目次
黒龍ミラボレアス/紅龍ミラボレアス戦闘BGM
- MHシリーズ最古のオンラインラスボスである黒龍ミラボレアスには、
ハンティングアクション作品では一貫して『舞い降りる伝説』が使用されていた。
これは紅龍ミラボレアスについても同様である。- ハンティングアクション以外の作品(アプリゲームなど)に関してはこの限りではない。
- MHW:Iにおいては『舞い降りる伝説』自体が作品に合わせてアレンジされた他、
形態変化の追加に伴い新BGMとして『無限の勇気を持ちて』が追加された。
また、撃龍槍を命中させると更にBGMが変化する仕様も持っている。
- ミラボレアス全種共通の事柄として、彼らが情報を秘匿されていたモンスターであるため、
サウンドトラックにおいてもモンスター自体には言及されることが無かった。
テーマ曲については曲名とセットでモンスター名が書かれているものも多いが、
言わずもがなミラボレアスの名が記載されることはない。- また、これらの楽曲を秘密裏にサントラブックに収録させるため、
最後に収録される別の曲のトラックに無音を挟んで曲が流れ始めるという、
収録方法を取っているものも最初期には存在していた。
- また、これらの楽曲を秘密裏にサントラブックに収録させるため、
舞い降りる伝説
- 使用作品
- MH, MHG, MHP, MH2, MHP2, MHF, MHP2G, MH4, MH4G, MHXX, MH-R
- 収録
- モンスターハンター 狩猟音楽集II ~咆哮の章~
- ミラボレアス、ミラボレアス(紅龍)のテーマ曲。
リオレウスのテーマ曲『咆哮』のテンポを落として、混声コーラスを追加した物となっている。
緊張感漂う曲調の『咆哮』とはがらりと雰囲気が変わり、
世に仇成すミラボレアスの禍々しさや恐怖を押し出したBGMである。 - 作中に登場する黒龍伝説をギリシャ語で唄ったものという説もあるが、真偽は不明。
正確な歌詞は公表されておらず、歌詞が設定されていない(造語である)可能性もあり得る。
実際、同様に歌が挿入されている「月震」の歌詞は造語*1である。- 時折、後述の曲も含めコーラスの空耳がネタに上がることもある。
但しこの手のネタを嫌う人も多いので、使いどころには注意したい。
- 時折、後述の曲も含めコーラスの空耳がネタに上がることもある。
- 初期の頃は闘技場や決戦場の戦闘BGMとしても使用されていた。
よって、たとえターゲットがイャンクックであろうと闘技場であればこのBGMで戦闘することになっていた。
…これくらいなら笑い話で済んだのだが、あれとかこれなどの
超高難易度クエストでもこのBGMが流れるため、トラウマBGMとしての印象の方も強いかもしれない。
- MH4ではミラボレアスの復活に伴い、この曲を再び聴くことができるようになった。
音源は無印~MHP2Gまで使用していたものをそのまま流用しているため、
MH4で使用されている楽曲の中では最も作曲・収録された時期の古い曲となっている。
当時との相違点として、エリア移動をしても(ミュートで)BGMが流れ続ける仕様へと変更された。
- MHFの極限征伐戦に登場する変異したミラボレアス戦でもこの曲が使用される。
こちらは他の極限征伐戦モンスターと異なり、発覚BGMが流れる仕様となっている。- 一方で、難易度:Lv1000以上で登場する個体は一度力尽きてBGMが止まる場面がある。
黒龍が再起してしばらくすると、(発覚時のBGMを飛ばして)再度この曲が流れ始める。
通常時に発覚BGMが流れるのは、これと合わせるためだろうか?
