1914年 アメリカ合衆国 戦艦 ニューヨーク級
アメリカ合衆国ツリーの中ティア戦艦。アメリカツリーで最初に登場する超弩級戦艦の艦級である。
中ティア不遇艦の一角
側面形。砲塔配置の関係上、引き撃ちの方が全主砲を活用できる場面が多い。
Ver.2.00.032以前の母港画像。
WWBのアップデート時にバグや不具合が発生するのはよくあることだが、以下はその中でも極め付けのとんでもない代物。
2017年末に巡洋戦艦グアムが初お目見えした時のこと、その主砲である30.5cm三連装砲がほとんどのアメリカ戦艦の主砲として使用できるという仕様になっていた時期があった。
それだけならまだ良かったのだが、ニューヨークに関しては主砲に加えて副砲全てが30.5cm砲搭載可能という意味が分からない事態になった。
その結果、誕生したのがコレである。
所狭しと詰め込まれ、相互干渉した上に船体を突き破ってはみ出した三連装砲塔の山。
もはや戦艦どころか船としても有り得ない異形と化している。カンブリア紀の生物か何かだろうか……。
もちろんこんなヤバい船がゲームバランス的な意味で長生きできるはずもなく、わずか数日で修正されることとなった。
基本性能
※括弧がある欄は【改修後の数値(初期値)】
年代 | 1914 | 国家 | アメリカ合衆国 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
艦種 | 戦艦 | 対潜 | × | ||||
耐久値 | 28761(25680) | 戦闘成績(BR) | 315 | ||||
無装甲排水量(t) | 14580 | 無装甲速力(kt/h) | 24.6 | ||||
基準排水量(t) | 27000 | 最大速力(kt/h) | 19.0 | ||||
最大排水量(t) | 28367 | 最大舵角 | 46.6(42.0) | ||||
可視距離(km) | 8.7(8.0) | 絶対視認距離(km) | - | ||||
アンロック費 | 350000S | 購入費用 | 3500S | ||||
000G |
装甲防御
※単位はインチ(in)表示
※史実/技術ツリースペック準拠の場合。購入時は無装甲状態
防御区画 | 前部 | 中部 | 後部 | 装甲重量(t/0.1in) | ||
---|---|---|---|---|---|---|
甲板部 | 2.0 | 2.0 | 2.0 | 27 | ||
舷側部 | 12.0 | 12.0 | 12.0 | 30 |
搭載武装
主砲 | 名称 | 火力 | 射程 距離 (km) | 装填 速度(s) | 旋回 速度(°/s) | 重量(t) | 貫通力 | 基本弾数(HE/AP) | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
45口径 35.6cm Mk.1 連装砲 | 1400 | 20 | 34.2 | 1.7 | 656 | 65 | 120/120 | |||
45口径 35.6cm Mk.2 連装砲 | 1400 | 21.03 | 34.2 | 2 | 656 | 60 | 120/120 | |||
45口径 35.6cm Mk.5 連装砲 | 1400 | 22 | 34 | 2.5 | 682 | 55 | 120/120 | |||
主砲 | 名称 | 火力 | 射程 距離 (km) | 装填 速度(s) | 旋回 速度(°/s) | 重量(t) | 貫通力 | 基本弾数(HE/AP) | ||
51口径 12.7cm Mk.9 単装砲 | 500 | 19.6 | 6.5 | 9 | 30 | 50 | 450/450 | |||
魚雷 | 名称 | 火力 | 射程 距離 (km) | 装填 速度(s) | 旋回 速度(°/s) | 重量(t) | 雷速(kt) | 基本弾数 | ||
