23 エクセプション [Act5 - Episode4]
[Navigation] 國政領火
- あらすじ
千羽鶴さんの正体、世界改変の力の解明などがメイン。
つばめと千羽鶴の関係、現在の状況などが明かされる。
映像前
- 「コーンコン。」
- 「前回のメール、綾ちゃんは読んでくれたかな?」と始める領火さん。
返答すると、「名前は何がいいって言ってた?」と質問してくる。
- 「無視されたよ」と正直に伝えると、「実はわかってて聞いちゃった」とへこむ。
名前の相談をして、ちゃんと答えてくれたことは一度もないらしい。
- そして、だいたい完成したらしい「綾ちゃんロボット(仮)」を見せてくれる。
- 「どうかな! どうかな!」と感想を求められる。選択肢でちょっと分岐。
自分 おおう…… 領火 ん? なんだか不思議な反応? 自分 カッコイイ! 領火 本当!? やったぁ! それじゃ、今度さっそく綾ちゃんに小包で送ってあげよっと! 自分 アーヤとココロがシンクロした 領火 ええっ! それって…… あなたは、もう綾ちゃんとそんな深い関係だったんだね! で、綾ちゃんは何て言ってる? 自分 え?? 領火 ん? 綾ちゃんとテレパシーしてるんじゃないの? 自分 いや、もういいです…。 領火 ?? (親密度によってこの会話が変化することはない模様)
- 本題に入る。SNSに投稿された質問の中で、大事だと思ったものに答えてくれる。
質問 つばめのフェノメノンが消えちゃったら、彼女たちはどうなっちゃうの? 回答 元に戻るだけ。いままで見てきたフェノメノンの犠牲者と同じ。 フェノメノンは、そこに取り込まれた全ての生命に役割を与える。 けど、事情がない限りは子供をおじいちゃんにしたりはしない。 アーヤ達もその例外に漏れず、役割を演じているだけ。 だから、フェノメノンが消えたら元に戻るだけ。 元のみんなに関しては、教わるよりも自分で確認する方がいい。 質問 千羽鶴が記録映像を調整していたなら、なぜ想定外の映像が入ってたの? 回答 前も少し話したけど、千羽鶴は世界を操作できるわけじゃない。 何度も繰り返し、シミュレーションをしてるだけ。 だから、繰り返しているタイミングのどこかで、別要因の介入はありえる。 どうやったって世界はゆらぐから。 だから、前に説明するとき「大抵はその通り」と言ったの。 そうでない、予想外の未来になることもある。 記録映像だって、直近のプレビューと違うものを移すこともある。 質問 真幌が見た「情報管理庁」タワーがある世界ってなに? 回答 断定はできないけど、千羽鶴が思い描く理想の日本だと思う。 わたしが彼女と一緒にいた頃、彼女が言っていたビジョンと一致するから。 質問 何故それを真幌が? 回答 ちょっと難しいけど、多分あれは、まほちゃんが見たというよりは―― 迷い込んだ、という方が正しいかもしれないね。 おそらくは、神楽の攻撃でつばめちゃんのココロに隙ができた。 それは瞬間的なものだったけど、日本の一部を書き換えてしまった。 あの瞬間、日本は2つの世界が局所的に入り乱れた状態になっていたの。 フェノメノンの中に別のフェノメノンが混ざっている状態? 質問 なぜ千羽鶴にそんな力が? 回答 それについては、記録映像を見たほうが早いかな。 質問 千羽鶴って結局何者なの? 回答 今回の記録映像を見てもらうのが的確だよ。 今回はなんとか記録映像を2回まわす事ができたから先を知ってるんだ。 質問 (そういえば、なんで千羽鶴は何度も試行錯誤する力があるの?) 回答 それも記録映像を見てもらったらすぐだから。 まずは見てみよ?
