Tier 6 ソ連 駆逐戦車(プレミアム)
スペック
車体装甲厚(mm) | 60/60/60 | 本体価格(ゴールド) | 3,250 | ||
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最高速度(km/h) | 前進 | 35 | マッチング範囲(戦闘Tier) | 6~8 | |
後退 | 12 | シルバーボーナス(%) | 43 | ||
隠蔽率 | 静止時 | 0.12 | 経験値ボーナス(%) | 35 | |
移動時 | 0.07 | 搭乗員経験値ボーナス(%) | 無し |
パッケージ
SU-100Y 3,250G |
詳細
パッケージ名 | エンジン | 主砲 | 履帯 | 砲塔 | HP | 通信機 | |
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出力 | 下記参照 | 車体旋回速度 | 砲塔装甲 | 通信範囲 | |||
出力重量比 | 地形抵抗 | 旋回速度 | 視認範囲 | ||||
SU-100Y | GAM-34-BT | 130 mm B-13-S2 | SU-100Y | SU-100Y | 700 | 71-TK-3U | |
890 | 30 / [27.86] | 前/横/後 | 通信範囲 | ||||
13.91 | 1.3/1.4/2.5 | 26 | 350 |
※車体旋回速度の実質値は通常地形、操縦手熟練度100%で計算。スキル及び超信地旋回の可否は考慮していません。
主砲性能 | |||||||||||
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名称 | 弾種 | 弾代 | 貫通 | ダメージ | 発射速度 | AP弾 DPM | 照準時間 | 精度 | 総弾数 | 最高角 最伏角 | |
130 mm B-13-S2 | AP AP HE | 1,118 10G 978 | 196 171 65 | 440 510 580 | 3.75 | 1,650(通) 1,912(金) | 2.90 | 0.38 ? ? | 30 | +15 -5 |
解説
- 概要
Tier6ソ連プレミアム駆逐戦車。
2016年の欧州戦勝記念日に追加された。
用済みとなったT-100重戦車の車体に駆逐艦の主砲を固定戦闘室に載せたゲテモノ魔改造戦車である。
アップデート3.3より、ゲーム内の技術ツリーから購入出来るようになった。
- 火力
艦砲というだけあって、その破壊力は同格どころか格上とすら一線を画す。- 130 mm B-13-S2
大戦時のソ連駆逐艦に幅広く採用された50口径130mm砲。
APの貫通力は196mmとTier7駆逐戦車と比べても遜色ないものである。
元が艦砲な為か課金弾はダメージが高い代わりに貫通力が低いAPHE(徹甲榴弾)となるが、それでも171mmと同格以下なら貫通が見込める。
またAPで貫通できない時のためにHEを数発持っておくのもよいだろう。
APですら同格重戦車の体力を半分以上削り取る威力を持つ。
そのダメージの高さにより一撃でのモジュール破壊が狙えるため、エンジンや燃料タンク破壊による火災発生や弾薬庫を爆発させる可能性が高く、乗員にも被害を与えられることが多い。
さらに見逃せない点として、このような単発火力を備えながらソ連砲としては例外的に精度が高い。*1
遠距離から弱点を狙うには厳しい数値ではあるが、本車は味方のかなり後方に構える必要があるため、この精度はありがたい。
また隠れた強みとして車高の高さが挙げられる。
防御面ではデメリットにしかならないが、射撃時に限れば僅かな起伏を超えて射撃できるため、射撃位置の自由度が高い。
- 130 mm B-13-S2
- 装甲
全周60mmなので格下にも容易に貫通されてしまう上に、超重戦車に匹敵する巨体なので被弾しやすい。
隠蔽性は静止時・移動時共に重戦車並であるため、発砲したら発見されると考えたほうが良いだろう。
この欠点を補うため他の駆逐戦車より更に後ろに居ないとすぐに発見されてしまう。
孤立しない程度に後方で構え、不測の事態にも対処できるような位置にいるのが望ましい。
