スリガオ海峡海戦とは、1942年5月19日にフィリピンの戦いの中で大日本帝国海軍とアメリカ海軍との間で行われた海戦。
スリガオ海峡夜戦・スリガオ夜戦とも呼ばれる。
背景
日本海軍は、フィリピンの戦いの中で続々と侵攻を進め、ルソン島への大兵力輸送後は、ルソン島へ支援に向かう艦艇を迎撃するとともに、他の島への上陸を行うため、夜間に飛行場に対して艦砲射撃を行うことになっていた。そこで、鈍足な戦艦部隊では夜間に作戦終了後に離脱することができないと判断し、重巡部隊が主力として編成されている第八艦隊を第一遊撃艦隊と合併し、それらの部隊によって夜間砲撃を行うことになった。
参加戦力
大日本帝国海軍 | アメリカ海軍 |
---|---|
指導者・指揮官 | |
戦力 | |
重巡洋艦8 軽巡洋艦2 駆逐艦12 | 重巡洋艦6 軽巡洋艦2 駆逐艦8 航空機78 |
大日本帝国海軍
第一遊撃艦隊
第六戦隊
重巡洋艦:青葉、衣笠、加古、古鷹
アメリカ海軍
損害
大日本帝国海軍
中破
重巡洋艦:衣笠
駆逐艦:1
アメリカ海軍
沈没
重巡洋艦:1、2、3
軽巡洋艦:1
駆逐艦:1、2、3
大破
重巡洋艦:1
中破
重巡洋艦:1
駆逐艦:1
結果
スリガオ海峡海戦においては、アメリカ海軍部隊は結果的に日本海軍へ奇襲攻撃を仕掛けることに成功したものの、日本巡洋艦艦隊に対して戦力で劣ったことや、発見が遅れ至近距離で戦闘が開始したこともあり、大量の魚雷を搭載した日本海軍に利があったため、アメリカ海軍の部隊は即時に撃破され、戦術的には日本の勝利であった。しかし、日本海軍の本来の目的である飛行場砲撃は行うことが出来なかったため、偶然の結果ではあったものの戦略的にはアメリカの勝利と言える。