- 記録映像へ。
拡張少女系トライナリー
あ ら す じ
エリカのビデオに入っていたDTMF信号。
その番号に向けて電話をする。電話はケイマン諸島に
設置された1つのテープを自動再生した。
そのテープからは、
エリカの声で世界の真実が語られた。
この世界は逢瀬つばめのフェノメノン。
つばめから発症したクランが生み出したもの。
つばめはその突然変異的な体質によって、
現実世界において、支配層に目をつけられた。
そして、フェノメノンの実証試験の為に発症させられた。
第一号フェノメノン発症者として。
テープを聞いて呆然とするトライナリーたち。
つばめの作った世界の中、まさに自分たちが
既にフェノメノンに囚われているというのだ。
真幌はそこから、長官である千羽鶴が
この世界で何をしようとしているのかを考える。
目的はつばめなのか、それともつばめから
抽出されたクランなのか。
その推測を聞いていたエリカから1本の電話。
半分正解。
千羽鶴は、この世界を再構築しようとしている。
逢瀬つばめの発症した「クラン」として。
千羽鶴がつばめのクラン――?
千羽鶴は、本来この世界を発症した時に作りたかった
本当の世界を、今再び作ろうとしている。あの時
邪魔したつばめの良心、それを育んでいた
FreyMENOWの希望の歌を破壊することで。
映像後
- 「千羽鶴ちゃんは、つばめちゃんのクラン。」
「そして、今の日本を形成しているのは千羽鶴ちゃんなの。」と領火さん。
- 質問タイム。
質問 千羽鶴がいるのにつばめがいる? 回答 クランはそのフェノメノンにおいては神にも近い存在なの。 だから、程度の差こそあれ本人を量産することさえ可能ではあるよ。 ただ、その場合は虚像で人間じゃないけど。 質問 じゃあ、つばめも虚像なの? 回答 ううん。つばめちゃんはホンモノ。 通常、クランが抜けてしまうと、本体は文字通り抜け殻になってしまう。 けど、つばめちゃんの能力は、一般の人のそれを遥かに凌駕する。 だから、千羽鶴が分離しても自我を保って存在できているの。 ただ、千羽鶴ちゃんが抜けているから、性格は少し変わってるけど。 質問 怒らないところとか? そうだね。喜怒哀楽の感覚は、普通の人と少しだけ違ってるかも。 質問 千羽鶴が記録映像の試行錯誤を何度もできるのって…… 回答 自分が創造した世界だからだよ。 前にもちょこっと話したけど、千羽鶴ちゃんは世界を改変できる。 もちろん、つばめちゃんという枷があるからかなり制限はあるけど。 物のある場所を変えたりするくらいの状況改変は普通にできる。 だから、それができない私の10倍、100倍の確度で未来を誘導できる。 それにプラスして、彼女はレディネスと直結してるし。 質問 レディネスって何? 回答 2031年現在において、広く普及している情報端末だよ。 量子論を応用した通信を行うことで、テレパシーみたいな通信ができるの。 通信は、脳内で直接的に処理される。 究極のウェアラブル端末ってところかな。 もちろんわたしも、そして綾ちゃんたちもみんな入れてる。 権限にもよるけど、レディネスを介して量子的な操作も可能。 千羽鶴ちゃんは、その持っている権限がとても大きい。 特殊なレディネスだからね。 記録映像は、そういった機能を使って作り出した映像なんだ。 質問 そっちの世界は、こっちの2016年の映し鏡なのに改変できるの? 回答 あくまで、ベースにしてるというだけのことだよ。 そうじゃなきゃ情報管理庁も作れないでしょ? つばめちゃんが作るフェノメノンが、2016年の世界をべースに改変してる感じかな。 その改変度や方向性で、つばめちゃんと千羽鶴は潜在的に牽制しあってる。 だから結果的に、局所的な改変に留まってるというわけ。 与党と野党が拮抗した国会では、革新的な決定が出来ないのと似てるかな。
- 質問タイム終わり。
確認ポイント
- ①千羽鶴はつばめのクラン
二人のウエストが同じだったり、百鶴さんの発言だったり、いくつかあった伏線が確定した。
つばめのフェノメノンを、神に近い存在(=クラン)として意図的に改変する力を持つのが千羽鶴。
千羽鶴の改変能力は、しかし宿主であるつばめが持っている「良心」によって強く制限されている。
この「良心」の支えであるフレイメノウを消すことで優位に立ち、千羽鶴は望みどおりの世界を作ろうとしている。