53.3cm Mk.3 水中魚雷 | 3150 | 7.8 | 60 | 10 | 8 | 26 | 3 |
部品改修
改修段階 | 火力 | 索敵 | 速度 | 装甲 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
Ⅰ | 副砲装填装置(副砲装填時間-15%) | 新型望遠レンズ(望遠鏡拡大倍率+20%) | 方向舵(転舵反応時間-12%) | 消火器(自艦火災継続時間-20%) | ||
Ⅱ | 砲塔旋回装置(主砲旋回速度+15%) | 電波探信儀(理想発見距離+4%) | 副舵輪(横滑り防止+11%) | 傾斜装甲(装甲HP+12%) | ||
Ⅲ | 照準システム(主砲射撃精度+12%) | 電波探信儀(理想発見距離+5%) | 新型艦首(旋回抵抗-11%) | 船体強化(HP+12%) | ||
Ⅳ | 主砲装填装置(主砲装填時間-13%) | 精密探信儀(強制発見距離+5%) | 変速機(加速性能+10%) | × | ||
Ⅴ | 射撃管制装置(主砲射程距離+8%) | × | 舵輪(最大舵角+11%) | × |
立ち回り方
なるべく中距離戦、15キロ前後での砲戦に持ち込むように動こう。
鈍足な上に可視距離が短く、甲板装甲も薄い本艦で遠距離戦を挑むのは自殺行為である。しかし、だからと言って敵艦に近付きすぎると今度は魚雷を浴びたり精密砲撃を食らって大破する危険が極めて高くなる。とにかく彼我の距離には気を使おう。敵艦のデータ表示に拘らず、喫水線を目安に砲撃する訓練を積んでおくと良い。
砲戦の際は艦体を斜めにして被弾面積を減らしつつ、一方では主砲発射準備が完了したら直ぐに全門斉射に移行できるような傾き具合をキープすること。だが、装甲が割られそうになったら躊躇せず転舵して無傷な側を敵に向けるべし。
ニューヨークは戦艦という括りの中ではかなり脆い。被弾は可能な限り抑え、逆に自分の砲撃は八割方命中させるようなつもりで戦闘に臨もう。
主砲
3種類から選択可能。
以前はMk.1、Mk.2ともに主砲装填速度が遅すぎ(48秒と40秒)Mk.5一択だったが、Ver.2.00.029にて両主砲がバフされ選択の幅が増えた。
Mk.1は中ティア帯の14インチ級艦砲では最高の貫通力を誇っており、纏めて着弾した場合は格上戦艦に対しても無視できないダメージを与えられる。ただし高貫通の代償に射程距離は20キロと短めで、部品『射撃管制装置』を開発しても21キロ程度。中ティアでの砲戦は10~17キロ程度で交わされることが多いので然程気にするものでもないが、しばしば生起する開幕での遠距離砲戦には対応しにくい。また、砲塔旋回速度が非常に遅いのも問題で、即応能力に欠ける。それらの点に目を瞑れば、基本的にはこの砲が主力候補となるだろう。
Mk.5は貫通力が低い(と言っても中ティアでは平均的である)代わりに射程が長く、旋回速度もMk.1に比べれば速い。装填時間も短いが、こちらは申し訳程度である。遠距離砲戦はこなせるものの、逆に言えばアドバンテージはその程度なので装備するかは悩みどころ。
Mk.2は両者の中間的な性能を持つ。
主砲火力そのものは連装5基10門と充分で精度も高めだが、後部の主砲塔はあまり射角が広く取れず、全門斉射のためには敵艦に対して大きく側面を曝す必要があるため注意。
副砲
艦体をぐるりと取り巻くように多数の副砲が配置されている。
この武装配置のせいで一度に射撃可能な砲数は限定されてしまっており、精度の低さも相まって牽制攻撃にもなるかどうかは怪しい。
射程距離がバフされ遠距離の相手にも発砲できるようにはなったが、敵艦にばら撒いて放火できれば御の字、くらいのつもりでいよう。
魚雷
片舷2射線ずつ水中魚雷を搭載している。
能力的にはお世辞にも高性能とは言えず使える場面も極限されるが、重量は軽いので御守りとして装備しておくと近距離戦に縺れ込んだ時に牽制打として役に立つかもしれない。
