ミッションエディター ~実践編Ⅱ~

Last-modified: 2016-06-10 (金) 21:41:25
 

特定条件下での部隊移動

ここでは、Triggersタブを使用してより高度な部隊移動を実践してみる。Outlineタブ>>Layersグループ>>ger_positionsで、ここではger_tanks。部隊は、コンター同名で3x Pz.IV Ausf.B Tiger II 1LODとした。
ここにて、かなり重要な注意事項がある。AI部隊の場合は問題ないのだが、プレイヤー車を含む部隊はミッションエディタ上に表示された赤線の部分より外には配置しないこと。このエリアに部隊があると、戦闘区域を出たと判断されミッション開始直後にMission Failedの判定を受けてしまう。
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Triggersタブの設定に入る前にUnitsタブMorals, %グループとすぐ隣りのExperience, %グループに注目して欲しい。Morals, %グループはその部隊の士気を設定でき、Experience, %グループはその部隊の経験値を設定できる。今回は、ドイツ軍の精鋭戦車部隊が増援に来るという設定にした。
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Outlineタブ>>Layersグループ>>ger_tacticsから、適当にコンター名を付けて(ここではtactic_01)T-34-85の進路上をぐるりと囲もう。そう、ここのコンターにT-34-85の部隊が侵入したらケーニヒスティーガーの小隊が動き出すようにしたいわけだ。
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次に、マウスでポイントしているボタンを押す。すると、コンター内のポイントがすべて繋がり一つの大きな輪になったと思う。Triggersタブにてコンター指定を行う場合は、このボタンを押しておく必要がある。
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それでは、Scriptsタブからケーニヒスティーガー小隊への命令を決定する。Operations scriptにてスクリプトを作成(ここでは、ger_attack)。Formationsを選択し隊形はFreely。次にMovementで移動先をtactic_01。いつも通りだ。そして、Type of operationグループで、Wait the triggerを選択しよう。最後に、このWait the triggerOperations scriptグループの一番上に持ってこよう。表のすぐ左にある青い矢印で場所を移動できる。

 

では、いよいよTriggersタブの設定に入る。タブグループのに◁ ▷の右をクリックし、タブグループをずらすとTriggersタブが現れる。例によっていつものボタンを押し、トリガー名を決める。ここでは、Trigger_01とした。
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次に、Scriptsタブに一度戻り、Trigger_01の登録をする。部隊へのコンター登録と同じように、Triggerグループ内の明後日の方向を向いた矢印を押せば、最後にクリックしたTriggerが自動で登録される。
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Triggerの組み方 (基本)

始めに一言断っておくと、Triggerの機能はかなり複雑であり、正直、記事主でも詳しい機能がよくわかっていない。だが、既存のミッションを参考に、取り敢えず使い方の分かったTriggerを紹介しよう。

 

今回始めに使用するのは、The opponent of the party in a contour(=敵部隊がコンターに入る)である。読んで字のごとく、敵部隊が指定コンターに侵入した場合発動するTriggerである。T-34-85の部隊がtactic_01に侵入したらケーニヒスティーガーの小隊が動き出すようにするため、このTriggerを使用してみる。先ほど作成したTrigger_01を選ぶ。
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Trigger parametersグループから、The opponent of the party in a contourを。The party (country)グループからUSSRを。Contourグループからtactic_01を選ぼう。tactic_01を指定するときは、Contourの一覧表が不親切にも出ないので、マップにてtactic_01をクリックした状態で、明後日の方向を向いた矢印を押そう。問題はTrigger一覧左にある「小屋」と「旗」のアイコンである。
上部の小屋のアイコンは、The trigger works at switching with 1 in 0(=トリガーは、0中1のスイッチングで動作する)と説明のポップアップが出る。下方の旗のアイコンは、The trigger works once and remembers a status(=トリガーは、一度に動作や状態を記憶する)と説明のポップアップが出るが、正直これらがゲーム中で何を表すのかよく分からない。他のミッションでは、勝利・敗北条件以外のTriggerは、よく「旗」のアイコンがアクティブになっているため、本Wikiでもそれを踏襲してミッションを作成する。というわけで、「旗」のアイコンをクリックして、アクティブにしておこう。
その後はいつも通り。Unitsタブにて、ケーニヒスティーガーの小隊にger_attackScripts登録を行えば良い。セーブして再起動。エディタ上でミッションをテストしてみよう。T-34-85の部隊がtactic_01に入った時にケーニヒスティーガーの小隊が動き出せば成功だ。

