019年3月31日・4月5日 日本ハム
3月31日の試合を3-1で勝利した日本ハムはヒーローインタビューで来日初安打初打点の王柏融とその通訳がお立ち台に登場。その通訳がカタコトな日本語で「明日も勝ちます」と訳したが、次カードの楽天戦で3連敗を喫する。さらに阪神も4月2日から4月4日の巨人戦で3連敗。
その後、日本ハムは東京ドームで西武との試合があり、ハムファンの誰もが4連敗を覚悟したが王柏融の来日初猛打賞と2打点の活躍もあり勝利。ヒーローインタビューでまたも王柏融と通訳が上がり、カタコトな言葉で「明日も勝ちます」。その翌日、投手陣が西武打線につかまり16失点で大敗、さらに阪神も広島打線につかまり10失点と両チーム仲良く大敗を喫する。
2019年5月2日 DeNA
ヤクルト相手に好投し勝利投手になった今永がまたもお立ち台に上がり、少し言い方を変えて発言。言い方を変えれば安心かと思いきや、いやいや、そんなことはなく。翌カードの阪神戦からチームは5連敗してGWを終えた*4。
2019年6月12日 阪神
福岡出身の梅野がヤフオクドームのソフトバンク戦で2安打4打点と故郷に錦を飾り*6、「明日も~」に合わせて観客が「勝つばい!!」とコールし、今季3度目の発言。前回はなんとか回避したものの、翌日から引き分けを挟んで6連敗し、ジンクス再発。時期的に「週刊ベースボールの呪い」ともコラボしたとか言われている。なお、この日は奇しくも新庄が最初のフラグ発言をした日からちょうど20年という節目の日であった。
2021年9月7日 オリックス
前カードで首位の座を奪われていたロッテとの直接対決で劇的サヨナラ勝利で首位に返り咲いたオリックス。サヨナラ打を放った大下誠一郎がヒーローインタビューで「明日も勝つばい!」と発言。翌日の試合は1-4で敗れ、僅か1日で首位の座を奪い返された。
2022年9月7日 阪神
甲子園での対ヤクルト戦で伊藤将司が完投勝利を挙げ、梅野と近本と共に3人でお立ち台で「あさっても勝つばい!」。翌々日は例年お得意様だったハマスタでのDeNA戦であったが、この年は異様に相性が悪かったため不安視するファンも多かった。そして、9日の試合では先発の藤浪が1000投球回を達成するもワイルドピッチを連発した上、守乱も重なり惨敗*10。
2024年5月19日 DeNA
中日戦で先発・中川颯が自らプロ初ホームランを放ち勝利し、バッテリーでお立ち台に上がると山本が「明日も絶対勝ちます」と発言。
翌日試合は打ってはノーアウトのチャンスで凡退を連発、守ってはエラーの連鎖、トドメのダブルリクエスト失敗という見るも無残な内容で試合に敗れた。
2024年8月21日 DeNA
中日戦で牧秀悟が猛打賞の活躍で勝利し、お立ち台に上がると「明日も勝ちます」と発言。
翌日は牧が前日を上回る4安打の大活躍などで6回までに7-1と大量リードとなったが、勝ちパターンが完全崩壊し最終的に1点差で敗れた。
ジンクス発動を免れたパターン
2004年9月20日 日本ハム
MLBから移籍、日本ハムでNPBに復帰した新庄がサヨナラ満塁フェンス越え単打*12を打ってお立ち台へ上がるとこの台詞を解禁。
当の日本ハムは翌日も勝ったが、古巣の阪神がこの日から3連敗してしまった。
2012年10月 巨人
澤村拓一が21日に行われたCSファイナルステージ第4戦のヒーローインタービューで発言。この日の澤村はよほど興奮していたのかマイクを向けられた際には「やったぜぇ!」と絶叫、インタビューの最後も「明日も勝つ!」とかなりのハイテンションで締めくくった。
巨人は第3戦まで中日ドラゴンズに3連敗して土俵際まで追い込まれており、過去の事例*13から澤村のこの発言が盛大なフラグになるのではないかと危惧されたが、勢いづいた巨人は3連勝の大逆転でCS突破。
ちなみに同試合の副音声でゲスト解説を務めていた阪神・能見篤史は「(明日も勝つ!)って言うと大体負けるんですよ」とコメントしている事から、選手間でもこの言葉にまつわるジンクスが浸透していることが伺える。
また、27日に行われた日本ハムとの日本シリーズ第1戦で勝利投手となった内海哲也もヒーローインタビューで上記の澤村を意識して発言。そして翌28日に登板し勝利投手となった澤村は「明後日も勝つ!」と発言するも、巨人は直後に連敗。しかし勢いそのままに結局日本一を勝ち取った。
一方アメリカでは発言直後に行われたワールドシリーズでデトロイト・タイガースが4連敗し敗退。対戦相手は皮肉にもサンフランシスコ・ジャイアンツであった*14。さらにその後、タイガースの本拠地であるミシガン州デトロイト市が財政破綻してしまった。