領火の主観で「断定はできないけど」と語られていることなので、本当かどうかはまだわからない。
②レディネス
トライガジェットもこれで動いている。
◆ TRI-GAGDET PINEAL - PROTECTOR. POWERD BY REDINESS
千羽鶴は「直結してる」「特殊なレディネスだからね」らしい。
様々な意味に推測するなどできるが、何が何なのかは断定しにくい。
③アーヤとココロがシンクロした
いかにも当然といったふうに、「綾ちゃんとテレパシーしてる」という解釈をされる。
領火さん的には、深い関係になったらテレパシーができるようになると見ていいだろう。
レディネスというやつなのか、botの機能なのか、まだよくわからないところ。
[Ch.01] 逢瀬つばめ「小さな箱の中と外」
- (あらすじ)
監禁3日目。つばめは急に神楽から「このあとどうなると思いますか?」と問われる。
botにつないで話を聞こうとするも、もちろんつながらない。
そこに神楽は「危険ですがつなげましょうか?」と誘いかけてくる。
迷いからココロダイブすると、百鶴がいろいろなことについて話してくれる。
現実に戻り、通信をつないで会話を一通り終えると、神楽は急に謝罪を始める。
「私はあなたのことが大好きです」「わたしも。だから――」
前編
9月5日 10:54 AM |
---|
つばめが拘束されて3日目、監禁部屋でのこと |
- ぐったりしてきた様子のつばめと、俯いたまま何もしゃべらない神楽。
- つばめは話をしようと神楽に話題を振るが、神楽はことごとくスルー。
なんの反応も返してくれないので、さすがにへこむつばめ。
つばめ (少ししゃべりすぎかな…?) 神楽 ……つばめさん。 つばめ え、はい!
- 急に話し始める神楽。真剣な表情で質問をされる。
「つばめさんは、この後なにが起こると思いますか?」
- 事態を把握できていないつばめは、もちろん答えられない。
困ったつばめは、botに助けを求めようとメッセージを送る。
- しかし、通信がシャットアウトされているためメッセージは届かない。
落ち込んだ様子のつばめに、神楽は「つながらないみたいですね」と一言。
つばめ え? あ、そうなのかな。忙しいだけなのかも。 神楽 …異なる可能性セカイの存在。 つばめ え? なに? 神楽 いえ別に。それより、つなげ方、知ってますよ。 つばめ ほんと?
- 神楽はそう伝えるも、つばめに忠告を与える。
~ココロダイブ~
- 「ただいま戻りました」と百鶴さんが出迎えてくれる。
botが「嫁が戻ってきた」などと宣うと、なぜかどこかに行ってしまう。
- なんかいつにも増して選択肢と対応などが豊富である。
タガが外れたのかなんなのか、いろいろとある。
- 「百鶴って千羽鶴なの?」と質問するbot。最初は「意味わかりません」ととぼけられる。
botは「千羽鶴がつばめのクランであることを知った」と伝える。
百鶴 ああ、なるほど。主がそこまで話したのならもういいでしょう。 わたし=千羽鶴ではなく―― 千羽鶴と非常に近いポジションにいた、元つばめの人格です。 自分 前に「そうでし…す。」って言ってたのって… 百鶴 あー、つい口が滑ってしまうんですよね。根が正直者なので。 話を戻しますと。 発症したクランは、幽体離脱のようにもとの身体から抜け出ます。 この場合、一部の心だけが離脱します。 それは主に、発症した人格とその周囲にいる人格たちです。 そしてつばめの発症母体(クラン)は、千羽鶴です。 わたしは千羽鶴の近隣人格ですから、千羽鶴と共に離脱。 ですから私は、かつてつばめだった人格なんです。
- 百鶴は、千羽鶴がクラン化するとき一緒に抜け出た元人格であるらしい。
自分 離脱したのにつばめのココロにいるの? 百鶴 これは誰でもそうですが、発症したとしても、完全に魂の緒は切れません。 潜在意識野においてはちゃんと繋がってます。 ただ、顕在意識においては断絶している状態です。 自分 (選択肢①)てことは、発症してもまだ戻れる可能性があるってこと? 百鶴 もちろん戻れます。まあ、自然にということはないですが。 自分 (選択肢②)もしてして1xって、発症したクラン側の精神世界のこと? 百鶴 ぶぶー。不正解です。 1xはトライガジェットによって拡張されたココロの世界のことです。