- 一方で、難易度:Lv1000以上で登場する個体は一度力尽きてBGMが止まる場面がある。
- 狩猟音楽祭2017では狩猟音楽祭における新たな試みとして「コーラスを使用する」とのアナウンスが
公演前からされており、Twitter等で「ミラボレアスの曲を演奏するのでは?」と
冗談交じりに推測するハンターたちがちらほら散見されていた。 - そして来る公演当日、素晴らしい演奏と大迫力のコーラスを経て、アンコールを迎えていた。
そのアンコールの二曲目にて、会場内に大きな衝撃が走った。
ゲーム内では全く聞き覚えのないような、威圧感ある神々しいイントロが流れた後、
なんとスクリーンに「舞い降りる伝説/ミラボレアス」と映し出されたのである。
ちなみに「舞い降りる伝説/ミラボレアス」と公式で表記されるのは今回が初となる。- アレンジは過去に演奏された「咆哮」にコーラスや前奏などを加え編曲し直した物となっている。
- 突然の予期せぬ出来事に、
一部の人は思わず「えぇぇえ!?」といった驚きの声を漏らし、会場は数秒の間ざわめきに満ちていた。- この楽曲が演奏されるだけでも充分に驚きなのだが、
「ミラボレアスという名称が堂々とスクリーンに表示された事」に驚いたハンターも多いと思われる。
というのも、ミラボレアスは雑誌や攻略本、設定資料集でさえその名称や情報が登場する事は殆どなく、
(公式の媒体では)徹底した情報規制がされているモンスターである為。 - ファミ通.com等のゲーム情報サイトで公表されているセットリストでも、
しっかりと「舞い降りる伝説/ミラボレアス」と掲載されている。
公式のゲーム情報サイトでミラボレアスの名が出る事は非常に珍しい。 - 2017年11月1日に発売されたCD(及び配信版)
「モンスターハンターオーケストラコンサート 狩猟音楽祭2017」でも、
「舞い降りる伝説」はきちんと収録されているが、曲名にミラボレアスの名は記載されてない。
- この楽曲が演奏されるだけでも充分に驚きなのだが、
- ちなみに、この曲が『咆哮』のアレンジである理由は開発者内ですらミラボレアスの情報が秘匿されていたため。
作曲者の甲田雅人氏は使用されるモンスターについて「リオレウスの上位版みたいなもの」と聞かされており、
リオレウスのテーマ曲でもある『咆哮』をアレンジして仕上げたのだが、
フタを開けると全く異なる別のモンスターだったため驚いた……といった経緯が狩猟音楽祭2019にて語られた。
なお、この『上位版』という表現は、本当は立ち位置の話だったことが後に語られている。
つまり、リオレウスがこの作品を象徴する『メインモンスター』であるのに対し、
ミラボレアスがこの作品を象徴する『禁忌の龍』である、ということだ。- ミラボレアス以外にも「フィールドの汎用戦闘曲をアレンジした専用曲を持つ」モンスターは存在するが、
『咆哮』と『舞い降りる伝説』ほど似ている例は珍しい。
同じ『咆哮』を基に作られた『唸る一匹狼』が原曲と全く似ていないのとは対照的である。 - 『咆哮』は無印のハンターであれば殆どの人が最初に聞くことになる戦闘曲である。
森丘のドスランポス相手にも苦戦する初心者時代から経験を重ね、
最後に戦うことになる相手に『咆哮』アレンジが流れるというのは面白い演出であるように感じられる。
他方、森丘が登場しない作品では「リオレウスの登場ムービーで流れる曲」という印象が強まるため、
MH4からの新参ハンターなどは「何故関係ないミラボレアスでリオレウスの曲が流れるのか?」といった
至極真っ当な疑問が生じることとなる。
- ミラボレアス以外にも「フィールドの汎用戦闘曲をアレンジした専用曲を持つ」モンスターは存在するが、
舞い降りる伝説/ミラボレアス : World version
- 使用作品
- MHW:I, MHST2
- MHW:Iにて復活を遂げたミラボレアスに用意された、新たな戦闘曲の一つ。
『舞い降りる伝説』をMHWorldの楽曲群に合わせてオーケストラアレンジしたものとなっている。
