もくじ
MV_01|EXE_AYAMi?
MV_02|EXE_GARBiELa?
MV_03|EXE_KAGURa?
- 以下、デイトラより土屋さんの解説を引用。
- タイトルについて
Floccinaucinihilipilificator。単語テストで出題されたら暴動が起きるレベルの単語ですが、実在する英単語です。 「無価値(無益、無意味)とみなすこと」「軽視(蔑視)癖」という意味を持つ単語 Floccinaucinihilipilificationを「使い手」にしたもので、「無価値とみなす存在」「蔑視癖屋」といったところでしょうか。神楽は作中でも「軽蔑してもいいんですよ?」と発言するシーンがありますが、この単語は彼女の心を把握する上で重要なものです。今回は歌詞解説であって、彼女の心理描写を説明するものではありませんから、この話はこれくらいにしておきましょう。
- 重要な情報が多いことの示唆
さて、詞と曲についてですが、勿論色々とお話できることは沢山あるのですが、なにぶんネタバレが酷く、詞の意味などについてはあまり公言できないのが実状です。
- 歌詞の内容について
メロディがあるところについては、「一緒にアニメを見る」で神楽さんも解説してくれてますが、わりと自分が今現実で思っている事をそのまま詞にしたものになっています。ただ、詞の世界観(表現)として1つ、些細なギミックが入っています。昨日のガブリエラ曲で「赤と白、ポーランドと日本」という話をしましたが、それの神楽版みたいなものです。
- 具体的に
具体的にお伝えしますと、この詞は生粋のファンタジーを表現しているように見えますが、実は舞台は現代の東京なんです。その仕掛けである単語を幾つか挙げますと「硝子の森」「ハライド」「摩天楼」です。摩天楼は高層ビルの事ですから、最後まで聞けば何となく想像は着くかもしれませんが、「硝子の森」「ハライド」は、敢えてファンタジーっぽい表現を選んで潜めています。硝子の森とは、湾岸付近を中心にここ数年で乱立している硝子張りのビルのこと、そしてハライドとは街灯のことです。街灯にはハライドランプというものが使われています。
- すなわち
すなわち「硝子の森響かせ歌う」とは、都市圏にその姿を蔓延させること、もっと具体的に言えば、渋谷QFRONTの巨大な硝子越しのデジタルサイネージに、FreyMENOWのMVやライブ情報が映し出されたり、街中の街頭スピーカーからFreyMENOWの曲が流れ、響かせることを意味しています。そして「ハライドの加護承け」は、深夜に街灯の下で、その光りに照らされながら契約をした、という、都会独特の神秘的表現を目指しているものです。魔女と青い鳥と契約、という王道ダークファンタジーをテーマにしつつ、舞台は東京都下。この2つを混ぜることは、神楽という子を表現する上で必要不可欠なものでした。
- 語りについて
途中に入っている語りについては、とにかく湧き出てきた言葉を繋いだだけなので、実はあまり裏の意味とかギミックはありません。強いて言うなら「知っていますか?~」以降の言葉には、このトライナリーの物語全体に関係する大きな意味が含まれている、というくらいです。
- 曲全体について
この詞と曲は、叙情詩であると同時に暗喩的な叙事詩でもあります。すなわち他の子の曲との一番の違いは、これは彼女が今まで体験してきた彼女の生き様であり、今思っていることそのものであり、そしてこの後の未来に対する希望をしっかりと描いたものであるということです。そこを意識しつつ聴くことで、今まで見えなかった彼女の何かが見えてくるかもしれませんね。