【キャラ一覧( 無印 / AIR / STAR / AMAZON / CRYSTAL / PARADISE / NEW / SUN / LUMINOUS )】【マップ一覧( SUN / LUMINOUS )】
※ここはCHUNITHM PARADISE LOST以前に実装されたキャラクターのページです。 ・「限界突破の証」系統を除く、このページに記載されているすべてのスキルの効果ははCHUNITHM PARADISE LOSTまでのものです。 現在で該当スキルを使用することができません。 ・CHUNITHM PARADISE LOSTまでのトランスフォーム対応キャラクター(専用スキル装備時に名前とグラフィックが変化していたキャラクター)は、 RANK 15にすることで該当グラフィックを自由に選択可能となります。 |
Illustrator:MAYA
(黒髪の少年) | |
---|---|
名前 | アシェル |
年齢 | 5200周期 |
職業 | ネメシス代理構成体 |
(白髪の少年) | |
名前 | シメオン |
年齢 | 8030周期 |
職業 | メインフレーム代理構成体 |
- 2017年11月2日追加
- イベントマップ「天下一音ゲ祭」?・マップ1をクリアで入手。<終了済>
- 入手方法:2022/10/13~ カードメイカーの「CHUNITHM STAR」ガチャで入手。
- 2021/11/4~12/8 「お風呂上がりの一発でわからせる!」ガチャ
- 2022/10/13~ 「CHUNITHM STAR」ガチャ
- 対応楽曲は「Xevel」。
- トランスフォーム*2することにより「アシェル&シメオン/裂かれし者達」「アシェル&シメオン/交錯する刃」「アシェル&シメオン/新世界の礎」へと名前とグラフィックが変化する。
- RANK UP、およびイベントマップから入手する専用スキルを装備することでそのスキルを対応した名前とグラフィックが変化する。
スキル 名前 嘆きの戦陣 アシェル&シメオン/裂かれし者達 双極の一閃 アシェル&シメオン/交錯する刃 たましいの場所 アシェル&シメオン/新世界の礎
- CRYSTAL PLUS以降、RANK25にすることで装備したスキルに関係なく、「アシェル&シメオン/新世界の礎」以外のグラフィックを自由に選択可能に。
- さらに専用スキル「たましいの場所」(イベントマップで獲得)を入手済み場合、「アシェル&シメオン/新世界の礎」のグラフィックも選択可能。
メタヴァースのどこかにある孤児院で兄弟のように育った二人。
いがみ合いつつも穏やかな日々を送っていたが……?
同じくTatsh氏とMAYA氏による共作「Xepher」「GENOCIDE」のストーリーに一部関連すると思しき箇所がある。
余談だが、MAYA氏描き下ろしのLINEスタンプが存在し、(※外部リンク)イロドリミドリ以外で唯一のチュウニズムキャラクターのスタンプである。
本編からは想像がつかない程ほのぼのしたスタンプである。彼らにもこのような穏やかな日々があったのだろう
スキル
RANK | 獲得スキル |
---|---|
1 | エクストラストーム |
5 | 嘆きの戦陣 |
10 | 双極の一閃 |
15 |
以降はイベントマップで入手 | |
- | たましいの場所 |
エクストラストーム [TECHNICAL]
- CHUNITHM初のゲージ稼ぎが主目的ではないスキル。
- SKILL RESULTがbeatmaniaIIDXにおけるEX SCORE*3の再現になるという性質を利用し、対戦や大会でSKILL RESULTを競い合うのに使用する(公式も明言している)。
- 計算式はIIDX(光るGREAT×2+GREAT)と同様の「ノーツを最高評価で処理した場合=2点、2番目に高い評価で処理した場合=1点、それ以外=0点」である。
- なお、maimai(でらっくす以降)では「でらっくスコア」、オンゲキ(R.E.D.以降)*4では「プラチナスコア」という名称で、同様のシステムで集計されるスコアが存在するが、計算式は若干異なる。
でらっくスコア: CRITICAL PERFECT×3+PERFECT×2+GREAT
プラチナスコア: PLATINUM BREAK*5×2+PLATINUM BREAK以外のCRITICAL BREAK-(被弾回数+取り逃したベル)×2
- SKILL RESULTがbeatmaniaIIDXにおけるEX SCORE*3の再現になるという性質を利用し、対戦や大会でSKILL RESULTを競い合うのに使用する(公式も明言している)。
- ゲージ稼ぎとしては5本にすら届かないため*6、はっきり言って使えないと言っていい。