雰囲気は踏襲しつつも、原曲にはなかったフレーズが追加されて曲が長くなっている。- なお、前述した狩猟音楽祭2017を鑑賞し、
その上でコーラスの歌詞を聴いてみると実感しやすいが、
舞い降りる伝説部分のベースは原曲ではなく、先の狩猟音楽祭版をベースとしている。
- なお、前述した狩猟音楽祭2017を鑑賞し、
- 原曲との大きな差異として、多くの楽曲のフレーズが取り入れられていることが挙げられる。
戦闘曲としては唯一の初代MHの楽曲アレンジという点もあり、
陽気な推薦組の「俺達が立ち向かうのは歴史そのもの」という台詞が頭を過ぎるものとなっている。- まず、冒頭に混成合唱による迫力満点のイントロ部が追加されている。
紹介映像でもこのイントロから流れ始めるが、その禍々しい混声は映像を見終える前の段階で
「追加されるモンスターはミラボレアスである」と察する人が続出するほど曲に馴染んでいる。
更に、これと同じフレーズは曲の終盤に追加された盛り上がる部分でも使用されている。
こちらでは禍々しさは薄れ、伝説に挑むハンターたちを鼓舞するかのように感じられる。
これらのフレーズは初代MHで最初に作られた楽曲由来のもの。
つまりココット村のBGM『目覚め』、及びその元になった『時は来たれり』由来であろう。- MHW:Iでは楽曲をアレンジする際に旧作拠点のBGMを混ぜるケースが多々見られるが、
その中でも複数世代に渡り登場しているココット村は多くのプレイヤーに認知されている。
イントロ部はあまりにも禍々しいためココット村のイメージからは乖離しているが、
サビの部分であれば過去作のプレイヤーは容易に気付けるようになっている。 - 『時は来たれり』は2003年のE3にてMHシリーズが初めてお披露目された映像の楽曲。
テンポの速いサビ部分については『目覚め』よりもこちらの方が似ている。
初代のサウンドトラックブックにおいては最後のトラックに収録されているが、
実はその最終トラック内に無音を挟んで『舞い降りる伝説』が隠しトラックとして入っている。
もしこれを意識しているのだとすればかなり判り辛いファンサービスと言えるだろう。
- MHW:Iでは楽曲をアレンジする際に旧作拠点のBGMを混ぜるケースが多々見られるが、
- 曲の序盤にはMHW:Iのテーマ曲『継がれる光』のメロディが入る。
こちらはMHW:Iのゲーム中で頻繁に聞くフレーズなので判別しやすい。 - 上述のココット村のBGMの途中には元の舞い降りる伝説のフレーズが少し入るが、
コーラスが入っていないことから、むしろ『咆哮』のものと言った方がいいだろう。 - 曲の終盤には『英雄の証』のメロディが一部盛り込まれている。
出典が同じでかつ同フレーズを含む覇竜や老山龍の楽曲を連想できるもので、
MHW:I内の演出的に後者の『勇者のためのマーチ』が意識されている可能性がある。
- まず、冒頭に混成合唱による迫力満点のイントロ部が追加されている。
- 実装直後にオンライン生配信で開催された狩猟音楽祭2020においては、
アルバトリオンやムフェト・ジーヴァなど錚々たる面々のBGMが演奏されており、
特に後者は2017年の舞い降りる伝説にも負けない迫力のコーラスを披露した。
その後アンコールでセリエナの集会エリアのBGMを演奏したのち、
暗転したステージ前には一度退場したはずのコーラス隊が再入場。
指揮を務める栗田博文氏の少し長い静寂と共に視聴者にも緊張感が走るが、
その予感はまさしく的中。指揮棒が動くと同時に混声コーラスを交えた荘厳な前奏が始まり、
画面に表示されたのは「舞い降りる伝説/ミラボレアス : World version~無限の勇気を持ちて」。
実装日から2日後に生オーケストラで披露されるというまさかの事態に、
多くの視聴者が2017年の驚愕を再び味わうこととなった。
もっとも、これを予期していた者も少なからず存在はした。
現在進行形で負け続けていたハンター達にとってはトラウマの再起であった。
- MHST2ではクリア後のダンジョン「竜の拠り地」の最後にミラボレアスが立ちはだかるが、
その際の戦闘BGMにこのMHW:Iの舞い降りる伝説が使用されている。
