純白の歌闘士 ユーリス

Last-modified: 2024-03-05 (火) 12:11:37

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 現在で該当スキルを使用することができません。
・CHUNITHM PARADISE LOSTまでのトランスフォーム対応キャラクター(専用スキル装備時に名前とグラフィックが変化していたキャラクター)は、
 RANK 15にすることで該当グラフィックを自由に選択可能となります。

純白の歌闘士 ユーリス.png
Illustrator:雅(まさ)


名前ユーリス・ティルマー
年齢17歳
職業歌闘士
  • 2017年8月24日追加
  • STAR ep.Iマップ2完走で入手。<終了済>
  • 入手方法:2022/10/13~ カードメイカーの「CHUNITHM STAR」ガチャで入手。
    カードメイカー再録歴
    • 入手方法:入手方法:2019/10/24~12/8*1開催の「「絶景露天で熱い手のひら返し」ガチャ」<終了済>
    • 入手方法:入手方法:2020/8/6~9/2開催の「「夏だ! 水着だ! 夢のリア充生活だ!」ガチャ」<終了済>
    • 入手方法:入手方法:2022/1/6~2022/2/2開催の「「音闘気鍛錬の行」ガチャ」<終了済>

歌闘士の名家・ティルマー家の現当主。
ユーリス【 通常 / ピュアアニムス
一族の再興のため、全歌闘士が集結する王立歌撃会に参加したのだが……。

スキル

RANK獲得スキル
1ゲージブースト・スター
5
10
15


ゲージブースト・スター [NORMAL]

  • 定番のゲージブーストスキル。なのだが、確率でボーナスが変化する。
  • 初期値かつ全てハズレを引いてもゲージ5本は可能。当たり分も含めれば5本は十分に達成しやすく、強化をしていけば更に安定度は増す。
  • 運が良ければゲージ6本まで可能。安定して6本以上取れるスキルが他にあるのであればそちらの方が良い。
  • 筐体内の入手方法(2021/8/5時点):
    • 筐体内では入手できない。
プレイ環境と最大GRADEの関係

プレイ環境と最大GRADEの関係

プレイ環境最大
開始時期ガチャ
PARADISE×
(2021/8/5~)
無し×
あり
PARADISE
(~2021/8/4)
無し
あり+5
CRYSTAL無し×
あり+5
AMAZON+以前
GRADE効果
理論値下限:96000(5本+16000/22k)
理論値上限:108000(6本+6000/24k)
▼以降はCARD MAKERで入手するキャラが必要
(2021/8/5以降では未登場)
共通ノーツ成功時に確率でゲージ上昇UP
初期値【50%】 (155%)/【50%】 (135%)
+1【50%】 (160%)/【50%】 (140%)
+2【50%】 (165%)/【50%】 (145%)
+3【50%】 (170%)/【50%】 (150%)
+4【50%】 (175%)/【50%】 (155%)
+5【50%】 (180%)/【50%】 (160%)

所有キャラ【 ユーリス / アルテミス・レナ(1,5)

ランクテーブル

12345
スキルEp.1Ep.2Ep.3スキル
678910
Ep.4Ep.5Ep.6Ep.7スキル
1112131415
Ep.8Ep.9Ep.10Ep.11スキル
1617181920
 
2122232425
スキル
・・・50・・・・・・100
スキルスキル

STORY

※G.O.Dレーベルのキャラですが、彼女のSTORYにはかなりの鬱・胸糞展開が含まれています。閲覧の際には注意と覚悟が必要です。

ストーリーを展開

EPISODE1 誇り高き女騎士「私の名はユーリス。誇り高きティルマ―家の長子にして、歌を力に変える騎士。歌闘士だ」


 私の名前は『ユーリス・ティルマ―』。
 ティルマ―家の現当主にして、誇り高き『歌闘士』だ。
 我が『音の都』は、音楽を捧げることで神より恩恵を受ける神国。音を力に変換し、歌力とすることが可能な歌闘士は、司祭であると同時に騎士でもある。
 ティルマ―家は、初代神王がこの国を築き上げた時代から、王のお傍に控えることを許された由緒正しき血を持つ家系なのだ。
 ……だが今のティルマ―家にかつての栄光はない。貴族の血を護るために近親婚を繰り返してきたことが原因なのか、緩やかに歌闘士の力が弱まってきたのだ。そして私より5代前の先祖が起こした不祥事が決定的な要因となり、ティルマ―家は『没落貴族』という烙印を押されることになってしまった。

 私は久方ぶりに強い歌力を持って生まれたティルマ―家の希望の星なのだ。そして一族の期待を裏切らないように今まで修行に励んできた。
 その結果、王立歌闘士学院(アカデミー)を主席で卒業することができた。
 あとは全歌闘士が集結し、己の力を懸けて戦う大会『王立歌撃会』で優勝すれば、きっと我がティルマ―家の再興は果たされるに違いない!


