大鳳とは、大日本帝国海軍の航空母艦。日本装甲空母の最初のクラスで後の艦隊空母の設計に大きな影響を与えた。世界で2番目に設計・竣工した装甲空母であり、太平洋戦争中期までの日本における空母の隻数不利を耐えきることができた要因の一つであるといわれている。
基本計画番号:G13
概要
大鳳は、1937年に策定した③計画にて建造された日本海軍初の装甲空母である。
元は、味方攻撃隊の中継基地になるために前方に進出するという作戦構想から来たものであったが航空機の高性能化に伴い、中継基地として使用する案は破棄され、通常の艦隊型空母として開発されることになった。その中で、翔鶴型空母の船体を基に飛行甲板を装甲化した案が提出され、同時期にイギリスで設計・開発が進められていた後のイラストリアス級航空母艦の存在に影響を受けたことなどもありイギリスから技術支援を受けながら設計は完了した。そして、防諜のため③計画内では翔鶴型空母の3番艦として建造費の調達が行われた他、大和型2番艦の「武蔵」を建造予定であった三菱長崎造船所を建造先として選定し、海軍からの多額の支援を受けながら民間企業が建造を行った。この大鳳の建造経験は、後の雲龍型および龍鶴型の建造において大いに役立ち、同時建造能力は艦艇の修理などでも使用される海軍工廠以上となり、太平洋戦争における空母大量建造において重要な役割を担った。
特徴
大鳳は、イギリスのイラストリアス級航空母艦?の影響を受けて建造が開始された。特に、エンクローズドバウと大型の煙突と一体化した艦橋は、今までの日本空母にはない新たな見た目を持つ空母であった。しかし、この時はまだ直立した煙突であり、後に白鳳型航空母艦から用いられた傾斜型煙突に改められた際に見た目は大きく変化した。
性能諸元
格納庫
第1格納庫
格納庫面積:長さ150.0m×幅17.0m×高さ5.0m(2,550㎡)
第2格納庫
格納庫面積:長さ150.0m×幅14.0m×高さ5.0m(2,100㎡)
合計:4,650㎡
艦歴
| 艦番 | 艦名 | 仮称艦番号 | 造船所 | 起工 | 進水 | 竣工 | 除籍 | 最期 |
| 1番艦 | 大鳳 (たいほう) | 第5号艦 | 三菱長崎造船所 | 1938年 7月10日 | 1940年 4月7日 | 1941年 3月7日 | 19年 月日 |