MHSTに登場した際にはメインシリーズのBGMは使用されておらず、
加えて本作で他にメインシリーズのBGMが採用されているのは同じく竜の拠り地で戦うイヴェルカーナ戦のみ。
クリア後の裏ボスとしての好待遇と言えるだろう。- なお、MHST2のミラボレアス戦ではBGMが途中で変化するようなことはない。
そのため、舞い降りる伝説をMHW:Iより長く、余裕を持って聴くことができる。
- なお、MHST2のミラボレアス戦ではBGMが途中で変化するようなことはない。
無限の勇気を持ちて
- 使用作品
- MHW:I
- MHW:Iにて復活を遂げたミラボレアスに用意された、新たなる戦闘曲その2。
後述するMHW:Iでのミラボレアス戦中の演出に合わせ、MHWorldおよびMHW:Iの楽曲由来となっている。
- MHW:Iではミラボレアスが強力な火炎放射ブレスを放ち、フィールドが一変してから流れ始める。
これ以降はシュレイド城に設置された迎撃装備群の多くが使用できるようになるほか、
初回時にはこの段階で古龍調査団本隊が到着し、救難要請ができるようになるなど、
「伝説の黒龍 対 緊急招集された古龍調査団」という構図が固まるタイミングである。
ここでワールドシリーズのテーマ曲である『星に駆られて』を基にしたBGMが流れることにより、
「この一戦はこれまで行われてきた古龍調査の総決算である」ようにも感じられる。
- なお、クエスト終了間際には撃龍槍の整備が完了し、ハンター自身の手で起動可能になる。
同様の状況がMHWの節目にも存在し、察しの良いハンターなら何が起こるか判るだろう。
それを受けてか、こちらの楽曲は「最終局面の曲」というほどに終始盛り上がる訳ではなく、
どちらかというと「繋ぎ」という印象を受ける楽曲になっている。- この曲の公開時点で「『舞い降りる伝説』とは異なる楽曲がある」ことは予想されていた*2が、
「より迫力のある『舞い降りる伝説』が第二形態で用いられるのではないか」という予想が多かった。
このことも、本曲が「本命の曲の前の繋ぎ」としての機能を全うしている結果と言えよう。 - ただ、いわゆる第一形態段階がかなり序盤で終わり、終盤に撃龍槍が使えるようになる関係上、
MHW:I版ミラボレアスはクエストの大部分で『無限の勇気を持ちて』が流れる仕様となっている。
- この曲の公開時点で「『舞い降りる伝説』とは異なる楽曲がある」ことは予想されていた*2が、
- 上述の通り、狩猟音楽祭2020では実装直後にいきなり生演奏ということになり、
舞い降りる伝説に続いてこちらもメドレー形式で披露された。
こちらはメドレーの締めとして結びが新たに追加されており、
『目覚め』や『舞い降りる伝説』の旋律を再び持って来て壮大に演奏を終えた。
その後はもちろんと言うべきか、『英雄の証』によって狩猟音楽祭を締め括ることとなる。
最終決戦
- 使用作品
- MHW:I
- MHW:Iにおいて、ミラボレアスに撃龍槍を当てると流れるBGM。
- 上記2曲と違って新録ではなく、過去作のラオシャンロン戦で流れた物がそのまま流用されている。
- 最後にして屈指の強敵に初代の名曲を流す粋な演出に盛り上がる事間違いなし。
- 上記2曲と違って新録ではなく、過去作のラオシャンロン戦で流れた物がそのまま流用されている。
- 曲の解説についてはこちらも参照。
紅龍ミラボレアス戦闘BGM
- 怒れる邪龍こと紅龍(通称ミラバルカン)の専用BGM群。
上述の通り、紅龍ミラボレアス戦では基本的に『舞い降りる伝説』が流れるが、
外伝作品に登場する変異した紅ミラボレアスに専用曲が存在している。
- MHF-GGにて登場した極限征伐戦紅龍では2つの新曲が存在する。
同じ極限征伐戦の黒龍は従来の曲が使用されていたため、意表を突かれるユーザーが多かった。
もっとも、新フィールドには新BGMが割り当てられるケースが圧倒的に多いため、
通常個体と同フィールドで戦う黒龍とは状況がやや異なるのだが。
- 尤も、現在においても紅龍戦のBGMといえば『舞い降りる伝説』を連想するプレイヤーが殆どである