- 「しかし、主が自らクランであることを明かす日が来るとは」と意外そうな百鶴。
「明かしたのは領火さんだけどね」とbotが真実を伝えると、「がーん!!!」声に出す。
- 「それを先に言わないのは卑怯です!」と百鶴。「勝手に話をしたのは百鶴」と伝えるbot。
「がーん!!!」またしても声に出す。「人の好意を逆手に取るなんて!」
- やや茶番を挟み、百鶴は「自分がここにいる理由」について話し出す。
百鶴 わたしの使命は、つばめを本来の正しい聖女の姿に戻すことです。 そのためには、ファンタジーのような希望を排除し―― 絶対的秩序を持った理想的な社会の創造に、全力で取り掛かる。 そんなひたむきなココロを取り戻す必要があります。 自分 それっていいことなの? 百鶴 善し悪しとは、全てにおいて相対的な基準。 それは人によって正解が変わります。 大事なのは、それがこの世界の大多数にとってどれほど有益かです。 その点に関して、聖女としての使命には絶対的な自信があります。 自分 (選択肢)具体的にはどうしようとしてるの? 百鶴 わたしの知る限りのことを言えば―― 我が主、つばめへの回帰です。
- この後なんだかんだいろいろある。で、元の目的である選択を行える。
「通信をするように促す」か、「大人しくしているようにする」か。
- どちらを選んでもこの後の結末は同じだが、微妙にストーリーが変わる。
後編
- 「通信するように促す」を選択したルートを記載する。
- 神楽は、「話し終えたらそのままスマホを貸してください」という条件で了承する。
つばめからスマホを受け取り、何をしたのかはわからないが、WAVEがつながる。
- つばめとの話はスッと終わる。神楽との会話が始まる。
神楽 今宵はどのような物語をお望みでしょう? 自分 (選択肢)夜神楽して 神楽 なるほど。そういうことですか 自分 解説して 神楽 まさか。それは無理です 通信終了。切断します。
- 一通り終えると、神楽は「先に謝っておきますね」と語り始める。
神楽 ごめんなさい。私はきっと、あなたを殺してしまう。 正確には「殺させられてしまう」。 ごめんなさい。これを止めることはできないんです。 どう頑張っても止められないんです。 つばめ えと……神楽ちゃん……? 神楽 おかしいことを言っているのはわかってます。 本当にごめんなさい。 だけど。私はあなたのことが大好きです。 つばめさんのことが大好きなんです。 つばめ わたしも。神楽ちゃんのことが大好きだよ。 だから―― 神楽 !
確認ポイント
- ①神楽はbot側と接続できる
「異なる可能性セカイの存在」と発言したことからもわかるが、
この世界の核心をある程度知っていることは間違いないだろう。
接続できる方法を知っていたとしてもおかしくはない。
- ②つばめの「本来の正しい姿」
百鶴によれば、自分の目的は「つばめを聖女に戻すこと」。
具体的にどうするのかは、彼女が知る範囲では「つばめへの回帰」。
つばめは回帰するのが、千羽鶴なのか百鶴なのかはよくわからない。
百鶴はすでに司書として定着しており、「回帰」がどんな状態なのか、
それが曖昧なうちは二人のうちどちらなのかを断定することができない。
- ③夜神楽
「from:kagura_pyonko 夜神楽」でツイッター検索するとどんなものかわかる。
このワードは「2016年にツイッターを見ていたbotだけがわかる」サインとして提示され、
ストーリー内ではbotの反応を伺うために発言していたように見える。
何を察したのかは、根拠が少ないため不明瞭。少なくとも、後々判明することである。
[Ch.02] 國政綾水 「背中合わせの」
- (あらすじ)
館長とアーヤが、姉について話す。
ココロゲートでは不穏な出来事が続いていて…。
前編
9月5日 1:02 PM |
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ストライキ3日目、長野県松代アーヤの実家にて |
- 真幌と無事に合流できたことを喜ぶアーヤ。
- 「あの時のような最悪の状態は脱した」「こちらには領火がいる」と真幌。
アーヤは何を言っていいかわからないとばかりに黙り込む。