 

トリガーの解説(分かっている物のみ。推測含む)

  • Object in Conter
    • コンターと特定の1ユニットを指定する。「特定のユニットが指定範囲に入った時」に起動する。
  • The party(country) in Counter
    • コンターと国籍を指定する。「特定の国籍ユニットが指定範囲に入った時」に起動する。
  • Timer
    • 時間(分)を指定する。「指定時間が経過した時」に起動する。***_script.engscrで詳細設定ができる。
  • Mission Completed Unsccessfully
    • 条件指定したトリガーをコピーしこのトリガーに変更することで、コピー元トリガーに作戦失敗の意味を持たせる。単体では動作しない。
  • Mission Completed Successfully
    • Mission Completed unsuccessfullyと同様の動作でトリガーに作戦成功の意味を持たせる。
  • The text message
    • 表示時間(分)と***_loc_data.txt内に記述したメッセージを指定する。条件を指定したトリガーをコピーしこのトリガーに変更することで動作する。作戦説明ではないためマップ画面には残らない。単体では動作しない。
  • The efficiency of division has decreased
    • division(ユニット)と損害度を指定する。「ユニットの兵員被害が一定以上になった時」起動する。車両の戦闘不能or可能は関係がない。
      損害度は1.0より大きくなくてはならない。損害度のパラメータは兵員数単位でカウントされ、パラメータを大きくするほどフラグが立つしきい値が高くなる。一方でこのフラッグにはもう1つ性質があり、それはそのユニットの指揮官(車長)がどれだけ死んだかでもフラグが管理されているという点である。つまり
      1ユニット1車両しかない場合「その車両の指揮官が死んだ時点でフラグが立つ」というもので、
      1ユニット複数車両の場合はしきい値を上げる程「ユニットの指揮官が死んでもいい許容値が高くなる」
      という側面も持つ。
      何かの間違いで指揮官だけが死んでもフラグが立ってしまうので、「1ユニット1車両」ユニットのみでのフラグ管理に使用することはオススメしない。
  • The general superiority of allies(推測含む)
    • 優勢度差(倍?)と時間(分)を指定する。「指定時間(分)で区切り、その一区切り中に味方が一定差以上優勢になった時」に起動すると思われる。優勢かどうかの判断は敵・味方の戦果を比較して行われるらしいので「○分間一方的に殴ったら起動」「○分間の戦闘結果が一方的だったら起動」とも言える。指定時間毎に優勢度が集計されていると思われる。
      Threshold,timeの値を下げる(1.5程度)とある程度敵が残っていても起動する。Time,minを長くし過ぎると集計間隔の一区切りが長くなる(と思われる)ので敵が既に全滅しているのにいつまで経っても起動しないということが起こりやすくなる。味方が優勢になったときのみ起動する。
  • The general superiority of opponent
    • 上の敵バージョン。敵が優勢になったときに起動する。
  • Logic Expression
    • 複数のトリガーを指定し、複数条件を満たしたときに起動する。記述例1「trigger01 & trigger02」これの意味はtrigger01trigger02の両方が起動状態になると起動である。
      記述例2「trigger01 & !trigger02」これはtrigger01が起動状態かつtrigger02が未起動状態のときに起動である。「&」の前後には半角スペース必須。「!」を入れることで指定コンターの起動状況を逆意にできる。他にも「|」(OR)などが使えるが詳しくは説明書参照。
       