(メインシリーズにおいてはそのまま『舞い降りる伝説』を指す)。
このため、混同を防ぐために「MHF-GG G級紅ミラボレアス戦闘BGM」や
「極征ミラバルカン戦闘BGM」等と呼称される場合が多い。
真紅に染まりし厄災の使者
- 使用作品
- MHF(G級)
- 収録
- モンスターハンター フロンティアZ 10thアニバーサリー スペシャルグッズ
- MHFの火口深部にて登場する紅龍戦でのBGM。狩猟前半で流れる。
「GG最凶の古龍」として登場した極限征伐戦にて初披露された。
HR81の個体や極征黒龍とは異なり、発覚時BGMを飛ばして流れ始める仕様になっており、
開幕ムービー終了後や、ベースキャンプから再突入するといきなり流れ始める。- 紅龍が壁面を猛進してくるムービーが終わった後に流れ始める。
この時に流れる専用曲『地焦がす劫焔』は高鳴るホルンが威圧感満点の楽曲であり、
短いながらも「最初からクライマックス」と言わんばかりの演出となっている。
- 紅龍が壁面を猛進してくるムービーが終わった後に流れ始める。
- 本曲の大きな特色として、MHFの楽曲の中でも際立って「人の声」が多用されている。
様子を窺う邪龍を引き立てるように、イントロでは打楽器の重い音が叩き鳴らされる。
途中からは軍楽風のスネア・ドラムが入り、緊張感のある戦闘を演出する。
男声コーラス・クワイヤが「古の伝説」の覚醒を表すかのように響き渡るが、
開始1分程で曲が中盤に差し掛かると突如として曲調が急変し、女性の囁くような歌声が流れるという、
他の黒龍曲にはない物悲しい雰囲気を湛えており、この曲の象徴的な要素となっている。
女声コーラスが終了すると、一転して重い男声コーラスを主体とした荒々しい曲調となる。
最後は尻すぼみ気味な曲想になり、また最初からループする形になる。- 紅ミラボレアスは怪力無慈悲な攻撃を次々と繰り出すモンスターであり、
繊細な印象を受ける女声部分と、実際の戦闘とのギャップに戦慄せずにはいられない。
戦闘の最中に突如訪れるこの雰囲気故に、
本当に邪龍の曲か、中にはモンハンの曲か戸惑うプレイヤーも散見される。 - ヴォーカリーズには日本人とイギリス人ハーフのエミ・エヴァンス氏が参加している。
NieRシリーズの楽曲などでも知られるエミ氏を招いて歌われるこのパートにより、
「なにか触れることのできない天命」「神秘的だが同時に絶望も混在する」ような
特別異質な仕上がりになっていると作曲家もコメントを残している。
- 紅ミラボレアスは怪力無慈悲な攻撃を次々と繰り出すモンスターであり、
- GGでの楽曲ではあるが「MHF-Gオリジナルサウンドトラック*3」には未収録。
サウンドディレクターによると「その成り立ちや収録時期からサウンドトラックには収録していない」。
これはムービーの『地焦がす劫焔』や後半戦の曲『覚醒せし厄災の劫焔』も同じ扱いである。
このため、これらの曲名が判明したのはそれから3年後の2017年7月に発売された
「10thアニバーサリースペシャルグッズ」の一つである
特典サウンドトラックへの収録を待たなければならなかった。
覚醒せし厄災の劫焔
- 使用作品
- MHF(G級)
- 収録
- モンスターハンター フロンティアZ 10thアニバーサリー スペシャルグッズ
- 火口深部の「古の伝説」を追い詰めると流れ出す、後半戦のBGM。
イントロ部分は形態移行演出を意識したものであるらしく、それ以降は流れない。
この関係で、BCから再びエリアに進入する際にはイントロ部分が飛ばされる。
結果的にエリアイン直後から激しい曲調が展開されるため、初見では面食らうかもしれない。- 形態移行演出が特徴的であり、まず紅龍が咆哮しつつ飛翔して前半戦の曲が中断される。
同時に火山活動が激化して周囲のマグマが噴出、煮えたぎる音が響き渡る。
このマグマによって出来た壁に紅龍が突入、死角から飛び出すと同時にこの曲のイントロが入る。
冒頭にいきなりシンバルから入り、金管楽器がけたたましく鳴り響く。
ハンターに最大級の警戒を促すような、鋭く激しいイントロである。