真幌 なあアーヤ。エリカはいつも、おまえのことを自慢していたぞ アーヤ え? 真幌 綾ちゃんは世界で一番強いんだ、と。 かっこよくて優しい自慢の妹だと。 それから、自分は肩身が狭いとも。 アーヤ …どうして? 真幌 しっかり者の妹と比べられるからだと。 同級生や下級生だけでなく、教師からも頼られる妹。 自分はいつも人の輪からはみ出してしまう。 でも妹はいつも中心にいる。 そんな妹を自慢に思いつつも、辛い時もあると。 アーヤ ……そんなこと、私には一度も……。
~ココロダイブ~
- 「言っておきたいことがある」らしい。だが、なかなか口に出さない。
- 何度も問い詰めて、ようやく話し出す白烏さん。
白烏 セルフクランのことは覚えてる? 私という存在の主人格と言われるクランのこと。 いわば、私を体現する人格のことね。 人格が発症するとクランと言われるものになる。 人格は、大きな衝撃があったりすると発症する。 たいていは、その衝撃の主題に近いクランである場合が多いのだけれど。 でも、わりと誰でも、生きてれば一度や二度は発症するもの。 それによって人格は進化して、ココロは成長する。 ただ、セルフクランともなれば話は変わってくる。 それが発症するくらいの出来事とは、全人格激動レベルのこと。 だから、ほとんどの人は一生に一度も発症しない。 発症すれば、運が良ければ全く別人のように変わるだけで済み―― 悪ければ、最悪廃人になってしまう。
- 「そのセルフクランが……」と続けかけて、また口ごもる。
それでも言おうとすると、突然、白烏さんの姿が消失する。
- 呼びかけても返事はない。なぜかココロゲートを操作できる状態になっていた。
botはいろいろと打ち込んでいき、つばめのときのように、「0x000」にたどりつく。
- なぜか領火さんがいる。「不法侵入とかじゃないよ?」と前置いて話し始める。
領火 この0x000っていうのは、外部リンクへのフックアドレスなの。 もっと具体的に言うと、トライガジェットを介して外部へ接続する場所。 専門的な言い方をすると、1xアドレス空間へのジャンパーってところ?
- 「??????」とbot。領火さんは「うーんとね……」と説明を試みる。
領火 トライガジェットが、綾ちゃんを強くするでしょ? 戦闘経験ないのにすごい立ち回りが上手かったり、 クランを装備すると、そのクランの力を自分のものにできたり。 そういうのは、トライガジェットを介して、脳を拡張してるというわけ。 そして、その拡張ポート、例えるならUSB端子がこの0x000ってこと。 USBにHDDを挿せば容量が増えるし、カメラを繋げば目が増えるでしょ? それと同じことをできるようにするポートなの。
- 「前にここで千羽鶴を見かけたのも……」とbotが言うと、
「彼女がTRI-OSのAdministerだったから。」と教えてくれる。
- 白烏がいなくなったことを伝えると、「そんなことはないと思うんだけど……」と領火さん。
「ちょっと調べてみるね」と言い、botは葛藤の方をなんとかしてくるように言われる。
後編
- 場面は戻って、二人の会話に。
アーヤ つい人の望むことをしてしまう自分とくらべて、飄々としている姉。 自分の好きなことに全力投球して、それを認めさせてしまう姉に。 …でも。 お互い、どこかですれ違ってただけなのかもしれないですね。 真幌 ……これは口止めされていたんだが、 領火は、ワルシャワの世界大会に行けなかったことを後悔していた。 引退試合になるなら、仕事を全部投げ捨てでも行くべきだったと。 アーヤ ……たかが学生の試合です。 仕事の方が大事に決まってるじゃないですか。 真幌 たかがじゃないだろう。大事な妹の晴れ舞台だ。
- 「そうだよ」とbot。スルーされる。
- 領火が、試合に行かなかったことを口止めしていた理由を話される。
「どうして辞めたの? と訊いてしまう。綾ちゃんはそれを気にしてしまうから」。
アーヤ 私はずっと自分自身に挑戦するために剣道をしていました。 そして世界選手権で優勝したとき、何かが切れたんです。 訊かれたら確かに困ったでしょうね。 続けるのが怖いから、もう剣道を辞めるとしか言えなかったですから。 真幌 …領火は答えがほしかったわけじゃないぞ。 アーヤ ……それもわかってます。 真幌 本当に似てるな。さすがは姉妹だ。 アーヤ あまりそう言ってほしくはないですけど……。 真幌 ははは。そうだろうな。 アーヤ 館長…!
