コラム/レイダーコンセプト考察

Last-modified: 2024-05-22 (水) 04:29:40

このページはコラム記事です。

主観・個人の意見などを含む場合があります。

概要

このページでは、各レイダーのデザインコンセプトについて考察する。

あくまで考察なので、必ずしも正しいと言うわけではなく、推測の域を出ない点に注意。

目次

初期レイダー

セル

セルのコンセプトは、速攻によるレベルマウントに重点が置かれている。

このレイダーが初心者向けと言われる原因には、索敵を気の探知でなんとかできる点と、レベルの概念について学びやすいことが理由だと思われる。

特にレベル2であるセル(第一形態)までの進化速度がかなり早いため、進化速度を生かしたレベルマウントを活かしてほしいという意図が感じられる。

初期の設計としては、高速進化を活かして、レベル差を生かした格闘でサバイバーをダウンさせつつ、民間人を探し、探索フェイズ中にレベル3のセル(第二形態)になることを想定していると考えられるため、超TM戦で弱い性能になっているのはある程度想定内だと思われる*1

そんな超TM戦中にダウンを取り、セル(完全体)に進化できるか、という試合展開を作りたかったと考えられる。
…つまり、セル(第二形態)が「完全体になれさえすれヴァ!」となる展開を想定したと言える。

ただ、初期からそもそもセル(第二形態)になれないという問題と、フィニッシュ速度が遅すぎて超TM中に進化できないという問題を抱えており、コンセプトは失敗寄りだったと言える*2。初心者向けとは?

フリーザ

フリーザのコンセプトは、ドラゴンボール奪取と遠距離戦。

このレイダーの企画時点では、フリーザのナメック星人がボールを持っているという特徴は、むしろデメリットとして設定されていた可能性が高い。

本来の想定では、ボールは終盤に揃うもの、という設計だった。
そう考えると、比較的初期にボールが揃うため、フリーザはボール奪取が積極的に起こる…という設計だったと思われる。

だが、フリーザは遠距離戦にも優れていたため、射程の長い必殺技やドドリアザーボンの対処が難しく、サバイバーはフリーザからボールを奪取するのが非常に困難、と言った事態が多発していた。

上記2つのコンセプトが上手く噛み合ったことにより、キーキャンプ性能が非常に高く、長い間最強レイダーの座に君臨していた。

「遠距離戦ではなくキーキャンプを考慮したのでは?」と言う声もあるが、その後の調整で起動キーの設置進捗が保存されるようになったり、タイムパトローラーのつとめ雑な上方修正を見る限り、キャンプ戦法は本来想定していなかった可能性が高い。

魔人ブウ

魔人ブウのコンセプトは、進化妨害に尽きる。

まず、レベル3である魔人ブウ(悪)が、レベル4レイダーに近いスペックを持っているのが特徴。
優秀な通常気弾と必殺技、全滅まで一気に持っていける体内戦などを備えており、この形態が他レイダーにおけるレベル4に近い役目を担っている。

この性能のためか、レベル1のスポポビッチから、レベル2の魔人ブウ(無邪気)への進化がかなり遅くなるような調整になっている。
進化するためには進化エネルギーをMAXにしてから魔人ブウの卵に帰る必要があるため、サバイバーはその間に探索を進めたり、格闘で進化を妨害するなどの選択肢が取れた。

これに加えて全体的なフィニッシュ時間も非常に長いため*3、進化妨害が起きる前提で設計されていると思われる。

コンセプト通り、サバイバー側に進化妨害を強要するという点で、サバイバー、レイダー共に高い練度を求められるレイダーと初期は言えただろう。

追加レイダー

ベジータ

ベジータのコンセプトは、討伐と正統進化が大きな比重を占めている。

初期レイダーとは違い、討伐されても進化が可能だが、その代わりとしてペナルティが発生してしまう設計である。

そのため、サバイバー側は討伐などで正統進化を妨害し、レイダー側は討伐されることを避け、進化ゲージをMAXにして正統進化し、様々な恩恵を得ることが重要になっている。

このペナルティとしては、以下の通りとなっている。

  • ナッパが討伐されるとベジータナッパを呼び出せず、マトモな爆風攻撃を扱えなくなる
    • ベジータ(大猿)への進化はクールタイム制だが、ナッパが討伐されるとこのクールタイムが延長されるため、進化が事実上不可能になってしまう