- 形態移行演出が特徴的であり、まず紅龍が咆哮しつつ飛翔して前半戦の曲が中断される。
- 本気で怒り狂った紅龍を体現するような激しい曲。
前半から中盤にかけてコーラスがこれでもかと言わんばかりに盛り込まれており、
曲のテンポも前半戦よりかなり速く、クライマックス感を演出している。
コーラスの入りが男声ではなく女声中心であるため、『舞い降りる伝説』とは印象が大きく異なる。
不気味な男性クワイヤに絡む綺麗なエミ・エヴァンス氏のヴォーカルが異質さを増している。- この曲にはエミ氏が創作した歌詞が存在しているとのこと。
大部分を聞き取ることはできないが、一部「ミラ~」と聞こえる部分も存在する。
終盤はおどろおどろしい曲調であり、「怪獣映画の劇伴」を連想する人もいるという。 - この曲にはエミ氏が創作した歌詞が存在しているとのこと。
- 詳しくはこの記事に譲るが、
難易度:Lv1000と9999のクエストに登場する紅龍は、
火山活動を活発化させ、「エリア全域に地形ダメージを発生させる」という暴挙と呼べる仕様を有している。
この曲へ切り替わるのとほぼ同時に噴石巻き上がる背景へと転じ、
たった一度の被弾が即座に死に至るという、緊張感のある状況へと急変する。
終末感溢れるこの曲との相乗効果は、Lv1、200より更に増すことだろう。
祖龍ミラボレアス戦闘BGM
- MH2にて登場した祖龍には、初登場時点から専用BGM『祖なる龍』が使用されている。
当時は紅龍独自のBGMが存在しなかったこともあり「特別な存在」と強く印象付けられていた。
祖龍には特殊な遭遇条件(イベントクエスト限定・HR解放後限定など)が設定されることも多く、
実際のゲーム中では中々聞くことが出来ない……といったことも多い。
祖なる龍
- 使用作品
- MH2, MHP2, MHF, MHP2G, MH4G, MHXX
- 収録
- モンスターハンター 狩猟音楽集II ~咆哮の章~
MONSTER HUNTER 2004-2012【HUNT】
- MH2で裏ボスとして登場した、祖龍のテーマ曲。
- 『舞い降りる伝説』は禍々しい絶望を感じさせる恐ろしいBGMであったが、
この曲は威厳と力強さを放ちながらも、美しく神々しい雰囲気がある。
また、舞い降りる伝説同様に混声コーラスが使われているが、パーカッションが印象的でリズミカルな印象が強くなっている。- 神々しい雰囲気からか、MHシリーズのBGMの中でも屈指の人気を誇っている曲である。
- 祖龍は定位置に移動する動きが多いため、この曲を静かに聴けるタイミングもある。
また、長丁場かつエリア移動のない祖龍戦では、長時間聴くこととなる。
- この曲のコーラスも空耳がしばしばネタにされる。
「舞い降りる伝説」同様にこの手の空耳ネタは嫌う人も多いので使いどころには注意。
- MH2からMHP2Gまでの各作品では、祖龍は古塔の頂上にしか登場していない。
塔の頂上は「薄く光が差し込む祭壇」のようにも見え、祖龍自身の姿もあって神聖さが滲み出ている。
また、祖龍のムービーもこの曲を前提としたような構成となっている。
MH4GおよびMHXXではシュレイド城での邂逅となり、
ムービーも祖龍が皆既日食と共に立ち込めた暗雲から降臨するものとなったが、
シュレイドの禍々しい雰囲気とこの神秘的なBGMもなかなかマッチしている。
- この曲のイントロは独特の神秘的な音が使われており、
開幕ムービーが流れる場合、この曲に合わせた場面転換が行われることがある。
その様子はまさしく「降臨」という言葉を連想させる印象的なものとなる。- MH4Gで刷新された登場ムービーにおける演出は、その最たるものと言えるだろう。
冒頭、不安を掻き立てる不気味なメロディをバックにシュレイド城が闇に包まれ、皆既日食が始まるが、
遥か上空に出現した暗黒の空間から祖龍が飛来、城に舞い降りると同時にメロディが変転。
ハンターと対峙するタイミングで満を持して「祖なる龍」のイントロが流れ始める。
このムービーではサビの女性コーラスに合わせて祖龍が赤雷を降り注がせるという演出も存在しており、