EPISODE2 王立歌撃会準々決勝「王立歌撃会で優勝し我が家の再興を果たそう。まずは目の前にいる騎士の風上にも置けぬ卑怯者を倒す!」


 十年に一度に開催される王立歌撃会に参加することは歌闘士にとって最も栄誉なことであり、優勝者は近衛騎士団長になることがほぼ確定するといわれている。私は燃えるような闘志で順調に勝ち進んでいった。そして迎えた準々決勝……。
 対戦相手は非常に小柄な男だった。
 「よろしく頼む。正々堂々と勝負しよう」
 「正々堂々……へへ。育ちのいいお貴族様は言うことが違うねぇ~」
 男の下卑た笑いは気に食わないが、私は勝負に集中することにした。
 試合開始と同時に、男は小柄な体格を活かして物凄いスピードで私に肉薄してくる。その実力は確かなものだ。だが……。
 (こ、こいつ! わざと私の服を狙って!?)
 男は意図的に私の服の胸部を切り裂いたのだ!思わず私ははだけた胸元を両手で抑える。
 「お、おのれ! 卑怯な!」
 「卑怯? 勝負の世界に卑怯もなにもない!」
 「くっ……!」
 このような下種で破廉恥な者が、歌闘士にいるかと思うと怒りが一気に湧いてくる。
 (……だが勝負の世界が非情なのは事実だ)
 私は気を落ち着け、剣を構え直した。
 「なっ!? き、貴様! 仮にも貴族の娘がそんな醜態を曝して恥ずかしくはないのか!」
 「私は女である前に、誇り高きティルマ―家の騎士、歌闘士なのだッ! 受けろッ! 聖音爆裂唱!」
 「ぐわぁああああーーッ!!」
 私の剣を触媒として放たれた光と音の刃は敵を貫き、激しい爆発を引き起こす……こうして私は準々決勝を勝ち抜いた。


EPISODE3 王立歌撃会準決勝「く、悔しいが……この者の実力は本物だ!耐えろ……今は耐えて反撃の時を待つしかないッ!」


 続いての準決勝、対戦相手は岩山のような巨大な体格をした亜人・オーク族の戦士だった。
 オークの戦士の黒光りする逞しい肉体は天然の鎧であり、私の攻撃を受けてもビクともしない。
 「なっ!? なんという固さだッ!」
 「人間の娘よ。悪いが手加減はできんぞ」
 オークの戦士が振るった斧の一撃を、私は半ば転げるようにしてなんとか回避した。
 次の瞬間、私が立っていた位置の床は陥没し、闘技場の床全体に亀裂が入ってしまった。
 (あんな攻撃をまともに受けたら、この身は砕けてしまう! く、悔しいがこいつは強敵だ!)
 幸い、オークの戦士は私よりも動きが鈍い。
 (耐えろ……今はこいつの攻撃に耐えて、時を待つしかないッ!)
 私は諦めずに攻撃を繰り返した。
 「……いい加減無駄な努力は止したらどうだ?お前の細腕が繰り出す攻撃など、自慢の私の肉体の前では……何ッ!?」
 「……いったい何発の攻撃を放ったと思っている」
 私は闇雲に攻撃していたのではない。オーク族の硬い皮膚の1点のみに繰り返しダメージを蓄積させていたのだ!
 うっすらと血がにじみ出るそこへ、私はとどめの一撃を放つ。
 「冷厳なる光の咆哮!不浄を貫け! セントアリア!!」
 白き光の槍となった咆哮は一直線にオークを貫く。
 「グゥッ!! み、見事だ……」
 非常に厳しい闘いだったが、私は準決勝を無事に勝ち抜いたのだった。