PARADISEで所有者が増えたが、GRADE UPしても何も変わらない。コンセプトから考えてボーナス値は変えられないのでしょうがない。- KING of Performai 2020マップ5~6のマップボーナス(+5)に名指しで指定されている。
- 筐体内の入手方法(2021/8/5時点):
- KING of Performai 2020マップ1(PARADISE時点で55マス)クリア
プレイ環境と最大GRADEの関係
プレイ環境 | 最大 | |
---|---|---|
PARADISE× (2021/8/5~) | 初期値 | |
PARADISE (~2021/8/4) | ||
CRYSTAL | ||
AMAZON | ||
STAR+ | ||
STAR以前 | +1 |
参考理論値:68416(4本+8416/20k) [条件:赤壁、大炎上!![MASTER]] | |
参考理論値Ω:75218(4本+15128/20k) [条件:WARNING×WARNING×WARNING[WORLD'S END「!」] | |
GRADE | 効果 |
---|---|
初期値 | J-CRITICAL数 x2 JUSTICE数 x1 ゲーム終了時にボーナス |
嘆きの戦陣 [MANIAC] ※専用スキル
※高確率でスコアにマイナスの影響を与えます。
- 上記エクストラストームにTAP判定難化まで付けたもの。
- 全種類のノート判定が難化するような記載であるが、実際にはTAPの判定しか難化していないとのこと。
- CHUNITHMは音ゲー全体でも判定受付時間が易しい方だと言われているので、エクストラストームでは差がつきにくい状況で使用するのだろうか。
- ゲージ稼ぎにはエクストラストームに輪をかけて使えない。MANIACのマップボーナス狙いにしても、専用スキルなので微妙。
GRADE | 効果 |
---|---|
初期値 | 判定が非常に厳しくなる J-CRITICAL数 x2 JUSTICE数 x1 ゲーム終了時にボーナス |
双極の一閃 [TECHNICAL] ※専用スキル
- ボーダーエッジが多段階になったようなスキル。
- ボーダージャッジと比べてMISSにシビアではあるが、JUSTICEはボーナス量に影響せず、FULL COMBOし損ねの保険にもなる。ボーダージャッジ系とは使い分けになるだろうか。
- FULL COMBO以上が安定するのであれば使いやすいかもしれない。+1における最大ゲージ本数は、MISS1~5回で7本、FULL COMBOで8本、ALL JUSTICEで9本となる。
GRADE | 効果 |
---|---|
初期値 | 達成条件に応じて終了時にボーナス MISS5回以下 +66000 FULL COMBO +92000 ALL JUSTICE +120000 |
+1 | 〃 〃 +67500 〃 +93500 〃 +121500 |
たましいの場所 [HARD] ※専用スキル
- 入手方法:イベントマップ?2を完走<終了済>
- 即死系にしてはローリスクローリターンな効果となっている。
- 高い精度でようやくゲージ6本。他に5本用スキルが無い場合のつなぎとして使えなくはない。
GRADE | 効果 |
---|---|
初期値 | ゲージ上昇UP (175%) MISS判定50回で強制終了 |
ランクテーブル
1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
スキル | Ep.1 | Ep.2 | Ep.3 | スキル |
6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
Ep.4 | Ep.5 | Ep.6 | Ep.7 | スキル |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
Ep.8 | Ep.9 | Ep.10 | Ep.11 | スキル |
16 | 17 | 18 | 19 | 20 |
21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
スキル |
・・・ | 50 | ・・・・・・ | 100 | |
スキル | スキル |
STORY
※メタヴァースのキャラですが、彼等のSTORYにはかなりの鬱・胸糞展開が含まれています。閲覧の際には注意と覚悟が必要です。
音ゲ祭からCHUNITHMを始めるプレイヤーへ「CHUNITHMにて同じような鬱ストーリーが複数いるよ」
ストーリーを展開