ムービー全体を通して『祖なる龍』が象徴的に扱われている。
- MHFの狩煉道に登場する祖龍の場合、最初はこの曲がムービー時点で流れ始めるが、
冒頭の神秘的な音と共に降り立ち、メロディが始まると同時に咆哮するという
この曲を効果的に用いた演出がなされている。
- MH4Gで刷新された登場ムービーにおける演出は、その最たるものと言えるだろう。
- MH2の頃のサントラでは『始まりの唄』と同じトラック中に隠しBGMとして収録。
始まりの唄が流れ終わり、30秒ほどの無音を挟んだ後に流れ始める(1つのトラックに連結されている)。
この「始まりの唄」には下記のような歌詞がある(抜粋)。
この歌詞に登場する「我」「己」とは、すなわち古龍の祖である祖龍を指すとの説もある。我は大地の一部
我は空の一部
世界は己と共にあり、世界は己の中にある
我から意志は発ち、意志は我に還る
ゲーム内での関連性はあまりなく、「祖なる龍」自体はシークレット扱いされる部類の曲であるため、
確証の取れる説ではないものの、この話に則って解釈するのも面白いかもしれない。
- モンスターハンターシリーズ15周年を迎えた2019年、
同年に開催されたオーケストラコンサートにて、本曲の「フルオーケストラアレンジ」が実現した。
「禁忌のモンスター」のテーマ曲のフルオーケストラ化は「舞い降りる伝説」に次いで2例目となる。
- ちなみに、例に漏れず中間部には英雄の証らしきフレーズが入っている。
前述のオーケストラ版だとかなりわかりやすい。
真なる祖
- 使用作品
- MHF
- 収録
- モンスターハンター フロンティアZ 10thアニバーサリー スペシャルグッズ
- MHFのG級大型コンテンツ「狩煉道」にて登場する、これまでとは異なる姿をした祖龍ミラボレアスのBGM。
最初は『祖なる龍』が流れるものの、形態変化を行うことでこちらに切り替わる仕様となっている。- イントロはムービーに合わせたものとなっているらしく、
丁度形態変化ムービーで行う技が終わるタイミングでイントロも終了する。
- イントロはムービーに合わせたものとなっているらしく、
- 神秘的なイメージの『祖なる龍』から一転、
男声に厚みを置いた重厚なコーラスと、煉黒龍のそれに近い激しく力強い曲調が特徴。
祖龍の持つ「はじまり」のイメージを残しつつ、
同時に「終焉」をも感じさせる秀逸な一曲。
紅龍のBGMはしばしば怪獣映画の劇伴に例えられるが、
こちらはRPGのラスボス戦で流れそうな、神々しくも禍々しくもある仕上がりとなっている。- 作曲時点でゲーム内にて『祖なる龍』から遷移することは決まっており、
プレイヤーにとって聞き馴染みのある楽曲からさらに展開することが意識されていたようだ。
また、曲の開始時に特徴的な甲高い音が挿入されているが、
これも『祖なる龍』冒頭で流れる神秘的な音のオマージュだろう。
- 作曲時点でゲーム内にて『祖なる龍』から遷移することは決まっており、
- よく聴けば分かるが、所々彩の滝のBGMと同一のフレーズが使用されている。
- ミラボレアス系BGMの例に漏れずコーラス付きであるが、歌詞は造語である。
この曲のコーラスは「東京混声合唱団」によって歌われているのだが、
14人のコーラスを2回に分けて収録しているため、合計28名分の重厚なコーラスに聞こえるようになっている。
上述した「禍々しさと神々しさ」のイメージを強めるため、
男声コーラスに重点を置いた構成となっている。
- この曲は10周年記念で発売されたスペシャルグッズ付属のサントラに収録されている。
そのため、アップデート直前にこのサントラが届いたプレイヤーから
「あからさまに祖龍の物らしき楽曲が紛れ込んでいる」との報告が上がっていた。- なお、曲名が「真なる祖」であり、第一形態でも使われる「祖なる龍」を彷彿とさせる。
そもそも"祖"という言葉自体連想できるモンスターが限られており、
ましてや作曲者のコメントで使用モンスターを意図的に伏せていた
(というかある理由により伏せざるを得なかった)辺り、ほぼネタバレ状態であった。