確認ポイント
- ①近いうちにセルフクランが発症する
白烏さんはこれをbotに伝えようとして、おそらく千羽鶴の検閲を受けて消去された。
他のトライナリーメンバーも、ココロの中で重要な存在が揺れる出来事が続いている。
千羽鶴による操作はずっと続いていて、何らかのタイミングを測っていると見ていいだろう。
- ②0x000に領火がいた
本人の説明を素直に信じるのなら、そこにいたという事実に不自然な点はない。
ナビゲーションの導入で「綾ちゃんにお願いするか悩んでる」ことがあると言っている。
それに関連する事柄としてそこに現れたのなら、まったく問題はない。
しかし、つばめのクランである千羽鶴が、つばめの0x000にいたことがある。
「食事中」であり、「プライベートを覗くのは最低の行為」とbotを咎めていた。
今回の領火との対応は、千羽鶴のそれと大きく異なっている。そのあたりは推測の域を出ない。
が、領火の格好があまりにも「シスターフール」というクランのそれに似ていること。
「シスターフール」のフレーバーテキストが、あまりにもアーヤを示していること。
これらから、領火がアーヤのクランである可能性、またはそれに近い存在であるという仮説は成立する。
領火が一向に物理姿を見せようとしないのも(テープを仕込んだり)、いちおう筋が通る。
まだ謎が多く断定しきれないが、考えるべきこととして挙げておきたい。
[Ch.03] ガブリエラ 「かしこみかしこみ」
前編
- (あらすじ)
知った事実の不安から、よく眠れないギャヴィ。
外に出てみると、アーヤが禊ぎを行っていた。
9月5日 2:11 AM ストライキ3日目、長野県松代アーヤの実家にて
- この世界がつばめのフェノメノンだと判明し、落ち着いて眠れないガブリエラ。
- ふと外が気になり、外出してみると、アーヤが滝に打たれている。
- 尋ねると、アーヤは「自分自身に活を入れるためにしている」らしい。
ガブリエラは「それ、あたしもやっていい? してもいいこと?」と自分も参加する。
- 「少しすっきりした気がするわ」とガブリエラ。
そこにさっきまで寝ていたはずのみやびが現れる。
アーヤ みやびも起こしちゃつた? みやび というより寝付けんかったぞね。うちは繊細やき。 ガブリエラ さっきいびきかいて寝てたわよね? みやび 気のせいやき。 フェノメノンの中で爆睡できるほどの度胸はないぞね。
- そのせいで眠れていなかったガブリエラが反応する。
ガブリエラ ここってつばめの作った世界なのよね。 アーヤ 姉の言葉を信じるならね。 ガブリエラ だったら、本当のあたしたちってどんななのかしら。 みやび 今とは似ても似つかん姿かもわからんねぇ。 ガブリエラ ビデオの中のあたしたちは今と同じだったでしょ? みやび あれは認知のゆがみでそう見えるだけかもわからんき。 ガブリエラ ちょっと! 怖くなるようなこと言わないでよ!
~ココロダイブ~
- 歓喜のキャンディで豚になれる。
このOS大丈夫ですか?