2013年4月30日 DeNA
金城龍彦がヤクルト戦で決勝打を放ち、お立ち台では上記の今村と同様の発言。しかし翌日は自らのサヨナラ本塁打で劇的な勝利を収め、有言実行を果たす。
2019年7月5日 巨人
DeNAとのカード初戦で守ってはファインプレー、打っては3ランホームランを放ちヒーローインタビューを受けた丸佳浩が「明日も勝ちます!」と発言。
しかし翌日も普通に勝利。なお同日に同率で並んでいた阪神も勝利したため、DeNAは単独4位に転落。
2019年7月6日 阪神
前述で勝利した阪神はこの日広島を押しのけて2位に浮上し、
先制タイムリーを放った糸井がお立ち台で「明日も勝てるようにがんばります」と発言。
しかしこちらも翌日は0-0の終盤に糸井が出塁して大山が2度のバント失敗から均衡を破る先制タイムリーを放って勝利*16。
今季2回目の発言のジンクスを回避した梅野と同じくこちらも有言実行を果たした。
広島を3タテし、広島を4位に突き落とした。
なお、前日4位だったDeNAはこの日巨人に勝利し、1日で3位に復帰。
しかも2日連続でジンクス回避という珍事。
ただ2日後の巨人戦からオールスターを挟んで6連敗してしまい、前述の巨人も発言の2日後に敗れたことから、1日遅れでジンクスが発動したとする見方もある。
2023年8月8日・9日 DeNA
本拠地での対中日初戦、牧秀悟がBクラスに転落したチームを救う同点打・勝ち越し打を放ち、お立ち台で「明日も勝つ」と発言。翌日は3安打3打点の大暴れでチームを勝利に導き有言実行を果たし、再びお立ち台で「明日も勝ちます」と宣言。9日の試合も2打点タイムリーを放つなど3タテに貢献し、2日連続で有言実行を果たした。
2023年9月12日 阪神
M5で迎えた4位巨人との3連戦。2回に木浪聖也の犠牲フライで先制し、その後西勇輝の完封で1点を守り勝利し、M3とすると、木浪がお立ち台で「明日も勝ちます!」と発言。
翌日の試合では佐藤輝明が満塁本塁打を放ち、青柳晃洋の好投で勝利。さらに翌々日の試合でも勝利し、11連勝で18年振りのリーグ優勝を決めた。
2023年9月20日 オリックス
M4で迎えた2位・ロッテとの本拠地2連戦。初回に杉本裕太郎のタイムリーなどで主導権を握ったオリックスが試合を制しM2とすると、お立ち台で「明日決めます!」と堂々宣言。翌日の試合では6回まで無得点と抑えられながらも、7回二死走者なしから死球とバッテリーエラーで二塁に勧めた後、杉本のタイムリーから四球を挟み4者連続適時打で一挙6得点を奪い逆転。宣言通りの3連覇を本拠地で決めた。なお、1週間前には上記の阪神も本拠地でリーグ優勝を決めており、関西の2球団が同一シーズンで優勝を決めるのは1964年の南海=阪神以来59年ぶり。
2023年10月18・19日 阪神
CSファイナルで第1戦を4-1で勝利し、アドバンテージ含み2勝0敗とした日のヒーローインタビューにて同点ホームランを放った森下がお立ち台で「明日明後日勝って日本シリーズ進出決めます!」と宣言。翌日もサヨナラ勝ちで日本シリーズ王手を決めると、お立ち台で岩崎が「明日も勝つばい!」を早口で発言。さらにサヨナラ打を打った木浪が「明日決まりますけど...」と3連勝宣言(後に失言だったと明かす)をした。まさかの三重フラグとなった20日の第3戦。しかしファインプレーにも助けられながら見事4-2で勝利し、発言通りに3連勝して日本シリーズ進出を決めた*17。
2025年4月26日 DeNA
開幕スタートダッシュに失敗し悪夢の5連敗で迎えた広島3連戦、相手のエラーに付け込んで連勝。2試合目のお立ち台で蝦名が「明日は勝ちます」と発言。翌日はここまで精彩を欠き開幕3連敗中だったバウアーが中4での先発の予定だったためフラグ発動を心配されたが、それまでの出来を払しょくする8回1失点10奪三振の力投で3タテを達成した。
どちらとも言えない?パターン
2022年6月3日・4日 DeNA
牧秀悟が楽天戦で3ランを放ち、お立ち台で「明日も勝つ」と発言。翌日は2試合連続3ランなど5打点の大暴れでチームを勝利に導き有言実行を果たす。そして再びお立ち台で明日も勝つと宣言したが、翌日はシーソーゲームの末試合に敗れた。
サッカーでの事例
2009年6月28日 大分トリニータ
サッカーJ1・大分トリニータ対鹿島アントラーズ戦直後にチームがバラバラじゃねえか登場。この後上本大海が「次は絶対勝つ」と2度も繰り返してサポーターの士気は高まったが、トリニータはJ2降格。