Triggerの組み方 (砲兵による火力支援)

Triggerの基本的な使い方を学習したら、砲兵部隊による火力支援を要請してみよう。
シナリオとしては、「ケーニヒスティーガー部隊の出現に驚いたソ連軍が、後方に控えている砲兵部隊に砲撃支援を要請した」という設定とする。

 

まずは、砲兵部隊の布陣先コンターを決める。いつも通りOutlineタブ>>Layersグループ>>rus_positionsでコンター設定(ここではrus_guns)。コンター配置先は基本どこでも良いが、赤線の外側に配置するのが通例の様子。↓画像参照。
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次に、砲撃待ちTriggerの設定。Triggersタブに戻り、新しくTriggerを作る。ここではtrigger_firingとした。Trigger parametersグループから、Object in a contour(=いずれかの部隊がコンターに入る)を選ぶ。コンターはContourグループよりrus_attack_01(ソ連軍の攻撃先コンター)。部隊はDivisionグループよりger_tanks(ケーニヒスティーガー小隊)を選択。「旗」アイコンは一応アクティブにしておく。しておかなくても作動する場合もあれば、作動しない場合もある。
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いよいよ砲兵部隊の設定。Triggersタブの2つ右にあるShellingタブを表示させよう。一番右のタブだ。
既にcs_artifireが作成されているので、そちらをそのまま使用しよう。無論、自分で命名してもよい。一覧の左にあるアイコンは、上から「+S」が砲兵部隊(通常榴弾)の追加。「赤の⇩」が砲兵部隊(照明弾)の追加。「+W」が砲撃までの待機時間追加。「漏斗」アイコンがTriggerの追加だ。というわけで、まずは「漏斗」アイコンを押し、さっき登録したTriggerを登録しよう。The triggerグループにて明後日の方向を向いた矢印。
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Type of the weaponグループにて砲兵部隊が選べる。(ここでは122ミリ榴弾砲M-30・砲弾OF-462)左下の数字が「砲門数」(ここでは8門)。右下の数字は「砲1門あたりの発射数」(ここでは1門あたり20発)である。続いて、Contour of the purposeグループ(=攻撃目標コンター)にてrus_attack_01(ソ連軍の攻撃先コンター)を。Contour of the batteryグループ(=砲兵部隊の布陣先コンター)で、先ほど作ったrus_gunsを登録しよう。これで砲撃要請は終了。
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因みに、この砲撃による火力支援は、砲撃指定先コンター通りに射撃する目標を問わない「無差別砲撃」となるので注意。つまり、飛んでくる砲弾に敵も味方もないということ。

 

その他の追加要素

cs_map()について

 

コメント欄

  • トリガーについて羽語ったところまで -- 2016-04-10 (日) 13:36:33
  • トリガーについて分かったところまで記載しました。体裁の整え方が分からないのでどなたかお願いしますm(_ _)m-- 2016-04-10 (日) 13:37:24
    • 情報ありがとうございます!テキスト整形を行いました。 -- 2016-04-10 (日) 13:49:57
    • ありがとうございます。 -- 2016-04-10 (日) 14:03:39
    • もうちょっと調整。今後もボチボチ修正・追記します。 -- 2016-04-10 (日) 18:07:29
    • 追記。The efficiency of division has decreasedが指揮官でもフラグカウントされてるとか不安定すぎるわw -- 2016-06-10 (金) 21:24:35
      • 戦友!毎度の情報充足化感謝します。歩兵小隊へ付加するトリガーとして使える感じでしょうか?各分隊長が指揮官として認識されていればですが・・・ -- 2016-06-10 (金) 21:29:10
      • されているっぽい。パッと見で指揮官が分かる部隊でしかテストしてないけど歩兵でも指揮官死亡でフラグは立ちます -- 2016-06-10 (金) 21:41:25