このペナルティの推察だが、当時は討伐されても進化できる仕様のレイダーは初めての事例で、そのためにペナルティが設けられたと考えられる。

だが、全体的に体力が低いこともあって討伐されてしまうリスクは非常に高く、コンセプト通りと言えるがペナルティを覆せずに敗北してしまうケースが多発していた。

ギニュー特戦隊

ギニュー特戦隊のコンセプトは、インフレへの対抗だろう。

相次ぐ強スキルの実装により、サバイバー側の性能がインフレし環境が起動環境から討伐環境へと傾き始めたことを考慮し、それらに対抗できる性能のレイダーとして設計されたと思われる*4

例を挙げると、グルドエネフィ瞬間移動の対策が可能、リクームは移動力や追跡能力に優れ、ジース&バータは圧倒的なキャンプ性能を持ち、ギニューは確実に進化できるレベル4レイダー、と当時としてはほぼ隙のない性能だった。

ペナルティも、レベル4までは討伐されても確実に進化できるため、ペナルティも次レベルではなく、基本は最終レベルであるレベル4のみとなっている。

結果的に、この性能のおかげでサバイバーへ対抗できていたため、コンセプトは成功だったと言える。
最も、シーズンの終盤には討伐されることも多くなっていったが。

ブロリー

ブロリーのコンセプトは、戦闘を行うこととマッチの高速化だろう。

実際に初動狩りを前提とされていたり、超トランスボールが3回投下される、サバイバー側の物資が増加する、進化時に体力が回復するなど、明らかに戦闘を意識している要素が複数存在している。

おそらく、前シーズンがレイダー討伐環境になっていたことを鑑みてのこと、もしくはシーズン4で復活していたレイダー専マッチの兼ね合いだと考えられる。

このゲームでレイダー専マッチが成立しない最大の理由は、1対7という偏った人数設定。
他の非対称対戦ゲームを鑑みるに、1対4ぐらいであればある程度対戦は成立すると考えられる。

そこで、初動狩りや戦闘によって、サバイバーを即座に数人退場させてすぐ次のマッチに行かせることで、擬似的にサバイバーの必要人数を減らし、レイダー専マッチを回りやすくしようという意図があったのではないかと考えられる。

だが、レイダー専マッチは即座に不具合が発生し中止されてしまった上、初期は全体的な体力や進化時の体力回復量が低くそのまま討伐されてしまうブロリーも少なくなかったため、もしもこの考察通りならコンセプトが早々に頓挫してしまったことになる。

なお、体力や体力回復量が低かった点は、ver4.1.2のアップデートによって多少マシになった。

ザマス&ゴクウブラック

ザマス&ゴクウブラックのコンセプトは、さらなるインフレへの対抗だろう。

前シーズンのブロリーの追加によって、さらに討伐環境が加速していったことも鑑みてか、それに対抗できるような性能を持ったレイダーに設計されたのだと思われる。

まず、全レベルで気の探知と突進技を持っていたり、レベル1のザマスからレベル2のゴクウブラックへの進化は討伐されることでも可能と、過去のレイダーの優秀だった部分を一部引き継いでいる*5

また、通常気弾や必殺技のダメージと性能が高く、パッシブスキルレジスタンスが無ければあっという間にチェンジを解除させられてしまうほど。

他にも、独自要素として、レベル2~3ではNPCザマスが徘徊してサバイバーに攻撃を仕掛けてくれたり、必殺技の射程が長く、爆風範囲も広いため狙撃が手軽に行えると言った要素も盛り込まれている。

その反面、ブロリーと同じくサバイバー側の物資が増えたり、レベル3とレベル4になると超トランスボールが出現するため、常に体力の低さに悩まされるレイダーでもある。

コンセプト通りインフレには対抗できているが、残り体力を気にしつつ、丁寧な立ち回りが要求されるレイダーと言えるだろう。


*1 当時検証は出来ていないがセル(第一形態)セル(第二形態)の通常気弾の射程が明らかに現在より短くレベル2の通常気弾は間違いなく80~100mくらいだったり、セル(完全体)のオールクリアの射程もロック範囲くらいまでしかなかったなど、おそらく遠距離のフリーザに対してセルは近距離型を意識していたと思われる
*2 そもそもな話、初期のセルは2→3になるのに民間人5人or民間人3人+サバイバー1人だったようにレベル2からレベル3になるのが寧ろ遅い。もっと言えば3→4になるのも今より1人多かったため、レベル4のセル(完全体)になるまでの総フィニッシュ数が初期の魔人ブウと同数という、あくまで初速だけが速いキャラだった。
*3 シーズン4のアップデートで少し早くなった。
*4 実際、シーズン3開始前のPTSサーバーで使用できたギニュー特戦隊の性能は、当時の常識を覆す強さだった。
*5 ただ、討伐による進化は徘徊するNPCザマスの復活時間が伸びると言うデメリットがあるが。