EPISODE1 楽園の緩やかな終焉「人類のゆりかごメタヴァース。楽園は穏やかな統合と終焉を迎えつつあり、管理者たちは選別を始めた」
人類のゆりかごメタヴァース。かつて人類の窮地を救った電脳の楽園は、自身の拡張と『ネメシス』という侵略者の台頭により、緩やかに終焉へと歩みを進めた。
メタヴァースの秩序の象徴であり、人類救済を第一の目的とするメインフレームは、拡張による混乱期、そして中央演算機『ORB』破損により、その機能を大幅に縮小させた氷河期を経て、やがて統合を果たし最適化に成功する。
しかし、その頃メインフレームは長い時を経て、既に管理者としての力を失いつつあった。
そこへ長らく観測されていなかったネメシスが再び姿を現す。かつての彼らは破壊と暴力、そして世界への憎悪の権化として、メタヴァースを幾度となく破滅に追いやろうとしていた。
だが統合された世界に現れた彼らは明らかにそれまでとは異なっていた。人と同じ自由な発想、感情、そして葛藤を持つ高次の存在となった彼らは、メタヴァースの一部を自分たちの支配領域とし、もう一つの管理者として君臨した。
彼らの中で唯一変わらなかったのは、メインフレームにとって相容れることのない敵であるという事実だけだった。
『秩序』と『自由』。どちらも人類には欠かせない。人類という『種』を守り、育てるのはいったいどちらのゆりかごの護り手なのか?
EPISODE2 アシェルとシメオン「強がりで寂しがり屋のアシェル。穏やかで聡明なシメオン。2人は兄弟のように常に寄り添っていた」
『アシェル』と『シメオン』。2人は統合されたメタヴァースのある世界で生きる普通の少年たちだった。
艶やかな黒髪に透きとおるような白い肌のアシェルは、見た目こそ少女に間違えられるような美しさだが、性格は負けん気が強く、そして寂しがり屋の少年だった。
それに対してシメオンは、アシェルよりも少し年上で、穢れを知らぬ白銀の髪、全てを慈しむ優しさを称え、潤むサファイアの瞳が特徴的な穏やかな少年である。
アシェルとシメオンには両親はなく、2人は同じ孤児院で兄弟のように育てられた。
優しく落ち着いたシメオンは、誰からも尊敬され愛されていたが、強がってばかりのアシェルは同じ境遇の子供たちの中でも浮いた存在で、彼はいつも喧嘩ばかりしていた。
「アシェル……また他の子を殴ったんだって?」
「アイツらが悪いんだ!僕のことを『女みたい』だなんて言うから!」
「それはそれは……でもね、アシェル。本当に強くなりたければ力を振りかざすのではなく、優しさで相手を許すことが必要なんだよ」
シメオンは子供の頃から聡い少年だった。そんな彼をアシェルは慕うのと同時反発もしていた。
「……優しくなれって、どうすればいいんだよ」
「簡単なことさ。相手を殴るんじゃなく、抱きしめればいいんだよ……さ、帰ろう?俺も一緒に謝るから」
「……僕をいつまでも子供扱いすんなよ!」
アシェルはシメオンに噛みつくが、彼の差し出した手を拒むことは決してなかった。
2人は昔からこのような関係で、それはこれからもずっと変わらないように思えたのだが……。
EPISODE3 世界崩壊・無慈悲な選定「穏やかな日々は突然崩れた。アシェルは混沌の神に選別され、シメオンと敵対する運命を告げられる」
アシェルとシメオンは互いに青年となり、孤児院を卒業して小さなアパートで一緒に暮らしていた。
「アシェル、昨日は随分とうなされていたようだけど? どうしたんだい?」
「……変な夢を見た」
アシェルが見た夢というのは真っ暗な闇の中で、謎の声に導かれるというものだった。
悪夢でうなされるなんて子供のようで普段のアシェルなら、いくらシメオンであっても黙っていただろう。
だが今日のアシェルは、珍しく素直に兄であるシメオンにこの夢を告げなければという気分だったのだ。
「……何者かの声に導かれるだって? ……俺もだよ。俺も最近、似たような夢ばかりみるんだ。俺の場合、闇じゃなくて、清浄な光に包まれているんだけど」
「2人で、似たような夢を見るなんて……あまりいい気分じゃないな」
何気ない日常の会話。いつも通りのアシェルとシメオン。しかし、次の瞬間彼らの日常は一変する。
ため息と共に閉じられた双眸が、再び世界の光を捕えようと重い瞼を持ち上げたその時、それまであった穏やかな光を纏った世界は消え失せ、無機質な黒がどこまでも広がる闇だけが広がっていた。
何が起こったのか、理解できないアシェルへ声が聞こえてくる。
「選ばれし胞衣の子……種の自由と混沌を取り戻す我らが見初めし進化の象徴……私はネメシス……遠い闇に沈みし滅びの記憶……剣を取るのだ」
(なっ!? なんだ、この声!? ネメシス? 滅びの記憶? 剣って……いったい何のことだ!)