- 機動性
搭載しているのはミクーリン AM-34という航空機用の液冷式エンジン、890という驚異的な出力を持つ。*2
60tに達する大重量の割に加速はそこそこ、旋回性能もそれほど悪くはない。
そのためラムアタックで大抵の戦車に纏まったダメージを与えることが出来る。*3
そこらの重戦車よりは良好な程度の機動力を持つので、距離の確保や待避は怠らないようにしよう。
- 総論
砲は非常に優秀でAPでも貫通に困らず、マッチング優遇がないことも相まって稼ぎやすいプレミアム車輌だといえる。
その一方で砲以外は最低の能力しか持たず、油断していると簡単に撃破されてしまう。
その巨大な車体に似合わず繊細な扱いが求められる。
史実
SU-100Yはソ連が試作した自走砲で、失敗に終わったT-100多砲塔試作重戦車に海軍の130mmB-13艦砲を搭載したものです。
車体ベースとなったT-100は、KV-1と共にフィンランドとの冬戦争で試験運用に投入されたSMKと共に使用されています。
1939年4月30日に多砲塔のT-100重戦車やSMK重戦車、単砲塔のKV-1戦車と共に第20重戦車旅団第90戦車大隊(指揮官はKVことクリメンテ・ヴォロシーロフ国防大臣の息子)に配備されてフィンランドとの戦争に投入されたのですが、
SMKは運悪く雪だまりにはまった上、地雷または収束爆薬攻撃で誘導輪と履帯を破壊されて動けなくなったそうです。
機甲局総監D.G.パブロフの指令によりソ連軍がT-100で牽引しようとしましたが、航空機用の850馬力GAM-34-8Tガソリンエンジンをもってしても、
全長8.75m、全幅3.36m、全高3.35m、重量55tの車体は重すぎて無理でした(T-100の重量は重量58t)、このため、ソ連軍はSMKを放棄して撤収してしまいます。
3ヶ月後に6両のT-28で牽引して回収しましたが、今度はこれを運ぶ貨車が無く、バーナーで切断してなんとか運んだのですが、持ち帰ってみると、KV-1の正式採用によりSMKの採用が見送られたので、
組み立ての必要が無くなり、そのままスクラップとして放置状態となります、T-100も多砲塔戦車の有用性をスターリンに糾弾されて試作した2両は不採用の烙印を押される結果になってしまいます。
一方、このT-100を放っておくのはもったいと、T-100ベースにした工兵戦車の開発が進められていましたが、D.G.パブロフは目的を対トーチカ戦と敵戦車の沈黙化という、重自走砲への仕様の変更命令を下します。
これに従って、T-100Xが設計を開始しましたが、生産効率を向上させるためにキーロフ工場は砲塔を簡易化したT-100Yに変更、これが制式化されSU-100Yとなりました。
とはいえ、実際作られたのは1両のみでした。
3月1日にT-100の改修作業を開始、海軍の130㎜B-13艦砲を搭載する為に砲塔等の上部構造を取り外して簡易砲塔に作り変え、航空機用エンジンを重量増加に伴い強力な魚雷艇のエンジンに換装して、
試作車は2週間後の14日には完成していました。
早速、第1次ソ連・フィンランド戦争に投入される予定でしたが、その翌日にフィンランドとの休戦が成立したことで、実戦に参加する機会を失ってしまいました。
当然ながら、量産もされず、残ったもう1両のT-100は試作2号車や派生モデルの試作の為に残されたとも、即スクラップになったとも言われています。
152mm砲を搭載したT-100Zや、別の130mm砲を搭載したオブイェークト103も計画はされていましたが、これらはペーパープランで終わっています。
その後、モスクワの戦車部隊に配備された所までは確認されていますが、独ソ戦など、実戦に関わったという記録は残っていません、
しかし、本車は現存しており、クビンカ戦車試験場内にある戦車博物館に展示されています。
なお、対戦車自走砲の本家筋にあたるSU-100は主砲が100mm砲搭載の為に付けられた型式であるのに対し、
SU-100Yが130mm砲搭載でも型式が100となっているのは、T-100からの改変にあたるためで、SU-130と名目上の区別で呼ばれることもあります。
制式命名法則が一貫していないので、ソ連戦車には混同や誤認が起こることが、しばしば起こり得ます。