EPISODE4 決勝戦・宿命の対決「いよいよ決勝戦、相手はサダルファス家の女歌闘士アンジェラだが……くっ! 身体が痺れる!?」


 決勝戦の相手は名門サダルファス家のアンジェラだ。彼女は私と同じく王立歌闘士学院の出身で、卒業時の成績は副主席……非常に強力な歌闘士だ。
 だが恥を忍んで告白すれば、私はアンジェラのことをあまり好ましいとは思っていなかった。
 学院に在籍中、彼女の周囲には歌闘士としてあるまじき黒い噂が流れていたからだ。
 (今は余計なことに気を取られている場合ではない。雑念がある状態で敵う相手ではない!)
 試合開始の合図と共に、アンジェラは私に向かって真正面から攻撃を仕掛けてくる。彼女の剣筋は歌闘士として正統な流れを汲む美しいものだったが……彼女の革靴から突如針のようなものが飛び出て、私の手の甲を傷つけた!
 「暗器だと!? くっ……卑怯な!」
 「フフフ……ただの暗器じゃないわよ?」
 「なっ! か、身体が痺れて、言うことを聞かない!? アンジェラ! 貴様、まさか毒を!?」
 「ふふふ……私の家に『紫毒のサダルファス』という異名があるのを知らなかったようね?……さあ! これで終わりよ! ユーリス!」
 「そうはいかないッ!」
 私は愛剣『ケーリュケイオン』に全歌力を集中させる!
 「我が奥義を喰らうがいいッ!」
 「なっ! まだこんな力を残していたの!?」
 光と熱を持った衝撃音が空気を破裂させ、辺りを吹き飛ばす。
 私の放った奥義『エクリクシス・ディーネ』により、アンジェラは爆風をその身に受け、場外へと吹き飛ばされていった。
 こうして私はついに王立歌撃会で優勝の座を勝ち取ったのだった!


EPISODE5 運命の出会い「王立歌撃会で優勝した私は、祝賀会で王子フロンタに出会う。その瞬間、私の胸は熱く燃え上がった」


 王立歌撃会祝賀会……王宮の大広間で行われる豪華絢爛な宴は、非常に美しいものではあったが、実のところ私はどうも落ち着かなかった。
 (理由は分かっている。このドレスのせいだ)
 無論私も一応は貴族の娘。ドレスの着こなしやダンスの礼儀作法は身につけているが、ここまで豪奢なドレスは着たことがなかった。
 ましてや帯刀しないでくつろぐなど、生まれて初めての経験だったのだ。
 「……落ち着きませんか? ティルマ―殿」
 「あ、貴方様は……フロンタ王子!」
 「……よろしければ少しバルコニーに出てみませんか? 夜風が心地良いですよ」
 私は王子と2人でバルコニーに出た。
 「……申し訳ありません。王子に気を遣わせてしまうなど、臣下としてあるまじき行為です」
 「ふふふ。ティルマ―殿は真っ直ぐなお方だ。試合を見ていてそう感じました……その時から、私は貴女と話がしてみたいと思っていたのです」
 「そ、それはどういう……」
 「……言葉にしなくては、分かりませんか?」
 ……私は歌闘士として国のために生きると決めた時から女を捨てる覚悟をしていた。
 だがフロンタ様にお会いして、彼の輝く瞳に見つめられ、熱いお言葉を聞いた瞬間……身体と心が燃えるように熱くなるのを止められなかった。

 半月後、近衛騎士団団長に任命された私は、それと同時にフロンタ王子と婚約し、栄誉と幸福の両方を得ることができたのだった。


EPISODE6 さらわれたフロンタ王子「王子と婚約した私は、彼の外交の伴をすることに。だが……その途中で王子はさらわれてしまう!」


 王子との婚約の儀もつつがなく終わり、後は結婚式を挙げるだけとなっていた。
 (ああ……なんという幸福だろう!)
 愛する人を得るということが、これほどまでに力をもたらすということを私は知らなかった。
 「……団長? 顔がにやけてるわよ~?」
 私に軽口を叩いてきたのは近衛騎士団副団長となったアンジェラだ。王立歌撃会決勝戦で彼女とは色々あったが、話してみれば、ざっくばらんな性格と、私にはない柔軟性に心惹かれるものがあった。今では私たちは互いに気の置けない友人となっていたのだった。
 「無駄口を叩くな。気を引き締めろ」
 「はいはい。相変わらず真面目ね~」
 今、私たちは政治的に関係が微妙になっている隣国を訪れていた。この地の離宮で行われる会議にフロンタ王子が出席する。よって我ら近衛騎士団は王子の身辺警護を任されていたのだ。
 会議も無事に終わり、後は各国の王族が親睦を深める宴を残すのみなのだが……。
 突如、離宮を揺るがすほどの衝撃と爆発音が響き渡る!
 「なッ!? 王子の安全を確保しろッ!」
 私が王子の元に駆けつけようとすると、天井から無数の敵が襲い掛かってきた!
 「おのれっ! 小癪なっ!」
 敵の強さは大したことがないが、数が多い!
 やがて敵を退けた私を待っていたのは恐ろしい事実だった。
 「フロンタ王子が……誘拐されただとッ!?」