しかし闇の中の声はアシェルの質問には答えない。そしてそのまま彼の意識は遠くなっていった……。
アシェルが目を覚ますと、そこは自分のアパートではなかった。
「ここは……いったいどこなんだ?」
EPISODE4 変容したシメオン「運命を信じられないアシェルはシメオンの元へ向かう……しかしそこで待っていたのは悲しい現実だった」
アシェルはなぜか真っ暗な空間に漂っていた。瞬く光は宇宙を彷彿とさせる無限の闇を照らしている。
「なんだここは……それにこの格好は!?」
アシェルの服はいつの間にか、漆黒の軍服のような物に変化していて、手には武器が握られていた。
そして身体の中には、今まで感じたことのない力が溢れているのだった。再び声がアシェルの中へ響き渡る。
『お前は私たちが選びし代理構成体。この世界と人々の自由を導く最後の希望の欠片。偽りの秩序と、望まぬ進化を司るメインフレームから人々を解放するのだ……』と。
しかし、アシェルには何のことか理解できなかった。
「シメオン! どこいる!? 返事をしてくれ」
「アシェル……」
「シメオン! 良かった。無事だったんだな!」
シメオンの声が聞こえ、無事を喜ぶアシェルだったが、ようやくそこで異変に気が付いた。
闇を照らす眩い光、世界の持つ色が白く染まっていく。
その中心に、天使のような白い鎧を纏い、手には細身の剣を握っているシメオンがこちらを見据えていた。
彼の目はいつも春の湖のように優しかったはずだ。だが、目の前にいるその男の瞳は氷のように冷たくアシェルを見つめている。
「シメオン……どうした? 気分でも悪いのか?」
アシェルはシメオンの傍に寄る。すると……。
「……えっ?」
いきなりシメオンは手にしていた剣でアシェルの右足を切り落としたのだ。
「うわああああぁぁぁーーッ!?」
アシェルの悲鳴で、シメオンの瞳が揺らぐ。
「アシェル!? あ、ああ……どうして! どうして俺がアシェルのことを!? そ、そんな! 馬鹿な!」
痛みと出血で気が遠くなるアシェルが最後に見たのは、絶叫しながら自分に手を伸ばすシメオンの姿だった。
EPISODE5 シメオンの苦悩「シメオンは自分の精神が侵食されていくことに苦悩した。このままでは彼を殺してしまうだろう……」
次にアシェルが目を覚ましたのは、見知らぬ天井の建物だった。
「お、新入りが目を覚ましたようだな!」
そこは彼の『仲間』だというネメシスプログラムと呼ばれる者たちが活動の拠点とする領域だった。
「危ないところだったな。メインフレームの代理構成体に襲われているところを何とか助けたんだ」
「ネメシス……代理構成体……訳が分からない!シメオンはどうして僕を攻撃したんだッ!?」
アシェルは青年たちから衝撃的な事実を聞かされた。
メタヴァースと呼ばれるこの世界の歴史……ここは、遥か昔に作られ、種として限界を迎えた人を守護し、進化へと導く超巨大演算回路の中の世界であるということ。
そしてメタヴァースを司ってきたメインフレームと過去の人類の記憶を引き継ぐネメシス。2つの絶対的な力を持つ者はメタヴァースと人類の未来を賭けて戦争をしているということ。
また……自分のいた世界は滅び、自分はネメシスの代理構成体、シメオンはメインフレームの代理構成体として選ばれ、共に殺し合う宿命なのだと……。
(そんな……そんなこと! 信じられるか! 仮に僕とシメオンが共に敵対する管理者に選ばれた存在だとしても、シメオンが僕を殺すはずなんてない!)