- なお、曲名が「真なる祖」であり、第一形態でも使われる「祖なる龍」を彷彿とさせる。
紅龍ミラボレアス特殊個体戦闘BGM
- MH4Gで登場した「ミララース」と通称される紅龍ミラボレアス特殊個体も、
祖龍ミラボレアスと同じく専用曲を有する。
「舞い降りる伝説」以外の専用BGMが用意されたミラボレアス種は祖龍に続き2例目であり、
ミララースが特別な存在であることを印象付けるのに一役買ったと言える。- また、特殊個体に専用BGMが用意されるのはメインシリーズでは初の事例であり*4、
そういった意味でもプレイヤーを驚かせた。
- また、特殊個体に専用BGMが用意されるのはメインシリーズでは初の事例であり*4、
心火の紅炎
- 使用作品
- MH4G
- 収録
- モンスターハンター 狩猟音楽集IV
- MH4GのG級クエストにて解禁される、紅龍ミラボレアスとの戦闘で流れるBGM。
- 不気味なイントロ、絶望感を全面に出した曲調、そして激しくも重々しい混声コーラスが特徴的な曲。
曲全体の雰囲気や重厚感は煉黒龍グラン・ミラオスの『燃ゆる溟海』に似たものがあるが、
しかし燃ゆる溟海とは違ってハンターを鼓舞する勇ましい場面は存在せず、
ただひたすらハンターを畏縮させるような禍々しいコーラスが展開される。
中盤で威圧的な雰囲気を強調するかのように幾度も挿入される叫び声にも似た歌声、
サビで打ち鳴らされる鐘の音に乗せて流れる甲高い女性コーラスはとりわけ印象的で、
その旋律も相俟って、ともすれば無力感に囚われそうなほどの圧迫感を醸し出している。
- 最大の特徴は、「アップテンポのパートが皆無」という他のミラボレアス戦BGMと比較しても異質な曲構成である。
しかし実際に聴いてみると分かるが、その荘厳な曲調がより一層コーラスを引き立たせており、
狩猟意欲を駆り立てる”運命との戦い”などではなく、
むしろ”抗えぬ絶対的な終焉”、”果てしなき絶望”といった負のイメージをまざまざと感じさせる。
正しくクエスト名「来たれ、破滅の閧よ」を体現したBGMといえよう。- 威圧的、絶望的なコーラスが印象深く、また計り知れない恐怖あるいは怒りをモチーフとしている点で、
世界的に有名なモーツァルトの「レクイエム」第3曲【Dies Irae(怒りの日)】も連想される。
こちらは世界の終末に訪れる最後の審判と人々の慄きを表現した曲であり、
「来降*5」「怒れる邪龍」「終末の時」といった紅龍の伝承と共通点が見られる。
こちらはいっそ厳粛にも感じられる混声コーラスを象徴的に扱う構成となっており、また違った趣がある。 - 威圧的、絶望的なコーラスが印象深く、また計り知れない恐怖あるいは怒りをモチーフとしている点で、
- ミララースの登場ムービー『運命の戦争』はこの『心火の紅炎』を意識した構成となっている。
ハンターが溶岩島の主戦場に訪れる開幕から危機感を煽る低音のイントロが挿入され、
次に溶岩に身を埋めた紅龍が映し出されると徐々にクレッシェンドしてゆき、
紅龍が永い眠りから覚醒、巨大な焔の柱を吹き上げるシーンでサビのコーラスに突入する。
その後、解き放たれた熱波により上空の雲が吹き飛ぶ場面で低音が連続するパートに入り、
ループして再びサビが開始されると同時にミララースが紅炎(プロミネンス)を繰り出す。- 4シリーズは登場ムービーに非常に力が入れられており全体的に尺が長いが、
それでもムービー中に2度もBGMのサビが訪れるという事例は非常に珍しい。
合わせてミララースがド迫力の環境干渉を見せることもあって、
とりわけ初見では強いインパクトを受けるだろう。
- 4シリーズは登場ムービーに非常に力が入れられており全体的に尺が長いが、
- 「心火」とは「激しく燃え立つ怒り」あるいは「神の怒りによって生まれる炎」を意味する熟語である。
究極の憤怒に身を焦がす紅龍に相応しい一語といえよう。
- 第2回モンスター総選挙 BGM編ではこの曲も投票曲の一つとして入っていたが、
この際の対応モンスターの名称は「紅龍 ミラボレアス」であり、これが現在の正式名称の可能性がある。