EPISODE7 アンジェラまで失い……「敵のアジトに潜入したが王子の姿は見つからない。あまつさえ大事な部下アンジェラを失うことに……」


 「お、王子! 私がついていながら……!」
 「……襲ってきた敵の装束……これは、この国の武闘派組織のものね。間違いないわ」
 アンジェラは渋い顔で言った。
 「あの組織は、捕虜に対して敬意など払わない。非常に乱暴な扱いをすることで有名よ」
 「くっ! ……早く王子を救出しなければ!」
 「ええ……すぐに連中を追いましょう!」
 私とアンジェラは近衛騎士団の精鋭を引き連れ、武闘派組織のアジトに急行した。
 敵陣のど真ん中に潜入した私達は、苦戦を強いられ、首領を撃破する頃には、近衛騎士団の生き残りは私とアンジェラだけになってしまっていた。
 「そんな……王子の姿がないだと!?これはどういうことだ!?」
 敵のアジトを隅から隅まで探しても王子は見つからない。
 「この外道! 王子をどこに連れ去った!」
 私が瀕死状態の敵の首領を厳しく問いただすと、首領は血のにじんだ口元を歪めながら答えた。
 「……蛮族め……死ねッ!」
 敵の首領は最期の力を振り絞って、天井を崩落させるスイッチを押したのだ!
 「危ないッ! ユーリス!」
 「――ッ!?  ア、アンジェラッ!?」
 私はアンジェラに突き飛ばされ、間一髪で崩落に巻き込まれずに済んだ。だが……。
 「アンジェラッ! 返事をしてくれッ!」
 ……私は愛しい王子の行方を掴めないばかりか、腹心の部下にしてかけがえのない友を失った。


EPISODE8 耳を疑うような罪状「帰国した私は、なんと敵国の間者であるという濡れ衣を着せられ、牢に入れられ辱めを受けることに……」


 王子の行方が分からない不安と、友を失った衝撃で、しばし茫然自失していた私だったが、やがて『このままではいけない』と己を奮い立たせた。
 (……とにかく、国に帰って神王に事態を報告しなければッ!)
 私は急ぎ帰国し、そのまま神王の御前へ参る。
 「神王様! お、恐るべき事態に!」
 「……早馬で報告は受けておる。全く、とんでもない凶事であり、恥ずべき事態だ」
 「……申し訳ありません。全て私の責任でございます」
 私は王の前にひれ伏し、我が身の不徳を恥じた。
 (王のお怒りは当然だ。だが、今は一刻も早く王子救出隊の編成を願い出ねば!)
 私は王の怒りは王子を蛮族に奪われたことと、近衛騎士団の不甲斐なさによるものだと思っていた。だが……次に王は思いがけないことを仰った。
 「……ユーリス。まさか貴様が敵国の間者であり、王子を攫った武闘派組織の幹部だったとはな!」
 「何を……仰るのです……神王様……」
 「とぼけるではない! この度の計画は全てこの密告書に書かれておったわ!」
 「そ、そんな……! 何かの間違いです!」
 「聞く耳は持たん! この裏切り者を牢へ!」
 私は無実を主張したが、それを証言してくれる近衛騎士団は誰も残ってはいなかった。
 こうして私はあろうことか牢獄に入れられるという辱めを受けることになったのだ……。


EPISODE9 牢の中に謎の手紙が届き「私の牢に見知らぬ陰鬱な男が現れた。彼から渡された手紙にはなんと王子の居場所が記されていた!」


 牢の中で私は毎日厳しい尋問を受けた。
 仲間として共に戦ってきた歌闘士から受ける尋問は精神的にも肉体的にも屈辱的なものだった。
 (このまま私は死ぬのだろうか? 身に覚えもない罪を着せられたまま……王子を助けることもできずに、ただ朽ちるのか?)
 不当な扱いを受ける怒りはやがて虚無に変わろうとしていた。そんなある日のこと……。
 「……このまま無為な死を迎える気か?ユーリス・ティルマ―」
 「だ、誰だッ! 貴様はッ!」
 私の牢の中にはいつの間にか1人の男が立っていた。その男は何とも不気味で、生者とは思えぬほど陰の気を発していた。
 「貴様……どうやって厳重な警備を潜り抜けてこの牢まで来たのだ?」
 「そんな些末なことはどうでもいい……ユーリスよ。愛しい男の居場所は知りたくないか?」
 「なっ!? お、王子の居場所を知ってるのか!?」
 「ああ……この手紙を読むがいい」
 その手紙には真紅の文字で隣国のある土地の地図が描かれていた。血文字を彷彿とさせる陰鬱な雰囲気を持つ手紙を渡した男は言う。
 「信じるか信じないかは貴様次第だ」
 ……正体も分からないただならぬ瘴気を纏うこの男の言葉を、私は信じるしかなかった。
 (王子を救わなければ!)
 私は牢獄を脱出すると、地図に書かれている場所へと馬を走らせた!