アシェルは優しい兄の思い出を振り返る。だが自分の足を切り落としたのは紛れもなく、兄その人だ。
「……シメオン」
アシェルの心は激しく揺れた。
一方でシメオンは再び訪れるであろう恐れと戦っていた。
メインフレーム代理構成体として高い適正値を持つシメオン。しかし彼の持つアシェルへの思いは、メインフレームにとって邪魔なものでしかない。
故に管理者はシメオンの自我を乗っ取りその意識を支配し、冷血な駒の1つへと変えようとしていた。
このままでは愛しい弟への愛も奪われてしまうのではないか? そしていつか弟をこの手で……。
「アシェル……俺はどうすれば……!」
EPISODE6 兄の慟哭・弟の悲哀「シメオンとの戦闘を拒否し、アシェルは『元に戻って欲しい』と伝える。弟の言葉にシメオンは涙を流す」
アシェルを救ったネメシスプログラムたちの言う通り、アシェルはメインフレーム勢力との戦闘を強いられるようになっていた。
そして戦闘の度にアシェルは自分の中の力が強まっていくのを感じる。
それも自分がネメシス代理構成体の1人であるということの証拠にも思えた。
(シメオン……お前もそうだというのか?)
戦場でシメオンと鉢合わせることはまだなかったが、もしそうなった時に自分はどうするのか?未だアシェルの中で答えは出ていなかった。
アシェルは迷う心のままに、ネメシスを飛び出し暗い電子の世界を駆ける。そして、いつの間にかシメオンに右足を切り落とされた領域まで来ていた。
そこで彼は半分は会いたくて、もう半分は会いたくなかった男の姿を発見する。
「シメオン……」
シメオンの瞳は、懐かしい春の湖色をしていた。
「アシェル、この間はごめん。足は、大丈夫かい?……痛かっただろう。本当にごめん」
「痛かったに決まってるだろう。いきなり足を切り落とされたんだからな……でも、シメオン。最後に見たお前の方が僕よりもずっと痛そうな顔をしていたよ」
「アシェル……」
「なあ、シメオン。どうして僕たちはこんなことになってしまったんだ? ……僕は嫌だ。シメオンと戦うなんて……殺し合うなんて、絶対に嫌だ!」
「俺だって大事な君と戦いたくない。これ以上君を傷つけるなんて恐ろしいことはしたくないんだ!」
「シメオン……僕たち、もう元には戻れないの?」
「アシェル……」
シメオンは震える弟に何か言葉をかけようとしたが、結局何も言えず、ただ彼の肩を抱くしかなかった。
EPISODE7 消えゆく想い「シメオンは管理者からの解放を訴えるが、激怒した管理者は彼の感情を抹消し純粋な兵器へと改造する」
メタヴァースの中心領域を司る白亜の宇宙、完全を誇る巨大な構造体へ戻ったシメオンは、メインフレームを管理するプログラムたちの元を訪れ懇願する。
「……お願いします! 俺を代理構成体の立場から解放してください!」
無機質な顔を浮かべる白亜の天使たちは語りかける。
「選ばれし人の子よ、心を鎮めるのです。人類の未来を守護する我らメインフレームの代理人としてあなたは混沌の使者を討たなくてはなりません……」
「俺には力なんていらないんです。それに、人類を守るために戦えだなんて……俺には守りたいものがあるんです!」
白亜の天使は代わる代わる話を続ける。
「……引き裂かれしもの。ネメシスはお前が最も傷つくものを選び、我らへの刃とした……滅びの記憶を紡ぐ不完全な過去の記憶の残滓よ」
「……アシェルのことですか? なぜあの子と会っていたことを……監視していたんですね?」
1体の天使がゆっくりとシメオンの前へ降りてくる。
「もはやその身体はお前だけのものではない。この世界に生きるヒト、その全ては我ら秩序の管理者が預かり、楽園へ帰すもの……」
「シメオン、お前は我らと1つ……過去の残滓は全て討たれなくてはならない」
天使は右手をシメオンへ向けると、眩い光が視界を覆った。
シメオンの四肢には輝く光環が現れ、四肢の自由を奪う。
「な、何を……ッ!」
「求められし秩序の剣、それは揺れ動く心なき完全無欠の存在……美しいその心、今はしばし眠りにつくがよい……」
「い、嫌だッ! 俺はアシェルと戦いたくはないッ!……あの子への想いを忘れたくないッ!」
シメオンは叫んだ。だが、自分の気持ちとは裏腹に、1つ1つ思い出が現れては消えていく。
心がメインフレームの意志によって乗っ取られていった。
(……アシェルッ!! 俺はッ!!)