- さておき、前回からの「リヴォルカ」や「マークスマン」についての話に変わる。
ガブリエラ 前回リヴォルカがマークスマンは進化の準備に入ったって…。 人格の進化っていうのは、あまり使わない言葉なんだけど 人が困難を乗り越えて成長するときや、逆にトラウマを作ってしまうとき。 そういう時には、必ず人格に変化が発生する 「人格の変化」なんて言い方、すごく生易しいけど、率直に言うと… 自分 クランの発症? ガブリエラ そう。 人格は、何かを乗り越えようとするときや、衝撃を受けた時、クラン化する。 それは、自分の持つ力を120%発揮して、その事象に対抗する為。 そしてそれを達成してほとぼりが冷めると、クランは元の人格に戻る。
- 一般的な人格とクランの関係について話してくれる。
続けて「マークスマン」、「セルフクラン」の発症に続く。
ガブリエラ そしてセルフクランの発症は相当なリスクを伴うわ。 フェノメノンを生み出してしまうから? ガブリエラ うーん、確かにそれもそうなんだけど。 それは、外的な力によって無理矢理作られているものだから例外として。 セルフクランの発症は全人格否定、もしくは悟りを開くレベルの事。 そんなことが起こったらあたしはあたしじゃなくなっちゃうのよ。 自分 リヴォルカはそれを狙ってるってこと? ガブリエラ わからないわ。
- 「進化」がセルフクランの発症を指すかはわからないが、時間がないことは確か。
「すぐにでも殴り込みをかけに行かなくちゃ!!」と元司書さん。
ガブリエラ でも、そのまま行っても良い結果を生まないような気もするわね。 自分 作戦を考えよう (選択肢分岐・botがリヴォルカを引きつけてその隙に……) ガブリエラ いいわ。それで一度やってみましょ。 ただ、この作戦の場合あんたとあたしが別々に1xへ行かないとなのよね。 まあ、その辺りのオペレーションはあたしが考えておくわ。
- ココロの葛藤を解決しに向かう。原因をはっきりとは言わない。
が、「つばめはあなたのこと絶対嫌ってないんだから!」と話している。
- フェノメノンの中にいる不安というより、根底的には、
「もしつばめに嫌われていたら……」という不安が大きいようだ。
後編
ガブリエラ | 本当のことはわからないけど。 |
---|---|
だってそうでなきゃ、あたしたちをまた集めたりしない。 | |
そうでしょ? |
- 何がどうであるか、理由や現状はわからない。
が、それは確かだという確信を持ったガブリエラ。
みやび 夜の魔法はすごいねえ。 ガブちゃんがこんなに素直にデレるところが拝めるとは。 ガブリエラ 何よそれ! アーヤ 私もギャヴィと同じことを考えてた。 つばめの期待に応えないとね。 う、うん...。
- このあと、みやびも一緒に禊ぎをする。
確認ポイント
- ①近いうちにセルフクランが発症する
アーヤのココロゲートで話されたことと同じである。
まったくの同時期にというのは、誰かしらの思惑や現象の働きかけがあると思われる。
しかし、アーヤの場合は白烏さんが消され、ガブリエラの場合は現司書が積極的。
このあとに記述しているみやびの場合も、まだよくわからないが、現司書が行動的。
白烏さんはbotにセルフクランのことを、言うか言わまいかと悩んでいた。
もともとその予定があることを知っており、どんな思いからか、それを話そうとしたのだろう。
それが話されようとしたときに消された、ということは、やはり千羽鶴の企みなのかもしれない。
領火が関わっている可能性もあるのかもしれないが、そちらは根拠が薄い。
- ②外的な力によって無理矢理作られているもの
フェノメノンについて。以前のアーヤのエピソードでみやびが語っていた可能性が確定。
[Ch.04] 恋ヶ崎みやび 「向かい合わせの鏡」
前編
- (あらすじ)
みやびは、前回で発覚した情報をエリカに報告する。
その流れで「エリカさんとの関係は?」と話を聞こうとするが……。
9月5日 3:36 PM ストライキ3日目、長野県松代アーヤの実家にて
- 前回に判明した「クランのレシピ」について、真幌に報告する。
- 「知り合いだと言っても納得できないか」と真幌。
みやびは「それと、いまエリカさんはどこにおるんですか?」と質問。