対空
ありません。
装甲
本艦は旧式戦艦であるため、舷側装甲こそそこそこ厚いものの甲板は初期値2インチと軽巡洋艦並みの紙装甲である。ここに戦艦クラスの榴弾でも複数浴びようものなら一瞬で大破しかねないのだが、まずいことにニューヨークの甲板は広く、遠距離戦ではかなりの確率で甲板に被弾してしまう。しかも排水量に大して余裕があるわけでもないので、甲板装甲を積み増ししたところで気休め程度にしか防御力は上がらない。舷側に全振りして中~近距離戦の能力を底上げした方がまだ活躍は期待できるだろう。
いっそ全部外して速度を速くするのもアリ……だが、ボイラーが無い本艦の場合速度アップの効果も限定される。現実的とは言えない。
機動性
ザ・鈍足。
部品としてボイラーを装備出来ないことがそれに拍車を掛けており、史実に準じた装甲にしてもカタログスペック上の数値すら発揮することはできない。
ただし総合的な機動性は劣悪というわけではなく、舵輪を改良した状態ならば意外にもかなり旋回性能が高いので、与し易しと侮って近寄ってきた巡洋艦や駆逐艦を処理することは難事ではない。
逆にこうした敵小型艦艇が遠距離攻撃に徹した場合はほぼ対処不能である。
総評
かつては戦艦の中でも苦行艦筆頭だった。マッチングする相手がシルバー艦に限っても遠~中距離の扶桑、テネシー、コロラド、近距離のケーニッヒ、バイエルン、リヴェンジ等々、数斉射でニューヨークを襤褸雑巾にできる戦艦ばかりなのが原因である。プレミアム艦まで範囲を広げると、ほぼ全ての戦艦に対して不利になってしまう。ぶっちゃけ中ティア戦艦の中ではニューヨークがぶっちぎりで弱いだけとも言える
格上戦艦の主砲性能が多少ナーフされる一方で本艦の主砲がバフされたことでその傾向は緩和されたものの、やはり防御力の不足が仇となって真っ向勝負での撃ち合いでは劣勢を強いられることが多い。
しかし腐っても超弩級戦艦。上述したようにMk.1主砲の貫通力は中ティア随一で、かつ戦闘における敵からの攻撃優先順位が低くなりがちでもあるので、油断している格上戦艦に痛打を浴びせることは不可能ではない。
ただ確実に言えるのは、ピーキーな性能の本艦は初心者向きの戦艦ではないということである。ニューヨーク級に思い入れがある等の理由がない限り、アメリカ戦艦で乗り出す場合は頑張ってシルバーを貯めて次のテネシー級をアンロックした方が良い。
歴史背景
ニューヨーク級戦艦(New York class battleships)は、アメリカ海軍の戦艦の艦級。ワイオミング級戦艦に引き続き建造された最初の超弩級戦艦であった。ニューヨーク、テキサスの2隻が建造された。
就役後は大西洋艦隊に配属され、第一次世界大戦において遣英派遣艦隊に編入されて大西洋で船団護衛任務に就いたが、火力ではアメリカ艦隊で最強ではあったが、重武装な割に艦形が小型なために外洋では凌波性に問題性があり、海水面に近い場所に開口部が多い設計面での問題もあって同大戦中には改善できなかったために戦力とならなかった。このため、戦果はなく。唯一、ニューヨークは1918年10月14日にドイツ海軍のUボート1隻を衝突によって推進軸1軸損傷と引き換えに撃沈したとされる。これが遣英艦隊全体の唯一の戦果であった
改装終了後の1937年にはニューヨークがイギリス、スピッドヘッドにてジョージ6世戴冠記念観艦式に参列した。1938年にはアメリカ戦艦として初めて艦載レーダーを設置した。第二次世界大戦中は対空火器の増設とレーダーの搭載が行われ、大西洋での船団護衛任務や火力支援任務に就き、ニューヨークは砲術練習艦に使用されたのちビキニ環礁で原爆目標に提供され、1948年7月に標的目標として沈没処分にされた。一方、テキサスは戦後サン・ジャシントで記念艦として保存されている。
コメント
- 弱い -- 2018-08-10 (金) 10:11:45