EPISODE8 断ち切る想い「シメオンは容赦なくアシェルを攻撃する。弟は優しい兄はもういないことを身をもって知ることとなった」
その日、アシェルはネメシス側の仲間と共に、シメオンと約束した場所に向かっていた。
「……なぁ、アシェル? そのシメオンって奴は、本当に信頼できるのか?」
「シメオンは僕を裏切らない……絶対に!」
アシェルはシメオンからメインフレームを脱退すると聞いていた。その彼を仲間として迎えるためにやってきたのだ。
「シメオンは絶対に約束は守る!」
「まあ、アシェルがそこまで言うのなら信じるよ」
アシェルたちが約束の地に辿り着くと、そこには天使のような白亜の鎧を纏ったシメオンの姿があった。
「やあ、アシェル……よく来てくれたね」
「シメオン! 無事にメインフレームから抜けることができたんだな! さあ、僕と一緒に行こう!」
アシェルはシメオンに手を差し伸べる。シメオンは穏やかな笑みを浮かべながらアシェルの手を握ると……。
「そのことだが……」
次の瞬間アシェルの片腕は胴から切り離され宙を舞った。
「――ッ!! ……シメオンッ!?」
青く輝くその双眸は人ならざる意思を宿しているということがすぐに理解できた。
「答えは『No』だ……アシェル。『我ら』はメタヴァースの絶対的秩序!混沌をもたらす滅びの使徒よ!貴様らは不要な存在、消えろッ! アシェル!」
「正気かッ! シ、シメオン……! ぐ、腕が……!」
「正気だとも。アシェル……せめてお前の命は兄であるこの私がここで絶ってやろう!」
シメオンは傷つき身動きの取れないアシェルの息を止めるために再び剣を掲げる!
EPISODE9 激化する闘い「過去と自己を失い妄執の従僕と化したシメオン。過去と未練を断ち切ったアシェル。戦いは激化した」
「アシェル! 危ないッ!」
シメオンの振り下ろした刃はアシェルを庇った仲間をいとも容易く引き裂き消滅させる。
「ぐわあああぁっ!?」
「プログラム風情が私の邪魔をするな!」
アシェルの仲間を次々と切り捨てたシメオンは、再び彼に向かって剣を構えた。
「フフフ……お待たせ、アシェル。さあ、私の手によって、終焉を与えてあげよう」
「シ、シメオン!」
アシェルの瞳に映る、薄く笑みを浮かべ、自分に刃を振り下ろそうとする目の前の男。それは、かつて自分が最も信頼した愛おしい兄ではないと、彼はようやく実感する。
「……シメオンッ! 貴様は――ッ!」
「……さようなら。アシェル」
その時、シメオンは激しい頭痛に襲われ、細身の剣を取り落とす。
「ぐ、ぐうう……ア、アシェル……俺は!」
突如苦しむシメオン。アシェルはこの隙を見逃さず、すかさずその場から撤退する。
裏切られた想い、瞳から零れ落ちる涙が全ての思い出を否定していくようで、最後に残ったのはただ1つの憎しみだけだった。
これより長きに渡り、光と闇の兄弟は争い、殺し合うことになる。
弟は過去と兄への想いを断ち切り、憎悪を得た。
兄は過去と弟への想いを失い、妄執を得た。
皮肉なことに2人は戦いを重ねるごとに力を欲し、より互いに強く結びついていく。
メタヴァースを二分した戦争はより激しさを増し、残されていた数多くの命が失われていくこととなる。
EPISODE10 最終戦争勃発「アシェルとシメオンは最後の戦いへ。それはこの世界の神の座をかけた管理者たちの代理戦争でもあった」
心を持たぬ完全な兵器でありながらも、アシェルへの歪んだ偏愛の虜囚シメオン。多くを奪いしシメオンへの復讐心を胸に秘め、不完全であるが故に進化を続けた可能性の体現者アシェル。
2人の兄弟の戦いは、いよいよ最終局面を迎えようとしていた。2人は互いに感じ取っていた……今日がどちらかの終わりの日となることを……。
2人の戦いが始まった場所、その足が刃を受け、最初の血が流れた地でアシェルはシメオンを待っていた。
あの時と同じように、目の前を包む光が世界を一瞬だけ照らす。そして、そこにシメオンの姿が浮かび上がる。
「やあ……アシェル。お前ならきっとここに来ると思っていたよ」
シメオンを見据え剣を構えるアシェル。
「ああ、今日が最後だ……シメオンッ!」
交わす言葉も少なく、劇的な合図もなく、アシェルとシメオンは互いの刃を合わせた。
あの時とは比べ物にならない力が、その領域を満たすエネルギーを振動させる。
速度に優れるアシェルがシメオンの防御の及ばぬ攻撃を展開する。しかし、段々とアシェルの勢いは無くなっていく。
(くそっ! こんな時に、どうして!)