EPISODE10 信じらぬ黒幕の正体「私は王子の元に駆けつけたのだが……そこには死んだはずのアンジェラが! 彼女が黒幕だったのだ!」


 地図に記された場所には王子の姿があった。
 「王子! 助けに参りました!」
 しかし王子は私の言葉に反応を示さない。
 「王子……? どうされたのです?」
 「……王子ならすでに私のものよッ!」
 物陰から私に向かって鋭い斬撃が飛んでくる!
 間一髪で回避すると、私は敵に向かって刃を構えた。
 そこに立っていたのは……。
 「ア、アンジェラ! 生きていたのか!なぜお前がここにいる!?」
 「それはこっちの台詞よ。まんまとアンタを嵌めて、死刑に追い込もうって計画だったのに」
 「信じられるものか……嘘だと言ってくれ」
 「フン。この期に及んでまだそんなことを……ユーリス、そういうアンタの甘ちゃんなところが私は大嫌いだった! 学院の頃からそう。自分だけ清らかで正しいって顔をしていたアンタを汚してやりたいってずっと思ってたのよ!」
 「それで……王子を攫ったというのか!」
 「ええ……そして心を奪った。アンタの大事な王子様は、すでに私の虜なのよ。フフフ……」
 王子の目は虚ろでアンジェラによって薬を盛られているのは明らかだった。
 「おのれぇーーッ! アンジェラーッ!」
 「決着をつけましょう! ユーリス!」
 私は初めて憎しみで相手に剣を向けた。……それが大きな過ちだったのだ。
 数多の剣を交わし、アンジェラの喉元へ剣を突き立てようとした時――。
 「お、王子!? どうして……」
 ユーリスの剣はアンジェラをかばったフロンタ王子を貫いてしまった。


EPISODE11 奈落へ堕ちる純白の騎士「操られた王子を私は誤って斬ってしまう。全てを失った私は絶望に身を委ね、奈落へと堕ちていった」


 「王子ッ! ああ……そんな!どうか目を開けてくださいッ! フロンタ王子ッ!」
 私は王子の身体を抱きしめる。だが彼の瞳はもはや何も映してはいなかった。
 「闘いの途中で男に現を抜かすとはねぇ!……死ねッ! ユーリスッ!」
 「……アンジェラァーーッ!!」
 怒りが爆発し、目の前の景色の色が反転する。
 私の中で歌力が爆ぜる。その力は愛剣ケーリュケイオンに集中し、剣は想いに応え、その真の力を発現させた。
 剣から放たれた無数の光がアンジェラの四肢を貫き自由を奪う!
 「バカなっ!? こ、この力は!?」
 「この世から消えされッ! ド外道ーッ!」
 私の放った光の柱ともとれる一撃は、アンジェラの身体を包み込み、無へと帰す!
 アンジェラは断末魔の声を上げる間もなく光の塵となり消えていくのだった。
 「……フロンタ王子。どうしてこんなことに」
 私は王子の亡骸を抱きしめ涙を流した。
 しかし私の悲しみを慰める者はどこにもいない。故郷を失い、歌闘士としての誇りを失い、信頼していた友を失い、愛する人を失った今……私には何も残されてはいなかった……生きる希望すらも。
 (せめて……王子のお傍に参りたい)
 私の身体はいつの間にか崖に向かっていた。
 そして先端に辿り着くと、躊躇うことなく身を投げる。
 私はすぐに訪れるだろう衝撃を予感して目を閉じた。だが一向に私の身体は地面に辿り着かない……。
 (このまま……私はどこまで堕ちていくのか)
 奈落へと向かう私の視界は、漆黒の闇に包まれていくのだった――。


チュウニズム大戦

レーベル難易度スコア
スキル名/効果/備考
◆ジェネADV0 / 250 / 500
テクニカルアクセル(ADV、MASチェイン)
自分と次のプレイヤーは、出すカードがADV、
MASでCOMBOした時、CHAINとなる。

■ 楽曲
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WORLD'S END
■ キャラクター
無印 / AIR / STAR / AMAZON / CRYSTAL / PARADISE
NEW / SUN / LUMINOUS
マップボーナス・限界突破
■ スキル
スキル比較
■ 称号・マップ
称号 / ネームプレート
マップ一覧


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*1 11/21~11/24間に一旦中断あり