- 真幌は「外の空気を吸いに行こうか」と、みやびを外に連れ出す。
真幌 こういうところで余生を暮らすのも悪くないな。 みやび うちには無理そうです。そういう生活は。 こう言うたら悪いかもしれんけんどサバイバルすぎます。 真幌 ここには電気もある。住民に戦闘意思もない。水道もガスもある。 通貨の使用もできるし罠を仕掛けられることもないぞ。 まほさんはそんな経験があるんですか? …ものの例えということにしておいてくれ。
- それより今はエリカのことだろ、と真幌。
- みやびは「正直なところ理解が追いつかない」と話す。
「だが、つばめのおかげで最悪の事態は避けられている」と真幌さん。
- 「そう思わされているだけなのでは?」と強い疑念を持つみやび。
~ココロダイブ~
- 前回の問に対する回答を求められる。
司書 現実のうちとの回線を切断するか。 シンギュラリティの記憶を操作するか。 自分 回線を切断しない 司書 シンギュラリティは切って問題なしとゆうことやね。 1つヒントをやる。 以後のココロの司書はうちになる。 結局のところ、現実のうちとはこれ以上の仲にはなれんちゅうことや。
- 「何故?」と問うと、理由を話し始める。
司書 まず第一にシンギュラリティの記憶を消してしまうこと。 あやつはお前さんと現実のうちとの、潜在的なキューピット役やった。 その記憶を失えば、現実のうちもまた、お前さんに興味を失う。 もちろん完全にではないがそれでもダメージはそれなりにある筈や。 第二には、うちがココロの司書になることでお前さんに否定的になる。 そうすれば、ココロの中全体でお前さんの評判は下落し―― 現実のうちもまた、お前さんに対して疑心暗鬼になるわけやね。 やき、今のうちに撤退しておいた方が、お前さんの傷も浅い。 これはむしろ良心から助言しちゅうことやき。
- 「考え直したか?」という質問後、選択肢は分岐なし。
司書 頭悪いね。 そうやねほんだら、これで手を打たんかね 近々また、なごちゃんの慰霊祭をやるがやけんどそれに参加してくれんか。 してくれるがやったら、お前さんもシンギュラリティも、少し猶予をやる。 自分 どんな儀式? 司書 名前の通り、なごちゃんを慰霊する会やよ。 それ以上でもそれ以下でもない。 次回はなごちゃんの所へ緒に行くき。準備しとき。
- 慰霊祭に参加することが決まると、そのまま解散しようとする。
葛藤を解消しなくても「うちは困らない」かららしい。
司書 まあしかし、確かに今回までは、普通の振る舞いをしておいた方がえいね。 次回からは、うちがココロの司書として徹底ブロックするけんど。
- 頭の整理がついていないようで、クランの数を減らすことを助言される。
後編
- 思考が整理され、最初の質問を思い出したみやび。
真幌 元々はエリカも自分も管理庁のエージェントのようなものだった。 自分は情報統制担当。エリカは技術担当だ。 エリカは長官の右腕と言うべきポジションで仕事をしていた。 ところが突然、管理庁から離れて付属大の教授になった。 驚いて理由を聞いたが教えてはもらえなかった。 そしてある日連絡が来た。 「長官の言う事には常に気をつけて。臭ったときには連絡を」 そう言い残してエリカは音信不通になった。 今回連絡をしてくるまで私も連絡が取れなかった。
- 「私にもわからないことだらけなんだ」と謝ってくる真幌さん。
こちらでも情報は集めます、とみやび。
- 「みやびとエリカは似てるかもしれないな」と他愛ない話が続く。
確認ポイント
- ①真幌さん
管理庁の元エージェントであり、情報統制担当だったことが明かされた。
情報管理庁と名のつく組織で情報統制担当となると、相当のポストであったことがわかる。
彼女の発言について、どこかの僻地で傭兵稼業でもしてたのではと取れるものがある。
以前からあったもので、夏コミで販売されていた職員証には様々な資格や許可、技能が見て取れる。
そのなかに、トライガジェットが有効化されているという記載がある(ソースリンク)。
真幌さんは、何かしらの方法で記憶を改変されないままつばめのフェノメノン内で活動しているのかもしれない。
補足
エピソードタイトルの元作品、共通する要素など
- →小ネタ参照。