アシェルの頭の中には、シメオンと過ごした優しい日々がまるで古い映画のように流れていた。
(忘れたはずだ。そんなものは幻、全て偽りの世界ッ!)
いつの間にかアシェルの瞳からは涙が流れていた。
「……シメオンッ!」
一瞬の隙を逃さぬシメオンの重たい一撃は、アシェルの身体を徐々に蝕んでいく。アシェルの身体にはいくつもの傷が生まれる。
「――ぐぁッ!」
シメオンの剣閃がアシェルの剣を宙へと弾く。
「アシェル……安らかに眠れ!」
青く光るその剣はアシェルに向かって放たれた。
EPISODE11 シメオンの面影「アシェルの刀を受けたシメオンは心を取り戻す。弟は愛した兄が最期に戻ったと亡骸を抱きながら涙した」
死を覚悟したアシェルは思わず目を閉じてしまう。そんなアシェルの頬に冷たい何かが落ちてくる。目を開けると、そこには剣を構えたままの姿勢で固まり、血の涙を流すシメオンの姿があった。
「ア、アアア、アシェル……ワ、われわれ、イや、俺は! 君を、傷つける……力など……!」
シメオンの震えた手から剣が落ちる。そしてその両手を大きく開いた。その姿を見たアシェルは幼き日の一場面を思い出す。
『――簡単なことさ。相手を殴るんじゃなく、抱きしめればいいんだよ』
「アシェル……頼む……もう……終わらせて……」
その瞳は、懐かしい記憶の底で生き続けるシメオンそのものだった。
アシェルは覚悟を決め再び剣を構える。
「……シメオンッ! うわぁぁぁーーッ!!」
アシェルの剣は真っ直ぐにシメオンの胸を貫いた。
零れ落ちる吐息、崩れ落ちるシメオンの身体をアシェルは気が付けば抱き止めていた。
「アシェル……今まですまない。俺は、なんて……情けない……兄だったんだろう」
「馬鹿を言うな! シメオンは最後まで強かった。昔言ってたじゃないか。強くなるためには優しくなれ、力を振るうのではなくて、抱きしめろって」
そう、シメオンは愛する弟を救うため、自分の命を捨てた。最後の抱擁はシメオンの強さの証だ。
「……シメオンは僕の最高の兄さんだよ」
「ありがとう……アシェル……俺の大切な弟……」
アシェルの言葉を聞いたシメオンは、穏やかに微笑むと目を閉じた。そうして二度と目を開かなかった。
「兄さん。一緒に帰ろう、あの頃へ……」
アシェルは泣きながら兄の亡骸をきつく抱きしめた。
――この戦いにより、戦局は大きくネメシス優勢となる。世界は変革の時へと向かって行くのだった。
チュウニズム大戦
レーベル | 難易度 | スコア | |
---|---|---|---|
スキル名/効果/備考 | |||
■メタヴ | BAS | 0 / 140 / 280 | |
リザルトアップ(最終点数計算時+100) | |||
最終点数計算時、上限点数が1150以上の時発動。 自分の点数を+100する。 |
■ 楽曲 |
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